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デンマーク 豚肉給食義務化で論争 「イスラム教差別」「伝統料理の継承」

2016年02月07日 | 外国

豚肉の摂取が禁じられているイスラム教徒らへの配慮か、伝統料理の継承か。

デンマーク中部のラナース市議会が1月、文化継承を目的に幼稚園の給食などに豚肉の使用を義務付ける議案を可決した。

イスラム教徒の難民らが押し寄せていることを背景に「差別につながる」との意見も噴出するなど、論争に発展している。

「人ロより豚の数が多い」とされるデンマーク。

豚肉は日本にも輸出され、養豚や加工業は国にとって重要産業の一つ。

豚肉を使った「フリカデラ」というミートボールのような料理も有名だ。

議案可決の影響は、市内の幼稚園やデイケア施設など公的機関で提供される食事にも波及。

市は「伝統を守るためで、イスラム教徒やユダヤ教徒に食べるよう強制するわけではない」と強調する。

議案は、移民排斥を訴える極右、デンマーク国民党の市議が提出した。

同党は「デンマークの子どもが何を食べるべきかをイスラム教が決めるのには反対だ」と可決を歓迎。

国レベルに動きを広めるべきだとの声も上がる。

一方、反対した市議は地元紙の取材に、議案提出にはイスラム教徒の移民を攻撃する政治的動機があるなどと批判。

別の市議も「(可決は)理解できない行為で恥ずかしい」と語った。


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