和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

小説「新・人間革命」

2015年08月08日 19時59分06秒 | 新・人間革命


【「聖教新聞」 2015年(平成27年) 8月8日(土)より転載】

【勝利島17】

 学会が、第二組合をつくろうとしていると誤解した会社側は、学会の勢力を削がなくてはならないと考えた。そして、会員宅を訪問しては圧力をかけ、御本尊を取り上げて回ったのである。
 それを知った、この“炭鉱の島”の男子部員たちは立ち上がった。男子部班長の田山広介をはじめ、三、四人の代表が、会社の労務担当者らに面会を求め、抗議した。
 「『信教の自由』は、等しく認められた国民の権利ではないですか! 信仰の対象である御本尊を取り上げる権利は、会社といえどもないはずです。これは『信教の自由』の侵害です。弾圧ですよ。直ちに取り上げた御本尊を、お返しいただきたい!」
 田山の言葉に、労務担当の責任者は、傲然と言い放った。
 「御本尊というのは、仏壇に飾ってあった巻物のことだね。私たちは、あくまでも本人の同意を得て、預かったんだよ。
 『信教の自由』というが、『もう、学会はいやだ』という人が、学会をやめるのも、『信教の自由』ではないかね」
 「それでは伺いますが、そもそも、会社が個人の信仰に、なぜ干渉するんですか。今では、採用に際しても、創価学会員だと雇わないというではありませんか!
 これは、宗教による差別です。私たちは、基本的人権を守るために、断固、戦います」
 「会社が干渉したというが、それは、学会員が、会社に迷惑をかけたり、不利益をもたらしたりする懸念があるからだよ」
 「なんですって。どこに、そんな証拠があるんです。学会では、仕事について、どんな指導をしているか、ご存じなんですか!」
 田山は、「信心は一人前、仕事は三人前」というのが学会の指導であり、山本会長も、常々「職場の第一人者たれ」と訴えていることを、懸命に語っていった。話し合うなかで青年たちは、会社側の理不尽な対応の背景に、学会への偏見と誤解があることを知った。抗議はおのずから折伏となった。













                                

小説「新・人間革命」

2015年08月08日 19時57分05秒 | 新・人間革命


【「聖教新聞」 2015年(平成27年) 8月7日(金)より転載】

【勝利島16】

 その“炭鉱の島”で一九六二年(昭和三十七年)の六月、炭塵爆発により、六人が死亡、九人が負傷するという事故が起こった。
 この会社では、日々、ノルマを達成するまで、労働時間を延長させていたことなどから、作業員の会社への不満がたまっていた。
 そうしたなかで事故が起こると、「第二組合がつくられる」という話が流れ始めた。労働組合はあったが、労働者側よりも会社側に立っていたため、そんな噂が広がったのだ。
 会社側にも作業員への不信感があった。採用時に渡す支度金を受け取ると、いなくなってしまう人や、仕事を早退してパチンコにふけったり、酒を飲んで欠勤したりする人もいたからだ。
 欠勤や早退をする時、学会に反発している人たちは、その理由を、しばしば学会のせいにして届けを出した。
 一緒にテレビを見ていただけなのに、「非番の日に、学会員が折伏に来て、十分に休息できなかったため」「夜遅くまで学会の話を聞かされていたので」などと書くのだ。
 炭鉱の住宅は、壁一枚で仕切られた長屋であり、声は隣家に筒抜けだった。座談会を開くと、それも利用され、欠勤届に「学会の座談会がうるさくて寝不足」と書かれた。
 学会員は、細心の注意を払って、座談会を開催してきたつもりであった。
 会社側は、学会員を目の敵にするようになった。「座談会は、会社の了解を得てやれ」と圧力もかけられた。「座談会を開くなら、“炭住”から出ていけ」と言われた人もいた。
 やむなく、周囲に迷惑をかけないようにと、野外で座談会を開くようにもした。
 学会に不当な圧力を加えていた会社側は、第二組合結成の噂を耳にすると、“主導しているのは学会だ。会社への攻撃を開始しようとしているのだ”と思い込み、憎悪を剝き出しにした。全くの誤解によるものであった。
 会社側は、学会への対応に後ろめたさがあったことから、疑心暗鬼を募らせていたのだ。おのれの影に怯えていたのである。

  

                     

立秋/今日の俳句 ≪第.1858号≫

2015年08月08日 06時55分02秒 | 今日の俳句
              



  立秋の白波に逢ひ松に逢ひ
       阿部みどり女


  足早に秋来る雨の登り窯
       古賀まり子


  今朝秋のよべを惜みし火(ともし)かな
       大須賀乙字


  立秋の輪になり列になり天馬
       中原幸子


  川半ばまで立秋の山の影
       桂信子



※ 立秋・秋立つ・秋来る・秋に入る・今朝の秋・今日の秋
 二十四気の一つ。陽暦八月八日ごろにあたる。この日から秋に入るとされるが、実際には北日本や山岳地帯を除いては、まだ暑さが厳しい。しかし朝夕などは、秋へ向かう気配がどことなく感じられるようになってくる頃でもある。

【「俳句歳時記・第3巻/角川書店」より転載】





     ※☆*わが友に贈る*☆※


  創価学会は「学ぶ会」だ。

  生命尊厳の哲学を

  皆で真剣に学びゆこう!

  平和と幸福めざす連帯

  こそ社会の希望だ!


        2015年8月8日





     ※☆*寸 鉄*☆※


SGIは個と全体が調和した人間蘇生の共同体ー博士(アメリカ)。人間共生の先駆と

        ◇

焦らず信心すればどんな事も幸福の軌道にー恩師。青年よ勇気もち徹し抜け

        ◇

「我が弟子等は師子王の子となりて」。親子で創価三代の精神継承する夏に

        ◇

被爆者の平均年齢が80歳超と。核廃絶の魂と不戦の叫び。今こそ受け継げ

        ◇

屋外での「やけど」多発。猛暑で金属製品等が高温に。遊ぶ時も細心の注意
  





     ※☆*わが友に贈る*☆※


「Bコーポレーション」という言葉がある。コーポレーションは「企業」。Bは「ベネフィット(利益、恩恵)」の頭文字。「社会的利益を追求する企業」といった意味である。その潮流はアメリカから起こった



企業とは自社の利益を最大に追求する存在。しかしBコーポレーションは、株主だけでなく、環境や地域共同体などの利益のために活動していると、認性を受けた企業である



「Bコーポレーション」の制度こそないが、日本にも会社を通じた地域・社会貢献を目指す動きがある。東日本大震災の被災地に、そうした人々が大勢いた。若者が小さな店を創業できる経済環境を、と走り回る岩手・陸前高田市の中小企業の社長。福島県で、江戸期から続く老舗醸造業の当主は、原発によらない電力事業を始めた。「公益株式会社を目指す」と明言していた



同じく福島県で、震災後、木造の仮設住宅を数百棟建設した工務店の社主。「『使命』って言葉、大好きなんですよ。『命』を地域社会のために使う。それが今の人生。これ、聖教新聞に書いてあった言葉です」



生きるために、自分の利益を追うだけが人間ではない。わが命を、人のため、地域のため、社会のために使うことに、深い喜びを感じるのも人間である。     (哉)

【聖教新聞:2015年(平成27年)8月8日(土)付】


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「御書」と創価学会

 日蓮大聖人御書全集 創価学会では、日蓮大聖人が書き残した論文・著作・書状などを「御書」と尊称しています。御書は、四百数十編が伝えられ、「法門書」(開目抄、観心本尊抄など)、「消息文」(門下等への手紙)等に分類されています。
 創価学会の戸田第二代会長は、昭和27年4月に『日蓮大聖人御書全集』を発刊しました。
 御書には、日蓮大聖人の法門や教義、信仰の在り方と姿勢が説かれております。創価学会では、毎月の座談会や御書学習会で、御書の研さんを行っています。

                       

8月7日(金)のつぶやき

2015年08月08日 01時44分49秒 | 今日の俳句