和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

霞草/今日の俳句 ≪第2122号≫

2016年04月30日 05時30分53秒 | 今日の俳句

≪2016年(平成28年)4月30日(土)(旧暦3/24)≫






 霞草紙人形も二重帯
     花谷和子

 聞こえる耳の側に連れ立つ霞草
    谷原みち子

 乳母車通ればそよぐ霞草
     石原八束

 霞草父親学級椅子浅し
     細川加賀

 反り合はぬ花のなきかに霞草
     佐藤博美



※ 霞草・群撫子・花糸撫子
 コーカサス地方原産のナデシコ科の一年草。切り花用として広く栽培されている。茎の高さ三〇~五〇センチ。茎は円柱形で直立し、上方で再三、二又分岐して枝を広げる。葉は皮針形で対生し、先が長く尖り、基部は浅い心臓形。
 三、四月ごろ白く小さな花を細い枝にいっぱいつける。カスミ草は俗称で、群撫子が正しい名。花柄が糸のようなので、花糸撫子ともいう。シソ科のホトケノザを、一名カスミソウというが、本種とはまったく別の植物である。

【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】


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       ※☆*わが友に贈る*☆※


  絶対無事故の

  有意義な連休を!

  くれぐれも安全運転で!

  戸締まりや火の元も

  指さし点検で厳重に!



       2016年4月30日






       ※☆*寸 鉄*☆※


 大阪で「関西広布史記念展示」。常勝の原動力は師弟の絆。青年よ後継げ

      ◇

 対話は相手の悩みに触れ求める事に応えよ―恩師同苦の心と誠実の行動で

      ◇

 「我が一念に納めたる功徳善根なり」。陰の労苦は福徳に。大確信で前進

      ◇

 世界の再生可能エネルギーの成長が過去最高と。人知を集めて地球を守れ

      ◇

 熊本地震の本震から2週間。心のケアも課題に。今こそ励ましの光広げて



【聖教新聞:2016年(平成28年)4月30日(土)付】






      ※☆*名字の言*※



「古典(クラシック)」という言葉は、ラテン語で「艦隊」の意味を持つクラシスに由来するという



つまり国家を守る艦隊のように、人生の危機にあって精神の力となる書物や作品を古典と呼ぶようになった。哲学研究者の今道友信氏が『ダンテ「神曲」講義』(みすず書房)で紹介している



ダンテは、愛する人との死別と故郷フィレンツェからの追放という二重苦の中で『神曲』を完成させた。以来、700年間読み継がれ、難解ではあるが、苦難と戦う人々の光となってきた。この1万4千行に及ぶ叙事詩を貫くもの。それは逆境にあっても断じて屈しない、人間の意志の力への信頼ではないだろうか。ダンテはつづる。「再び立ち上がれ、そして勝つのだ」(今道訳)



『神曲』は師ウェルギリウスと弟子ダンテの師弟の物語でもある。試練の山を越えるため、自らを引き上げる師の存在が不可欠であることを詩人は知っていた。若き日からダンテを愛読した池田SGI会長は『神曲』を通して語る。「師弟の闘争があるところ、魂の旋律ともいうべき偉大な『歌』が生まれます」と



今、師の心を胸に苦難と戦う不屈の友の言葉が本紙に記される。「未来までの・ものがたり」(御書1086ページ)として後世の希望と輝くに違いない。(進)



【聖教新聞:2016年(平成28年)4月30日(土)付】


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【コラム「北斗七星」】

公明新聞:2016年4月29日(金)付

久しく忘れていた名言を見つけた。「着眼大局、着手小局」である。全体を大きく見て戦略を構想し、実践は小さなことを積み重ねていくという意味だ。磯田道史著『司馬遼太郎スペシャル』(NHK出版)にあった

荀子の言と思ったが、机上に置いてある『中国古典名言事典』(諸橋轍次著/講談社学術文庫)の「荀子」の章にはなかった。磯田氏によれば、「戦略構想の基本として語られる言葉」らしい。今も企業理念に据える経営者がいるのには、合点がいく

きょうから、大型連休に突入した。各党が夏の参院選をにらみ、本腰を入れ活動を展開する時期でもある。文字通り「着眼大局、着手小局」が問われてこよう。ただ、決して忘れてならないのは、一つ一つの「着手小局」が戦略を生かし、勝ちを呼び込むカギであるということだ

「勝負の神様は細部に宿る」。かつて小欄で紹介した、サッカー・ワールドカップ元日本代表監督の岡田武史氏の言葉だ。ナポレオンが「戦闘の運命は時々些細な事柄で決められる」と記した逸話は有名である。結果を分かつ原理なのだろう

参院選で公明党は比例区に加え、過去最多の7選挙区で候補を擁立。歴史的勝利に挑む。それは人目には小さく見える「私の歴史的勝利」が重なり合って初めて可能となろう。いよいよ“対話の大波を”と誓い、願う。(田)






 

力走 三十ニ〈小説「新・人間革命」〉

2016年04月30日 05時14分31秒 | 今日の俳句
【力走 三十ニ】 法悟空 内田健一郎 画 (5789)

 本部職員の島寺義憲が、高知県長として派遣されたのは、二年前の十二月であった。彼は、東京の日本橋で生まれ育ち、三十五歳にして初めて暮らす異郷の地が高知であった。
 県長の任命を受けた時、彼は、なんの逡巡も迷いもなかった。“広宣流布のためなら、どこへでも行こう! わが生涯を、山本先生と共に広布にかけよう!”と、心を定めていたからである。
 島寺に限らず、当時、各県の県長等に就いた青年幹部の多くが、同じ気持ちでいた。皆、青年部員として、会長・山本伸一の薫陶を受け、“わが人生は広布にあり”“わが生涯は学会と共に”と決め、力を磨き蓄えていたのである。だから、突然、どこへ行くように言われても、動揺も、不安も、不満もなかった。二つ返事で、そこをわが使命の舞台と決め、若鷲のごとく、あの地、この地へと、喜び勇んで飛んでいったのだ。
 もちろん、それぞれが個人の事情をかかえていたはずである。しかし、皆、日ごろから、後継の青年部として広宣流布の一切の責任を担っていこうと覚悟を定めていたのだ。その精神があったからこそ、「広布第二章」の建設があったといえよう。広宣流布のバトンを受け継ぐ青年たちは、いかなる時代になっても、この心意気を忘れてはなるまい。
 すべてに、自分の都合ばかりを主張し、エゴイズムに埋没してしまうならば、皆との調和も、自身の境涯の向上もない。また、広宣流布を加速させることも、社会に貢献することもできなくなってしまう。大きな理想に生きようとしてこそ、自己の殻を打ち破り、境涯を開いていくことができるのだ。
 戦前の「創価教育学会綱領」には、次のようにある。
 「本会は他を顧み得ぬ近視眼的世界観に基づく個人主義の利己的集合にあらず、自己を忘れて空観する遠視眼的世界観に基づく虚偽なる全体主義の集合にもあらず」(注)
 広布をめざすなかに個人の幸福もあり、自他共の幸福のために、広布に走るのである。

 小説『新・人間革命』の引用文献
 注 「価値創造」補注(『牧口常三郎全集10』所収)第三文明社 


【「聖教新聞」2016年(平成28年)4月30日より転載】


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勿忘草(わすれなぐさ)/今日の俳句 ≪第2121号≫

2016年04月29日 05時54分28秒 | 今日の俳句
≪2016年(平成28年)4月29日(金)≫(旧暦3/23)
※昭和の日
国民の祝日に関する法律(祝日法、昭和23年7月20日法律第178号)の一部改正によって2007年(平成19年)に制定された祝日で、日付は昭和天皇の誕生日である4月29日があてられている。同法ではその趣旨を、「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」としている。「ゴールデンウィーク」を構成する祝日のひとつでもある。





 小さう咲いて勿忘草や妹が許
         村上鬼城

 まさに瑠璃富士を前なる勿忘草
        中村草田男

 この花に勿忘草といふ名あり
         清崎敏郎

 花よりも勿忘草といふ名摘む
        粟津松彩子

 シャンソンを聴く薄明の勿忘草
       きくちつねこ

 


※ 勿忘草・忘るな草・ミヨソティス。
 欧州およびアジア原産のムラサキ科の多年草。鉢植えや花壇に栽培される。高さ三〇センチぐらい。春から初夏にかけて、先端がサソリの尾のように巻いた総状花序を出し、瑠璃色で中心が黄色の可憐な小花をつける。伝説とロマンスに富む草花。日本には野生種はない。正しくは「忘るな草」。

【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】



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       ※☆*わが友に贈る*☆※


  さあ飛び出そう!

  人と会った分だけ

  友と語った分だけ

  広布の裾野は広がる。

  まず祈りから出発!



       2016年4月29日



       ※☆*寸 鉄*☆※


 学会は人々の内発の力を育み、自立の心を磨く―博士。一人が輝く社会へ

      ◇

 黄金週間が開始!旧友を大切に、新しい友つくれ。無事故最優先で有意義に

      ◇

 東京「大田の日」。源流のりは同志の胸に脈々!鉄壁の団結で勝利を必ず

      ◇

 愚痴は何の足しにもならない。行動するのだ!―闘士。わが誓願へ決然と

      ◇

 熊本の指定避難所、32カ所が損壊などで閉鎖に。全国各地でも総点検急げ


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月29日(金)付】



      ※☆*名字の言*※



1人暮らしの高齢者や、災害時の避難に際して支援を必要とする高齢者の訪問を、14年にわたって続ける大阪の壮年に会った。活動に携わった実感として、地域のネットワークを強固にするためには、「アウトリーチ」が大切です――壮年はそう繰り返した



アウトリーチとは、福祉分野の用語で、英語で「手を差し伸べる」の意味。従来の福祉は、援助を求めてきた人に対応する「申請主義」が中心だった。それに対しアウトリーチは、自分が支援の必要な状態だと自覚していない人、支援を受ける方法が分からない人の所へ、援助者のほうが直接出向いて、手を差し伸べる在り方を指す



災害時においても、こうした姿勢が何より必要だろう。ただし、押し付けと受け取られないよう、「被災者の視点」を見失ってはなるまい。時には、じっと見守ることが、被災者の安心になる場合もある。先の壮年も、常に心掛けたのは「相手の側に立つ」ことだという



熊本で最初の地震が起きてから、半月が過ぎた。生活再建への戦いは、これから本格化する。「被災者」といっても、一人一人に生きてきた人生があり、思いがある。「誰も置き去りにしない」との誓いに立って、励ましのネットワークを強く、しなやかに広げていきたい。(芯)

【聖教新聞:2016年(平成28年)4月29日(金)付】


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【コラム「北斗七星」】

公明新聞:2016年4月28日(木)付

「災害などでエレベーターが動かなくなったら」。2013年1月、名古屋市営住宅の8階に住む女性は公明党市議に不安を訴えた。夫は車いす利用者。エレベーターが使えなければ緊急避難ができないと

同市議は手立てを思案する中、ある医療用搬送具に着目した。それは巻かれたマットのバルブを開けると自動的に空気が吸入され、担架に早変わりするもの。車輪はないものの備え付けのベルトを引っ張れば、患者を乗せ廊下や階段を移動できる。同市議はこの搬送具を相談者の女性が住む住宅に配備するよう推進し、先月、1台が導入された

感心したのは同市議の粘り強い取り組み。党市議団のメンバーと同搬送具について講習を受けた上で住宅の自治会長らに紹介し、防災訓練を通じ住民への周知にも努めた。購入費の助成も市側に要請するなど課題を克服し、3年以上かけて市営住宅初の配備にこぎつけた

仙台市の高層マンションに住んでいた女性は、東日本大震災でエレベーターが止まったため、同居する母親と共に避難できず、数日後に救い出されたという。筆者はこの話を聞き、高齢者や障がい者を移動させるための備えが必要と痛感して、今回の搬送具導入に注目した

国民の声を謙虚に受け止め、対応する公明党の姿勢が命を守る政治を前進させる。(典)


 

力走 三十一〈小説「新・人間革命」〉

2016年04月29日 05時42分04秒 | 今日の俳句
【力走 三十一】 法悟空 内田 健一郎 画 (5788)

 栗山三津子の手術は、大成功に終わった。
 そして、年末に退院し、年が明けると、何事もなかったかのように、元気に活動を開始し、これまで以上に、強い確信をもって、多くの同志を励ましていくことになる。
  
 十二月四日、山本伸一は峯子と共に、三重研修道場から、車や列車を乗り継いで大阪へ行き、伊丹空港から、空路、高知へと向かうことになっていた。
 この日、三重は曇天であったが、大阪に入ると、雨が降り始めた。高知も雨だという。
 飛行機は、少し遅れて伊丹空港を飛び立った。高知空港は雨のため視界が悪く、しばらく上空を旋回していた。もし、着陸できなければ伊丹空港に引き返すことが、機内アナウンスで伝えられた。
 伸一の一行を出迎えるために、高知空港に来ていた県長の島寺義憲たちは、灰色の雨空をにらみつけながら、心で懸命に唱題した。
 伸一が四国を訪問するのは、一月、七月に続いて、この年三度目である。しかし、高知入りは六年半ぶりであった。それだけに島寺は、“何が何でも山本先生に高知の地を踏んでいただくのだ”と必死であった。
 一行の搭乗機は、高知上空を旋回し続けていたが、遂に午後四時半、空港に着陸した。予定時刻より、一時間近く遅れての到着であったが、乗客は皆、大喜びであった。
 伸一は、機長への感謝を込め、和歌を詠み贈った。
 「悪天に 飛びゆく操縦 みごとなる
   機長の技を 客等はたたえむ」
 彼は、その見事な奮闘への賞讃の思いを、伝えずにはいられなかったのである。
 皆が感謝の思いを口にし、表現していくならば、世の中は、いかに温かさにあふれ、潤いのあるものになっていくか。
 空港のゲートに伸一の姿が現れた。
 「先生!」と、島寺は思わず叫んでいた。
 伸一は、微笑み、手をあげて応えた。
 「新しい高知の歴史をつくろう!」


【「聖教新聞」2016年(平成28年)4月29日より転載】


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黄金週間/今日の俳句 ≪第2120号≫

2016年04月28日 05時48分51秒 | 今日の俳句
≪2016年(平成28年)4月28日(木)≫(旧暦3/22)



 黄金週間啼かぬ鴉の枝に来て
       鈴木真砂女

 羽根ペンをもてあそび黄金週間
        鷹羽狩行

 髪刈つて病者のゴールデンウイーク過ぐ
        大野林火

 電池替えて黄金週間の義足
       関谷寛一呂

 春の連休日影あまねき道修町
        佐々左人



※ 黄金週間・春の連休
 四月二十九日に始まる晩春の週間をいう。五月一日はメーデー、三日は憲法記念日、五日が端午の節句すなわちこどもの日で、飛び石連休の中に日曜日が入ると、休日はふえる。一年中で最も良い気候のときでも、都市・農村を問わず多彩な行事が繰り広げられる。国民にとっては楽しい週間である。


【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】



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       ※☆*わが友に贈る*☆※



  大いなる理想が

  大いなる自分を築く。

  わが青春の誓いに

  断じて生き抜け!

  その人が真の勝利者だ1




       2016年4月28日



       ※☆*寸 鉄*☆※


 立宗の日。創価の師弟が世界広布を実現。地涌の大連帯は192カ国・地域に

      ◇

 民衆が主役の時代を創る為に学会は立ち上がった―恩師。草の根の対話で

      ◇

 御書「友にあふて礼あれ」大誠実の振る舞いこそ。一期一会の心で友情結べ

      ◇

 未来部を皆で応援!生命の心音を聞くように寄り添い激励。可能性信じて

      ◇

 震災便乗の詐欺電話に注意。公的機関騙り寄付募る手口も。声掛けで撃退



【聖教新聞:2016年(平成28年)4月28日(木)付】





      ※☆*名字の言*※


自宅の近隣で月に1度、「コミュニティ広場」という催しが開かれている。高齢単身世帯が多い地域性もあり、人と人とのつながりを強くしよう、まずは茶飲み話から、と数カ月前に始まった。住民有志が作った場で、参加は自由だ



だが、70、80代の参加者が多く、人生の大先輩への遠慮もあり、なかなか参加できずにいた。先日、たまたま横を通りかかったら、「こっちきて、座り!」という元気な声。学会の錦宝会(多宝会)の友が手を振っていた



熊本の地震の直後で、もっぱら被災地の様子や防災が話題だった。聞いていて驚いた。「Aさんは、両足が悪いから、誰が駆け付けたらいいか」など、話が具体的だ。さすがは、幾多の困難を乗り越えてきた大先輩たちである



皆が、同じ言葉を口にした。「他人ごとやない」。そこには二つの意味が含まれていた。震災に遭った人のことを、わがこととして心配する心。そして、災害への備えなど、今後の自らへの戒めである



最近、さまざまな支援や防災の現場で、「他人ごと」ではなく「自分ごと」とする大切さが強調される。同苦の心、そして、社会の問題を自身の課題として取り組む使命感。「自分ごと」の社会を、足元から作ることの大切さに気付かされたひとときだった。(哉)


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月28日(木)付】


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【コラム「北斗七星」】

公明新聞:2016年4月27日(水)付

自治会の役員をしている友人が嘆く。「早くも震災を食い物にする連中が動き始めている。強引な寄付を求める勧誘がやってきているようだ」と。しかも、一人暮らしのお年寄りを狙っているという。ムクリと怒りがこみ上げる

熊本地震の発生後、間もなく、国民生活センターや消費者庁は、「自然災害に便乗した悪質商法にご注意ください」「震災に関する義援金詐欺にご注意ください」と立て続けに呼びかけている。過去の自然災害時の経験に即して早めに注意喚起したものだ

例としてあげられているのは、「見積もりを依頼しただけで契約とされてしまった屋根の修理」や「携帯電話に災害情報サイト利用料を請求するメールが届き、払わないと訴えると言われた」などの悪質な商法◆義援金詐欺としては「被災者の役にたつ事業への投資を呼びかけられた」や「市役所職員を名乗り、義援金の振り込みを依頼する電話があった」などさまざまな手管を用いている

あれ、変だなと感じたら、各地の消費者センターなどに通じる消費者ホットライン188番や、警察の相談専用電話#9110に相談したい。恥ずかしいとか何もそこまでしなくても、と思うかもしれないが、そうした通報が次の被害を食い止める一歩になることを忘れないでほしい。(繁)









 

力走 三十〈小説「新・人間革命」〉

2016年04月28日 05時25分58秒 | 今日の俳句
【力走 三十】 法悟空 内田健一郎 画 (5787)

 十二月三日、三重研修道場では全国県長会議が行われ、「人材育成の年」となる明年の具体的な活動について協議が行われた。
 山本伸一は、関西総合婦人部長になった栗山三津子のことが、気がかりで仕方がなかった。これまで手紙などを通して励ましを重ねてきたが、さらに元気づけたかった。
 この夜、伸一は、妻の峯子に語った。
 「栗山さんは、入院して、癌の手術を受けるとのことだが、きっと寂しい思いをしているにちがいない。
 彼女は、女子部時代から関西の中心として頑張り、ずっと、関西広布に走り続けてきた人だ。必ず乗り越えることができるよ。まず『闘い抜いたあなたを、御本尊が、諸天善神が、守らないわけがない。しっかり治療に専念することです』と伝えてほしい。
 しかし、栗山さんのことだから、きっと、“みんなが必死で活動しているのに、自分だけ病院で寝ているなんて、申し訳ない”と考えてしまうだろう。
 だから、さらに、こう伝えてもらいたい。
 『各県の婦人部長は、皆、忙しくて、ゆっくり唱題する時間がないので、あなたが皆の分まで題目を送ってください。それが使命です。早く元気になって帰って来てください。私たち夫婦は、あなたに題目を送ります』」
 翌四日は、伸一たちが三重を発ち、高知へ向かう日であった。彼は、県長会議の参加メンバーや、地元・白山の学会員と記念撮影をするなど、皆の激励に余念がなかった。
 栗山が、峯子のところへあいさつに来た。
 「今日、大阪に戻って入院いたします」
 峯子は、伸一の言葉を伝え、「絶対に大丈夫ですよ」と励まし、固い握手を交わした。
 栗山は、伸一が案じていた通り、大事な時に、広宣流布の陣列を離れなければならない自分が許せず、わびしい思いをいだいていた。しかし、「皆の分まで題目を」との言葉に救われた気がした。勇気が湧いた。
 励ましとは、相手の身になって考え抜き、苦悩を探り当て、希望の光を送る作業だ。



【「聖教新聞」2016年(平成28年)4月28日より転載】


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春惜む/今日の俳句 ≪第2119号≫

2016年04月27日 06時15分06秒 | 今日の俳句
≪2016年(平成28年)4月27日(水)≫(旧暦3/21)



  ナプキンで口拭き館の春惜しむ
         丸山佳子

  名を惜しむこと忘れ春惜しむかな
         上井正司

  春惜しむ己の酒を盗んでは
        河西みつる

  逝きし人良いことばかり春惜しむ
         伊藤一歩

  春惜しむ富士に越中おわら節
         金子里美


※ 春惜しむ・惜春
 春が過ぎてゆく感慨はひとしおである。春が明るく華やかであっただけに、この語には深い哀愁と詠嘆がこもっている。青春は春の異称だが、人生の青春と決別する心に通うものがある。

【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】



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       ※☆*わが友に贈る*☆※


  「行動」を受け継ぎ

  「未来」を開く。

  それが真の後継だ。

  青年よ 勇気の旗高く

  新たな拡大の波動を!





       2016年4月27日




       ※☆*寸 鉄*☆※


 SGIは開かれた対話を軸に平和に貢献―識者。我らの運動は次代を創造

      ◇

 民衆の万年の幸福を確立することが学会の使命―恩師。広布の大願へ邁進

      ◇

 長距離運転、無理は禁物。速度順守し、早めの休憩を。無事故の黄金週間に

      ◇

 どんな災害も「心を壊る能わず」。生命に積んだ財は永遠。同志よ負けるな

      ◇

 被災地の片付け、けがによる破傷風に注意。肌の露出避け、手袋等着用を


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月27日(水)付】



      ※☆*名字の言*※



「日本の空の長さや鯉のぼり」(落合水尾)。薫風に吹かれて、鯉のぼりが、にぎやかに泳ぐ季節になる。滝を登り切った鯉は偉大な竜となる――中国の故事「竜門の滝」にならい、子らの健やかな成長を願って掲げる



子どもの幸福を祈っても、実際にどう接するかとなると、頭が痛い。心理学者の故・河合隼雄氏は「大人が真剣に子どもに接している限り、非常に大切なことを子どもから教えられる」と記した(『おはなし おはなし』朝日新聞社)



大人といっても完成された人間ではない。上から「教える」態度でなく、誠実に向き合えば、大人にも成長のチャンスになる



池田SGI会長は「一人の人間として、大切な友として、子どもたちに接する時、その子が自分でも気づいていない長所まで如実に見えてきます」と。“未来の大人”に語り掛ける姿勢を貫いたからこそ、SGI会長のもとから、広布と社会に貢献する人材が伸びてきた



「端午の節句」には菖蒲を飾る風習もある。「菖蒲」は「勝負」にも通じるとされてきた。今年は、SGI会長の提案で、5月5日が「創価学会後継者の日」となって40周年。後継の育成こそ、未来の発展を決める「勝負」――そう心に決めて、家庭で地域で、誠実に取り組んでいこう。(道)


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月27日(水)付】


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【コラム「北斗七星」】

公明新聞:2016年4月26日(火)付

西郷軍の伝令が官軍に囲まれた田原坂(熊本市)を越えようとするが、攻撃がすさまじい。「雨は降る降る 陣羽(人馬)はぬれる/越すに越されぬ 田原坂」。公明党熊本県本部の党員、支持者らが、避難先で民謡「田原坂」を歌ったと聞いた

避難生活に雨が追い打ちを掛ける。歌詞を噛みしめ、再起を誓う人もいるに違いない。被災者に寄り添おうと、公明議員が激励、支援に奔走している。その中には、車で寝起きする議員もいる

ところで、近代日本の命運を分けた西南戦争で、官軍が勝利したのはなぜか。兵力の差はもちろん、軍のネットワークに要因があったと思われる。伝令頼みの西郷軍に対し、明治政府は開戦前、すでに九州に電信線を敷設していた。正確、迅速な情報をもとに総攻撃を決め、西郷軍を退けた

今、被災地で問われているのも、このネットワークの力だろう。党鹿児島県本部は飲料水、同宮崎県本部はブルーシートを大量にかき集め、現地入り(16日)。国会議員と県議の連携で5000食を確保(同)。畳工業組合と町議が連絡を取り、鹿児島県から畳120枚を搬入(18日)。発災直後の迅速な動きに、公明党の底力を見る思いがした

先の見えない避難生活が続く。だが、公明党がいる限り、越せない坂はない。歯を食いしばり、前へ進もう。(也)







 

朧月/今日の俳句 ≪第2118号≫

2016年04月26日 05時47分05秒 | 今日の俳句
≪2016年(平成28年)4月26日(火)≫(旧暦3/20)


 大原や蝶の出て舞う朧月
       内藤丈草

 浄瑠璃の阿波の鳴門の朧月
       富安風生

 おぼろ夜や愛憎わかつひとのうへ
       山本蓬郎

 朧夜の四十というはさびしかり
       黒田杏子

 朧夜のポストに手首まで入るる
      村上喜代子


※ 朧の語源は《ぼんやり、ほんのり、うっすり、さだかならざること、判然せざること》と辞書にある。春の夜の月は、霞んでいて、ぼんやり見える。艶やかな情緒がある。朧月夜・朧夜・月朧・朧影・夜の朧などいろいろに用いるが、朧影と夜の朧は、必ずしも月夜であるを要さぬだろう。


【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】



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       ※☆*わが友に贈る*☆※


 女子部・婦人部は

 「10帰運動(午後10時に帰す)」の徹底を!

 「これぐらいは」との

 油断が事故を招く。

 深き用心を怠るな!


      2016年4月26日





       ※☆*寸 鉄*☆※


 朗々と妙法を唱え抜き、感激に燃えて戦うのだ―恩師。立正安国の旗高く

      ◇

 きょう長野の日。人材の大山脈は隆々と!金剛の団結で広布の理想郷築け

      ◇

 昨年度の訪日外国人、2千万人を突破。民衆交流こそ平和の力。心を結べ

      ◇

 環境教育で「食品ロス」3割減の学校も。「もったいない」の精神を未来へ

      ◇

 熊本の避難所、感染症に警戒。手洗い・マスク・消毒を励行。予防が第一



【聖教新聞:2016年(平成28年)4月26日(火)付】



      ※☆*名字の言*※



宮城・岩手・福島の小中高生が、はがきにしたためた書道展を見た。「夢」と書いた作品が圧倒的な数を占めていた。かつて、東日本大震災の津波被災地で見た石碑が、脳裏に浮かんだ。「夢だけは 壊せなかった 大震災」と刻まれた石碑である



「夢」には、膨らんでいくような、柔らかな語感があるが、その柔らかいものの奥には、何をもっても崩せない、固い芯がある。夢を抱き続けることが、試練を勝ち越え、人生を開いていく力になる



大学院に学ぶ東北の青年が、座談会で語った。「人と社会に役立つ人材となるため、博士号を取得するのが、僕の夢です」。彼は幼少、兵庫で阪神・淡路大震災を、進学した東北の地で東日本大震災を経験した。震災後の不便な生活を強いられても、夢を諦めず、研究に励む彼を、同志は「博士!」と呼び、わが子のように応援した



途中、研究に行き詰まるなど、壁に直面したが、彼はそのたびに、同志との約束を裏切るまいと、夢へまい進した。そして今春、大学院を修了した。「博士号取得」という夢をかなえて。現在、宇宙開発の仕事に就き、さらに大きな夢に挑戦している



夢や希望は、人を強くする。そして、分かち合うほどに大きくなり、周囲をも温かく包み込んでいく。(白)



【聖教新聞:2016年(平成28年)4月26日(火)付】


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【コラム「北斗七星」】

公明新聞:2016年4月25日(月)付

週末に関西を訪れた帰りに、時間の都合で久しぶりに夜行列車に乗った。香川県の高松と島根県の出雲市から東京へ向かう「サンライズ瀬戸・出雲」号。「ブルートレイン」が次々と姿を消した中で、今も毎日運転されている唯一の寝台特急だ

この列車が途中の大阪駅に着くのは、日付が変わった0時半すぎ。目的地で時間を目いっぱい有効に使ったというのか、夜中にもかかわらず、ホームに列車を待つ人の姿が目立った

夜行列車には独特の旅情がある。昔から多くの文学作品にも登場してきた。「雨に濡れし夜汽車の窓に 映りたる 山間の町のともしびの色」(石川啄木)―。闇の中、車窓を走馬灯のように流れる明かりを眺めていたら、誰もが詩人になれるような気がしてくる

かつての煤けた汽車から、モダンな寝台電車に姿を変えた今も、夜行列車を愛する人は多い。そんな声を受けてJR東日本は、3月の北海道新幹線開業に伴って運転を終了した上野―札幌間の「カシオペア」号を、観光列車として6月から復活させると発表した。3年前から九州で運行を始めた観光寝台列車も高い人気を誇り、外国人旅行者の利用も多いという

そんな豪華列車でなくていい。若者が「青春18きっぷ」で手軽に乗れるような夜行列車が、各地に復活しないものだろうか。(千)










 

力走 二十八〈小説「新・人間革命」〉

2016年04月26日 05時23分16秒 | 今日の俳句
【力走 二十八】 法悟空 内田健一郎 画 (5785)

 いかなる団体、組織も、発展のいかんは、中軸となる幹部によって決まってしまう。
 学会は、翌一九七九年(昭和五十四年)に「第七の鐘」が鳴り終わり、二十一世紀への新たな飛翔を開始する、重要な時を迎えようとしていた。だからこそ山本伸一は、幹部への指導、育成に、全精魂を注ごうと決意していたのだ。
 彼は、岐阜、兵庫、福岡の三県合同代表幹部会に引き続いて、三重県の津市内で、草創の同志らと懇談会を開いた。ここでも、幹部の活動の在り方に言及していった。
 「今日は、厳しい話になるかもしれないが、幹部として心しなければならないことを語っておきます。
 幹部は、組織の上の方で号令をかけているだけであっては絶対にならない。何よりもまず、徹底して会員の方々とお会いすることです。どれだけ多くの人と会い、励まし、指導したかが、幹部としての実績です。
 会えば会うほど、後輩は立ち上がる――これは、厳然たる事実なんです。
 人と会うことは、一切の基本です。会って語り合い、心と心が通じ、共感し合ってこそ、団結も生まれます。人と人との触れ合い、結合のない組織は、死んだ組織も同然です。心が通い合うなかで、温かい人間主義の組織へと蘇生していくんです。
 沖縄の、ある婦人部の幹部は、『足が鉄板になるほど歩くのだ』と言って、家庭訪問に徹しきり、理想的な広布の組織をつくりあげてきました。
 また、東京・下町のある区長は、毎日、『聖教新聞』の配達員さんと、区内の学会員のお宅を回った。体の具合が悪い方、大変ななかで奮闘してくださっている方のお宅には、激励のメモを郵便受けに入れた。そして後日、今度は、ゆっくり語り合える時間に、個人指導に訪れた。それを続けるなかで大きな信頼を勝ち得ています」
 人間は機械ではない。心が結ばれた時に力が生まれ、広宣流布の車輪は大きく回転する。


【「聖教新聞」2016年(平成28年)4月26日より転載】


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青饅(あおぬた)/今日の俳句 ≪第2117号≫

2016年04月25日 05時29分38秒 | 今日の俳句

≪2016年(平成28年)4月25日(月)≫(旧暦3/19)


 青饅やいとけなかりし母の酔ひ
       山田みづえ

 月うるむ青饅これを忘るまじ
        石田波郷

 青饅や痩身はその母に似て
        橋場千舟

 青饅や母の思ひ出食ひ違ふ
        角田信子

 夫の忌や青饅にまず箸をつけ
        犬塚芳子



※ 青饅(あおぬた)
 魚肉または野菜を酢みそで和えたものがぬたで、ぬたぬたしているという形容から生まれた名である。青饅はぬたの一種で、ねぎ・わけぎ・あさつきなどをさっと茹でて青々と美しい色のものを、まぐろ・いか・貝の剥き身などと一緒に味噌で和えたもの。味噌は、酢・みりん・砂糖・または酒と酢に芥子少量を加えてすりまぜる。芥子の代わりに山椒の芽を用いてもよい。春の味覚である。

【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】



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       ※☆*今週のことば*☆※



  万人に幸福と安穏あれ!

  この立宗の大精神を

  創価は世界で実践する。

  「いまだこりず候」

  不屈の魂で対話に挑戦!


       2016年4月25日





       ※☆*寸 鉄*☆※


 きょう国連記念日。会長ほど建設的で一貫した支援者はいない―元次長。

      ◇

 仏も「少病少悩」と法華経に。悩みがあるから友に寄り添える。祈りで応戦

      ◇

 忙しい時程、会合・会議は価値的に。事前準備で決まる。幹部は真剣勝負で

      ◇

 熊本で音楽隊が演奏会。心に勇気を送る妙なる調べ。共々に希望抱き前へ

      ◇

 伊勢志摩首脳会議で女性の活躍が議題に。世界に調和と活力もたらすカギ


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月25日(月)付】



      ※☆*名字の言*※



江戸時代の村々では、地図にあたる「村絵図」を作った。合わせると「国絵図」になり、さらに集成すると「日本総図」になる。だが、その精度は、同時代に伊能忠敬が作製した日本地図に及ばなかった



忠敬が用いた測量法は、工夫こそ凝らしているが、当時の一般的な方法で、技術には大差ない。では何が違ったか。それは“志の大きさ”であるという。忠敬は「地球上における日本の位置と形を明らかにしようとした」(星埜由尚著『伊能忠敬』山川出版社)



気宇壮大な忠敬は、一方で、実際の仕事は丁寧だった。現地を自分の足と目で測量した。調査の及ばなかった場所は、地図には書かなかった



レインボーブリッジのような橋を架ける仕事をしたいと、建設会社に入った友がいる。最初の現場は、人が歩いて渡るほどの小さな橋だった。職場の先輩は彼に教えた。「この仕事は、やがて地図に刻まれる」。それから20年。彼は最初の現場を忘れず、信頼と実績を築き、現在、要職で活躍する



志は大きく。どんな小さな仕事も誠実に。それが“大きな仕事”につながる道だろう。本年は忠敬が地図作製の測量を終え、200年の節目を刻む。地図は古いが、彼の生き方は古くない。社会人になった友が、学べることは多いはずだ。(代)


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月25日(月)付】


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【コラム「北斗七星」】

公明新聞:2016年4月23日(土)付

ゴールデンウイークも間近。心地よい陽気に誘われ、家族連れで外出する機会も増えよう。その際、十分に注意したいのがベビーカー。今月も東京メトロ半蔵門線で、ベビーカーが電車のドアに挟まれたままホーム端まで引きずられ、破損する事故が起きた。幸い、子どもは乗っていなかったが、あわや大惨事だった

この事故では男性がベビーカーを押して乗車しようとし、前輪の細いパイプ部分がドアに挟まれた。東京メトロの場合、挟まり事故を防止するドアセンサーは1.5センチ未満では作動しないため、電車は発車した

事態を重視した国土交通省は鉄道各社を集めた緊急会議を開き、安全確保を求めた。各社それぞれ異なるセンサー精度の再検討を含め、再発防止策を急いでほしい

一方、ベビーカー利用者は早めに乗り降りし、駆け込み乗車はしないのが鉄則。できるだけ混雑時の乗車も避けたい。また、駅のエスカレーターや階段では子どもを降ろすこと。ベビーカーを押しながら、スマホを使っている親も一部にいるが、こうしたマナー違反は論外だ

もう一つ、ベビーカー利用者が他の乗客に遠慮し最後に乗り込む姿も目にするが、周囲の乗客も気遣いや積極的な手助けを心掛けたい。幼い子を連れていても安心して外出できるよう、皆で安全意識を高めたい。(翼)




 

力走 二十七〈小説「新・人間革命」〉

2016年04月25日 05時19分15秒 | 今日の俳句
【力走 二十七】 法悟空 内田健一郎 画 (5784)

 十二月二日、山本伸一は三重研修道場で行われた、岐阜、兵庫、福岡の三県合同代表幹部会に出席した。ここには、関西の幹部も参加していた。席上、本部人事委員会で検討、決定した関西婦人部の人事が発表された。
 これまで関西婦人部長を務めてきた栗山三津子は、関西の総合婦人部長になり、後任には箕山益恵が就いた。また、岐阜、兵庫、福岡の人事も発表された。
 伸一は、皆の奮闘に大きな期待を寄せながら、幹部として活動することの意義について再確認した。
 「組織の幹部に就いた場合、任命されてから最初の三カ月が勝負であると言われてきた。なぜか――このスタートの活動が、一切の基準となっていくからです。
 ゆえに、今こそ境涯革命のチャンスととらえて、自身の新たな実践目標を定め、全力疾走のスタートをお願いしたい。
 その姿を見て、後輩たちも、“幹部というのは、これほど動き、これほど真剣に、誠実に戦うものなのか”ということを、改めて感じ取り、学んでいく。それによって、組織は活性化していきます。しかし、新任の幹部が懸命に動こうとしなければ、むしろ、それでいいかのように皆が錯覚し、広宣流布を停滞させてしまうことになる。
 皆さん自身も、仕事の問題などで悩み、苦闘されているうえに、組織のリーダーとしての責任を担うのは、どれほど大変なことか。そのご苦労は、よくわかります。
 しかし、広宣流布は日蓮大聖人の御遺命です。その広布を推進する唯一の聖業であり、人びとを最も根源的な次元から覚醒させ、絶対的幸福へと導く作業が学会活動です。
 したがって、幹部となって、学会活動に励むことは、仏法のうえから見れば、社会のいかなる地位、名誉よりも尊い、人類社会への貢献であり、民衆指導者として最重要の使命に生きることといえます。その功徳、福運は、子々孫々まで、あまねく幸の光をもって照らすことは間違いありません」



【「聖教新聞」2016年(平成28年)4月25日より転載】


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連翹/今日の俳句 ≪第2116号≫

2016年04月24日 05時19分42秒 | 今日の俳句
≪2016年(平成28年)4月24日(日)≫(旧暦3/18)


 連翹の奥や碁を打つ石の音
        夏目漱石

 れんげうやこゑこそ妙にをとめどち
       上田五千石

 連翹の雨がみぞれにみぞれが雪に
        林原耒井

 連翹や真間の里びと垣を結はず
       水原秋櫻子

 連翹が色めきわたり明日を待つ
        細見綾子



※ モクセイ科の落葉低木で中国原産。当初は薬用として伝わった。早春、葉の出る前に、鮮黄色をした筒状の四弁花をびっしり枝ごとにつける。蔓のように長く伸びた枝に咲く花は遠目にも鮮烈。

【「俳句歳時記・第3巻/角川書店」より転載】




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       ※☆*わが友に贈る*☆※


  陰で奮闘する友を

  最大に讃えよう!

  「感謝の言葉」

  「温かな心配り」が

  前進への原動力となる。


       2016年4月24日





       ※☆*寸 鉄*☆※


 苦しみ悩んでいる人を救うのが本当の宗教―恩師創価三代の大闘争に続け

      ◇

 「空飛ぶ者の王たり鷲のごとし」。友情の拡大へ!青年よ意気揚々と挑戦を

      ◇

 熊本の被災家屋の危険度判定、実施のスピードに地域差。安全確保へ総力

      ◇

 災害時の避難場所、家具の転倒防止、非常持ち出しを再確認。備え万全に

      ◇

 公明は日本の将来の方向性を示す羅針盤―識者。庶民守る政治を断行せよ


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月24日(日)付】



      ※☆*名字の言*※



“建築家詩人”といわれた立原道造氏は、住宅建築も詩作も、ともに人間生活の発露と考えていた



親交のあった文学者の中村真一郎氏は「建築と詩とは、彼にとってひとつの精神活動の二つの現れに過ぎなかった」と書き、立原氏自身も「住宅とエッセイの本質する精神は一致してゐる。住宅のすぐれたデザイナアは、それ故にしばしばすぐれたエッセイイストである」(『立原道造全集4』筑摩書房)と述べた



一見、畑違いに思える分野にも、突き詰めると通底するものが見えてくる。ミュージシャンを夢見て、東京にいた男子部員が、長野に暮らす父から「家業の養蜂業を継いでほしい」と請われた。“家業を絶やしたくない。でも、夢も捨てたくない”。彼は悩み、真剣に祈り、自分と向き合った



出した答えは“どちらもやり切る”。祈る中で、生きる根本目的は、人の幸福に尽くすことであり、養蜂も音楽も、そのための道と確信できた。長野に帰り3年。今では養蜂の傍ら、音楽家として地域のイベントやラジオ番組に出演。“歌う養蜂家”の愛称ももらった。「音楽で人々に希望を送る夢もかないました」



“何のため”の目的観を確立する時、漠とした願望は、果たすべき使命に変わる。そこから、人生の突破口は開かれる。(市)


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月24日(日)付】


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【コラム「北斗七星」】

公明新聞:2016年4月23日(土)付

ゴールデンウイークも間近。心地よい陽気に誘われ、家族連れで外出する機会も増えよう。その際、十分に注意したいのがベビーカー。今月も東京メトロ半蔵門線で、ベビーカーが電車のドアに挟まれたままホーム端まで引きずられ、破損する事故が起きた。幸い、子どもは乗っていなかったが、あわや大惨事だった

この事故では男性がベビーカーを押して乗車しようとし、前輪の細いパイプ部分がドアに挟まれた。東京メトロの場合、挟まり事故を防止するドアセンサーは1.5センチ未満では作動しないため、電車は発車した

事態を重視した国土交通省は鉄道各社を集めた緊急会議を開き、安全確保を求めた。各社それぞれ異なるセンサー精度の再検討を含め、再発防止策を急いでほしい

一方、ベビーカー利用者は早めに乗り降りし、駆け込み乗車はしないのが鉄則。できるだけ混雑時の乗車も避けたい。また、駅のエスカレーターや階段では子どもを降ろすこと。ベビーカーを押しながら、スマホを使っている親も一部にいるが、こうしたマナー違反は論外だ

もう一つ、ベビーカー利用者が他の乗客に遠慮し最後に乗り込む姿も目にするが、周囲の乗客も気遣いや積極的な手助けを心掛けたい。幼い子を連れていても安心して外出できるよう、皆で安全意識を高めたい。(翼)






 

通草の花/今日の俳句 ≪第2115号≫

2016年04月23日 05時37分51秒 | 今日の俳句

≪2016年(平成28年)4月23日(土)≫(旧暦3/17)



 わびしさの通草はひとり咲いてゐる
         臼田亜浪

 すぐ開かぬもののしづけさ花通草
        加藤知世子

 花通草山のこだまはすぐ還る
        田淵十風子

 古郷は通草ゑむらしきくの花
         鈴木道彦

 花あけび雄花雌花とこくうすく
         山口青邨



※ 道草(あけび)の花・木通(あけび)の花・花道草
 アケビ科の蔓性落葉低木。日本原産で本州・九州・四国の山野に自生。四月ごろ新葉とともに淡紫色の花が総状になって咲く。秋に実が熟すと割れ、なかの果肉は美味。蔓は丈夫で、籠細工などに用いられる。
→道草(秋)

【「俳句歳時記・第3巻/角川書店」より転載】






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       ※☆*わが友に贈る*☆※


  あの人の胸に希望を!

  その祈りと行動が

  わが生命を輝かせる。

  自他共の幸福の実現が

  我らの信仰の目的だ。


       2016年4月23日





       ※☆*寸 鉄*☆※


 会長は他者への敬意に満ちた文明間対話の模範―者。我らも地域で挑戦

      ◇

 新時代の夜明けを開くのは青年なり!―恩師。君の奮闘、勝利を皆が待つ

      ◇

 「異体同心なればかちぬ」信心の団結は足し算でなく掛け算。祈り合わせて

      ◇

 子ども読書の日。良書と出あえば人生が豊かに。偉人との“語らい”親子で

      ◇

 大地震の避難生活が長期化。周囲の励ましこそ力に。共助の絆を更に強く



【聖教新聞:2016年(平成28年)4月23日(土)付】



      ※☆*名字の言*※



熊本県を中心に断続的に地震が続き、今なお8万人を超える人々が避難生活を送る。都内では、座談会の冒頭、地震が収まること、被災者の安穏、被災地の一日も早い復旧・復興を祈念した地区も。平安への祈りを記したご祈念板を仏壇に置く家庭も多い



神戸市の関西国際文化センターで行われている、東日本大震災5年企画展「心の財は絶対に壊されない!」(8月28日までの土・日曜、祝日に開催)。会場には、東北の被災地へ励ましのメッセージをつづるコーナーがあるが、熊本で地震が起こってからは九州へのエールも数多く送られている



大震災で甚大な被害を受けた、岩手の女性の言葉が忘れられない。彼女は震災後、息子夫婦と連絡が取れず、1週間ほど安否確認ができなかった。その間も、大きな不安を抱えながら、地域の被災者の激励に奔走した。何が力になったのか



「聖教新聞に『私たちの心は、常に被災者の皆様と共に』との見出しで掲載された、全国・全世界から寄せられた励ましのメッセージを目にした時、『私は一人ではない』と心から思えたのです」



相手を思う心は必ず、支えるための力になる。支え合う中で希望は生まれる。被災地の友に思いをはせつつ、「今、自分ができること」に全力投球したい。(側)


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月23日(土)付】


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【コラム「北斗七星」】

公明新聞:2016年4月22日(金)付

阿蘇見物に来た豆腐屋出身の圭さんは、高等遊民らしき友人の碌さんを誘って阿蘇山に登る。しかし、火口にたどり着く前に嵐に遭遇し、くぼみに落ちてしまう

激しい風雨の中、碌さんは腹痛や足にできた豆の痛みに耐えながら、力を振り絞って彼を救う。宿に戻った2人は、再び「阿蘇へ登ろう」と意気投合したところで小説は結末を迎える。夏目漱石の短編「二百十日」は、自然災害と人間を題材にして人の情けを伝えたいのだろうか

強い余震が続く熊本地震の被災自治体では、ボランティアを募る動きが出てきた。21日開設された熊本県益城町の「災害ボランティアセンター」には、雨の中、多くの志願者が集まったそうだ

活動中の事故や病気を防ぐため、決して無理をせず、まめに休憩を取ることが大切だ。被災者に触れ合う場面も少なくないだけに、信頼関係を築きながら不安な気持ちに寄り添う振る舞いを心がけてほしい

不自由な避難所生活でストレスがたまり、疲労も蓄積している被災者にとって、ボランティアが活躍する姿は心強く映るだろう。ただ、現地に行けなくても、募金などで協力はできる。一人でも多くの人の助け合いによって、この困難を早く乗り越えたい。熊本で4年余を過ごした明治の文豪も、居ても立ってもいられないに違いない。(明)





 

力走 二十六〈小説「新・人間革命」〉

2016年04月23日 05時16分49秒 | 今日の俳句
【力走 二十六】 法悟空 内田健一郎 画 (5783)

 集ったメンバーは、頷きながら、真剣な面持ちで山本伸一の話に耳を傾けていた。
 さらに言葉をついだ。
 「人間というのは、なかなか自分を見つめようとはしないものです。
 皆が団結できず、地域の広宣流布が遅々として進まない組織がある。何人かの幹部に“どこに原因があるのか”を聞いてみると、たいてい『あの人が悪い』『この人が悪い』等々、たくさん理由をあげる。確かに、そう指摘される人には問題があるかもしれませんが、そこには、自分はどうなのだという視座が欠落している。他の人が悪いからといって、自分が正しいとは限りません。
 ところが、“自分に責任があるのだ。私が悪い”とは考えない。つまり、『己心の外』にばかり目がいってしまい、大聖人の御聖訓も、学会の指導も、他人を測り、批判するための尺度になってしまっているんです。
 本来、仏法の教えというものは、自分の生き方の尺度とすべきものです。ここを間違えると、信心の道を大きく踏み外してしまうことになります。だから、皆さんには、幸せになるために、自分自身に生き抜き、本当の信心を貫いてほしいんです。
 仏法者というのは『自己挑戦』の人、『自己対決』の人です。我即宇宙ですから、自身を征する人は一切に勝つことができます。
 ともかく、題目を唱えていけば、自分が変わります。自分が変われば、環境も変わる。したがって、いかに多忙であっても、勤行・唱題という根本の実践は、決しておろそかにしてはならない。その根本がいい加減になれば、すべてが空転してしまい、価値を創造していくことはできないからです。
 どうか、一日一日、一瞬一瞬を大切にし、わが生命を輝かせながら、大勝利の所願満足の人生を生き抜いてください」
 伸一は、情熱を込めて語り抜いた。
 指導には、一つ一つの事柄を徹して掘り下げ、皆が心から納得するまで、噛み砕いて話していく粘り強さ、誠実さが必要である。

【「聖教新聞」2016年(平成28年)4月23日より転載】


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浅利/今日の俳句 ≪第2114号≫

2016年04月22日 05時26分11秒 | 今日の俳句

≪2016年(平成28年)4月22日(金)≫(旧暦3/16)



 浅蜊に水いっぱい張って熟睡す
         菖蒲あや

 金曜日が好きで韮・鯖・浅蜊買ふ
        正木ゆう子

 母の忌の浅蜊ちひさく鳴きにけり
        永島理江子

 浅蜊船ゆさりゆさりと戻りけり
         野口文吾

 今晩の浅蜊の模様さつぱり系
       きくちえみこ



※ あさり・姫浅蜊・浅蜊舟・浅蜊売・浅蜊汁。
 海産のに二枚貝。北海道から九州にかけて広く分布する。蛤同様、浅海の砂泥に生息する。殻表には細い布目状のすじがある。汐干狩で最も良く獲れる貝で、味は蛤よりやや劣るが大衆的である。「……民間日用の食となす。価もまた極めて賎(やす)し……」。『和漢三才図会』。東京下町の深川めしは浅蜊の剥き身と長ねぎを炊き込んだ素朴な味わいで有名。


【「新版・俳句歳時記/第四版/監修・桂信子ほか」(雄山閣)より転載】


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       ※☆*わが友に贈る*☆※


  誠実と真心を

  わが声に響かせよ!

  渾身の一言には

  友の心を鼓舞し

  一変させる力がある。


       2016年4月22日





       ※☆*寸 鉄*☆※


 学会は世界的視野をもつ新しい民衆運動を展開―学者。立正安国の大行進

      ◇

 強く深く祈り抜け!そこに真の仏の力が―恩師。法華経の兵法は無敵なり

      ◇

 「地球の日」。環境問題の解決は意識の変革から。依正不二の哲理を基軸に

      ◇

 熊本・大分の地震、激甚災害指定の方針。復旧と被災者支援に万策講じよ

      ◇

 ブレーキ・アクセルの踏み間違いで事故多発と。油断排し確認また確認を


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月22日(金)付】



      ※☆*名字の言*※



リオ五輪の出場選手が続々と決まる一方、選考に漏れ、競技生活に区切りをつける選手もいる



「ここまで長く真剣勝負をさせてもらった競技生活は、幸せだと思う。悔いはない!」。4個の金メダルを獲得した水泳・北島康介氏の、引退会見で見せた笑顔は記憶に新しい。晴れやかな表情は、ケガや重圧を勝ち越えてきた、完全燃焼の競泳人生を物語っていた



この春、47年間勤めた会社を“引退”した近所の壮年部員に、駅でばったり出会った。同乗した車中の時間、壮年の口からは、若手社員時代の苦労話が尽きなかった。一番心に残ったのは別れ際の言葉と、壮年の表情だった。「最高の道を歩むことができ、本当に誇りに思う。全てが財産だよ」



先の北島氏は「苦しい時が長かった。喜びが味わえるのはほんの一瞬。毎日プールと勝負だった」とも語っている。苦しんだ分だけ、喜びは大きくなる。一日一日、一瞬一瞬を挑戦し続けた人だけが、心の充実を得られる



日蓮大聖人は「ただ一えんにおもい切れ・よからんは不思議わるからんは一定とをもへ」(御書1190ページ)と仰せだ。試練に直面した時こそ、成長の節を刻む最良の時が来たと受け止め、戦おう。「やり切る」と覚悟を決めて進む人生は、幸福である。(差)


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月22日(金)付】


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【コラム「北斗七星」】

公明新聞:2016年4月21日(木)付

「ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが、正当にこわがることはなかなかむつかしい」。約80年前だが、防災科学に力を注いだ物理学者・寺田寅彦の警告は重みを増す

地震国であり、災害大国である日本。その現実を謙虚に受け止め、人智を超える大自然の脅威に真正面から対応する姿勢が欠かせない

「過去の経験則から外れている」。今回の熊本地震について気象庁がこう述べるように、「想定外」が起こり得ることを痛感させられた。複数の断層が複雑に動く。激震が続発し緊急地震速報が間に合わない場面があった。収まらない余震を恐れ、屋外での避難が長期化する懸念も

活断層は全国に2000以上あり、いつ大地震に襲われても不思議ではない。陸域が震源となる活断層型の地震は地震の規模が海溝型ほど大きくなくても、人が暮らす地域や交通網などの直下で起きると深刻な被害をもたらす。政府の地震調査委員会の平田直委員長は「自分のこととして考えて備えてほしい」と呼び掛ける

不断の準備と心構えがいかに大切か。「想定にとらわれない」防災教育を訴える群馬大学大学院の片田敏孝教授が語るように、「子どもから高齢者までが同じ意識を持って、危機に向き合う能力を培っていく」社会全体の取り組みが急務だ。(紀)