小説「新・人間革命」
【「聖教新聞」 2013年 (平成25年)2月28日(木)より転載】
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勇将14(2/28)
香川県婦人部総会でスピーチした山本伸一は、親子の断絶、家族の不和という問題について語っていった。
「親子の断絶、また、家族不和は、決して近年の現象ではなく、遠い昔から、多くの人が悩んできた問題です。
信心していても、娘や息子、あるいはお嫁さんとうまくいかない、夫婦仲が悪いなどといった悩みをかかえておられる方もいることと思います。
この人間関係の亀裂を埋めていくものは、結論から言えば、信心しかありません。
信心によって、自分の境涯を開き、生命を変え、人間革命していく以外にないんです。
親も、夫も、兄弟姉妹も、子どもも、自分の置かれた現実であり、それは、宿縁によって結ばれているんです。
その環境から逃げ出すわけにはいきません。
では、どうすればよいのか。
人間関係がうまくいかない理由を、周囲のせいにするのではなく、自分が変わっていくことです。
たとえば、母親が人間革命し、子どもさんが“うちのお母さんは最高だ!”と、心から思うようになれば、子どもさんの母親への態度も変わり、親孝行するようになります。
ご主人だって同じです。
自分を見つめず、人間革命への努力もなく、ただ“子どもが悪い”“夫が悪い”と思っているうちは、事態を打開していくことはできません。
日蓮大聖人は、『浄土と云ひ穢土と云うも土に二の隔なし只我等が心の善悪によると見えたり』(御書三八四頁)と仰せではないですか。
仏法の眼を開くことです。
わが家が、わが家族の人間関係が、和楽の方向に向かい、浄土になっていくのか、あるいは、険悪の方向に向かい、穢土になっていくのかは、わが一念にかかっているんです。
自分を磨くために懸命に唱題し、家族を包み込む優しく大きな心、何があっても挫けない強い心、そして、聡明な英知を培っていくことです。
最も身近な家庭のなかに、幸せの花を咲かせていくことが、地域の広宣流布の大きな力となっていきます」
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