近研ブログ

國學院大學近代日本文学研究会のブログです。
会の様子や文学的な話題をお届けします。

平成29年度夏期合宿を終えて

2017-09-19 17:24:00 | Weblog
こんにちは

29年度の夏期合宿委員を務めさせて頂きました、1年の須藤と申します。
8月21日~23日にかけて催された合宿について、手短にご報告させて頂きます。

【1日目】
今回の集合場所は新宿駅でした。人の往来の激しさ、駅の構造の複雑さから、会員の皆さんが無事に集合出来るのかという些かの危惧を私は抱きましたが、特に問題はありませんでした。

甲府に到着した後、「奥藤本店」にて頂いた昼食の鳥もつ丼は、臓物特有の風味と、それに合わせた絶妙な味付けにより、非常に美味でした。今でもその味が思い出せそうです。
昼食後は、「愛宕園」にて葡萄狩りをしました。巨峰は甲府の日射を浴び、黒々と輝いていました。その味は言うまでもなく格別なものでしたが、一つ心残りがあるとすれば(個人的な話ですが)私は食が細い故に、昼食の鳥もつ丼が私の胃の大部分を占めており、巨峰を思う存分には味わえなかったことです。完全に空腹の状態で再び訪れたく思います。

宿は、太宰治も滞在したという湯村温泉の「旅館 明治」でした。
故も知らぬ望郷の念を抱かせるような、木造の建物の、やや黴混じりの香りが漂っていました。情緒豊かな空間が私を寛がせてくれました。その日の夜の読書会では、太宰治の著書で、甲府市御崎町を舞台とする「畜犬談」を扱いました。読書会は旅館の雰囲気と相まって、言い尽くし難いほど充実した会となりました。これは、旅館の持つ太宰治との縁(えにし)が何らかの作用をもたらした結果なのでしょうか。
その後は恒例の懇親会を行いました。先の読書会と同様に、充実した時間を過ごすことが出来たかと思います。


【2日目】
2日目はまず、「県立フラワーパーク ハイジの村」へ行きました。そこへの道中にある向日葵畑は満開で、いかにも夏を思わせる景色でした。ハイジの村には花だけでなく、草食動物もいくつか飼育されており、取分け驚いたことは、草の生い茂る道のほとりに目を遣ると、1羽の兎が自由に闊歩していたことです。
 
午後は山梨県立文学館・美術館を見学しました。樋口一葉や芥川龍之介等の、日本の文学に大いに影響を及ぼした作家たちの資料を閲覧することが出来ました。文学研究会の一員として、貴重な時間を過ごすことが出来ました。
美術館ではミレーの作品を見学しました。名画「種を蒔く人」、そこに描かれた、種を蒔く農民の力強さは私を圧倒しました。

その後宿に戻り、夕食後に当合宿の欠席者への葉書を書いたあと懇親会を行いました。


【3日目】
3日目の午前中は武田神社へ行きました。武将、武田信玄の荘厳な覇気が、時空を越えて、展示物から伝わってきたような気がしました。
昼食、甲府名物かぼちゃほうとうの圧倒的な具の量を前に、私は一瞬気後れしましたが、美味しく頂きました。
午後は自由時間でした。私の場合は、一部の会員と共に遊亀公園附属動物園に行きました。小規模な動物園ですが、思ったよりも様々な動物たちがいました。茹だるような甲府の暑さの中、動物たちは各々の避暑法を探っていたように見えました。何故かペンギンたちは水溜まりに入ろうとしていませんでしたが。
その後、私たち各々のお土産を購入し、特急の電車に乗り、甲府をあとにしました。

特に問題も起こらず、合宿を終えることが出来ました。本当に嬉しく思います。
1年生の私は、今回が初めての、研究会全体に関わる行事の企画に参与しました。研究会に何かしらの貢献が出来ましたのならば、幸いです。今後、研究会の活動がより良くなるように、積極的にこのような行事に関わっていきたいと思います。


最後になりますが、このような充実した行事に参加する機会を頂き、ありがとうございました。いよいよ後期の活動が始まります。気を引き締めて、臨む所存です。