海山の創作ノート

工房T 海山の書、印、絵、版画、工作、etc.日々の暮らしの中で出来た作品を紹介します。 さて、今日は何を作るかな。

No.829 創作ノート・手書き用

2017-01-31 | その他


これが、実際の創作ノートの現物です。

退職してから書き始めた、海山そして杜門のアイディア手帖、日誌、予定表、記録、調べ物、等、何でもありのノートです。

今日、No.29の1ページ目に入ったところ。

ご覧のように、このノートももちろん手作りですね。

最初は、100均で、二冊組を買っていたのですが、
(No.8まで)それももったいなくなって、自作することになりました。

中綴じのできるホッチキスで留めることができる最厚の枚数で、A4コピー用紙と表紙を綴じます。

表紙は、長年書いてきた卒業証書の反故紙。

100均のホッチキスでは、コピー用紙13枚数と表紙で精一杯です。

二つ折りにして、真ん中をホッチキスで留めて、背をクラフトテープで補強すれば、52ページのA5判ノートの完成というわけです。

背も、最初は製本テープでしたが、クラフトテープで代用できるので、今は節約です。



それぞれのページは、線も何も入っていない真っ白なものです。

一日1ページ、なんて、決まってはいません。

好きな時に好きなように書きますから、枠や制約はいっさい無しです。

だから、その日によって、3ページだったり、半分で終ったりですが、気にしません。

足らなくなったら、紙やレシートや郵便物を貼ったりもします。

とにかく、何でもありのノートです。

中味をお見せするのは、やはり、ひ み つ ですが、

ちょっとだけ…。



これは、今日になってから今までに食べた物。

料理名ではなく、素材名で書いていきます。

目標は40品目。

でも、30品目を越えれば、良しとします。

毎日必ず食べているものは、
味噌、だし、胡麻、ネギ、ナッツ類、チョコレート、納豆、コーヒー、茶、…。

毎日書いていると見えてきます。

そして、これがある日が終わった段階で記入したもの。




継続は力なり、続けていると何かが見えてきます。きっと!

ともんの版画も更新しました

No.826 プレス紙版画 「ツワブキ」

2017-01-30 | 版画


今回は、ちょっと渋く、「ツワブキ」です。

全体を、黒で引き締めた感じです。

なるべく少ない色数のインクで、どんなことができるかの実験でもあります。

花びらの黄色がうまく出ました。

紙版画・三版三色三刷り(黒、青、黄色、)
画仙ハガキ

ともんの版画も更新しました!

No.825 プレス紙版画 「マンダリンフィッシュ」

2017-01-29 | 版画


前回に続いて、極彩色の生き物です。本物はもっと美しく、キラキラと光っています。

マンデリンフィッシュ、和名ニシキテグリといいます。

実際に見たことはありません。しかし、ちゃんと存在している魚です。珊瑚礁に棲息している、とてもハデな熱帯魚ですね。

「ニシキテグリ (Synchiropus splendidus) は、スズキ目ネズッポ科の海水魚。鮮やかな体色のため、熱帯魚としてアクアリウムにおいて人気がある。英名はMandarinfish。」
(Wikipediaより)

版画では、このきらめきを表現できずに残念ですが、挑戦してみました。

赤、青を黄色の三原色で、どんなことができるかの実験でもあります。

マンデリンフィッシュは、いろいろな色の個体がいるようなので、同じ版を使って変えてもみました。






紙版画・三版三色三刷り(赤、青、黄色、)
画仙ハガキ

ともんの版画も更新しました!

No.824 四味唐辛子

2017-01-29 | 


七味唐辛子の残りが少なくなってきたので、作りました。

今回は、材料が4種類なので、四味唐辛子です。

メインは、今年収穫の唐辛子と陳皮。
唐辛子は、充分に乾燥しています。
もちろん、陳皮も自作。


きれいでしょ。

唐辛子のヘタを取って、バーミックスの容器に。



そして、一気に粉砕です。



たったこれだけの作業ですが、要注意です。

不用意に唐辛子をさわった手で目でもこすろうものなら…。

大変なことになります。

愛犬も、「なんだ、なんだ!」とはじめはやって来ましたが、直ぐに日向ぼっこに戻りました。どうやら、やはりかなり強烈な匂いのようです。

鼻がむずむずして、くしゃみをしました。(これは僕)

それから、アオサと胡麻を加えて、今日のところは完成ということにしておきます。また、何か材料がそろったらつけたそうと思います。

でも、唐辛子と陳皮だけでも、充分にいいのです。

入れ物は、香川金比羅のにんにく胡麻ふりかけの容器です。これ、おいしかったので、気に入って使っています。

ともんの版画も更新しました!

No.823 紙版画「ハンミョウ」

2017-01-28 | 版画


どうです?

ちょっと神秘的でしょう?

確かに、虫ですから、虫が苦手な人は、ごめんなさい!

でも、美しい虫です。

本物はもっと美しく、キラキラと光っています。

ハンミョウといいます。

ハンミョウは、「成虫は春から秋まで見られ、日当たりがよくて地面が湿っている林道や川原などによく生息するが、公園など都市部でも見られる。人が近づくと飛んで逃げるが、1〜2m程度飛んですぐに着地し、度々後ろを振り返る。往々にしてこれが繰り返されるため、その様を道案内にたとえ「ミチシルベ」「ミチオシエ」という別名がある。」
(Wikipediaより)

版画では、このきらめきを表現できずに残念です。

ともあれ、多色刷りの効果を活かして、色を浮き立たせてみました。
赤、青を黄色の三原色で、どんなことができるかの実験でもあります。

紙版画・四版四色四刷り(赤、青、黄色、黒)
画仙ハガキ

ともんの版画も更新しました!

No.822 胡蝶蘭の蕾

2017-01-27 | 


東側窓の障子越しの光の中で、今年も順調に花芽が伸びて、蕾ももうこんなに膨らんでいます。

これは、昨年春の版画展の際に、お祝いで頂いたピンクの花の胡蝶蘭。
ちょっと、小ぶりのものです。これが二株。

そして、一昨年からの白の一般的な胡蝶蘭が三株。

全ての株で、蕾が膨らんでいますから、全部咲き揃えば、素晴らしいことになりますね!

楽しみです。



2015.11月、No.758で胡蝶蘭の花芽のことを書きましたが、その後どうなったのかを、このブログでは紹介していませんでした。
 
なんだか中途半端ですので、ここで記しておきます。


2016年の花です。
花数は少ないのですが、大きな花が咲きました。
よく見る、これぞ胡蝶蘭という感じの種類でした。


いつもの様に、暖かくなってから外の月桂樹の木にぶら下げているのですが、更に、花後に切りとった所から、もう一度花茎が伸びてきて、再度咲きました。


雨にあたると花が傷むので、切りとって飾りました。


2016.6月。
それから、切り花として一ヶ月以上、楽しませてくれました。

No.821 ○○版リトグラフによる実験的 「フクロウ」

2017-01-26 | 版画

A:アルミホイル版リトグラフ+発泡スチロール版


B:アルミホイル版リトグラフ+発泡スチロール版


c:紙版油性・インク


リトグラフの実験の過程で生まれたフクロウ達です。

正確には、「ミミヅク」ですね。

さて、リトグラフですが、

本来は、石版に、水と油が混じりあわないことを利用する平版の版画です。

石の表面に、化学的に油をはじく所と油がなじむ所を作って、油性インクで刷ります。

油が着く所が形となって表れるわけです。

現在では、石の代わりにアルミの板を使うようになりましたが、方法は同じです。

そのリトグラフを、今自分の持っている材料でやることはできないものかと、実験を繰り返しているのです。

前からのこのブログの読者の方は、ご存じのように、紙版ドライポイントやパスタマシンによるプレス版画をやっていますので、身近にある材料で、なんとかリトグラフはできないものかと、いろいろやっているわけです。

リトグラフの特長は、なんといっても、描いた線がそのまま表れるということです。一番ストレートに線を表現できます。

この良さを生かさないのは、もったいない。

是非やってみたい方法なのです。

しかし、本格的な、正しい、というか教科書に載っているやり方、いろいろと用具用材を買いそろえなければならない方法、ではないことを目指すのです。

そこで、ネットで見つけた、フランスで流行っているという、キッチンリトグラフ。

これは、アルミホイルとコーラとオリーブせっけんで、簡単にリトグラフをやるというものです。
(詳しくはネットで、たくさんあります。)

この方法でやってみました。

アルミホイルとクレヨンとコーラ、そして油絵の具。

しかし、簡単にはできません。

近づきはしていますが、納得のいくものではありません。どうしても、周囲の汚れが出てしまうし、2枚も刷れば版が傷んでダメになります。

きっと、どこかでミスをしているのでしょうね。

数枚できたものに、もう一つ版を重ねてみることで、汚れを目立たないようになればと思い、手近にあった発泡スチロールのトレイで版を作って色を乗せてみました。

そして、できたのが、AとB。

苦心の作です。

どうせ少ない枚数しかできないのならば、この方が簡単できれいなのではないかと、思い立ったのが、C。

厚紙にクレヨンで描いて、油性インクで刷っただけです。

なんだ、こっちの方が良いかな?

でも、これなら、普通に描いた方が良いか。

まあ、そのうちに何か良い方法がみつかるのではないか、
と実験を繰り返すのであります…。

No.820 木版モノタイプ 「無題」

2017-01-25 | 版画


No.819での約束通り、No.818の治具を使った作品です。

木版(MDF)モノタイプ。

MDFについては、前回示した通りですが、モノタイプとは?
ですね。

この技法は、あまり知られていないし、またこの技法で制作している人も限られているので、きっと、はじめてこの言葉を目にする人も多いのではないでしょうか。

モノタイプは、『版画でありながら、まぎれもない一点の絵画として、絵筆を走らせるように版木を彫り、また摺ることを繰り返す。』(版画芸術 阿部出版より)という技法です。

韓国の版画家 Lee Minさんがこの技法で制作しています。

木版多色刷りの場合、普通、版木を刻してから刷ることを、色ごとに行います。

あるいは、一版でも、場所によって色を替えれば、多色刷りができます。

いずれにしても、一度刻した版は、そのまま使われます。

だから、また改めて刷ることもできるのです。

しかし、このモノタイプでは、版木を刻して刷り、その今刷った版木をまた刻します。

刻して色を換えて刷り、刻して色を換えて刷り、を何度も繰り返して、作者の「ここぞ!」という所でやめて完成に至る、正に、一点ものの版画です。

もう二度と同じものはできないのです。再版は許されないのです。

だいたい、普通の木版、いや手摺りの版画ならば、完璧に同じということは、余程の技術がなければ難しいことです。

(その点、浮世絵の技術はとてもすごいものです。)

刷りの技術が難しいのは、今さらという感じですが、どうしても全く同じものはできません。同じ様なものはできるのです。

それが、版画だと思うし、そこに個性や暖かみが、あるいは偶然の美が生まれるのだと思っています。

このモノタイプは、はじめから、スパッと気持ちのいいくらいに同じものを求めていません。

出来上がるものは、間違いなく一点ものです。

これは、「書」とよく似ています。

だから、この技法が目に留まったし、やってみようと思ったのです。

一応、もう一枚写真を載せておきます。



色や刷りの状態で、印象が随分違うことが分かります。

(木版モノタイプ・三刷三色、和紙、10×10㎝)