海山の創作ノート

工房T 海山の書、印、絵、版画、工作、etc.日々の暮らしの中で出来た作品を紹介します。 さて、今日は何を作るかな。

No.785 引首印

2016-05-26 | その他


 引首印というのは、作品のはじめに押す印のことで、関防印ともいいます。
 古典的な作品には、よく押印させていますが、僕の場合、ほとんど使ったことはありませんでした。

 それで、もちろんあまり刻してもなかったのですが、出来上がった書作品を見ていたら、はじめの空間が何かもの足らなく感じたのです。
 
 もちろん、僕の作品は古典的なスタイルではありませんから、普通の引首印では、全く似合いません。

 やはり、作るしかないので、引き出しの中から、やっと見つけたちょうど良さそうな印材を取り出しました。
三十年も前に、誰かから中国のお土産にもらったものですが、獅子の彫刻のある茶色の石です。

 印面を平らにした段階で、石の本当の色が現れました。安物の青田石です。色を塗っているということがわかりました。

 でも、刻し味はとてもいい。昔の青田はいいのです。

 今回は、ちょっと細かな作業なので、愛用の自作印刀を使用しました。(工業高校時代に鉄を鍛錬したものです。)

 出来上がって、ふと手を見たら、真っ赤になってました。

No.783 篆刻 椿の印材で

2016-05-02 | その他


今日も庭で刻していました。
今回は、石ではなくて、木。
椿の木の枝です。
以前勤めていた職場の、椿の木を伐った際に、頂いたものですが、もう数十年も寝かしていたので、印材としてしっかり役にたっています。
桜、欅も持っていますが、椿が一番刻しやすいので、気に入っています。これも、依頼を受けて作ったいる作です。
もう少し、修正して完成です。