ご覧の通り、超小型の硯です。
これでも、ちゃんと墨を磨ることが出来ます。
小さくなった墨が役にたちました。
かなを書きましたよ。
これは、天然記念物、梅花石の石層が
露出している所の近くの海岸で拾った石を、ちょっと加工したものです。
墨を溜める部分がない平らな板状のものを硯板といいます。
梅花石と同じ石の層は、北九州市門司区から山口県に延びていて、
今でも赤間硯の材料となっています。
鉱物の名で言えば、輝緑凝灰岩。
つまり、端渓硯などの硯の石と同じなのです。
平らな面は、とても微細な凸凹が陽に照らすと光って見えます。
この凸凹で墨が磨れるのです。
また、端渓硯に眼があるように、生物化石が入り込むとそれが模様となって現れます。
梅花石も太古のウミユリの化石。
紫色の地に白く梅の花の様な模様が出ます。
それで梅花石といわれています。
さて、海岸の無数の石ころの中でどれがそうか、よくわかるって?
わかります。きっと、あなたも。