デジカメぶらりぶらり

デジカメのほやほやの写真をご覧下さい。

支持率

2009-09-30 06:25:19 | Weblog
鳩山内閣支持率72%、飛び切りのご祝儀相場である。就任直後のオバマ米大統領が68%だったから、首脳会談で自慢できた。

が、浮き沈みの激しいのが支持率である。「半分垢(あか)」という落語がある。力士と女房が主人公で、けいこを積んで強くなった夫が「立派な体になった」と、声をかけられた。

人間はへりくだるのが大事、と教わったばかりの女房は、待ってましたとばかりに応える。「いえ、体の半分は垢です」。あの麻生前内閣も、最初は支持率48%だった。

オバマ人気は急落している。支持率72%は、「試着」の札の付いた衣服を何枚も重ねた、着膨れ状態と見た方がいいだろう。

「半分垢」を得意にした古今亭志ん生さんは、「えー、人間てえものは」と、独特の処世訓ではなしを始めた。苦労人だから、含蓄がある。

「人間てえものは、無駄なときばかりに骨を折ったって、ダメですな」というのもある。勘どころ見定めて奮闘するのが大切、ということだろう。

やたら意気込んで、功名心にはやるように見える新政権である。「えー、政治家てえものは」、目先の手柄に随分と骨を折るものらしい。



花の色

2009-09-28 07:20:24 | Weblog
青い花のキクが誕生したそうだ。先に青いバラが開発されて、人気を集めている。富山では青いチューリップづくりが悲願である。

青色を作り出す遺伝子を突き止めたというから、夢の実現までさほど遠くない。人間の知恵は、たいしたものである。

身の回りに、豊かな色があふれている。携帯電話やカメラの売り場はお花畑のように色を競う。白物家電と呼ばれる冷蔵庫や炊飯器でも、深い赤が目につく。

時代によって色の好みも変わる。バブルが崩壊した不透明な時代には、逆に透明感のある色が流行した、と聞いた。今は、どんな色が好まれるのだろう。

花の色を変えるには高度なバイオ技術がいるが、人の心はいろんな色に簡単に染まる。不安に駆られればお先真っ暗になり、頭は真っ白になる。

民主党のシンボルマークは、鮮やかな赤である。情熱の色であり、赤心という真心の色でもある。危うい信号の赤であり、怒りの色も赤である。

新政権の発足で、どんな赤が心に刻まれるのだろう。


秋分の日

2009-09-26 07:43:52 | Weblog
「秋分の日」。これから、しのぎやすくなる。毎日、近くの山を描き続けた画家がいる。正月も猛暑のころも出掛けるのだが、描いた絵はどれも山肌は緑に包まれ、青空に雲が浮かんでいる。

紅葉や冬枯れの山に向かって描いても、緑の山である。画家の目は不思議だと思った。目の前の山をそっくり写すわけではないから、山の色が違ってもかまわない。

心に刻んだ色を、カンバスの上に生み出している。そうと分っていても、つい「いつの季節の山ですか」と、尋ねてみた。

おかしなことを聞く、という顔をされたが、「秋がいいかな。暑さ寒さも彼我までというだろう」と応じてくれた。

彼岸は、気候の変わり目を指すだけではない。暑さ、寒さのつらさや苦しさに耐えた心が和らぐときでもある。

彼岸のころ、山も見事に晴れやかな姿になる。それを描きたいはずだ。

チンプンカンプン

2009-09-24 06:44:31 | Weblog
若者が熱中する音楽はチンプンカンプン。そんな世代間断絶が続いて久しいが、貴重な例外の1つであるビートルズのCDが世界同時発売された。

最新技術で修理された全14作品は、セットで買うと3万5800円。安い買い物ではないが、世代を問わず人気を集めているという。

ビートルズの登場に若者たちは熱狂したが、当時の大人の多くは、マユをひそめた。絶叫と大音量、型破りで行儀が悪い。

時代に窮屈さを感じ、反発するのは若者の習いである。4人組みの才能は、そこから新しい音楽を生み出した。若者たちの反抗も、時代を映す。

いまは、二言目には、「めんどくせいー」。ハイカラでも、あか抜けしてもいない耳障りな騒音である。

そういわせる周囲も悪いが、あれはさっさとやめさせた方がいい。

どぶ板

2009-09-22 07:12:52 | Weblog
「どぶ板」という言葉が先の選挙で飛び交った。今ごろ「どぶ板」があるわけではない。有権者の懐深く一軒一軒歩くことを意味する選挙用語である。

初登院の民主党議員にも「どぶ板」など見たこともない若手が多かった。もっとも、鳩山由紀夫新総裁が、「どぶ板」とはほど遠い。

曾祖父からの政治一家。東大卒で米国留学。資産家で政治資金の苦労はない。選挙区は北海道だが、育ったのは「音羽御殿」と呼ばれ、都心の丘に立つ大きな洋館だ。

戦後政治の舞台でもあり観光バスも立ち寄る名所で「どぶ板」どころか、青い芝の広がる庭にはバラが咲いている。鳩山邸近くに田中元首相の「目白御殿」があった。

だが、こちらは今や往時の面影もない。豪邸にも一代で消える今太閤型もあれば、日本型セレブの文化財級もある。

鳩山首相の出発点が自民党田中派だったのは皮肉だ。名家は一代で成らずということか。論より証拠で、4人続いて祖父か父を宰相に持つ世襲議員が首相になった。

晴れの門出に水をさすつもりはないが、政治は現実であり、一夜で日本は変わらないと、新首相誕生に思うのである。

お好み焼き

2009-09-20 07:26:49 | Weblog
未明にまで及んだ新閣僚就任会見が、べテラン、論客をそろえたオールスター内閣だそうである。お好み焼きのメニューにも、そんな名を見かける。ブタ、イカ、エビ、貝柱などの具材がそろった大盤振る舞いの一品。

焼くのにひときわ気を使う。お好み焼きは、鉄板の上でひっくり返した後が一番大事だと教わった。すぐにコテで押さえつけたくなるが、あれは厳禁。

ふんわりしたままキャベツを蒸し焼きにし、甘みを十分に引き出すのがこつ。キャベツの甘みがあってこそ、具材は引き立つと聞いた。

鉄板の上のお好み焼きのように、政権の座もひっくり返った。一夜明け、歓迎の拍手なしで新大臣が登庁などと報じられると、「脱官僚依存」を掲げるコテさばきが気になる。

上から押さえつけて味を台無しにしてしまうのか。それとも蒸し焼きにして、持ち味を引き出すのか。政権公約で、あれもタダこれもタダと言われて、うれしくないはずはない。

逆に、タダとり高いものはない、というのも世の通例である。ひっくり返した後も、悩ましい日々が続く。



イチロー

2009-09-18 06:22:25 | Weblog
イチローの9年連続200安打は、10年連続への通過点に過ぎないだろう。そこに大記録の意味がある。

24号ホーマー3安打5打点の松井の活躍もかすむ金字塔である。が、意外にもスタンドは空席が目立つた。

球史に「記録と記憶」の両方を刻む難しさを見た。ファンも記録を評価する派と、感動を大事にする派の2つに分かれる。

観客数の差はその象徴だろうか、民主党の小沢一郎代表代行は「同じ名前で、マスコミにあまりいいイメージを持たれていないことも似ている」とイチローファンを自著で認めている。

一方、自然体の会見や打撃のドラマ性を評価して断然、松井派だ、どの世界にも、2大ライバルの両方とも好きという人は少ない。

「一郎流」マスコミ嫌いは、あえて敵を作って自らを奮い立たせる作戦のようにも見えるが、ひいきの偏愛ぶりが活力源となるのは政界も球界も同じかもしれない。

200安打の話から少々脱線してしまったが、大記録達成で好敵手不在となるのが心配だ。

戦い

2009-09-16 05:59:35 | Weblog
戦い済んでまた戦い。今度は五輪誘致レースの行方が気になる。リオデジャネイロがリード、東京とシカゴが追うというIOCの評価報告書が出た。

45年前の東京五輪で、ドイツ語の通訳にかり出された大学教授が話した。担当は「東洋の魔女」が活躍したバレーボール競技。

まだ東西に分かれていたドイツチームはさほど強くない、試合は早々に終わった。お役御免のはずが、その後の方が大変だった。

緊張から解放された一行の「日本の休日」に付き合わされた。行儀の悪い選手と衝突もした。チームは東洋の島国が好きになって帰国した。

それが縁での付き合いも生まれたという。メダル争いによる国威発揚だけでなく、東京五輪は親日家を生むという財産も残した。

日本びいきを増やす大切さは、いまの切実である。往時の東京五輪実現には海外の日本人の力が大きかったと、その教授の話である。

米国などで成功した実業家が手弁当で南米やアフリカに足を運び、「清き1票」を集めたという。招致レースは、あと1ヶ月。「どぶ板選挙」が勝ちを呼ぶことを、先の戦いは教えてくれた。

仏像

2009-09-14 07:05:02 | Weblog
また、仏像盗難事件である。春の京都に続いて、今度は奈良の元住職の犯行だ。宗教専門紙によると国内の盗難仏像はこの3年で約250体になると言う。

人里離れた無住職の寺院で何年も秘められた仏像が多いから、盗まれていることに気づかないケースもあると推測され、実数はもっと多いとの見方もある。

かって能登でも「秘仏」の盗難事件が起きた。33年に1度しかご開帳されない習慣が犯行発覚を遅らせた。一方、黒部市ではこんな話もあった。

盗難が続いた野菜の無人販売所に「しめ縄」を張った石を店頭に置いたところ、被害が半減したのである。

しめ縄石が宗教心を呼んだのかもしれないと推測された。もともと野菜は「腹の足し」に、宗教は「心の足し」になるものであり、納まる所が違うのだが、心のよりどころとする仏教を「腹の足し」にしてしまう者が出てくるのが現世だ。

宗教心のない者が救いがたい犯行か。いや、そのような者を救うため身を捨てて売られていくのが神仏なのか。色々思うと、やはり事件の根は深い。

2009-09-12 06:59:47 | Weblog
トップは福井の約1・75台。2位富山で1・72台。石川は1・50で12位。先に公表された自家用車の1世帯あたりの保有台数である。

車をたくさん持つ家が多い北陸は便利で豊かと考えるのは早計だろう。車が売れえない時代が続く中で、保有台数が上位を持ち続ける地域は、車への依存率が高く、車がないと生活しにくい環境であることの裏返しでもあろう。

先月の別の統計では、戦後半世紀以上も続いた富山の「持ち家率トップ」が秋田に抜かれて全国2位になったことが話題を呼んだ。

富山県人の堅実さを象徴するデータと見る人多い数値だった。が、単純に喜んでいいのか疑問もあった。

「2位に転落」の背景には、核家族の進展で賃貸住宅に入居する世帯が増えたとの分析があったからだ。それならば単純な「転落」ではなかろう。

どんな指標にも表と裏がある。地域に自信を持つ好材料となる半面、現実とのギャップを感じるものも少なくない。データの中に潜む矛盾をえぐり出す分析が大切になる。

全国一律の価値観や順位に惑わされず、己の弱点に目を向ける材料としたいものだ。