デジカメぶらりぶらり

デジカメのほやほやの写真をご覧下さい。

2010-08-30 05:53:21 | Weblog
景気の気も、病気の気も、元気の「気」と同じで、どれも気の持ち方が大切であるとの例えに使われる。

幕末の志士、高杉晋作が臨終の際に「面白きこともなき世を面白く」と詠み、枕元の尼が「住みなすものは心なりけり」と付けたとされる話がある。

「すべて心の持ち方次第」とでも言おうか。異論もあるが晋作の辞世として伝わる。その高杉が好きだという管直人首相には、面白くない政治情勢である。

念願の首相になってその気になり過ぎたか。小沢前幹事長に「しばらく静かにしていたほうがいい」と言ったときまでは面白くなりそうだったが、最近は雲行きが怪しい。

「イラ菅」と呼ばれる首相も、敵に挑まれればかえって闘争心がわく高杉晋作タイプではなく、元気をなくすタイプなのか。先の国会答弁も、低姿勢というよりも、次に控える権力闘争を前にして「上の空」のように思えたのだ。

代表選を前に民主党各派が本格活動を始めた。軽井沢で上がった炎は熱い割に歯切れが悪いが、これを「面白く」するもしないも首相次第だ。

クーラー

2010-08-28 06:01:38 | Weblog
クーラーが普及する前、どの家庭も夏は戸や窓を開け放し、風の道をつくった。涼しい風のほかに、筒抜けの夜にはいろんなものが通り抜けた。

隣の家の怒鳴り声や裏のラジオの大音量。親に大目玉を食った翌日には、不名誉が近所に漏れなく伝わった。今は窓をピシャリと閉めて「隣は何をする人ぞ」である。

それがご近所の熱中症を見逃したりする。そんな出来事が続くと、何でも筒抜けだった近所付き合いが懐かしくなる。が、時に他人の眼が煩わしかった日々に戻りたくないとも思う。

ほどほどのおせっかいが好ましいのだろうが、これが難しい。風の通る道に劣らず、おせっかいの通る道づくりにも知恵を巡らせたい。暑い夏の宿題であろう。


豊作

2010-08-25 06:31:28 | Weblog
コメが、温暖化で50年後は豊作になるかもしれないとの研究があった。かと思えば、新潟では温暖化に強い品種を開発中という。

元々、稲は南方の産だから温暖化も悪いことばかりではないと単純には言えないそうだ。今や日本一の米どころは新潟ではなく、寒冷地の北海道である。

かつて旭川以南にしか見られなかった道内水田が、畑や牧場に替わって道東に広がっている。田んぼ一枚がとにかく広くて驚く。

今秋の作況指数は102で豊作を予想する記事が、コメ余りの加速を心配していた。コメの個人消費も過去最低となって食料自給率が低下した。政府買い入れ米を増やして家畜飼料とする記事もあった。豊作が素直に喜べない変な時代になった。

ホタル

2010-08-24 07:31:13 | Weblog
あの美しい蛍の光を見る機会はめっきり減った。虫かごを手に、競ってホタルを集めた思い出がある。

学校で、「蛍の光」の歌詞の意味を教わった。あんな光で果たして本が読めるのか。実験した人がいるそうだが、結果は、昔の人のほら吹きが判明した。

学校では2番の歌詞まで習った。別れの時がきたが、互いに前途の幸を歌おう、という内容、戦前生まれの親たちは、続きの3,4番を歌える。遠く隔たっても、国のために心を一つにしょう、という歌詞で、4番は、「台湾の果ても樺太も」守るべき国土、と歌い出す。

最初の歌詞は、「千島の奥も沖縄も」だったという。領土が広がるにつれて歌われる国境の地名が変わり、戦後は一転、封印された。確かに、大声で斉唱するのは、はばかれる。

が、続きの歌詞がなかったように教えるのにも首をひねる。くさい物にフタ、という戦後処理であろう。学校では教わらぬ大事なことが、結構ある。フタをして知らぬふりという場当たりの戦後があったことも、周囲の大人と夏のホタルに教えられた。

業界用語

2010-08-22 07:09:44 | Weblog
富山出身のジャズ界の大御所・原信夫さんが、「ズージャー(ジャズ)やったら、ルービー(ビール)飲める」と思い出を語っていた。

逆さ読みの業界用語である。「ターギ」はギター、「シーメ」は飯。知らなければ、モグリである。こんな言葉は、どこにもある。「金星(きんぼし)」は美女、「米びつ」は有望力士。

テレビのお笑い番組「笑点」で、司会の桂歌丸さんが、「山田君、例のものを配って」と言う。出てくるのはバケツやかつらなど、毎回違うが、それを使っておなじみの珍問答が始まる。

「例のもの」は、笑いの小道具という番組用語である。「あれ」という家族の用語もある。亭主が帰宅して「あれにする」と言う。その様子で、女房は風呂か夕食かを察する。

今の時期、母親が、「あれは大丈夫」と問えば、子どもは大概聞こえないふりをする。夏休みの宿題も、「あれ」で通じる。業界用語は簡単には廃れないだろう。

「あれじゃない方のあれ」といった家族用語も大切にしたい。「あれ」が通じないすれ違いから生まれた事件が、どうにも多すぎる。

2010-08-20 07:40:10 | Weblog
帰省した息子が「いや、蚊に刺された」とうれしそうに言った。刺されて喜ぶのも妙だが、蚊の襲撃は懐かしい、と帰省土産を手にしたようである。

「目出度(めでた)さはことしの蚊にもくわれけり」。小林一茶の句がある。蚊に狙われるのも、生きているあかしの一つという。厄介なかゆみも、風流人の手にかかると随分高尚になる。

「昼の蚊やだまりこくつて後から」という句もある。周囲の物音が羽音を消してしまう。昼の蚊は不意打ちである。寝静まった夜は逆で、不快な羽音が耳につき、神経を逆なでする。

刺すなら早く、とイリイラする、羽音から、帰省の折の高速道渋滞のイライラに話は飛んだ。12年度に無料化という公約だが、どうも雲行きは怪しい。

金の手当てや渋滞との折り合いが難しい。帰省客ならずとも、無料化の掛け声は気にかかる。夜の羽音のようである。

政治家を蚊にたとえるのは、無礼であろう、が、あの消費税騒ぎは、「黙りこくって後から」襲い、ピシャリとやられたら昼の蚊みたいである。

お役所

2010-08-18 07:32:54 | Weblog
郵便局で客が一人しかいないのに、窓口へ行くと「番号札を取って」と言われた。これを「お役所目線」と表現している人がいる。

似たような体験はだれにもあろう。バスを降りようと運転席横に立っていると「降りるならボタンを押して」ときつく言われたこともある。目の前にいる生身の人間を軽んじて、自分たちの都合で決めた規則や機械装置を優先するのである。

サービス業の一大奇観と言ってもいいが、血の通った人間を大事にしない社会が行き着く必然でもある。国民番号制などと言えば猛反対するが、足元に広がっている人間無視の「番号制」に無頓着な組織人間が多すぎないか。

防犯カメラに写った男性が別人なのに、映像の方を信じて起訴した冤罪事件もあった。高齢者の所在不明が相次ぎ、125歳の女性が住民票という紙きれの中で生きているのも、根っこは同じ「人間無視」である。

効率化やプライバシーの尊重と引き換えに「形成主義」という名の古い怪物を、人間性を食い尽くすモンスターにしてしまったのではないか。胸に手を当てて考えてみたいことである。

敗戦

2010-08-16 06:28:15 | Weblog
1945(昭和20)年8月15日の正午、敗戦を伝える玉音放送は始まった。昼に分かった日本敗戦の事実が「8月15日付」朝刊に残っているのはなぜか。

経緯はこうだ。政府の敗戦決定は、14日深夜11時から各新聞社に伝達された。極秘の紙面製作が始まり、翌日正午の放送終了を待って印刷されたのだった。

15日付朝刊は朝に届かず、夕方になって読者に届いたのである。全国の新聞社が一律に前夜から対応できたのではなかった。新聞統合で一県一紙となっていたころで「大東亜戦争終結」を伝える石川県は朝刊は15日付で出たが、富山県では16日朝刊になった。

各地ばらばらで、15日付朝刊、15日夕刊か号外、16日付朝刊に掲載する3通のケースが生まれたのである。中には空襲被害で通信社の連絡を傍受出来ない地方紙もあった。

終戦時の混乱を物語る「8・15」の新聞事情である。その日から65年、8月15日付朝刊を何気なく手にしている。昨日と同じように、きょうも、また明日も変わりなく新聞は届く。

当たり前のことが当たり前にできる社会が続くように願っている。

ピリ辛

2010-08-14 07:06:05 | Weblog
立秋を過ぎても酷暑が続く。とても残暑見舞いの気分ではない。それでも朝晩は、わずかにしのぎやすくなった。

「辛そうで辛くない少し辛いラー油」が人気である。それになぞえると、「残暑のようで残暑でない。少し残暑の夏」か。評判の品を食べてみると、名の通り、見た目と違って辛くはないが、やがて少しの辛さが追いかけてくる。

この後味がクセモノで、暑さの折、はしが進む、そのラー油を使った食品が、消費刺激を狙って相次いで登場、と報じられた。

残暑どころか、消費戦線は底冷えが続く。外は酷暑、懐は寒風の季節である。少し辛い後味とは、うまいところに目を付けた。

食べた途端、舌に訴える味だけでなく、口の中にじんわり広がる味もある。後味も十分に楽しめてこそ、おいしさは引き立つ、当節は節約疲れで、「プチ(小さな)ぜたく」が流行とか。

ぜいたくは敵でなく素敵なはずである。小さなぜいたくが尾を引いて、世の中に活気が戻ってほしいが、肝心の旗振りが「政治家のようで政治家でない」ように映る。

せめてピリ辛の「少しは政治家」とはいかぬものか。



粉ミルク

2010-08-12 07:19:43 | Weblog
中国で山東省の粉ミルクを飲んだ赤ちゃんに胸が膨らみ始めるなど早熟現象が相次いで報告され、粉ミルクに女性ホルモンが混入していた疑いが浮上している。

専門家は「乳の出をよくするため乳牛に注射したホルモンが残留していた可能性がる」と指摘しており、乳幼児約30万人に被害が出た2008年のメラミン混入に続く汚染ミルク事件に発展するとの観測も出ている。

発端は湖北省武漢市に住む生後4カ月~15カ月の女児3人の母親が娘の乳房が隆起しはめたのを心配し、市内の病院で相次いで受診したところ、女性ホルモンが大人並みの数値を記録した。

さらに、江西、山東、広東の各省でも乳児3人の女性ホルモン異常が報告されている。赤ちゃんたちに共通するのは、米ナスダック市場にも上場する国内大手の青島聖元栄養食品が製造した粉ミルクを飲んでいたこと。

しかし同社は7日、「製品にはいかなるホルモンも添加しておらず、安全性には自信を持っている」と声明を発表したという。が、中国製粉ミルクはまた問題だ