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テスト

2014-02-14 08:42:11 | Weblog
現代社会に生きていれば、数限りない試験、テストの類いを受けることになるが、いまに忘れえぬ問題がある。

大学時代に師事したH先生は、試験を前にした最後の授業で「何を出題するかいまから教えます」と言って、学生たちを大いに喜ばせた。

「いいですか。こんな 問題です。『今年1年の講義で学んだことの中から自分で問題を作り自ら解答せよ』・・・これですよ」。後日、先生は研究室でパイプをくゆらせながら、こう語ってくれた。

「結局いい研究ができるかどうかは、どれだけいい問題を自分で見つけられるかなのです。何をどう問うのか。それに尽きるのです」。ことは学術研究に限らない。何が問題かを見つける。他人から与えられた問を解くのではなく、自ら問うべきテーマを考える。

H先生はテストを通じ、その大切さを教えようとしたのだ。究極の試験問題ではなかろうか。いよいよ都知事選が始まった。原発とどう向き合うか?そもそもこの選挙でなぜ原発を問うのか?活かすべき東日本大震災の教訓は?福祉や雇用問題にどう取り組むか?・・・。

16人の立候補者の問題意識を見極める「試験」の始まりである。試されるのは、候補者だけではない。いま首都東京の政治に、何を求めるか。有権者1082万人の「問題設定力」を日本中が見つめている。


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