デジカメぶらりぶらり

デジカメのほやほやの写真をご覧下さい。

サーカス

2010-10-31 06:33:58 | Weblog
キグレサーカスが事業を停止した記事があった。戦前設立された日本3大サーカスのひとつだそうだ。

都市型テーマパークが人気である、レジャーの多様化に加え、新型インフルエンザの流行でサーカスの入場者が激減、とうとうテントをたたむという。

演芸、風俗、大衆娯楽史の節目を刻むニュースである。30年ほど前に「キグレ村」の報道を見たことがある。親子代々の団員、押しかけ入団した若者、歌劇団出身の美女や芸大出の女性ピエロもいた。

キグレの団長は、サーカスも歌舞伎も原点は同じだと胸を張るのだった。子供のころに見た神社境内の巨大なサーカステント跡は、大人になって見るとあまりに狭い。

幻のような空間に「サーカスは文化!」と叫んだ団長の姿が浮かぶのである。

日本シリーズ

2010-10-29 07:05:41 | Weblog
週末から日本シリーズで、プロ野球日本一を争う大一番だが、1,2戦は地上波の全国中継がない、と報じられた。

衛星放送やケーブルテレビではちゃんと見られる。騒ぐほどのことはないのだろうが、全国中継しても高い視聴率が望めないというから、最強の戦いも軽くあしらわれた。

テレビは、実力よりも人気を好むようである。大相撲の中継を始める時、反対論が協会にあったそうである。テレビに客を取られてしまい、場所がガラガラになる。

歌舞伎や寄席の舞台中継にも、同様の誤解があったという笑い話が残る。プロの技に生で触れる機会が乏しい地方のファンには茶の間を上等の観客席に変えてくれる魔法の箱である。

が、功あれば罪もある。中継時間切れで熱戦が突然画面から消えるあのイライラも、野球観戦の副産物として味わった。今度の全国中継なしも、あれと似ている、実力よりも人気。だからといって、テレビの人気者の実力を軒並み疑うのは失礼が過ぎよう。

が、そう思わせるタレント諸子に加え、当節は同様のテレビ大好き政治家の顔も結構浮かぶ。

弁護士

2010-10-27 07:26:59 | Weblog
厚生省元局長の無罪を勝ち取った弁護士が小沢元代表の弁護人になるという。弁護士の存在が何かと目立つ昨今である。

仙石官房長官が自民党の丸山議員と交わした電話を暴露されて怒った。「記憶にない」と否定しながら、友人との電話が国会に出るのは「甚だ不本意」と会話を事実上認めたのも、頭隠して何とやらで面白かった。

両氏は弁護士仲間だったという。丸山氏が友人関係よりも政治を優先したのなら評価するが、そうでもなさそう。暴露された戦仙石氏も重要な話を他党議員に口走るのは政党人の資質を疑う。

これを「友人」というのも不思議な同僚感覚である。最近は党首グラスで弁護出身が目立つ。自民党の谷垣総裁、民衆党は仙石氏のほか枝野前幹事長、社民党の福島党首。

知事では大阪府の橋下知事もそう。優秀な弁護士だったから政界に出たのか、使いものにならないので進路変更したのかは分からない。米国のオバマ大統領もクリントン長官も弁護士だった。かって「代言人」と呼ばれて脇役だった弁護士に頼る世界とは何だろう。

法治国家の行き着く先とはとても思えないのだが・・・。


新作

2010-10-25 08:10:13 | Weblog
桂三枝さんは当代きっての新作落語家。「ゴルフ夜明け前」は、坂本竜馬と近藤勇が京都でゴルフ対決する楽しい一席である。

「近藤さん、OBじゃ」「何、帯が解けたか」といった会話が笑いを誘う。西洋を知る竜馬がゴルフの名を「こるふ」と近藤に教え、二人が事あるごとに舶来の「こるふ」を賛美するという仕掛け。

生半可に横文字を使うおかしな知識人は、今も山ほどいる、30年近く前にできた落語は今も鮮度を失わない。逆に昨今の笑いの薄っぺらさが分かる。が、よくしたもので、「こるふ」に似た笑いを、今は国会審議が届けてくれる。

首相は得意げに「大風呂敷」を広げ、官房長官は「柳腰」を自慢して失笑を誘う。極めつけは実力者の「一兵卒」発言か、あの人が一兵卒なら、彼を膨慕う大勢のセンセイは半人前となる。

そんな人たちが「国民の生活が第一」と心配してくださる。ありがたくて涙が出そうになる。

クマ

2010-10-22 08:15:18 | Weblog
人里で暴れるクマの被害がやまない。好んで殺生するはずもないが、連日のように射殺が報じられている。

丘陵地にある高速道の休憩所で「クマに注意」の張り紙がある。万一、遭遇したときの心得も書いてある。慌てて逃げ出すと、相手を刺激する。ゆっくりと後ずさりを繰り返して、その場を去れ、とあった。

親切のようだが、よほど肝の太い人物でなければ、実行できない相談である。出会ったら百年目と観念せよ。とも読み取れる。

クマはやがて冬眠し、長い時間、姿を消す。飢えて人里を襲うことはない。本来は感心な習性の持ち主のはずである。頻繁に騒動が続くのは、偶然や突発ではなく、クマの世界に異変が起き、縄張りの拡張をもくろんでいるように映る。

そうだとしたら、南や北の海だけではなく、ふるさとの里山も厄介な「領土問題」を抱えたことになる。麻酔銃で眠らせる「強制撤去」を続けるか、銃規制を緩めて住宅地周辺でも駆除を強化するか。

防衛問題の大切さを、冬眠前のクマが教えてくれる。防衛問題から目を背け、共生や友愛を叫ぶだけでは、クマにとっても里にとっても迷惑であろう。

言葉

2010-10-20 06:55:03 | Weblog
間抜け、ひきょう、うそだらけ。野党が浴びせた言葉に菅首相がキレた。「私も野党時代に厳しい言葉を使っていたが、これほど汚い言葉は使わなかった」。

小泉元首相を「詐欺」とののしった過去は棚に上げて反撃した。「原稿を見ないで答弁を」と言われると「それなら原稿なしで質問を」とやり返し、品位に欠けたと陳謝する羽目に。

挑発に載って「イラ菅」の地が出た、政治家から、言葉の力が失われて久ししい。売り言葉に買い言葉の底の浅い論戦は聞く方が辛い。どっちもどっちだが「小型犬みたいにほえた」とされたことを首相は恥じねばなるまい。

かって、自他ともに雄弁家と認める元首相がいた。ところが「カンナ屑のようにぺらぺらと軽い」と酷評されるようになった。逆に「訥弁(とつべん)の雄弁」と言われた人もいる。

雄弁は必ずしも政治家の条件ではなく、平成の国会に雄弁を求めているのでもない。責任のある重い言葉を聞かせてほしいのだ。小沢元民主党代表の会見は訥弁でも、もちろん雄弁でもない。

政治家の武器である言葉を信じないで突き進む、悲しい一人芝居を見る思いである。

リーダー

2010-10-18 06:34:10 | Weblog
リーダーの存在、忍耐強い国民性、中には宗教心の大切さを説く人もいた。チリの落盤事故で33人が生還できた背景が様々に分析されている。

どれも正しいのだろうが、もうひとつ加えたいことがある。33人の年齢構成である。19歳から63歳までの幅があり、数えると10代1人、20代8人、30代7人、40代9人、50代7人、そして60代1人。

働き盛りの「老壮青」がガッチリ組み合っている、経験豊富な54歳のリーダーが33人を班に分けて役割を持たせたという。各班の歯車がうまく回転したのも、バランスいい年齢構成にあったように思える。

これが20代ばかりだったら、あるいは40代や50代ばかりの集団だったら、統制は69日間もっただろうか。鉱山作業の性格なのか、あるいはチリの人口構成が各世代バランス良くなっていて、33人の年齢構成は、国家人口の縮図だったのかは分からない。

ただ言えるのは、バランスのいい人口構成が社会や国家に必要であるということだ、少子高齢化とは人口バランスの崩壊に他ならない。日本の戦後のような発展途上の国で起きた奇跡から様々なことが見えてくる。

生還

2010-10-16 07:26:39 | Weblog
ついに地下700メートルからの救出劇が終わった。地球の反対側で進む生還劇に、地球の目が集まる。知りたいことが山ほどある。事後直後から、絶望が襲ってきたはずである。

地上との連絡が絶たれていた間、どうやってそれに打ち勝ったのか。その後の救出まで、残酷なほど長い時間を、どうやって耐えたのか。

小説や映画の世界なら、反目と対立、意欲丸出し起こる、カプセルに入って引き上げられる救出作戦にも、身の安全の保証はない。

最初に乗り込む決残も最後まで残ると決めるのにも、勇気がいる。見事な統制であろう。地下の作業員には、富山の小矢部のメーカーが開発した消臭下着が提供された。

宇宙飛行士用の品が、思わぬ所で役立った。宇宙の旅も地下深くの作業も、多くの人には無縁である。が、予期せぬ災難に襲われることは誰にもある。絶望せずに希望を保つ。

争いでなく力を合わせる。普通の人が、なぜそこまで強くなれたのか。その訳を知りたい。チリは遠い。おいしいワインとサッカーの強い国という程度の知識だったが、勇気ある33人というお国自慢を知った。

過失

2010-10-14 06:16:06 | Weblog
故意か過失かかが焦点だったとは、理解に苦しむ話である。そもそも、押収した証拠品を検事が偶然の過失で書き換えることがあり得るのか。

故意の書き換えが珍しくないから、そんなおかしな言い訳が飛び出したと疑われても仕方あるまい。検察の常識は世間の非常識だったのではないか。

今回の事件は大阪地検特捜部だけの問題ではない。全国の検察関係者が自問する機会にしてほしい。前大阪地検特捜部長ら2人の逮捕は「組織的隠ぺい疑惑」の追及にあった。

では、その「組織」とはどこまでを言うのか。特捜部内か。地検の内部か。地検から最高検まで一体で動く「地検一体」の考えから言えば、最高検もその「組織」に相当する。

事件の発端は、現検事総長が就任する以前だが、前任者の時のことだから現体制に責任がないとは言えない。組織を継いだトップの責任には「敗戦処理」も含まれる。

筋書きを勝手に描いて犯罪をつくり出す検察では国民にとって危険すぎる。問われているのは一検事の行為ではなく検察組織の構造と体質なのである。

ねんりん

2010-10-12 06:36:32 | Weblog
「ねんりんピック」。なんと上手なネーミングだろう。人生の年輪を重ねた60歳以上の人たちが集い。文化・スポーツに興じ、健康と福祉を体験する。

「体育の日」前後の1年で最も過ごしやすいころである。今、季節は秋だが、枯れ葉の舞う晩秋ではない。ぎらぎらした日照りの残る初秋でもない。人生の美しき収穫期とでもいえようか。

「60歳以上の高齢者の祭典」に「高齢者」をさらりと結び付けに抵抗感はある。長寿社会は人生の黄昏どきを自覚し難しくしている。

実年齢は男8掛け、女7掛けの時代である。還暦過ぎても一昔前の40代後半にしかならない。衰えるのは体力であって、気力ではないと言えば多少気が引けるが、高齢者と呼ばれる人たちの一番言いたいことではなかろうか。

全国から1万人の「昔の青年が」集う。同じ時代を生きた者同士の連帯感が石川の地で花を咲かせ、くっきりとした年齢を重ねるように。