デジカメぶらりぶらり

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土用の日

2008-07-30 05:49:00 | Weblog
ちょうど1年ほど前になる。中国から輸入される食品の安全性がとかくマスコミに取り上げられるようになった。

米国が魚介類の輸入一時停止したのに続き日本でもそうした動きが出てきた。中国では安全性に問題がある水産物の日本向け輸出を禁止し国をあげて食品の品質向上に尽くすと表明した。

おりから土用の丑の日は中国産ウナギを敬遠する動きが見られたりもする。そうして半年、今年1月に中国製冷凍ギョーザ事件が起きた。

よく分らぬまま現在にいたっている。この調子ではやがて忘れ去られてしまうのではないか。こんな迷宮入りも困りものである。

最後の講義

2008-07-28 08:14:13 | Weblog
講堂を埋め尽くした約400人の聴衆が見守る中、講義を終えた夫に抱きついた妻は、「お願い、死なないで」こうささやいたという。

あれから10カ月になる。願いは叶わず、夫は25日、47歳で人生の幕を閉じた。米国のカーネギーメロン大学のランディ・パウシュ教授。

コンピューター科学者として世界的な権威があるというが、一般には「最後の講義」によって知られることになった人である。

末期がんで、余命半年足らずと宣告されてから1カ月後の講義だった。「最後の授業」の題名でインターネット上に動画配信されると感動を呼んだ。

米記者の聞き書きによる同題の著書は、日本語を含めて30カ国語に翻訳されている。妻は当初、講義にはんたいした。

体調面などを気遣ったためだが、教授は3人の幼い子どもたちのためにも、人生で学んだことを自分の流儀で伝えたかった。

テーマは「子どものころからの夢を本当に実現するために」とした。誰もが夢を追うが、実現できるとは限らない。

だから聴いてみたいテーマだともいえる。「壁」にぶつかった時の心得を説いている。夢を阻まれているのでなく<壁の向こうにある「何か」を自分がどれほど真剣に望んでいるか、照明するチャンス>を与えられているのだと思う必要がある。

うま味

2008-07-26 06:50:35 | Weblog
日本語がそのまま英語になることがある。ただ、dango(談合)など、名誉とは言いにくい語も少なくない。

そこへいくと、umamiは、ちょっと誇らしい。「甘味」「酸味」「塩味」「苦味」の四味に、「うま味」を加えて五つの基本味と言うらしいが、その五つ目を発見したのが、池田菊苗という日本人なのである。

昆布やかつおのだしに顕著な「うまい」と感じるものの正体を世界で最初に看破した人、ということになろうか。

東京帝大教授だった池田博士は明治41年、発見に基づく「グルタミン酸塩ヲ主成分トスル調味料製造法」の特許を得る。

ちょうど百年前の昨日のことだ。博士には、うま味の研究によって<純正化学者が工業上より見て無用の長物に非ざること>を示すという狙いもあったようだ。

実際、研究は「味の素」の成功に結実、博士も裕福になった。本望かなったはずだが、博士は後になって、純粋学問の研究に専念すべきだったのに怠ったと悔やみ、意外にもこう語ったのだという。

<味の素の発見等は不本意なものの一つ>。これもジレンマというものだろう。だがとにかく味には敏感な国民である。


どっこいしょ

2008-07-24 07:33:10 | Weblog
なにげなく「どっこいしょ」と口に出る自分にきずく、たとえば公園のベンチに座ったりするときである。

“われ老いたり”の感じがする。事実はいかんともしがたい。「どっこいしょ」のもとは相撲用語なのだそうである。

江戸時代の力士は「どこえ」と発し相手の気勢をそいだ。「あんた、どこえゆくの?」というわけ、「どこえ」が「どっこい」になり訛ったのが相撲甚句の「どすこい」とか。

大相撲名古屋場所も白鵬の優勝か?「どっこいしょ」と座って見物するのも雰囲気に合っているような。

海の日

2008-07-22 07:13:44 | Weblog
夏休みに入った子どもたちにとって、今日が何の日かは大きな問題ではないかもしれない。休みであることに変わりはない。

国民の祝日に関する法律は「海の日」と定められている。<海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う>日である。

巡幸の明治天皇が船で横浜港に戻った日にちなんでいるため、もともとは7月20日に祝われていた。第3月曜日に変更となったのは5年前になる。

大人たちが3連休を取りやすくするためで「ハッピーマンデー」と呼ばれている。今年はガソリン代の高騰などで幸せな気分水を差されているが、梅雨も明けて猛暑到来となれば、各地の海は人、人、人である。

サミット

2008-07-20 07:25:50 | Weblog
第1回サミットはフランス・パリ郊外、ランブイエ城で開かれた。1975(昭和50年)11月のことである。

当時は6ケ国首脳会議、日、米、仏、西独、英、伊がそのメンバーだった。米国はフォード大統領はじめ警備人も含めて大人数を送り込んできた。

専用の米国車まで持ち込んだらしい。“いかになんでも金のかけ過ぎでは”と批判されている。周辺の警備の厳しさに驚いている。

以来30年余り、北海道洞爺湖サミットでは警察官はもとより戦闘機やイージス艦の囲まれた会議になった。安全の費用もぐんと高騰しているのだろう。


運命

2008-07-18 07:18:35 | Weblog
<ダダダダー>。こう聞いただけで、これが何の曲か分る。ベートーベンの交響曲代5番、いわゆる「運命」ので出だ。

この4音については、弟子に問われた樂聖が「運命はかく扉をたたく」と語ったともされるが、テレビなどでは、事態急迫の場面の効果音のように鳴り響くことでおなじみ。

ともかく、この部分が曲のロゴマークのようなものだ。北海道洞爺湖サミットの公式ロゴマークは、あの青い地球から「G8」の緑の種が芽吹く意匠である。

4千点以上の公募作品から選ばれた。デザインしたのは、肢体不自由の子どもたちが通う三重県立特別支援学校「北勢きらら学園」の5人。

その後、地元・四日市市の環境ロゴにもデザインが採用されたというから実力派の5人だ。そのリーダー格だったのが、幼いころの病気で、車いす生活を送る近藤敦也さん(18)である。

今春、学園を卒業後、四日市市の自宅にデザイン事務所を設立したのだという。彼の扉をサミットのロゴ採用という運命が<ダダダダー>とたたいたということだろう。

内視鏡

2008-07-16 07:16:37 | Weblog
またも語呂合わせなのだが、14日は「内視鏡の日」だ。すなわち7(な)月1(い)4(し)日。どなたが。考えただろうか。

日本記念日協会認定によるれっきとした記念日である。内視鏡に拒否反応を示す人がいる。私も経験(少なくとも数十回)では慣れたらそれほど苦痛はない。

なりよりそれで胃がんを見つけてもらったり。しかも今の内視鏡は格段に進歩している。米映画「ミクロの決死圏」は40年以上も前の作品。細菌以下に微小化した人間が病人の体内へ入り込み脳の血管を治療する。

内視鏡はSP映画のように自分の内部を見せてくれるのである。


タバコ

2008-07-14 06:15:17 | Weblog
人の心を、読むことは。考えてみれば、これほどの難題はない。何でも、その道のプロというものはいるが、その彼らをしてもやはり。たとえば、精神鑑定。

象徴的だったのは愛知県で起きた通り魔殺人事件の裁判だ。一人の被告の心をめぐり、検察側、弁護側、裁判所の鑑定が三者三様の読み方が示された。

今年の2月の判決は結局、裁判所の鑑定をとり「心神耗弱状態」と認定したが、さてこのごろ、大幅増税でたばこ代を1箱千円に値上げしてはどうか、という議論がある。

では実際そうなった時、税収はどうなるか。その道のプロによる3つの試算が報道されている。いわば、愛煙家の<心を読む>わけだが、やはりというべきだろう。

これがまた三者三様、日本学術会議は、禁煙するのは13%にすぎず4兆円の増収になるとし、厚労省補助事業研究の試算も最大5・9兆円の増収を見込む。

だが、京都大学大学院の依田高典教授の読みは正反対。最大で97%が禁煙し、最大1・9兆円の減収にもなり得る、と、国民の健康が第1、出血も覚悟で禁煙促進、というなら
いいが、消費税アップの代わりになどと夢見ているなら、相当なギャンブルだ、なにせ試算の幅、実に約8兆円である。

禁煙を進めつつも、あまり禁煙者を増やさない。値上げ決定後、政府は、そんなアクロバットを迫られるやもしれぬ。

ニュース

2008-07-11 06:25:18 | Weblog
2008年もはや半分が終わり。いいニュースと悪いニュースを思い返してみた。残念だが、前者はいくつも思い浮かばないのに、後者は農薬入りギョーザ事件、食の偽装、無差別殺傷事件など、いくらでも出てくる。

誰だって「いいニュース」の多いほうがうれしい。どうすればそれを増やせるか、あらゆる国が頭を悩ます難問に、つい先日、驚くべき答えを出したのがルーマニア上院である。

同国のすべてのラジオ、テレビ局のニュース番組は「暗いニュース」と同じ割合で「明るいニュース」を流さなければならないという法案を可決したのだという。

現実に目を背け、原因と結果の順序も無視してよいとすれば、名案だろう。「明るいニュース」の増量で世に「明るい出来事」が増えるなら、それほど簡単なことはない。