Blog: Sato Site on the Web Side

「幻滅のたびに甦る期待はすべて、未来論の一章を示唆する。」(Novalis)

『フェデリコ・エレーロ』展

2005年12月03日 | Weblog
下のガンダム展からの続き。珍しく外に出たこともあり、まだ夕方だったことも手伝ってさて、じゃあ梯子しようということになる。ワタリウム美術館のフェデリコ・エレーロ展へ。

かなり寒くなってきた。外苑前を降りたらスタバを探す。ちょっとぬくまねば!チャイ・ティー、プリーズ!!
電飾すだれが並木道を彩る。いや、ぼーっとしている場合じゃない着いた着いた。

初めて見たエレーロ。1978年生まれという非常に若い作家。コドモ的なセンスは二年前だったかこの時期ここでやっていた伊藤存を思い起こさせる。伊藤が刺繍やドローイングだけではなくアニメーションとか「どうつぶ図鑑」とか盛りだくさんだったのに比べれば、非常にシンプル、ひとつのアイディアでひたすら見せる。でも、それが結構いい。油絵、スプレー、ボールペン、それらの線や面の表情がそれぞれとしては実に幼児的な振る舞いをみせているのだけれど、いざそれが構成されると彼の巧みさが強く感じられる。キレイに整えるわけでじゃないけれど、奔放さをただ野放図にしておくのではない構成の妙がある。その秘密は、「顔を作る」やり方にあるように思われる、ひとつには。小さめの絵だと、基本的にいろいろなパーツは顔の一部にさせられている。その約束は拘束というほど強くなく、観客にとって見やすい「表情」を生んでいる。でも、大事なのは一個一個のパーツの自由(副題が「ライブ・サーフェス」とある通り?)、で、それがきちんと守られているのだ。いい、また見に行きたい。

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