対局日誌

ネット囲碁対局サイトでの、私の棋譜を記録していきます。
全くの初級者がどう成長していくか、見守ってください。

現場で起きているんだ!

2005-10-31 23:24:38 | スポーツ
ある棋士が手合い日以外、棋院に全然顔を見せず、成績も上がらないとしよう。
関係者ないし師匠が
「もっと棋院に対局を見に来て、勉強したら?」
と忠告。
対してその棋士曰く、
「目ぼしい棋譜はネットで取り寄せて、みてますから」。
さて、この台詞で関係者を納得させられるかどうか?

幸いそういう棋士がいるという話ではない。
一応、架空の話。

こんな話を持ち出したのは別の理由があって、サッカードイツ代表監督のユルゲン・クリンスマン監督が代表不振を受けて批判されているという記事を読んだのに触発されたからだ。

この監督、ドイツ代表の監督でありながらアメリカ暮らし。
当然、国内リーグの試合は現場でまるで観に来ていない。
このことがマスコミの槍玉に上がったのである。
これを受けてクリンスマン監督はこう答えた。
「TVで毎週2試合とハイライト番組をチェックしている」
「この発言は火に油を注ぐ結果にしかならないだろうな」と感じて、冒頭の架空話を思いついたわけ。

以下はサッカー観戦経験のない人にはよくわからないかもしれないが、特にサッカーというスポーツはTVでは伝えきれないことが多々ある。
基本的にTVはボールを追うので、ボールのないところでのプレーはカメラは捉えられない。
例えば味方が攻めている時に、逆襲に備えていかにDFがポジションに腐心しているか。
あるいは自陣でボールを奪ったときに、すかさずFWがどう動き出しているかなど。

当然、監督はこういう部分にも注意を払い、チームを組み立てていかなければならない。
ちょっと考えれば「ハイライト番組で事足りる」とは言えないはずだ。
あるいはクリンスマンはFW出身のスター選手だったため、あまり「選考される苦労」や「ボールのないところでの苦労」を味わわなかったからかもとも愚考する。
確かにFWなら、ゴールという結果だけで何か伝える事は出来そうだ。

同じ事はサッカー日本代表監督のジーコにも感じていて、こちらもあまりJリーグを観にこない。
国内リーグがないがしろにされているところが、ジーコを認められない一番の理由。
私は前任者のフィリップ・トルシエ監督をそれほど高く評価はしていないが、それでも「Jリーグをきちんと観る」ということと「代表が今目指している形」をきちんと説明していたのだけは、評価している。

クリンスマンやジーコ言いたいのだ。
「サッカーはTVでプレーしているのではなく、競技場でプレーしているんだ!」(織田裕二風)

ところで冒頭の話に戻って、囲碁もそうだと思うのだが如何?
棋院に来て対局者に近い空気を吸いながら検討する事は、単に棋譜を見るのとは随分違う情報が得られると思うのだが?
冒頭の話に全然違和感を感じず、「どこがおかしいの?」という棋士が実際いたら、嫌だなぁ。

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