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映画『マリー・アントワネットに別れを告げて』を観て

2012-12-30 18:02:24 | ヨーロッパ映画

12-106.マリー・アントワネットに別れを告げて
■原題:Les Adieux  A La Reine(英題:Farewell My Queen)
■製作年、国:2012年、フランス・スペイン
■上映時間:100分
■観賞日:12月30日、TOHOシネマズシャンテ(日比谷)
■料金:0円(1カ月フリーパス)

 

□監督・脚本:ブノワ・ジャコー
□脚本:ジル・トーラン
◆レア・セドゥ(シドニー・ラボルド)
◆ダイアン・クルーガー(マリー・アントワネット)
◆ヴィルジニー・ルドワイヤン(ガブリエル・ド・ポリニャック)
◆グザヴィエ・ボーボワ(ルイ16世)
◆ノエミ・ルヴォフスキー(カンパン夫人)
◆ミシェル・ロバン(ジャコブ・ニコラ・モロー)
【この映画について】
フランス革命が勃発し、揺れるベルサイユ宮殿内で、身代わりでギロチン刑を受けるように命ぜられた、宮廷朗読係の少女の運命を描く、衝撃の物語。原作はフランスで最も権威あるフェミナ賞に輝いた、シャンタル・トマのベストセラー小説。マリー・アントワネットを演じるのは『イングロリアス・バスターズ』のダイアン・クルーガー。(この項、Movie Walkerより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
1789年7月14日。バスティーユが陥落し、フランス革命が勃発したその日、ヴェルサイユの人々はまだ何も知らず、いつもと変わらぬ華やかな一日を送っていた。王妃マリー・アントワネットだけは、予知したかのように悪夢に目覚め、早朝からお気に入りの朗読係、シドニー・ラボルドを呼び出す。

自分に心酔するシドニーと話すうちに落ち着きを取り戻す王妃。7月15日。バスティーユ陥落の報と286人の処刑リストが出回り、騒然となるヴェルサイユ。
筆頭は王妃、3番目は王妃に最も愛され、有り余る富と特権を享受しているポリニャック夫人だった。深夜。王妃からポリニャックへの情熱的な恋心を打ち明けられたシドニーは、王妃のために、呼び出しに応じないポリニャックを説得して連れてくると申し出る。しかし、自宅で睡眠薬を飲んで熟睡するポリニャックの寝姿を、嫉妬と羨望の眼差しで眺め、諦めて引き返す。

取り乱しながら逃亡の準備をする王妃だったが、その姿を見て涙ぐむシドニーに“あなたを見捨てないわ”と告げる。7月16日。ヴェルサイユは激しく混乱していたが、王は逃亡せずに留まることを決定。王家の運命は新政府に委ねられた。絶望のあまり立ちすくむ王妃に歩み寄ったのは、光り輝く緑のドレスを纏ったポリニャックだった。しっかりと肩を抱き合って部屋へ向かう2人の背中に、シドニーは燃えるような視線を投げかける。
ところが、王妃が逃亡を勧めると、ポリニャックは素直に応じてしまう。その一部始終を見守るシドニー。自殺者まで出し、更なる混乱の一夜が明けた翌朝、シドニーは王妃に改めて忠誠を誓うが、王妃からは、召使いに変装してスイスに逃げるポリニャックの身代わりとして彼女に同行するよう言い渡される。王妃の残酷な命令と冷たい視線。引き裂かれた思い、死の恐怖。シドニーに待ち受ける運命は……?

マリー・アントワネットに関する映画は多いし、最近でもキルステン・ダンストが演じていたが、今回は「朗読係」の女性にスポットを当てているのがミソ。その朗読係シドニーを演じているのがレア・セドゥはタランティーノ作品の「イングロリアス・バスターズ」に出演していた女優。一方でマリー・アントワネット役はドイツ出身のダイアン・クルーガーで、実際のアントワネットはオーストリア出身なので配役的に違和感は無い。
気品高く「ツンッ」とした表情など成りきっていた。
ストーリー展開としては既に歴史的事実として多くの人が知っているので、目新しさや意外性は無く、「朗読係」の視点で語られている点だけが敢えて言えば目新しさだろう。その「朗読係」は王妃に気にいられていたが、最後は、王妃のお気に入りだったポリニャック夫人の身代わりとしてスイスまで同行するように命じられ、途中で検問に引っかかるが何とか無事だったというのがオチだった。
となるとこの映画の最大のウリは、やはりヴェルサイユ宮殿を実際に使用したロケ映像に尽きるだろう。通常だと外観だけ撮って、室内とか重要な部分は他の宮殿やセットでの撮影だろうが、有名な「鏡の間」や王妃の部屋、中庭、プチ・トリアノン離宮の入り口などはそのまま撮影されたそうだ。自分は2度行ったが、やはりこの本物のヴェルサイユ宮殿を映画で観れたのは得した気分だ。



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