歴声庵

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戊辰戦争時の徴兵隊について

2007年09月16日 21時14分46秒 | 戊辰戦争・幕末維新史
 戊辰戦争時に朝廷が独自の戦力を欲して、諸藩から兵員を供出させた「徴兵隊」なる軍勢を編成していたのは知っていたものの、その実態がどの様な軍隊だったかというのは、勉強不足のため今まで知りませんでした。北越戦争に五番隊と十二番隊が出兵した手前、弊サイトで記事を書くに当たって両隊の編成は調べたものの、他の隊については全く無知でした。しかし先日国会図書館に別件を調べに行った際、徴兵隊について書かれた書物を若干読んだので、それについて書かせて頂きます。

 まず驚いたのは、この徴兵隊が三十二番隊まで存在する(ただし通しで三十二番隊まで全て存在したかは不明)総兵力二千名にも及ぶ大兵力だった事ですね。しかし大兵力と言っても一部隊が少ない部隊は二十数名、多い部隊は三百名余という部隊毎の定数がばらばらな組織としては運用に難のある軍勢だったと思います。そのせいかどうかは判らないものの、結局実戦には前述の五番隊と十二番隊しか参加しなかった模様で、殆どが警護任務に従事していたみたいです。
 また興味を惹かれた事として、旧赤報隊が七番隊として徴兵隊に再編成されていたのには驚きました。赤報隊についても勉強不足の為、この徴兵七番隊に赤報何番隊が編入されたかは判りません。しかしこの赤報隊を徴兵隊に編入した事からも、「新政府が草莽隊を悉く弾圧した」というのは俗説に過ぎず、理由はともかく相良達幹部の行動が粛清に繋がったと考える方が自然ではないのでしょうか。

 以上、つれづれと徴兵隊について書かせて頂きました、しかし徴兵隊についてはまだまだ知らない事が多く、また興味深い対象だと思いますので、今後も少しづつ調べていきたいと思っています。