歴声庵

ツイッター纏め投稿では歴史関連(幕末維新史)、ブログの通常投稿では声優さんのラジオ感想がメインのブログです。

越の山風

2006年06月25日 20時59分01秒 | 戊辰戦争・幕末維新史
 いつもお世話になっている方から、「腰の山風が置いてある古書屋があるよ」と教えてもらったので、古書屋に連絡し確保してもらい、本日遂に入手しました。元々「越の山風」は都立図書館でコピーしたので、コピー版は所有していたのですが、やはり北越戦争を調べる身としては、オリジナル版を所有したいと常々思っていたので、今回無事に、しかも格安の1万ちょいで入手出来て喜んでいます(^^)
 しかし今回の件でふと思ったのが、どうも私は回りに山県好きと認識されているみたいです。う~ん別に私は山県を好きと言うのではなく、一般的に批判される山県の戦略を、「面白みはないけど、兵力に余裕があるなら平攻めが一番効果的」と好意的に捉えているだけなんですけどね。
 もっとも小心者で自己保身の固まりと言う山県の性格は、どこか親しみを覚えるので、そう言う意味では私は十分山県好きの範疇に入るのかもしれません(^^;)

はにはにラジオCD Vol6

2006年06月20日 21時53分36秒 | 声優ラジオ関連
 役一年半続いた「はにはにラジオ」ですが、本当に最後の収録となるCD版Vol6が発売されましたので、その感想を少し書かせて頂きます。
 今までのCD版のオマケは「課外授業」と言う謳い文句でしたが、今回は最後と言う事で「卒業旅行」の謳い文句で、出演者全員で行なうキャンプでの奮闘を面白おかしく描いてくれ、本当に聴いていて楽しかったです。特に第18回放送のリベンジを兼ねたキャンプファイヤーでの奮闘は本当に笑わせてもらいました。

 そんな聴いていて本当に楽しかった「はにはにラジオ」CDのVOL6でしたが、これで本当に最後かと思うと、聴き終わって少し寂しくなりました。う~んもし「夜明けなラジオ」が本当に放送されるのなら、その時には「はにラジ」メンバーをゲストに呼んでほしいなと思ってしまいます。

映画「ポセイドン」

2006年06月18日 21時19分46秒 | 雑記
 映画「ポセイドン」を観てきました、元々オリジナルの「ポセイドン・アドベンチャー」が好きだったので観てきたのですが、「ポセイドン・アドベンチャー」と比べると「特撮の技術はここまで進化したんだな~」と、ほとほと感心しまして観てました。
 そんな訳で特撮も凄く、テンポも良く観ていて飽きない映画だったのですが、各登場人物が色々細かい設定を持っているのに、その設定があまり生かされていない気がしました。
 ちなみに観てきて一番気になったのは、この映画でリチャード・ドレイファスを随分久しぶりに観た気がするのですが、すっかりお爺さんになっていたので驚きました。
 とにかく個人的には可もなく不可もない映画だったかな?、まあ前述の通りテンポは良いのですが、オリジナルと比べるとやや見劣りすると感じました。

芸藩志

2006年06月17日 22時16分50秒 | 戊辰戦争・幕末維新史
 先日都立図書館でコピーしてきた「芸藩志」をようやく読み始めました、この「芸藩志」全27巻(?)にも及ぶ大作で、前半は幕末から明治4年までの芸州藩の動きを描き、残りは戊辰戦争に参加した芸州藩の各部隊の動きや、半士の禄高等が描かれた、御幣があるかもしれませんが「防長回天史」と「薩藩出軍戦状」を一緒にしたような内容ですかね。
 そんな大作ですので、私がコピーしたのは全体のほんの一部で、鳥羽伏見の戦いに参加した芸州藩兵の記録の部分と、越後派遣軍の記録についてコピーしました。
 この芸州藩の越後派遣軍の兵力の詳細については、「戊辰役戦史」で計230名と書いてくれているのですが、ではその230名が計何小隊だったかと言うのを書かれた史料を今まで読んだ事が無かったので、この芸州藩越後派遣の詳細をずっと知りたかったのですが、この芸州藩の一次史料である「芸藩志 第18巻」を読んで、ようやく越後派遣軍の詳細が判り喜んでいます。新整組(選抜された足軽小銃隊)5小隊と遊撃隊(士族の師弟から選抜された小銃隊)1小隊、そして砲2門が正確な戦力みたいです。
 ただ芸州藩越後派遣軍の兵力の詳細が6小隊(新整組と遊撃隊の合計)と砲2門とは判ったのですが、どうやらこの「芸藩志」を読む限り、芸州藩兵の軍制は新政府軍の薩摩・長州・松代、同盟軍の会津・米沢・庄内等とは違って専任の小隊長は定められていなく、組頭や組頭添役がその都度小隊長の任に就く体制らしく、専任の小隊長を持つ前述の諸藩兵とは異なる軍制のようですね。

 何はともあれ、ようやく読み始めた芸州藩越後派遣軍についての一次史料の、この「芸藩志 第18巻」ですが、これからも読み込んで当サイトの北越戦争の記事に追記していきたいと思います。

神田千里著「島原の乱~キリシタン信仰と武装蜂起~」

2006年06月10日 21時43分52秒 | 読書
 島原の乱については初歩的な知識しかないので購入してみました。島原の乱については近年、徳川幕府によって取り潰された大名の旧臣による反乱と言う説が挙がってきて、私自身もこの説を支持していたのですが、この本はそれらの説に真っ向から反対し、あくまで島原の乱は信仰心による武装蜂起だったと言うのを宗教社会史(そんな学問があるとは知りませんでした)の専門家らしく細かく説明してくれています。
 正直私のような信仰心など微塵も無い者からすると、信仰心から勝ち目の無い武装蜂起を起こすなど理解出来ないのですが、この作者は一揆勢が仏教の信徒にキリスト教への改心を強要したり、神社仏閣を破壊した等の事例を丁寧に一つづつ挙げて、この一揆が信仰心による武装蜂起だったと言うのを読むと、信仰心など持たない私でも納得出来る内容でした。まあ島原の乱が浪人衆による武装蜂起か、キリシタンによる武装蜂起だったのかは私にはまだ判断がつきませんが、この本を読んで信仰説もなかなか説得力があるなと勉強になりました。

 最後にここの所毎度書いている事ですが、この本もまた肝心の島原の乱の軍事的な説明に関しては相変わらず記述は薄いです。まあ宗教社会史研究家の著者に軍事的な記述を求めるのがそもそも間違いでしょうけどね。同じ歴史でも軍事史と宗教社会史では水と油ですものね。

松浦玲著「新選組」

2006年06月04日 22時52分51秒 | 読書
 先日知り合いになった方に推薦して頂いたので購読してみました。
 正直新選組については、それなりに「知ってるつもり」だったのですが、この本を読んで自分の浅はかな知識を思い知りました。正直今まで私も新選組については「武士になりたがった集団」であり、「会津藩雇いの治安維持部隊」だったと言う俗説と同じ認識しか持っていませんでしたので、この本の近藤の文献を多用しての新選組が思想集団だったと言う説明には目から鱗が取れた感じです。
 また伊東に関しても、私は伊東が一般的に言われている通り、「新選組の乗っ取りを狙っていた」と考えていたと思っていたので、この本の説は斬新でした。

 そんな新選組の思想及び政治活動に関しては、史料を多用して説得力のある説を展開してくれたこの本ですが、こと話が軍事行動になると話が浅くなるんですよね。例えば鳥羽伏見の戦いの記述では、井上源三郎がどう死んだと言うのには枚数を割いているのに、鳥羽伏見の戦場で、新選組はどのような編成でどのような装備で、そしてどのような軍事行動を取ったのかと言うのには一切触れられていないんですよね。それこそあれだけ史料を読み込んでいる著者が、何故軍事行動となるとあんな薄い内容しか書いてくれないのか不思議に思います。
 この軍事行動の描写の薄さはその後の甲州・宇都宮・会津・箱館でも続くんですよね、正直著者が調べているのはあくまで歴史で、軍事史には興味が無いのかなと思ってしまいました。

都立図書館

2006年06月03日 23時00分03秒 | 戊辰戦争・幕末維新史
 先日の雑記で書いた通り「甲州勝沼の戦い」の記事を見直す為に、史料を探しに久々に都立図書館に行ってきました。ただ、くるすさんのコメントを読む前に出かけてしまったので、くるすさんの推薦する本を読む事は出来ず、正直新選組関連では目ぼしい史料を見つける事は出来ませんでした。
 そんな訳で目星をつけずに手当たり次第に新選組関連の本を読んでみたので、先日の雑記の愚痴になってしまいますが、トンデモ的な書籍ばかりが印象に残ってしまいました(汗) まあ書名は挙げませんが中には勇ましい本もあって、勝沼の戦いで甲陽鎮撫隊が奮闘し、斉藤一の隊が何人もの新政府軍兵士を斬り倒したと書かれたのもありましたが、そもそもこの戦いでの新政府軍の戦死者は鳥取藩1名だけなんですけどね。正直新選組研究家の大半は他の史料を読まないと言う思いが強くなってしまいました。
 もっとも甲陽鎮撫隊が善戦した言うののに対しては私もそう思っています、これは新選組側の本でも「勝沼ではあっさり負けた」と書かれているのが多いですが、実際谷千城はは甲陽鎮撫隊の三面包囲には成功しましたが、河田景与率いる後詰が来るまで甲陽鎮撫隊を撃破出来なかったので、実際には新政府軍にとって楽勝と言える戦いではなかったと判断しています。

 話は脱線しましたが、上記の通り新選組関連の史料探しは不作でしたが、新政府軍側の史料は「鳥取県郷土史」「鳥取市史」「土佐藩戊辰戦争資料集成」他に山国隊関連少しと色々コピーしてきたので、これからじっかり読んでいきたいと思います。
 余談ですが勝沼の戦いでの新政府軍の主力は土佐藩兵と鳥取藩兵ですが、この土佐藩と鳥取藩で微妙に布陣の記述が違うのですが、当サイトの記事は鳥取藩の記述に準じています。

 しかし今日コピー出来た史料の中で一番の大当たりは「芸藩志」です、これは名前の通り芸州藩の記録なのですが、その18巻には北越戦争で黒田清隆率いる海上別働隊に参加した芸州藩兵の全記録が掲載されたていたので、小躍りしたいくらい嬉しかったです(^^)
 この黒田隊に参加した芸州藩兵は新潟攻防戦、及びその後の下越戦線での戦いで活躍しましたが、いかんせんその詳細が今まで判らなかったのでこの史料は本当にありがたいです。正直今まで当サイトの北越戦争の記事では、新整組と遊撃隊の組み合わせとしか書いていなかった芸州藩兵に対して、これでもっと詳細な陣容と動きが書けるので、本当に今日はこの「芸藩志」のコピーを抱いて寝たい気持ちです(^^)