― 歌・種・記・文 ― (うたたね きぶん)

日々の中で感じたことを書き留めた自分のための雑記帳。
記憶を鮮明にさせてくれる画像や思いが大事な宝物になっています。

花火で出会った少女  ― ひとり芝居 ―

2011-09-03 | 季節・時期 に関するお話
夜、家にいると
 ドーン ドーン!
懐かしい音が聞こえてきました。
初めは また 雷かなと思いましたが、
何度か鳴るうちに それとわかりました。

不景気、そして 節電!
その影響は大きく のしかかり、
今年は特に、中止されたり延期されたりするイベントも多いようです。
そんな中、規模としてはそれほど大きくはないけれど
毎年 楽 しみにされている方も多い 地域の夏行事が開催され、
打ち上げも それらのイベントの一環 と して 例年通り行われたようでした。

 〔 花火大好きの娘は この音を聞いたら どうするかしら!? 〕
そう思ったら
早速 小さなバッグまで持って現れ、
 「見て来るね!」
   早 ――― い!!
 「なんで バッグなんか持ってるの?」 と聞くと、
 「虫除けや かゆみ止めを 持ったから!」
   わっ、用意周到!  そんなことを瞬時に思い付くあたりは 通った成果なんでしょうね!  さすがです!
 「行かない?」 と聞かれて迷っていると、
 「早く行かないと 場所を確保できないから 先に行くよ!
  あとで来れば?」 と言いながら外へ …!
ところが 
 「あれ 雨が降って来ちゃったみたい!
  傘、どう しようかな!  うーん、パラパラだから いいや!」
そのまま出て行ってしまいました。

数分後、
 〔 せっかくの 夏の風物詩 だものね~! 〕
そう思って 私も見に行くことにしました。
雨はパラパラ!
 〔 傘を差 してちゃ 花火は見れないかな~! 〕
娘と同様 持たずに出かけました。
   ここの 花火大会。                           
   規模に比例 して、花火の大きさも ちょっと小ぶりではあるんですが、
   打ちあげる場所が近いため 真上に見えるのと 胸の辺りにドーンとくる音の迫力は凄い!
      思ったより上がらなかったのか、火のついた破片が落ちて来て驚いたこともあったくらい近い!
   目の前まで見に行っていた時期も ありましたが、だんだんと人が増え、 立ち止まってはいけない
   など 規制が多くなって、落ち着いて見られる場所が少なくなってしまったので
   近年は もっぱら すぐ近くの高台から、上空に上がったものだけを観賞するようになりました!

今回も 娘が取っていてくれたのは ほぼ定位置!     
座って見始めたのはいいけれど、チラチラの小雨でも濡れてはくるもので、
よく見れば 周りはみんな しっかりと傘を差 していました。
この日は 家の中にいても うすら寒い日で、
外は 微妙に風も吹いて さらに寒かった!
 〔 こんなことで風邪を引いたらいけないわね! 〕
慌てて家に戻り、
後ろの人が見え難いといけないので透明のビニール傘を選択 して、
ふたりでひとつを 頭に付くほど低めに差 しました。
お天気が悪い中で 花火を打ち上げると                    
煙が充満 して はっきり見えない時があります。
この日も 上空に黒い煙が充満 し、時々 真ん中が見えない、 半分 しか見えない、 はっきり見えない!
 「せっかくの花火が なんか もったいないわね~!」
 「お天気が悪いと よく こうなっちゃうことがあるから、晴れた日にやってほ しかったよね!」
娘と話 していると、
  「なによ。 見えないじゃないの!」 と 大人ではない声が …!
声の方向に視線を送ると、小さな女の子が 目の前で 花火に文句を言っていました!
      〔ずいぶんと 大きな声の ひとり言 ね~!〕  その時は そう思っただけでした。
ところが、
薄着のまま出てしまったので
 「寒いね! もう一枚 着てくればよかったね!」
そんな話を していると …
  「も~ぉ! 寒いって言ってるのにさ~!」

 「あれは 何の形なんだろう!?」 と言うと
  「なんの形なのか さ~っぱりわからない!」

なんだか 会話に入ってきているような ひとり言 です!

その上 気にして 聞いてみると、
<ひとり言> は まるで <ひとり芝居> のよう!

人前用
  「寒 ~ い!」 とか
  「わ~ (花火が) きれい!」 と 声が高め なのに対 して

ひとり言 になると 急に トーンが下がる
  「何 あの花火! 崩れちゃって よくわからないと思わない!?」
       文句が多いから 自然と声のトーンは下がって しまうんで しょうけれど、
       小さい子が 声色(こわいろ)を使い分けているところに 驚いたり 笑えたり …!
       この言葉は、誰かに向かって言ったんだろうか? そんなことも気になってしまいました。


さらには
  「ちょっと~ぉ、ママは何やってるの!  早く持って来てって言ってるじゃない!
     何度言えばいいのよ!」
       ひとり言なのに それが すべて聞こえ、いっぱしの口調であることに 苦笑!

そして 下のほうに向かって
  「ママ、ジャンバー持って来て~!」 と叫び、階段の途中を 下がったり上がったり …!
       何度も言っていたら しく、寒くて じっと見ていられないのか 落ち着かない!
       それなら 取りに戻ればいいのに …と そのあたりも 気になってしまいました!


  子どもとはいえ さすがに、あまり大っぴらに笑っては失礼なので 我慢 しようと思ったのだけれど、
  とにかく <ひとり芝居> が 可笑 しい!
  悟られないように笑っていたつもりなのに 気づかれてしまって、
  そこから 下を向いている顔を除かれるほど 完全に意識されて しまいました!

そこで、
 「お袖がないお洋服 じゃ 寒いで しょ~!」 と声をかけると
  「うん!
     ママに ジャンバー持って来てって言ってるのに 聞こえない振りしちゃって 持って来てくれないの!」

 「えっ、それは 聞こえない振りを してるわけじゃなくて 聞こえないだけじゃないの!?」 と言うと
  「うぅぅん! ママ、いつもそうなの!」
       ありゃ~!  お母さん、私達 聞こえませんで したからぁ~!

そして、薬指を見せ
  「私、怪我 しちゃったの!」
       『サウンドオブミュージック』 という映画を 見たことがありますか?
       一番下の女の子が 自分に注目 してほしくて 指の怪我を見せるシーンがありましたが、
       まさに あの感 じ!


  今は 花火を見ている時間!
  花火に関するお話なら わかるんですが、
  まったく関係ないことを話し始める子は
  それを 取っ掛かりに 人とのコミュニケーションを求めていることが多い!
  お話好きな子であるとも云えます。
   〔 あ~ この子は 構ってほしいんだな~! 〕
  そう確信 しました。
       そういえば 階段を うろうろ していた時も 話 したそうな気配は あったものね~!

そこで、
 「どう したの? 切っちゃったの?」 と聞くと
  「ドアに挟んじゃったの!」

 「わ~ 痛かったで しょう!」
  「うぅぅん! そんなでもなかった!」

 「じゃ~ 泣かなかったの?」
  「う―――ん!  ちょっと 泣いた!」
       正直に言っちゃったね!  親指と人差 し指を 近づけて ほんのちょっとを表現 しながら
       少 し恥らったような姿が 可愛かった~!


  でもこれで、
  この人達は聞いてくれるな と思ったのでしょう。
  そこから 怒涛のごとき おしゃべりが始まりました。
  そして、
   〔 せっかく話 しているんだから 顔を見ていてあげないといけないわよね! 〕
  ふたりで付き合わされて、おちおち花火も見ていられなくなりました!

自分の名前。
年齢。(6歳)
7歳になったら小学校に行くこと。
この場所から もう少し下に行った所に住んでいること。
歳の離れたお兄ちゃんがいること。
お兄ちゃんの名前。
お兄ちゃんの年齢は知らないこと。
今日は ちょっと可愛い服を着たこと。
お兄ちゃんを花火に誘ったのに 「誘っても無駄だよ!」 と言われたこと。
お母さんを誘っても 「行かないわよ!」 と言われたこと。
明日は花火を買って、家の前でやろうと思っていること。
雨でも軒下で出来ること。
ディズニーランドに行ってダッフィーを買ったこと。
ダッフィーの洋服までは買えなかったので 自分の一番小さい服を着せていること。
お父さんが お仕事から まだ帰って来ていないこと。  … などなど
                      (個人に立ち入る内容については 除外、またはソフトに しました。)
そして、
  「私、ずっとここに住むんだ~!」
  「私ね、ず―っと ここに住んでいたいの!」
  「お父さんと結婚すれば ずっとここに住めるから、大きくなったら お父さんと結婚するの!」
       しみじみと そんなことを言うなんて、よっぽど 憧れているのね~!
       でも それって …   <お父さん> と <家>。  どちらが主なんだろう!?
       ちょっと疑問には思いましたが、 改めて 気づかせたり 選ばせたり は しないほうがいい!
       追求するのはやめておきました!


凄く おませさんで、時々 大人の女性のような口調になる!
家庭の事情も みんなわかって しまいそうで、ちょっと怖い!
  子ども との 付き合いかた。
  女の子 との 付き合いかた。
今は笑っていられるけれど、
向き合いかたや 犯罪を心配することなども含めて、ちょっと考えるところもありました。
       こちらからは 一切聞いていないのに どんどん喋ってしまうという点は、意図があって内情を
       知りたいと思う人には 格好!  女の子は<おしゃまさん>だから、親の知らないところで
       何かが起きてしまうことも有り得ます。  そうかといって 子どもに あれを しちゃいけない
       これをしちゃいけない と言うのも可哀想!  大人が 聞き流 してあげられるのが一番なんで
       しょうが、ちょっと心配になりました。  昔は こんなこと 思いも しなかったのに …
       残念です!


  「ねえ ふたり の 名前は なんていうの?」
       子ども相手でも 名前を言うのは非常に恥ずかしいものです。
       娘とふたりで 照れちゃいました!

  「ふたりとも 花火、好きなの?」
       なんと言えばいいのかな!?
       ふたりで顔を見合わせて 「うん!」 なんて 答えちゃいました!


花火大会の中盤 あたり、            
ちょうど花火が見える位置にある家の人が帰って来て 一番いい状景の所に車を止めました。
小さい子には 花火がちょっと見難くなりました。
 「なんで ちょうどこのタイミングで帰って来るんだろうね~!」
 「みんなが見ているのがわかってるんだから、ちょっと手前で止めておいてくれてもいいのにね!」
その場が ざわざわとなりました。
当然 その子も
  「見えなくなっちゃったじゃない!」 と また 大き目のひとり言!
そして 家の人が車から降りて来た時にも
  「まったくも~! 車のせいで 見難くなっちゃったじゃない!」
はっきりと 聞こえるように そう言っていました!
       わ~ はっきり してる!  確かにそうではあるかも しれないけれど、それはこちらの都合!
       ずら してくれるくらいの優 しさがあれば嬉 しかったのは確かだけれど、相手には相手の都合
       というものがあるんだから、こちらの都合に合わないことが悪いとは云えないと思うわよ!

また、                                                    
後から来て 見る場所がなかった小学校高学年の3~4人のお兄ちゃん達が
その車の前に回ろうとすると
  「そこは 人ん家 だから 入ったら いけないんだよ!」
お兄ちゃん達は
 「おい、そこは入っちゃいけないんだって!」 と 全員 そそくさと 戻って来てしまいました。
       はっきり してるのね!  確かにそうだけど、30分程度のことなら、見せてあげたかったな!
小さい子は 自分中心で ものを見て 思ったままを口に します。 
その場 その場の 優 しさを身につけていくのは
成長過程で遭遇する さまざまな事がらの中で 考え、徐々に備わっていくものなのかも しれません。
この子も いつか 相手を思いやる言動 のできる 優 しい女性になるのだろうと思います。
 
花火は、落ち着いて見られる状態ではありませんで したが、
知らない女の子と こんなに話す(?)機会なんて あまりないで しょうから 貴重な体験!

最後に
  「じゃ~ またね!」 と別れたけれど、
今度会ったら、お互いに分かるのかな~!?
あんまり自信はないけれど、
その時間は お友達になっていました!
           家族で 仲良く、楽しく、笑っていられて、 ずっと ここに住んで いられるといいね!

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥    ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥    ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

少女が していたのは もっと たわいないもの だったけれど …
1977(昭和52)年 4月 5日発売、
       布施 明 さんの  『ひとり芝居』
                (作詞 ・ 作曲 = 布施 明 さん)

「時には一人でも いいさ なんて  つぶやくその後は あまりに 肌寒い」
    「ひとり芝居は もう嫌だね 幕を降ろしてくれないかね
               部屋の灯り消 して 目を閉 じているだけで きっと夢の世界へ 走って行ける」
  「男らしくもない こんな夜を 淡い灯りだけが しらけて見ている」

   ひとりきりの部屋は 何故か広く感 じられる。
     二人で過ご した時があるから、そんな風に感 じてしまうのでしょう。
     つい ひとり言を言ったり、ピエロのように やけに明るく振る舞おうとしたり、二人で したことの
     あれこれを辿ったり …。 そんな自分に気づいた時、部屋の中にある灯りさえもが 女々 しいと
     思っているように感 じられて切なくなる。  もう 恋の歌を聞いても心には響かない ………
     好きな人と別れた時は こんな想いになるのでしょうね。
     思いの丈を語り合えるような 心通い合う人のいない 孤独感 は きっと辛いものでしょう。           
                                   (※ ブログ内容や 歌詞から、その時 感じたことを書いています。)
布施さんと云えば 『ホイホイ・ミュージック・スクール』 出身 だというのは有名なお話だと思います。
『ホイホイ・ミュージック・スクール』 は 1962(S.37)年7月から 3年余り、
日本テレビで放送されたオーディション番組で
『あな番』 と呼ばれていた 『あなた出番です!』(1966(S.41)年10月から 3年間)、
『スタ誕』 と呼ばれていた 『スター誕生!』(1971(S.46)年10月から12年間)の 先がけとなった番組です。

1951(S.26)年から イタリアで毎年 2月に開催されるようになった サンレモ音楽祭。
1965(S.40)年 に優勝 したのは ボビー・ソロ ( と ザ・ニュー・クリスティー・ミンストレルズ) が歌った
『 Se piangi,se ridi 』 という曲で、布施さんは 同年 5月に この曲の日本語カヴァー
『君に涙とほほえみを』 で デビューされています。
その後 夏木陽介さん主演の学園ドラマ 「青春とはなんだ」 の 主題歌 & 挿入歌 を 発売。
この歌が 多くの方に歌われたように、この番組が <青春ドラマ>の火付け役となり、
このあと数々の <学園ドラマ> が生まれることとなりました。
ちなみに、「これが青春だ」、「でっかい青春」(主演:竜雷太さん)の主題歌も 布施さんが歌われています。

布施さんと云えば 平尾昌晃さんの存在も忘れてはならないでしょう。
元々は平尾さんがご自分で歌われていた 『おもいで』 という歌を 布施さんが再レコーディング。
ロカビリーブームが去った後、平尾さんが作曲家としてデビューするきっかけになったような曲であるともいえ、
その平尾さんによって、布施さんの歌唱力の素晴らしさが世に知られるようになり、
1972(S.47)年頃までの間に いくつものヒット曲が生まれてゆきました。

1967(S.42) ~ 1980(S.55)まで、NHK紅白歌合戦に連続出場。(14回)
25回目出場の2009(H.21)年、<ポップス歌手出場枠を後進に譲る> という意向で、勇退を宣言。
『マイ・ウェイ』 を歌って 紅白を卒業されました。

この曲はシングル・チャ-トで最高12位を獲得 し、15万枚以上を売り上げたようです。


舞台でする <ひとり芝居> は 俳優さんがひとりだけで何役も演 じる 独演!
地味にならないよう、役がらを演 じ分けられるよう、そのご苦労は 大変なものだと思います。
それだけに 素晴ら しい作品も 多いようです。
でも この歌のように 普通の人間がする <ひとり芝居> は … ?
 気づかずに してしまっている 切ないもの、 または 可笑 しいもの!
 それとわかっていて している 切ないもの、 または 自分が楽 しめるもの!
ひとりきりでする <ひとり芝居> であるうちは 自分だけの問題!
だけど、変な自信で人に接する <ひとりよがり> という <ひとり芝居> になってしまうと
人を笑わすことの出来ないピエロ になってしまうことがあります。
人に重さを掛けているかも しれないなと気づいたら、かっこ悪い役どころ にならないうちに
自分ひとりの世界の中の <ひとり芝居> に戻るか、お芝居を中止するか が いいのではないでしょうか!?
専門職ではない人間には 人に見せるには中途半端で 演 じきれない役も あります。

私が出会った少女は …
                       文句の口調 が 名演技!  何故か 笑ってしまうくらいに …!
ブレイク中の 芦田愛菜ちゃんに 匹敵 … するかな~!?



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