こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

右往左往、五里霧中

2021年01月29日 | 日々思うこと、考えること
昨年の末だったと思うが、日テレのニュース番組の中で有働由美子が菅総理にインタビューをしていた。そのインタビューの最後に、有働さんが、

「(新型コロナウイルス感染症対策に関して)今、総理がおっしゃられたこと、(菅総理の)お孫さんにも通じたでしょうかね?」

というようなことを言ったら、菅さんは馬鹿正直というか、開き直るかのように、

「わかりません(語尾上げて)」

と返答した。その時の視点の定まらない不安そうな目が印象的で、今でもよく覚えている。

”この人、何もわかっていない、というか新型コロナウイルス 感染症の本質的なことが理解できないんだ”

と思った。そして、自分がわかっていないということがわかっていない。

そりゃ、医学知識なんて全く無いわけで、ウイルスと細菌の違いだって十分にわかるわけがない。私だってわかったようなことを書いているけど、今度のワクチンがmRNAワクチンで、それはどのようなものかというのを知ったのはつい昨日の、それもブロ友さんのエントリーを読んだからで、感染症とかウイルス学の専門家からしてみたら素人同然だ。
そのインタービューでも菅さん、”専門家のご意見”というのを散々言っていたから、それほどトンチンカンなことを言っていたわけでは無いのだが、たぶんその頃からすでに、

”専門家(医者)なんかに大きな顔をさせないで、もっと政治家がリーダーシップを取らなきゃ示しがつかない”

みたいなことを言う人がいて、それに従っているのだろうと思う。知ったかぶりをしたところで、たかが知れているのだからやめとけばいいのに、と思うが、もうその路線を崩すことはできないみたいだ。

入院要請を拒否したら刑事罰、というのが行政罰に変わった。患者の囲い込みが最大の目的だから、さすがに懲役刑にする必要はなかっただろう。それに銀座のクラブ通いの政治家も下手すりゃ懲役刑になってしまうとなったらいい落とし所ではないか。
GoToトラベルも悪くはないが、劇薬には副作用があるということを隠して行うことが悪い。どこへ行っても悪くはないが、行った先では大人しく過ごす。そういう本質的なことの注意喚起をしないからいけないのだ。行った先では、感染対策をきちんとしている飲食店で個食もしくは家族だけでの食事をする。それが証拠に新幹線に乗って移動したが、マスク、手洗い、3密回避で、孤食を徹底したうえ、直行直帰で行ってきたら何も起こらなかった。

”ここをおさえておけば” 大丈夫、というポイントをうやむやにして物事を進めるからいけない。飲食業界だって昨年4月の緊急事態宣言で、何をしなくてはいけないか、ということがわからなかったのだろうか。じっと息を潜めていたら、コロナ前のようになると考えていたとしたら間違いだ。コロナはどこかに消えてくれるものではないのだ。GoToイートも飲食業界が自分で自分の首を締めたということになる。なんと勿体無い話だろう。観光業界も飲食業界もいつまでもじっとしていたらいいというものではない。補償金がいつまでも出ると思っていたらそれはさすがに無理というものだ。

東京オリンピックだって、やろうと思えばできるだろう。だけど、結局のところ感染防止をおそろかにする選手役員観客がいてどこかで破綻するだろう。選手村で感染を拡大させる不届き者は絶対にいるだろうから、”やっぱり出た、選手村クラスター”なんて記事が週刊誌の見出しに載ることになる。そうなったら本当に嘆かわしい。
多くの人が集まってくるのだから仕方あるまい、というのは詭弁で、オリンピックを成功させたい人だけが参加するのが今度のオリンピックであるべきだ。だからそういう観点に立って、選手役員の入国を認め、残念ながら外国からの観客にはご遠慮願う、そんな方針を出してやってくれたらと思うのだが、やっぱりダメかな。
少しは頭を使ったら?

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