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こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

医師の働き方改革についての私見

2023年12月18日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
3度。
小”夏”日和を経て、本格的な冬の寒さがやってきた。
まだ、地面は凍てついていないので、冷たいのはまだ空気だけだ。
北朝鮮がミサイルをまた発射したということだが、この冷気はあちらからやってくるわけで、彼の地のことを思うと色々なことを考える。

おととい昨日とみっちり勉強させていただいた、臨床研修指導医講習会の最終的なプロダクトは研修医の研修プログラムを作成することだったが、その中で研修医の勤務時間の設定が少なからず話題になった。

デフォルトの時間割は、早朝、午前、午後、夕方となっていて、それらの細かい時間設定はなかったが、私たちのグループでは早朝は始業前、午前は始業(8時半)から昼、午後は昼休み後から退勤時間(5時)、夕方はそれから2時間ぐらいを想定した。
その中で、外来、病棟、検査、救急といったものをどうやって組み込んでいくかだったが、いち早く、働き方改革に従い早朝、夕方、土日は完全にオフにして考えましょうという意見が出て、そうすることにした。
これでは時間が足りないのでは、と不安に感じながら始めたものの、案ずるより産むが易しで、それなりにカリキュラムを作成することができた。

医師の長時間労働についての講師への質問もあって、海外の医療状況に詳しい人が、米国の事情を話してくれた。
米国でもかつて、この問題はあったそうだが、それはもう数十年前のことで、すでに医師の長時間労働というものが存在しないということだった。

今朝、NHKで”100日連続勤務、若手医師の過労死 “息子で最後に”母親の訴え”という特集が放映されていたが、これはさすがに常軌を逸していると思うが、これに近いことは日常茶飯事である。
"自分たちはこうやってきたから、今がある。"
それはそうかもしれないが自分たちのやってきた方法は間違っていた可能性があって、そうでなくても同じ結果を出すことができたかもしれない、そういったことを考えながら指導しなくてはいけない、若手を育てるには工夫が必要だ、という意識が求められる。
それが最も困難な要求事項だが、改めて考えなければいけない。

その一方で、医師の働きすぎを防ぐには、その利用者である患者の方の意識も改める必要がある。
安い自己負担で、コンビニみたい(コンビニも24時間営業を止めるところが増えてきている)に、大した症状でなくても、救急車まで使ってやってくることをやめなくてはならない。
3時間待ち3分診療に文句を言う前に、少数の腕のいい医者、少なくとも何でもかんでもすぐに大病院にかかろうとすることもやめるべきだ。

なんてことは、もう何年も前から厚労省が言っていることだが、一向に改まることはなく、医学部の定員を増やして医者の数を増やしても追いつかないし、医療費は膨れ上がるばかりで、増税はやむを得ないのにそれには文句を言う人が多い。
一体どういう国民なのか、という疑問も湧いてしまうが、現場の若手医師は目の前の患者さんの苦痛を取り除くため、命を救うために骨身を削って頑張っている。

私もそういう若手医師が自信をつけて学んでいく場を整えていく義務があると今更ながら思う。
定年まで、もう時間はないから後に任せてというのも無責任で、最期まで医療のことを少しでも考えていきたい。
理不尽厳禁

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臨床研修指導医講習会;2日目

2023年12月17日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
昨日の朝より雲は少ないが、その分今日は気温が下がるらしい。
とはいえ、今日の私は臨床研修指導医講習会の2日目。
朝から晩まで、書斎(かつての息子の部屋)に籠ることになる。

7時50分からウェブ上での受付開始ということで、53分に入室したが、結構多くの人がすでにいた。
当然と言えば当然なのだろうが、みなさん真面目だ。

患者さんの中には、医者のこと、医療のことを批判的な目で見る人もいるし、そういう目で見られても仕方のない人も中にはいるが、日々の研鑽を怠らず、さらにはこういう医師の養成、後進の育成に真面目に取り組んでいる人の方が圧倒的に多い。
それは厚労省などの役所もそうだ。
国民皆保険で、全国どこにいても同じ水準の質の高い医療を受けることができる日本という国はずいぶん住みやすい国だとつくづく思う。

それにしても1日中座りっぱなしで、食べてばかりなので、せっかく減らした体重が1キロも増えて戻ってしまった。
自分たちに向かってはこうして体の悪いことを強いているというのはどこか矛盾しているような気がしないでもない。
医師のプロフェッショナリズム

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臨床研修指導医講習会;1日目

2023年12月16日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
季節外れの陽気、獅子舞まで銀杏を見に行きたいところだったが、今日明日は臨床研修指導医講習会なるものがあり、WEBでの研修のため、1日中家に缶詰めだった。

参加者は50名。
今回が172回目ということで、これまでに8千人以上が受講したことになる。
結構な人数だ。

医学教育というよりは、初期研修医の教育で、こういったことを学ぶのは初めて。
今日と明日で、16時間。
8時半からみっちりで、終わったのは19時半。
正直、医師の働き方改革は一体どこへ、という感じ。

それはさておき、厚生労働省も、ちゃんとした医者の育成はどうしたらいいか、ということを考え、それには指導者もしっかり養成しないといけない、ということらしい。
考えてみたら、徒弟制度など時代遅れというかナンセンスで、医療の均てん化は教育から、ということか。

日本の医療、あれこれ言う人も多いけど、米国の医学教育の影響も一部あるものの、そっちの方がいいので、より良いものを目指して頑張っている。
もう、これ以上書く力は残っていないのと、明日も早くから続きがあるので、今日はこの辺で。

お尻が痛い

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当直日の食生活・服装

2023年11月25日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
医局のデスク前の窓越しから遠くに富士山が見える。
天候は穏やかそうだが、今日はずいぶん冷えるみたいだ。
昨日は気温が高めで少々薄着で出てきたが、今日は暖かくして過ごさないといけないようだが、そうもいかない。
というのも昨晩は当直だったので、着替えがそれほどない。
セーターを着て出なかった分、タートルネックセーターを持ってきたが、これで対応できるかどうか。

当直と言っても、管理当直という院長代行業務で、緊急事態が起きたときの管理者としての仕事をするので、ERとかICUでの寝ずの番という様なことではない。
医長級以上の役職者が勤めるのだが、臨床の当直者が医長・部長の場合はそのままでいいが、そういう人がいないときには”その他”の科の役職者が入ることになる。
病理医は関係ないと思っていたら、少し前に事務から指名されて、引き受けることに。

翌日、朝からからの弁当箱を持って動くのはなんだか間抜けなので、当直の日は弁当は作ってもらわない。
そうなると、昼も夜も外食となる。
外食といっても、病院から外には出られないので、院内にあるものとなる。
レストラン、コーヒーショップは患者さんでいっぱいだし、職員食堂は味付けが私の好みではない。
そんなわけで昼夜ともに今日はコンビニ弁当。
昼はパスタとサラダ。

夜はカツ重と豚汁。
どれも美味しくできているが、こういう生活、体にいいわけがない。
当然のことながら朝食もコンビニのお世話になって、グリーンスムージーとあんぱんサンドウィッチにコーヒー(これは自分で淹れた)。

病理医である私は現場の医師として当直業務をしたことはなかったが、管理職としてこういうことが巡ってくるとは思っておらずちょっと面食らっている。
医局にいると若手の医師が電子カルテの前でせっせと仕事をしているのが見える。
ああいう若手医師たちは一体どんな生活をしているのだろうか。
横目で見ながらずいぶん過酷な仕事だと感じる。
やっぱり医師はブルーカラーだ。
時間外労働のことがとやかく言われているが、ではその労働時間をどう手当するのか。

私も当直業務にもそのうち馴れるだろうが、年齢的にいつまでできるかの不安はある。
そろそろのんびりしたい

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明日の講演本番に備え

2023年11月11日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
なんだかぼんやりした朝焼け。
このためか、一日中曇っていて時々雨降り。

いよいよ明日は講演。
久しぶりの1時間もの、準備に時間がかかった。
一応仕上がったので、あとは行きの新幹線で整えたらいいだろう。

考えてみると、1時間だなんて言ったところで大学の講義なんかは90分。
教職の人っていうのは大したものだ。

とはいえ、私は私。
嘘を喋ったり、投影したりしないよう念には念をいれてチェックしよう。
油断しないで

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たくさんの人としゃべってしまって予習が十分できなかったが

2023年11月05日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
今日の出番は午前中最後のセッション。
幸い昨晩の二日酔いは全くなくて、8時にはホテルを出て、地下鉄で博多駅まで行き、クロワッサンサンドのセットを食べてから会場に向かった。
地下鉄は日曜の朝というのに結構混んでいた。

博多駅からはバスで、駅前は結構な人出だったが、臨床細胞学会の会場である国際会議場へ向かうバスはそれほど混んでおらず、ちょうどやってきた一度に130人を運ぶことの出来いるという西鉄の連節バスというのに乗って行った。
出番といっても、数年前に国際支援で指導したカンボジアの病理医が今回発表するというセッションが組まれて、私はその座長。
フリースペースがあって、そこで予習をしようと思っていたのだが、犬も歩けば、で旧知の人が多くいて、その都度近況報告となる。
オンラインではこうはいかないわけでやっぱり対面はいい。

セッションには関係者が多く集まり、2、30人はいたのではなかろうか。
英語のセッションということで、緊張してしまったのか、自己紹介をせずに始めていたのを途中で思い出し、慌てて”アイム、コロ健、フロム・・・・メディカルセンター”と言うはめになった、ということを除けば、プレゼンは立派で、ディスカッションもそこそこ盛り上がって無事終わった。
この国際交流支援、もう20年近く前からやっていて、いよいよこうやってあのカンボジアの病理医がここで立派な発表をするようになったというのは、あとから参加した私にとっても感慨深い。
ずっと、先頭に立ってやってきた先生など、涙ぐんでいた。
一度壊されてしまったものの復興には、気の遠くなるような時間が必要なのだ()。

それでももう、支援の段階は終わり、これからは彼ら自身が道を切り開いていく局面になるわけだが、私でもできることがあればサポートしてあげたいものだ。

コロナ明けの対面学会となり、多くの仲間と再会し、なかなか会えなかった旧友とも再会できて、少々センチメンタルジャーニーのようにもなった。
さあ、帰ろう。
あとは疲れとどう向き合うか

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結局そのまま講演へ突入

2023年10月26日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
今日は講演で福岡に遠征。
この間小倉まで行って、新幹線では辛いと悟ったので飛行機。
(国際線ターミナル越しに富士山)
飛行機は満席で、パニックになるかとちょっと心配したが、発表スライド作りに専念して、小一時間をなんとかやり過ごした。
とはいうものの、飛行機の中で散々唸っても、さらには会場に着くまで粘っても、結局いいアイディアは降ってこなかった。
そんなわけで焦りは募るばかりだったのだが、会場に着き旧知の臨床医や病理医と立ち話をするうち話が見え始め、ストンと腑に落ちるところがありスライドを少し手直ししただけでそのまま話した。
司会の手際もよく、多くの人が発言してディスカッションは盛り上がって。
全セッションが終わって外に出たら、空には残照。
それにしても参加者のみなさん、一日中、熱心に聴講、発表、ディスカッションをしていたものだ。
どんなところでも勉強する人は勉強している。
質問の内容、発表の内容を聞いているだけで勉強になる。
いつも思うが、雲の上の偏差値の医学部に入った人たちとディスカッションすることができるなんていうのはありがたいことで、元来怠け者の私はこういう人たちに巻き込まれて引っ張っていってもらうしかない。
それはそれでいい。

今日も1日いい天気だったよう、空には雲ひとつない。
そして、いい月も。

帰りの飛行機では別のスライド作りに手をつけたが、これまた大変そうで、とりあえずは今日のエントリーを仕上げることにした。
羽田までは電車、福岡空港からも地下鉄だった、ある意味どこでもドアの様なものだ。
明日の締め切りにはちょっと

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アイディアよ降ってこい!

2023年10月25日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
少し曇りがち。
昨日、インフルエンザワクチンを打ったが、新型コロナウイルスワクチンほど痛くない。
筋肉注射ではないので当然といえば当然だが、それにしてもずいぶん違うものだ。

例によって時間が無くなってきた。
明日はちょっとした講演があるのと、今週いっぱいが締め切りの講演スライドの事前提出がある。
とりあえず今週がちょっとした山で、切羽詰まれば何か出てくるだろうと高を括っていたのだが、なかなかアイディアが降ってこないでいる。
ここ数日講演内容のことで夜中に何度も目を覚ましているのだが、何も浮かんでこないのだ。

疾患概念がなかなか落ち着かず、2、3年前の話が遺伝子解析導入のせいで余計にややこしくなっている。
ちょうど、肉眼所見と顕微鏡所見と遺伝子情報が入り混じっている状況で、では診断には何が一番大切か、ということがディスカッションのポイントになる。

画像所見を含む肉眼所見は、病巣への直接のアプローチを考える上で、とくに外科的治療に最も大切なこととなる。
でも、私たち病理医が観察・診断する顕微鏡所見は病気の発生・進展を考える上で必要で、かつては肉眼所見と顕微鏡所見をあわせたらそれで病気の大半は方がついた。
それが遺伝子解析が一般的になってきたせいで、流れは大きく変わってきた。
肉眼的、顕微鏡的に同じに見えても、遺伝子異常の種類によっては発症機序が異なってしまう。
治療は同じ、所見も同じでも、将来的に何が起こるかわからないということになる。

などと、話すことをまとめていたら、考えが少し降ってきたので、今日のブログ書きはここまでにして、まずは明日のスライド作成に取り掛かることにする。
集中力

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アイ・オブ・ザ・病理医

2023年10月22日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
半日仕事のあと、職場を出たら、アプローチの横にシロツメクサが群生していた。
ふと、四葉のクローバーを探す名人という人がいたのをテレビで見たことを思い出した。
そういえば、私は病理医なんだから、四葉のクローバーを認識しようと思ったら、案外簡単にできるのではないかと思って、少し顔を近づけてみたらあっさり見つかった。
コツはわからないが、病理医の目、というかそんなものがあって、どこかで普段の顕微鏡仕事で腫瘍細胞を見つけることと共通することを無意識にやっているのだろう。

昨日はその後、都内で病理学教室の同窓会があった。
私(コロ健)は某医科大学の出身で、そことは別の大学の病理学教室に入った。
学生時代に病理学の薫陶を受けた素晴らしい先生がいて、その先生の弟子になりたかったのだが、当時は助教授(今でいう准教授、その後他所の大学の教授になった)で弟子をとっても学位を取らせるまでの面倒を見てやれないので、その先生の出身校の病理学教室を紹介してやると言われてそちらへ進んだ。

紹介された病理学教室は伝統ある名門で、入った時から今に至るまで分不相応なところと思っているものの、かれこれ30年以上のお付き合いとなってしまった。
今年、久しぶりに対面での同窓会を開くというので出席した。
コロナ禍でしばらくお会いしなうちに何人かの先生が鬼籍に入り、定年で引退された先生もずいぶん老けてしまっていて、時間が経つのは全く早い。
そうかと思えば、ひとまわり下の後輩がどこかの大学の教授になっていたりして、自分だけ年が止まっているような気もする。

何はともあれ、お世話になった先生、見たことのない若手等々あれこれの人と立ち話をしたり、会釈だけで済ませたりするうち、距離感というのはいつまで経っても変わらないものだと余計なことを考えた。
会が終わってからはよく飲むメンツで飲み直し、あれこれ語り合った。
私の愚痴も少し聞いてもらうと、誰も同じような人間関係問題を抱えていて、そうならないようにするにはどうするかという話になりずいぶん役に立った。
人間しょせん一人とはいうものの、愚痴を聞いてくれる仲間がいるというだけでもずいぶん幸せなものだ。
病理医は一人というわけではない。
見つかったのはたまたまかも

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講演なんていうのは人の頭を借りて行う作業

2023年10月07日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
今日のトップの写真は妻が撮ってくれたもの。
私は昨晩岡山入りして晴天を期待していたのだけど、残念ながら薄曇り。
私が岡山で見た朝の景色はこんなの。

小さな講演をおおせつかって、岡山に来た。
何度目かなので、いい加減後楽園に行こうと思ったのだがそれはできなかった。
講演のあるセッションは午後からだから、朝イチで行って帰ってくることはできたのだが、ホテルのベッドの寝心地が良かったということもあって、起きたら7時で、発表スライドをみたらなんだか穴だらけ。

準備はしていたのだが、結局のところ直前にならないと考えがまとまらない。
以前誰かが、
 (考えが)降りてくるんですよね
と言っていた状態。

これでもか!と考えるとやっと結語が見つかるというものだ。

私が話すようなことは、もうすでに知られていることで、講演ですることは、それらをまとめ、頭の中で一旦バラバラにして再構築し、私のこれまでの経験を加味して自分の言葉で話すということ。
聴衆には、これらのことを私の頭をフィルターとして考えた別の視点を提示し、今後の診療に役立ててほしいと願いながら話した。
講演なんていうのは、聴衆の代わりに私が新しい考えを提示することだ。

なんとか無事終え、エキナカでお土産を買ってから岡山を後にした。
その前の記念写真はいつもの駅前の桃太郎。
カメラ屋の看板が目障りだが、逆側は工事中なので仕方ない。

今は帰りの新幹線。
このエントリー、のんびりビールを飲みながら書いている。
何はともあれ、無事終了で、良かった良かった。
ホッとしてプハッ

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付け焼き刃だがなんとかなった

2023年09月09日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
台風一過とまではいかなかったが、気温が下がっただけでずいぶん楽な1日だった。

昨晩の研究会のあとに、懇親会があったのだけど、当然そんなものに出ている場合ではなく、今日の発表に関する論文を読みながら帰った。
これが本当の付け焼き刃だ。
私は死ぬまでこんなことをやっているのかと思いながらも、読めば読むほどこれまでの不明を恥じるばかりで、どんな学問であっても底というものはいつまでも見えない。

午前中は私が総務幹事を務めている研究会の学術集会で埼玉へ。
昨日と同様にWEB併用だったのだが、思っていたより多くの人が会場に来ていて、久しぶりに顔を合わせることができた。
いくつかディスカッションもしてとても有益だった。

午後は、小一時間ほど移動して東京で別の研究会。
座長と講演があり、とくに講演の方が大変だったのだが、なんとか滑り込みセーフといったところ。
付け焼き刃とはいえそれなりに頑張った甲斐があった。

会場には10月にある学会での講演のモデレーターの先生も来ていて、

 コロ健先生、久しぶり
 ところで、今度の学会の準備、どう?どこまで進んでいる?

もともと、畳み掛けるように話す人なのでそのことは良かったのだが、

 いや、先生、今日これが終わってからと思って

と答えたら、

 あら、そうなの?先生だったらあっという間にまとめてもらえると思っていたんだけど
 でも、いいわ、先生の話たいこと話してねっ

て。
はい、がんばります、としか言いようがなかった。

そんなわけで、表紙のスライドに自分の施設のロゴを入れるてあり、それを使い回しているので、今日の講演スライドのタイトルを書き換え、使えそうなところは全部削除し、”別名で保存”した。
まずは、写真を揃えるところから始めよう
なんとか乗り切った

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今日はあまり余裕がなく

2023年09月08日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
嵐の日の写真というのはただ暗いだけで、強い風も感じられないし、大きな雨粒も見えることなく、つまらない。
こんな時のために言葉による表現力を磨かなくてはいけないのだろうが、これは難しい。
小説でもこういう情景の表現は少ないように思うが、いいこと(快晴とか新緑、月夜)に比べて嫌なことの受け止め方というの人それぞれで幅があり、名文家であっても普遍的な表現ができないのか。

台風13号が関東地方を直撃するということで、いつもより30分早く家を出た。
多くの学校が休校になったのか、電車内には学生がほとんどいない。
少しいたのは休校を知らずに出てきたうっかり者だろうか。
通勤客も少なく、考えてみたらこういうときこそWEBで仕事をしたらいい。
利用客が少ないおかげか電車は遅延なく快適に走った。
東海道線の一部とか計画運休をしていて、遅れてばかりのJR東日本もできる限りのことはしている。

今日明日は用事立て込んでいて忙しい。午後は私が世話人(と言っても事務局の人の助けがあってのことだが)をしている研究会とその総会がWEBであり、夜には別の研究会の第100回記念講演を都心まで聞きに行き、明日の午前中は上記の研究会の学術集会がオンサイトであり、午後はまた別の研究会に移動してそこでは講演がある。
WEBでも代用でき、空模様によってはそれもありかと思っているが、やはり参加したほうが良い。
無理をして行く必要がないかといえば、そうでもなく、新しい知識を得るにはやはり現地で直に話を聞くに越したことはない。

いずれにせよ、明日の講演の準備がまだ終わっていない(まとめのスライドができない!)ので、今日はこの辺で。

大雨による災害が起こらないことをいのります。
油断しないで

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病理診断をしているとき、急に頭をよぎること

2023年09月06日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
昨晩は小さな学会の症例検討会がWEBであり、そこでプレゼン&進行をつとめへとへとになった。
この秋の大仕事、第1号。
診断の取りまとめというのを参加者の意見を聞きながら行うというのはずいぶん大変だ。
私よりもっとふさわしい人がいるのに、しばらくこのお役が続く。
先が思いやられるが、任せられた以上は責任を果たすように努力する以外に道はない。

毎日毎日何例も診断していると、難解な症例、手の掛かる症例があって手を抜きたくなることがある。
不思議なのはそんなふうに、時には絶望的な気持ちになりながらも標本と格闘し、診断に辿り着こうとする。
診断が無理そうなら誰かに相談(コンサルト)する。
ちなみにこれができるか出来ないか(わからないことがわかるかどうか)が、病理専門医かどうかの境目になる。

プロなのだから頑張るのは当たり前なのだが、そのパワーはどこから出るのだろう。
というのも、病理医である私は、日々顕微鏡にだけしがみついていて、臨床医のように目の前に患者さんがいるとか、周囲に励ましてくれる同僚やコメディカルがいるわけでもない。

標本は客観的な物体ともいえる生体反応の無い組織に過ぎない。
でも、申込書にある名前、性別、年齢、そして病歴からその人となりを思い、この診断をその人がどんな気持ちで待っているのかと思い、それをそれをおろそかにしてはならないという思いが診断をしているとふと頭をよぎる。

病理診断を受けるなんてほとんどの人は経験しない。
来る日も来る日も診断をしていると、ルーチン業務などと口では言ってしまうが、そんなことはない、それぞれの診断がそれぞれの人の一生を背負っているということを忘れずに病理診断という仕事に向かいたい。
一例一例気持ちを新たに引き締めて

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それぞれの人のそれぞれののっぴきならない状況

2023年08月25日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
心なしか少し涼しい。
処暑を過ぎ、太陽は少し傾き、日の入りも早くなり、秋がやってきたようだ。

嫌な夢で目が覚めた。
いつもの仕事のために顕微鏡に張り付いているところに、上司のような人(多分以前の病理学教室の教授)が進捗状況について聞きにきた。
それは学会発表やら講演やら原稿のことで、実際どれも心に重くのしかかかっている。

夢の中の私は、山積みの標本を横にして、”これを見たらわかるでしょう、もう普段の仕事でいっぱいいっぱいで、そんなのに手が回る状況ではないのですよ”と目で訴えるのだが、そんなことはお構いなしにいろいろと聞いてくる。

 ああっ!もう!

と声をあげたところで、目が覚めた。

実際あれこれ仕事が詰まっていて、相当厳しい状況にある。
全てを投げ出したいのだが、いまさらそうもいかない。
そうなったらなったで、たとえば私の体に何か起こって物理的にどうしようもなくなるようなことになれば、その代わりのことがなされ、何事もなかったかのようになんとかなるだろうが、そうはなりたくはない。
そうすると、結局頑張るしかなく、こんな悪夢で目が覚める。

ほとんど全ての人間が大なり小なり悩みを持って生きている。
どの人もそこから逃げようとしてもなかなか逃げられず、立ち向かうしかない。
その時、重要なのはその”悩み”というものを自分の中でどのように位置づけ、どう昇華していくかだ。
悩みと思われるものをポジティブに捉えるように持っていき、楽しい夢で目が覚めるようになりたい。
こんなことしている場合では

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私たちの命と健康の33兆円

2023年08月23日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
湿度が97%と猛烈に高く、外は朝から風呂場のよう。
外を少し歩いだけで汗が吹き出す。
今年は工事現場以外でも電車の中でも扇風機付きのベストを着ている人が多く、駅のコンコースを歩いていて、突然”ブーン”という音が聞こえて驚いて振り返るとだるまさんのようなおじさんが歩いている。
病院の空調の設定温度が上がったみたいでちょっと暑さを感じるがそれでも涼しく、そんな部屋で仕事をできるのは幸せだ。

それにしてもこのところ、仕事が溜まってしょうがない。
良性の腫瘍など、少し時間的余裕のある人は夏休みのような長期の休み合わせて大きな手術を行う。
とくに、コロナで延期していたということもあって、今年は大きな手術症例が多い。
おかげで、朝から晩まで顕微鏡にしがみついて仕事をしている。

仕事が終わると頭が痺れているのがわかる。
大脳皮質のどこの部分を使っているのかわからないが、顕微鏡で標本をみて、その部分が熱というか、そういうものを帯びている。
ドアの外から中を覗くと、顕微鏡の前でじっとしている私を見たらまるで銅像のようではないだろうか。
それとも、最近は多くの人がPCの前に座っているので大して変わらないか。

そんな病理診断の仕事をしていると、ずいぶん特殊なことをしている医者だと思う。
患者さんの相手を直接しているわけではないが、その人にとってはもっとも重要な診断という部分に関わっている。
もちろん、病理診断が唯一無二の診断ではなく、画像診断や血液、生化学など多くのデータがあって、それらは相互にセーフティーネットとなっている。
ブラックジャックは助手のピノコと二人で全てをやっていたが、考えてみるとピノコという子もすごいコメディカルだった。

ことほど左様に医療現場さらには介護現場、その他もろもろには人手がかかり、お金がかかる。
年金、医療に31兆円で、日本というのはずいぶんお金のある国だなどと、その内容よりも、むしろその規模の大きさに驚くが、私たち国民の、命、健康にそれだけかかるということだ。

お金は無尽蔵にあるわけではないので、どこに使うか、どう使うか、ということを細かく考えていかなくてはいけない。
アルツハイマー病の新薬が承認される運びとなったみたいだが、あれは一体いくらするのだろう。
効果のある時期が限られているということだから、費用対効果を考えながら使ってもらいたい。
病理医としてもメスの刃1本、ガウン1枚、標本ガラス1枚もおろそかにしないように心がけたい。
無駄には注意

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