【ナレーション付き映像で見るカシャリ!ひとり旅】9 市内散策4 遠野市立博物館
若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間か、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。
旅は、時間に追われる現実からの開放、明日への糧となります。
写真は、自分の記録であるとともに、お節介焼き精神から、他の人に情報提供も兼ねてとり続けてきました。
何を思って撮影したのだろうか? 自分も行ってみたい・・・
他の人に、そう思っていただける写真を撮りたいと思って、ライフワークとして、続けられるだけ続けてまいりたいです。
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■■ 岩手県遠野市
遠野市は、岩手県内陸部南寄りにある都市です。柳田國男の『遠野物語』の舞台となった町で、河童や座敷童子などが登場する「遠野民話」が伝わる里です。
東京からは、4時間ほどでたどり着けます。おもっていた以上に近いところにあります。
■ 遠野ふるさと村 昔ながらの山里を再現
遠野を訪れたら、ぜひ、訪れて欲しいのが「遠野ふるさと村」です。
ここは、標高1917メートルの早池峰山の山麓に広がる、遠野の里山から水田のある地域に、昔ながらの山里の風景を、再現した施設です。
■ アクセス
街の中心地からは、12キロも離れたところにありますし、バスの本数も少ないですので、交通手段と時間は、事前に充分に検討しておく必要があります。
バスも駐車できる、大きな駐車場がありますので、レンタカーでも心配ありません。
■■ 民話の里「遠野」 市内散策 ■■
9 市内散策4 遠野市立博物館
遠野の「カシャリひとり旅」シリーズ9は、「市立博物館」で、遠野の歴史を中心に感じてみようと思っています。
市立博物館は、遠野市街地南側に位置する「鍋倉公園」に隣接しています。JR遠野駅前の道をまっすぐに15分ほど歩いた突き当たり左手の茶色の建物です。
鍋倉公園の南部神社鳥居の手前を、左手に茶色の博物館の建物をみて、左手に入ります。
■ 市内散策 遠野市立博物館
兜のようなオブジェがまず、目に入ります。
市立博物館入口 泉國三郎碑
兜オブジェの左には、泉國三郎をたたえる石碑があります。
衆議院議員を務め、遠野市の発展に寄与した人です。
市立博物館玄関
石碑の前の、なだらかなスロープを登ってゆきますと、
博物館と図書館の玄関があります。
玄関を入りますと天井の高いホールがあり、そこが受付です。
照明を落とした、遠野の歴史コーナーの展示室に入りますと、
何やら白い、ラグのようなものが、拡げられています。
この博物館の展示についての説明文字が、
ラグにプロジェクションされています。
ラグには、凹凸のあるので文字が躍るように見えます。
この博物館の創意工夫を強く感じました。
遠野といいましても、一口では表現できません。
「山」「里」「町」、3つの暮らしの領域に分類しないと、
それぞれが独自の文化を持っているので、
正確な理解をすることはできないそうです。
当博物館では、原則として、それらの区分で展示されているそうです。
最初は、「遠野の里」、「農耕」から始まります。
かつて、生きる馬と書いて、「生馬」と読み、それを、神の馬、神馬として、神様に奉納していました。それが、馬の形をした人形となり、さらにそれが、絵だけになったと言われています。
個人で奉納する絵馬は、小さく、絵の余白や裏に、願い事を書いたりします。企業や、大人数で、奉納する絵馬は、額縁が付いたりする大型のものもあります。
小型の絵馬は、東日本では、一般的に五角形、すなわち家の形をしたものが多いです。近畿地方では四角型が主流ですが、京都府では、横長の板に額縁のように枠を付けたものが多く、奈良県では縁を黒く塗って枠に見せたものが見られます。
ここ、遠野では、四角も五角もあるようです。
市立博物館 七観音
9世紀の中頃、慈覚大師が、一本の木から七体の観音像を刻みました。遠野では、七か所に安置して、祀りました。
一昼夜で、七観音を巡礼すると、願い事が叶うと信じられ、江戸時代中期には、さかんに七観音巡礼が行われ、たくさんの絵馬が奉納されました。
市立博物館 おしら信仰
おしら信仰とは、東北地方を中心に根付く民間信仰の一つです。災難よけ・病気治癒のために、農業手伝いの神様や、好ましくない人を咎める神様などの役を果たすという、桑の木などで作られた二体一対のご神体を信仰します。
ここ、遠野では桑の木を材料とした男根の形をした、二体一対のものが多いです。また、布製のおしら様も作られます。
市立博物館 農村生活
この博物館で、最も精緻に作られていたのが、曲り家やそこでの生活です。
馬と共に暮らす、藁葺き屋根の民家を、曲り家といいます。遠野でも、米作がなされていました。
秋には、お米を初め、農作物の収穫に感謝する、村祭りが開催されます。村人が、こぞって準備をし、皆で収穫を祝う、宴を催すのでしょう。
狩猟生活
遠野の生活は、里山だけではありません。農閑期の冬には、林業をしたり、一年分の炭焼きもするのでしょう。
農業や炭焼きだけではなく、山に入って狩猟をする人もいます。遠野では「鉄砲うち」と呼んでいます。冬眠している熊を獲物にすることもあります。ただし、単に、獲物として狩猟をするだけではなく、その霊魂を弔う「引導渡し」という儀式も村人がこぞって参加します。村人が亡くなれば、皆で葬式も行います。
加守田章二
市立博物館の最後のコーナーは、遠野芸術紹介です。
遠野物語の柳田国男は、いうに及びません。
遠野では、加守田章二も忘れることができません。栃木県の焼き物の町、益子で、陶芸家として独立し、窯の改良を繰り返し、須恵器風灰釉作品を完成させました。
加茂田らしい、灰釉薬の使い方は、素人の私にも、その渋さを感じます。
市立博物館の最後を飾るに相応しい、すがすがしさを感じました。
【 注 】
とおの昔話村の映像シリーズには、たくさんの写真が紹介されていますので、是非、下記のURLよりお楽しみください。
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日本全国、カシャリとした写真や動画をお楽しみ下さい。 |
遠野をナレーション付き映像で体感
【 注 】 ユーチューブだけではなく、ブログ・サイトでも紹介しています。
http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmeisho.htm
民話の郷「遠野」市内散策
遠野蔵の道・城下町資料館 | https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/a30c60051953339544af4470244eae01 |
とおの物語の館 遠野民話や物語と柳田国男 1 | https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/df28a18c0c74976a1db205562c465f29 |
とおの物語の館 遠野民話や物語と柳田国男 2 | https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/76c856a0243de0733ad0639f9d2b429e |
とおの物語の館 遠野民話や物語と柳田国男 3 | https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/425bf3d83cc4ac8e9ad356911c75d4c7 |
遠野市内を見下ろす鍋倉公園 城跡と神社 | https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8c33a703b149f865d2046346a2887b65 |
遠野市立博物館で歴史と文化を学ぶ | https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/75e73088e95f522a58149d19bc9d0df5 |
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民話の里「遠野」9 | 博物館で歴史と文化を学ぶ | 7.5分 | |
「遠野物語の世界」・「遠野の自然とくらし」・「遠野の民俗学」を「山」「里」「町」、3つの暮らし分類で見る |