水上勉の本を久しぶりに読みました。
水上勉の推理小説
冒頭には青函連絡船の洞爺丸遭難事故から始まる
同時に岩幌の町で大火災がおこり強盗殺人事件が
ストーリーは広大なストーリーで書ききれませんが
ものがたりの舞台は函館、下北半島、戦後間もない東京、舞鶴
舞台はさすがに水上勉の舞台
もう一人の主人公は下北半島の寒村で貧しい暮らしをしている家族をささえる
大湊で娼婦をしている若い明るい女性
戦後の東京での赤線で働いてる下北半島からでてきてる娼婦、パンパン
そして下巻ではメインの舞台は荒れ狂う日本海、舞鶴の町
推理小説といえども、ここはさすがに水上勉の世界、読んだ後になにか重いもの
が残ってくる・・・
軽薄短小な今の日本にこういう世界が戦後あったのだとあらためて思わせる
さすがは水上勉