アニール・セルカンの業績のほとんど盗用だとか、というコメントがこの前のアニール・セルカンのブログを書いた後についた。コメントで留めていたのだが、これが本当なのかまったくインターネット上で流布している単なる中傷なのか、いまのところ判断を保留しておこうと思う。
ただ、セルカンは高額のセミナー参加料金をとって、セミナーをやったりしている。別にセミナーをやって悪いこともない。本当に参加する価値があるかどうかは参加者が判断することである。しかし、その参加の額を聞いただけで私のような貧乏な者はこれには参加できないなと思ってしまった。
日本は外国人に弱いところがあるのかもしれないし、神童はあまり日本の世界には育ち難いかもしれない。というのは画一な教育がされているというのがある意味で日本の教育の特徴なのだから。
もちろん世の中にはいくら画一教育を受けてもそれにめげない人はいるもので、そういう人が優れた業績をあげたりする。だから、日本もまんざら捨てたものでもないという気がしている。
昨年ノーベル物理学賞をもらった益川氏にしても大分特異な性質が言われたようだが(もっとも彼を悪く言う人はいないようだ)、彼の人を思いやる、やさしさという点が私には記憶に残っている。私が大学院のころに名古屋大学でのある会議に参加した後でその労をねぎらってくれて、どこかのレストランで一緒に数人で食事をしたことを覚えている。
そういうことをさりげなくしてくれる人だった。研究上は自分の意見を頑強に主張する人であったかもしれないけれど、それはあくまで研究上のことだと思う。