先月22日発刊の最新作。
私は過去に「美しき日本の残像」と「犬と鬼」を読んだ。他にもあるかもしれないけど、寄る年波で失念。
1952年生まれの著者は12歳で父親の仕事に連れられて来日。イエール大学の日本学部とオックスフォード大学の中国学部卒業の後、再来日、日本文化の研究と、景観と古民家の保存再生に取り組む。
肩書は東洋文化研究者。著書も多く、各地で講演活動。そのほかに地方のその土地の良さを生かした、環境に負荷のかからない観光事業を提言するコンサルタントとして、各地へ出向く、その成果が本書である。
うーーーむ、日本国内、まだまだ知らないところだらけ。知っているところも予備知識をもって行けばまた新たな発見もあるというもの。旅行には予備知識必須。
この中で特に行きたいのは南会津の前沢集落。曲家の景観が素晴らしいそうで。
行き方は大宮までJR、東武鉄道で会津高原尾瀬口まで。あとはバスで34分。車でなくても行けそうです。宿泊は大宮辺り?
いつか行けたらいいなあ。と激しく旅情をそそられる本でした。
あと紹介されているのは、いろいろあるけれど、書き写すのが面倒。いろいろあります。日吉神社と三井寺は行きやすそうですが、あとは難しいところばかり。
滞在して、ゆっくりとその土地の良さを味わいたいものです。
5年くらい前、宮島の彌山へ登山した時、大阪から来たフランス人、40歳くらいの男性とたまたま一緒になって、話しながら登った。
古い建物を日本人は躊躇なく壊す。いい古材がゴミになる。フランスでは家は古くなるほど高くなる。50年(だったかな)過ぎると法律で壊せなくなる。日本語達者。
日本で古民家の保存活動されているんですか。
いえ、そんなお金はないので古い道具を集めたり、修理したりしています。
そうなんですか。日本の良さを外国の人に教えてもらうなんて、恥ずかしいです。
というような会話をした。
家はどんどん壊して新しく建てる。それで経済が回っている部分もあるわが国。人は親の家には住まず、中古の家にも住まず、新しく買い替える。それを見越した長く持たない家。どの世代もローンに追いまくられる人生。
いったい誰がもうかっているのかなあと思った。
日本人は新しい家に住みたがる、本当にそう思います。
確かに耐震基準など年々厳しくなって、古い家は危ないとか、補強する費用と建て替える費用が同じくらいかかれば新しくすることもあるのでしょうね。
でも、いい古材がゴミになるのは悲しいです。
再利用するにも採算が合わないというのが理由なのでしょうか。
それぞれの国の事情がある事柄ではありますが、そうですね、耐震基準が一番のネックですね。
補強するよりは建て替えが費用かからないのなら、どうしてもそちらへ流れますよね。
それが石でできた建物と木の建物の違いでしょうか。
昔は古材で家を建てて、流通市場もあったようですが、今はどうなんでしょうか。できる人もいなくなってるかもしれません。
コメントいただいていろいろ考えさせられました。
ありがとうございます。