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「人はなぜ太るのか」 岡田正彦

2013-03-14 | 読書

2006年の刊行当時、某国立大学医学部教授で予防医療学、長寿科学の専門家。簡単に読めてわかりやすかった。

この本を読むと、太るメカニズムって必ずしもすべて分かっているわけではなく、原因と結果を逆にしたような俗説も世間には流布されていることを知った。著者はわからないことはわからないとはっきり述べ、その科学者としての誠実な態度に好感を持った。

アマゾンのレビューも医師からの高評価が多く、「肥満」については医学部で体系的に習ったこともなく、ここに書いていることさえ知らない医師もいるのではとのことだった。なるほど。

難しいことをわかりやすく、分かりやすいことを深く書く。啓蒙書の神髄ですね。

この本では肥満者への差別がよくないことも触れていて、まさにわが意を得たりの心境です。本人が自堕落で太るのは自己責任だけど、同じような生活習慣、食生活でも太る、太らないがあるのは、親から受け継いだ体質があると思うんです。それを人からあれこれ言われたくないということ。まあ、言われる前に自分から予防線張って言われないよう警戒してますけど。

肥満外来に訪れた患者さんをまず医師が責めるなんて、意を決して受診した人が浮かばれない。ほかの病気なら、「なぜなったんだあ!!」と言われることはないのに、差別じゃーーー。

巻末には痩せる方法の、BMI別のフローチャートあり。それをもとにダイエットに取り組むにしても、結局は適度な運動とバランスの良い食事を腹八分目に、という地道な努力が一番いいようで。

ダイエットにもまた王道はないということなんでしょうね。

二年前の二月、夫がテレビ番組に出演することになり、ロケに。私も出演したけど、このときはそんな流れになるとは露思わず、気楽について歩いていたわけですが。。。。向こうにたわわに実っているのがスギ花粉。

アナウンサー、カメラマン、音声係、ディレクターの四人。いずれも息子と同年代のとても若い男性ばかり。というか、自分が歳とってるだけですけど。

花粉症の方には大変な季節です。なにとぞお大事に。日本全国、放置された杉林の面積って膨大なものになるはず。人間の都合で自然をつくりかえた結果の、手痛いしっぺ返しのように思います。スギの寿命の後、森林がその土地本来の極相林に戻るまでにはまだ何世代もかかるのでしょうか。


おやまあ、ダイエットとは何の関係もない話に。失礼しました。

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