片貝孝夫の IT最前線 (Biz/Browserの普及をめざして)

Biz/Browserの黎明期からかかわって来ました。Bizを通じて日常を語ります。

企業情報システム50年 すみませんねえコンピューターが受け付けないんです

2015年08月20日 | 企業情報システムの50年
初めてコンピューターが導入されて、ものすごく便利になったはずななのに、必ず聞かれる言葉は「コンピューターが受け付けてくれない」だ。

それまではどのようなケースも人間が判断して、この場合にはこうしよう、その場合にはこうしようと、上司と相談しながら事務処理をやっていた。しかしコンピューター化するためには仕事のケースをすべて洗い出しその処理の仕方をつまびらかにしプログラムに落とし込まなければならない。プログラム化できなかったケースはシステムとしては受け付けられない。

電車の中でも「うちにもコンピューターが入ってね、いいんだけど仕事がやりにくくて」といった言葉がよく聞こえてきた。今はそんな声はどこからも聞こえてこない。それはコンピューターが無かった時代の自由を知らない人ばかりになったからだ。

やり手の営業部長がシュンとなってしまったという話もある。新規取引をすぐに始めようにもマスター登録してないとコンピューターが受け付けないとか、支払いサイトを相手に合わせて短くしてあげようとしてもコンピューターが受け付けないなど。これまで自分の裁量で無理すればできたことが、自分の上にコンピューターという上司がいるような感じになってしまったからだ。

私は、コンピューター化って本当に人のためになるのかなあという想いを持って仕事をしていた。もちろん企業のためにはなるのだけれど。



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