今年も節分恒例のおばけがやってまいりました。 23時頃ラポーにお邪魔してまいりました。 芸妓さん達の登場は、0時を回ったあたりからになり
ます。 それまでの間、ラポースタッフによるショーを見させていただきました。
トップバッターは、ロスから来日中のチャックのステージで始まりました。
途中からコメディタッチの流れになっていきました。
バーテンダーの森川さんもノリノリの様子です。写真では音楽がお届けできないのが残念ですが、サバンナの草原を思わせるリズムが流れております。
ガラッと雰囲気が変わり、ラポーシンガーシスターズによる昨年ブレイクしたKARAのナンバーです。
ちなみに、リーダーの紫のお姉さんは、受付のK崎さんです。 いつもは、電話の応対や会計などをしていただいております。
数組のお客さんが、芸・舞妓を連れて来られており華やかな雰囲気です。
マスク姿は、ベースの豊田さんです。
コントの場面は、お笑いを見ない為に誰のモノマネかわかりませんでした。
つづいて、よしもとの登場です。右側が船場太郎だったような?
ラポーのオーナーの上田さんは、今年は淡谷のり子さんで登場です。
スタッフによるショーは、この後ラストにもう一度ありました。
一緒に行ったお客さん二人と、白塗りのお客さんは、最初誰か分からずにおりましたら、美の八重の真ひろちゃんが私の良く知ってるお客さんだと教え
てくれました。 化粧から着付けまで美の八重さんでやってもらったそうです。後ろの席には、奥様と従業員の方も勢揃いされて居られました。
TAKEちゃんは、言わずと知れたあの方に。
シンガーのジョニーと真ひろちゃん
Y山社長は、芸妓姿が大層お気に入りの様子でした。 心臓気を付けてくださいね。
0時も回り、いよいよ一組目の登場です。 一組目は、宮川町の芸妓さんでふく光(ふくてる)さんと美恵花(みえか)さんの「必殺仕事人」です。
二組目も宮川町から小桃(こもも)さん小扇(こせん)さん弥千穂(やちほ)さんの「ういろう売り」です。
外郎売(ういろう うり)は歌舞伎十八番の一つで、いわゆる「曾我物」のひとつ『若緑勢曾我』(わかみどり いきおい そが)の一幕を一部を独立させたも
のだそうで、享保3年 (1718) 正月、江戸 森田座で初演され、「外郎売実ハ曾我五郎」は二代目市川團十郎が勤めたとあります。
三組目も宮川町の富美毬さん菊乃さん菊丸さんの「お祭り」です。
お客さんの中にも仮装で来られている方が居られ、お祭りムードを盛り上げてくれておりましたが、ここ最近、不景気の影響からか祇園の中でもおばけ
をする店が少なくなりました。早く元気を取り戻してほしいものです。
この日のための、千社札を頂きました。
四組目に祇園のお座敷を回り終えた祇園甲部の真生さん照こまさんの登場で「おくにさんざ」です。 出雲阿国を演じるのが、真生ちゃんです。
歌舞伎の演目の一つで「関八州繋馬」 (かんはっ しゅうつなぎうま) 「お国山三 春霞歌舞伎草紙」 (おくにさんざ はるがすみかぶき ぞうし)の一場面
だと思います。
名古屋山三、安土桃山時代、出雲の阿国とともに歌舞伎の始祖になぞらえられる美男の伊達男で、山三郎ともいいます。伝説的な人物で、かぶき者
として、古浄瑠璃・戯曲・小説などに仕組まれることが多いとあります。
軽快なリズムに切り替わり、みんな入り乱れてのフィナーレです。
五組目の登場は、祇園甲部の鈴子さん豆美さんの「喜撰(きせん)」です。
喜撰[きせん]とは、日本舞踊の演目の一つで『喜撰』[きせん]は、平安時代の名僧喜撰法師をかり、江戸に置き換えて踊る演目です。
『六歌仙容彩』[ろっかせんすがたのいろどり]にあるように、もと小野小町をめぐって思いを打ち明けるが、その恋は成就しない、という変化舞踊のひと
つだけに、喜撰法師は、粋な坊主という役柄に仕立てられています。
出演なされてる皆さんは、普段と違った雰囲気の中、自分たちがお祭りを楽しんでいるといったとても明るい雰囲気で、お客さんを愉しませてくれており
ました。 その中でもプロ意識だけは随所で発揮されておりました。 この後後編に続きます。
前篇からの続きです。 六組目の登場は、祇園甲部の有佳子さん槇子さんの「人形振り・八重垣姫」です。姫を演じる槇子さん。
『人形振り』とは、役者が人形浄瑠璃の人形を模倣して、その動きに似せて演じる特殊な歌舞伎演出法です。その役が異常に高揚した心理状態であ
ることを顕著に示しています。
それでは義太夫狂言のどの部分を「人形振り」で見せるのかというと、一般的には若い娘やお姫様などの若い娘が、激しい恋ゆえにその女心を高揚
させる場面、激情に走る場面にこの演出を用いることが多いようです。あるいは、長時間物で観客に目先の変化を与える必要がある場面で、道化役が
この「人形振り」を見せるケースなどがみられます。
つづいて、七組目の登場は、祇園甲部の豆福さん紗代子さんの「さんもんごさのきり」です。 歌舞伎の名題「楼門五三桐」の場面で、桜咲く南禅寺三
門です。
石川五右衛門といいますと、「絶景かな、絶景かな」というセリフは、歌舞伎見たことがなくてもなんとなく聞き覚えがあるかたが多いのではないかと思
いますが、そのイメージの原型になっているのがこのお芝居です。
五右衛門、悠然と桜と見ながら有名なそのセリフを言います。絶景かな 絶景かな春の眺めは(春宵一刻)値千金とは 小せえ 小せえ この五右衛
門の目から見るときは 一目万両万々両(陽も西山に傾きて 春の夕暮れ来てみれば 入相(いりあい)の鐘に花ぞ散る)はて うららかな眺めじゃな
あ・・・。
八組目の登場は、真なみさん小菊さん満友葉さんの「平成松竹梅」です。 演目のあらすじが分かってないので、場面の状況が分かりませんでしたが、
最初の登場は、満友葉さんです。
今年の干支に扮する小菊さん。
しんがりに登場の真なみさん。
九組目に登場の小喜美さん小莉(こまり)さんによる「虎から兎へ」
虎に扮するは、知る人ぞ知る祇園の虎キチ小喜美さんです。
小喜美さんの持ってるタイガーマークのお着物は、どれも気合が感じられる物ばかりです。
小喜美ちゃんの気合の入れようは、千社札にも表れておりますが、残念なことに2005年以降、優勝千社札が頂けないのがさみしいですね。
本日、10組目の登場は、宮川町からの弥寿葉さん美恵雛さんの「棒しばり」です。
狂言の演目、棒しばりのあらすじは、用があって外出する主人は、太郎冠者・次郎冠者の召し使い二人に留守を言い付けます。しかし、二人は留守を
するといつも酒を盗んで飲む悪い癖があるので、主人は一計を案じ、太郎冠者は後ろに手を縛り上げ、次郎冠者は長い棒に両手を括り付けてしまい
ます。
不自由な身の上になってもやはり酒を飲みたいもの、酒蔵の戸を開けた二人は目の前の酒壺を見て大喜びし、苦心惨憺しながら、縛られた手でお互
いに酒を飲ませ合い、上機嫌になった二人は、飲めや謡えやの酒盛りを始めます。
人間は本来、どのような逆境にあってもそれに甘んずることなく、知恵を働かせ、骨折り苦心して、それを乗り越えていこうとするタフな
生き物です。人間の愚かしさを余すところなく描く狂言は美談を好みませんのでここでは両手が不自由になった二人のする苦労は「酒
を飲むため」ですし、働かせるのは「悪知恵」ですが、自分の求めるものに向かって突き進んでいく姿は、力強く陽気で爽快な雰囲気に
させてくれる内容になっております。
本日11番目のトリを務めますのは、祇園甲部のまめ弥さん小亜希さん福葉さんによる「あやつりさんばそう」です。
『操三番叟』 あやつり さんばそう、これはあやつり人形のような動きで三番叟』の振りをするもので、三番叟(さんばそう)を糸操りの人形に、翁(おきな)
と千歳(せんざい)をぜんまい人形に模して踊るものだそうです。
この演目は、能の伝統を受け継いでいることもあり、この歌舞伎の『三番叟』も、とても儀式的な性格をもち、歌舞伎でこれをやるのは、いろいろおめで
たい節目のときで、顔見世興行とか、だれかの襲名披露とかに演じられることが多い演目です。
左から小亜希さんと真ん中、まめ弥ちゃんと福葉さんです。
お化けをしてない、Vサインの真乃香ちゃんは昨年末で芸妓を引いて現在お茶屋の「山加代」のお母さん修行に専念中で、まめ弥ちゃんとは同期の仲
良しさんです。
美の八重さんの真軍団、真乃香ちゃんの妹分の真生(左)ちゃん真なみちゃん
今年も気が付けば、3時を回っておりました。 祇園甲部の方々は、2.3日で今夜が最終ですが、宮川町は、あと1日、4日までなさっております。
みなさん遅くまでご苦労様でした。