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古代中国史(1)03 関西学院大学

2006年11月21日 | 復習用入試問題
 次の文中の下線部に関する問いに答え,記号にマークしなさい。
 
 春秋時代では,周は依然として王の扱いを受け尊ばれていたが,(1)春秋の五覇と呼ばれる有力諸侯は尊王攘夷をとなえ,激しい主導権争いを展開した。その後(2)戦国時代になると,周はしだいに一諸侯にまで衰え,(3)戦国の七雄と呼ばれる有力な諸侯が互いに対抗した。
 前221年,中国を統一したのは(4)秦の王であった政で,彼は皇帝という称号を採用し,みずからを始皇帝と称した。始皇帝は中央から直接派遣した官吏に各地域を治めさせ,焚書・坑儒により思想や言論を統制し,貨幣・度量衡・文字の統一をはかり,徹底した中央集権型の国家を確立しようとした。さらには,領土の拡大と維持のために,(5)北部辺境地帯では長城を修築し,南部では華南を征服して南海などの3郡を置いた。
 始皇帝のこうした改革は急激なものであったために,旧諸侯などの反発が高まり,また各方面への外征や長城修築,宮殿の造営といった過酷な負担に対する民衆の不満が膨れあがってきた。こうした背景のなか,始皇帝の死後,(6)農民反乱が各地で勃発し,この混乱を機に挙兵した江蘇の農民出身である劉邦は,(7)項羽との激しい戦いを制して,前202年に皇帝に即位して漢王朝(前漢)を開いた。
 漢の高祖劉邦は,はじめは一族や功臣を諸侯にとりたてたが,時がたつにつれて,こうした諸侯の権力は中央政府に吸収されていき,前2世紀後半の武帝の時代には,始皇帝の実施した制度と実質上変わらない中央集権型の国家体制が確立した。武帝は人材の登用,農地の拡大に努め,(8)儒教の国教化を進め,一方では対外政策にも積極的であったが,これらの外征は多額の経費を必要としたため国庫の破綻を招き,その穴埋めのために(9)専売制,均輸法,平準法などを実施した。
 外戚の王馼の新をはさんで,南陽の豪族出身の劉秀は他の豪族の協力を得て,漢王朝(後漢)を再興した。後漢の前半は,国内農業の生産が回復し,対外的にも匈奴を抑えて,政治・社会が安定した。しかし後半になると政治は混乱し,治水灌漑に障害が生じて農地が荒廃し,飢饉があいついだ。困窮した農民は(10)太平道などの宗教結社に集結し,大規模な反乱をおこし,中国はふたたび群雄割拠の時代に入っていった。
[問]
(1) 春秋の五覇のうち斉の覇者はだれか。
a.文公 b.荘王 c.桓公 d.穆公 e.襄公
(2) 戦国時代に易姓革命や王道政治をとなえた思想家はだれか。
a.墨子 b.荘子 c.荀子 d.孫子 e.孟子
(3) 戦国の七雄のうち韓・魏・趙が属していたもとの国はどれか。
a.晋 b.魯 c.宋 d.越 e.呉
(4) 秦の孝公の時代に実行された政治改革を立案した思想家はだれか。
a.李斯 b.商鞅 c.呉起 d.公孫竜 e.韓非
(5) 北部辺境地帯であるオルドスから匈奴を駆逐した将軍はだれか。
a.霍去病 b.李広利 c.衛青 d.班超 e.蒙恬
(6) 当時の農民反乱の代表的なものはどれか。
a.陳勝・呉広の乱 b.黄巾の乱 c.黄巣の乱
d.赤眉の乱 e.羌族の乱
(7) 項羽の出身地はどれか。
a.斉 b.越 c.楚 d.燕 e.韓
(8) 儒教の国教化を進めた公羊学者はだれか。
a.許慎 b.鄭玄 c.董仲舒 d.顔師古 e.孔穎達
(9) 専売制,均輸法,平準法を実施した経済官僚はだれか。
a.蘇秦 b.劉向 c.班固 d.呉道玄 e.桑弘羊
(10) 太平道を組織した人物はだれか。
a.張角 b.張陵 c.張衡 d.張儀 e.張居正

正解
(1) c (2) e (3) a (4) b (5) e (6) a (7) c (8) c
(9) e (10) a