メキシコの隅っこ

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チカナー:トウモロコシの神殿

2005-10-22 09:11:31 | 遺跡
今年の元旦は、カンペチェ州の南のほうの遺跡めぐりをしました。
向かいのメキシコ人夫婦と、うちは犬を連れて行ったので、二台の車で。

一番でかくて有名なのが、カラクムルという巨大な自然保護区にある遺跡なんだが、
その周辺には小さい、地図にも載ってないような遺跡が散在している。

これはそのひとつ、チカナー(ChicannaもしくはChicana、最後のaにアクセント記号)。
Chiはマヤ語で「口」、canは「蛇」(カンクーンのカンと一緒)、そしてnaは「家」だそうな。
名前の出所は、まさに蛇が大口開けたモザイク模様の入り口をした、マヤ高官の館。
それも壮観だったけど、こちらの写真は、トウモロコシの神さまを祭った神殿。
壁にはトウモロコシの季節ごとの姿がぎっしりと(描かれていたはず)。

カラクムルは、またあとで書きますが、とにかく広かった。
さんざん道に迷ったあげく、一番奥の一番高いピラミッドを見損ねたことに気付いたのは、
帰りに立ち寄った町のレストラン。
そこのおじさんが遺跡マニアで、いろいろお役立ち情報を教えてくれたのだ。
ああ、帰りじゃなくて行きにこのレストランに寄ればよかったね。後悔先に立たず。

それで、そのあとで立ち寄った小さな遺跡では、
子供たちが小遣い稼ぎにガイドを申し出てまとわりついてくるのを、
まあ迷うくらいなら頼もうか、ということで、案内してもらった。
このチカナーで案内してくれたのは、ちょっと内気な10歳くらいの男の子。
ちゃんと、それぞれのピラミッドや神殿の由来を説明してくれる。
全部暗唱してるのか~、本格的だな。えらい。

同行していた向かいのご夫婦の、旦那のほうが、インディオ語は何を話すんだ、と訊ねると、
自分や両親は話さないけど、祖父母がチョル語を話すと言っていた。
チョル語は、大きく分けて六つあるというマヤ語の一種。
でも、この子の祖父母の世代が死に絶えたら、チョル語も消えてしまうんだろうか?

しかしまあ考えてみたら、マヤ族というものがそもそも分散してしまって、
この遺跡のようにボロボロになってるんだからな~。
いずれは消えてしまうのも仕方のないことなのか。
石は消えても、言葉は残る、というわけにはいかないようです。

今日はややメランコリックに……?(笑

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2 コメント

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言葉は消えても石は残る? (さんかく)
2005-10-22 19:03:13
このガイドの男の子がおじいさんになるころには、

もうチョル語はなくなっているんでしょうか。

それでもこのトウモロコシの神殿は今と同じように残っているはず。

なんか切ないですね。

この石が何かを語りたがっているように思えて、

昨日のカテドラルよりもずっと感じるものがありました。

他にもチカナーの遺跡写真、たくさんありますか?
チョル語の行方 (亀)
2005-10-22 22:21:57
もっとあとで書こうと思ってたんだけど、

少し違う地方に行くとまだマヤ語は健在で残っているところもたくさんあるみたい。

まあ、外来語としてスペイン語が混じっちゃってるのは、どの言語でもあることだし、しょうがないよね。



このお正月の遺跡めぐりのときは、お天気があまりよくなくて、写真も冴えないのが多いんだけど、まあもう何枚か紹介します。

チカナーばっかりじゃないけど、ま、どこも似たようなものだし、すぐご近所だしね。

お楽しみに!?