メキシコの隅っこ

メキシコの遺跡や動物、植物、人や風景などを写真で紹介してます

メキシコ原産の……

2006-05-31 06:44:49 | 食べ物・飲み物
mayuさんとこのコーヒーの話を見ていて思いつきました。
私のとっておき、じゃないですが、お気に入りのコーヒー紹介しませう。

メキシコはコーヒー原産地で、ベラクルスやチアパスのコーヒーが有名ですが、
なんか、その割には安くないような気がします。
ドイツはコーヒー、すごく安くておいしかったんですよねえ。
どの家庭にも、どんな貧乏な学生でも、コーヒーメーカーは持っている。
で、1kgの真空パック(粉)でおいしいのが5~8マルク(マルクなところに時代?)。
当時で400円から700円ってところでしょうか。

メキシコは原産地だからさぞかし安くておいしいのが、と期待したら、
メキシコ人の好みは薄いんですかねえ。
全然コーヒーじゃないよ、と言いたくなる、それもインスタントが主流。
どうなってんだ、と思いました。

シティの語学コース、入学式の日に知り合ったドイツ人ふたりも
同じ不満を抱えていて、それでもひとりが、
「ちゃんと飲めるコーヒー店を知っている! 行こう」
ということで行ったのがコヨアカンの Jarocho でした。
ハロチョ、ってメキシコではベラクルス出身者のことです。
通りの角の小さな店に、コーヒー豆を床にこぼれるほど積み上げて、
すす(?)だらけの機械で、がぁぁぁっと豆を挽いている。
使い捨てのカップにいっぱいいっぱい注いで、シナモンをかけてくれます。
うん、安いし、そこそこおいしいかな。ドイツ並みには。
などと生意気な比較をしながら飲んで、
「もう一軒同じ店が近くにあるんだ。教えてやろう」
と親切な(?)ドイツ人に連れられて、コーヒーのハシゴ。

というわけで、シティならまあハロチョがあるよねえ。
と言えるんですが、田舎はどうしましょう。

もちろん普通にコーヒー粉売ってるんですが、
どうも挽き方が荒いのか何なのか、いまいち出ない。
色のついた水みたいです。

あと、レストランで粉から淹れたコーヒーが出てきても、粉がかなり混じってますよね。
うちのダンナ、コーヒーを必ず1cmほど残すヤツでして、
私はまたそういう無駄が我慢できないほうで、
なんで残すのよ~~残すなら最初から少なめに淹れなさいよぅ~~、
と文句を言うと、さんざん思案して自分で原因を追求したあげくに
「底に粉が残るから、残す習慣がついてるんだ」と言うんですね。
インスタントだったら残らないでしょ?
と理屈でわかっていても、子供のころから染みついた習慣は簡単には取れませんな。

あら、また長話を。

で、粉コーヒーもいまいち気に食わない私が見つけた、
これなら飲める、メヒコのインスタントコーヒー



もちろん、お値段高めですが、これで45ペソくらいかな。
メキシコで言うと、けっこうな贅沢商品かも。
でも、おいしいコーヒーってやっぱり、生活必需品でしょ?

写真が変な構図なのは、期せずしてバックに写ったワンコが笑ってるから。
いや、単に暑くてあえいでいるだけかな?

シティに行ったとき、グルメな日本人も同じコーヒー使ってたんで、
たぶん大丈夫。自信を持ってオススメします。



ついでにもうひとつ、メキシコ原産と言うと、カカオ豆がありますよね。
チョコレート大好きな私は、それも楽しみにしてたんですが、
あら~、お値段、ドイツとあんまり変わらんじゃん。
ドイツと変わらないってことは、こっちの物価にしたら高いってことです。

どうやら、カカオ豆原産だけど、加工はしないで、逆輸入しているらしい。
高くなるはずだよ

まあそうでなくとも太りやすいメキシコ生活、
誘惑がひとつ減ったと思えば。

しかし私がこっちに来て間もないころ、新しいチョコレートが売りに出されました。
その名も、

Carlos V.

「カルロス・キント」と読みます、「カルロス五世」です。



それはもう、大々的に広告宣伝、見かけない日はなかったですね。
ちょうどそのころ、私はシティの語学コースにいたんですが、
同じクラスで仲の良かった日本人が、
「カルロス五世ってチョコレートにつける名前としては、
メキシコ人あっぱれだよなあ~」


え、そうかな? と鈍い私が首を傾げると、
「だってさあ、日本で『チョコレート卑弥呼』とか、出すと思うか?」

うーん、なるほど。
いや、カルロス五世と卑弥呼では時代が違いすぎるような気もしますが、
ていうか、カルロス五世っていつの人? 何した人?
メキシコ皇帝ならマクシミリアンだし~?
まあどっちにして、チョコレート卑弥呼は笑えるかも。

で、このチョコですが、種類がいくつかあります。
その中で私のお気に入りがこれなんですね、a la francesa
箱にも semiamargo とあるとおり、少~し苦めのチョコなんです。
ということは、甘すぎないんですよ、これが!!



箱の中はこんなふうで、これ、道端のお菓子売りがバラ売りしてることもあります。
バラで買うと一個2ペソくらいかな? もっとするかな?
いや、もっとしますね。
この一箱、スーパーで買って42ペソくらいですから。

ただ問題は、この苦めのチョコは、ド甘いのが大好きなメキシコ人には受けないらしくて、
あんまり売ってないこと。
最近ようやく、あるスーパーでは売ってることを発見して、
これだけ買いに、そのスーパーへ行ったりします。
都会ならもっとあちこちにあるでしょうけど、
そのうち売り上げ悪いからとなくなるんではないかと心配。

というわけで、メキシコ式ド甘さの苦手な日本人の皆さん、
このチョコレート買ってください!

スーパーのおまけ

2006-05-30 10:09:55 | 雑談
このごろスーパーネタが多いですね。
勇気さえ振り絞れば、手近に面白い写真が撮れるし?

というわけで、これはこないだのチレ写真を撮ったとき
ついでに撮ったコーナーの風景。



ライムの山~~。
触ると雪崩れ落ちそうですなぁ
しゃがんで撮ったわけじゃないですよ? 普通に立って撮ってます。

カリブ海沿岸にいたころ、日本から友達が来て、
カンクーンのスーパーへ買出しに出かけました。
やはりライムが安くて、当時(8年くらい前かな)はキロで2ペソ(20円)だった。
で、リモネードを作ろうと思って、
ざっくざっくと袋に入れてたら、日本の友人、目をむいて
「あんた、ちょっと、何してんの!?」と。
え、ジュース作るんだけど、なんで?

日本ではライムって2玉で350円!!
という衝撃の事実を、私はそのとき知りました。
物の値段って忘れがちな私ですが、これだけは忘れません。
スーパーでライムを見るたびに思い出しますからね。





こちらは、ええと。
ハマイカを写したかったんですが。
手前の段ボールに入っている、ハイビスカスの花の乾燥物です。
煮汁を冷ましてジュースにします。
キロ当たり高いですが、チレと一緒で軽いものなので、
袋いっぱいいっぱいにしても、1キロにはなりません。

最初に見たとき、通路の真ん中で、こりゃいい、よく撮れる、と思ったのに、
チレを見ているあいだに手前に作業用のカートを置かれてしまいました。
しょうがないから斜めに撮ったら、
向こうのおじさんとバナナまで。
まあいいか、ついでです。

バナナもてんこ盛り。
ロアタンという、これはけっこう上等な種類のバナナじゃなかったですかね?
それでもキロ6ペソくらいなら、安いか。



このスーパーを出たところで、こんなもの見ました。



パイナップルを売りに来ている車。
こういうのって、田舎の道で見ることはよくありますが、
スーパーの前で見たのは初めて。
そうかぁ、スーパーといえどもこういう農家から直接買ってるのか、
とようやく知りました。



あと、これは別のスーパーですが、メキシコだなあと思うコーナーです。



Veladora と呼ばれるろうそくです。
ああ、停電多いからねぇ。
……ではなくて!
これは純粋に、宗教的なものですね。信仰の一部というか。

初めてメキシコに来た1991年、
メキシコ人の一般家庭で、普通にこんなものが食卓に置かれていて、
当時の私の目には、えらいけばけばしく、また異様な宗教心に思えて、
ぎょっとしたのを覚えてます。



グアダルーペのマリアはやはり主流。
外せません。



あとはまあ、いろいろ聖人ネタとかですね。
絵が描いてあるのはやはりお高いので、
色つき蝋だけのものや、それすら高い人には真っ白の無地のもあります。
いずれにしても、祭壇や祭壇代わりの食卓の隅などにろうそくを絶やさないのは
やっぱりメキシコ人には大切なことなんでしょうか。

しかし、よけい暑いのになあ~。
と思う私は不敬ですねスイマセン。

グアヒーヨとニンニクの魚料理

2006-05-29 09:30:07 | チレとその料理
レストランへ行く楽しみが増えました。
どこにどんなチレが使われているのか、虎視眈々でメニューを読んでしまいます。

で、今日はお向かいのご夫婦と食事に出かけました。
車の中で、チレの話をいろいろ訊いてみると、案の定
「だったら今度一緒にメルカードへ行きましょう!」ということに。
以前はそういうの、時間がかかるし面倒だし、と思ってたんですが、
最近は皆さんのおかげで好奇心のほうが勝ちます。
そのうち行ってきます。

で、NANAOさんの疑問、まあchamoyさんがもう答えてくださってますが、
一応訊いてみますと、
気になるなら湯煎すればいいとのことでした。
10分くらい茹でて、取り出すと、ヘタが独りでにボロッと取れるそうで、
そのあとのを切り開いて種を取り出せばよいとのこと。
私みたいに、グアヒーヨの半分とか三分の一とか使う人には向きませんが。

チレソースなどはたいていミキサーでビューン、と作っちゃうと聞いてますが、
人数の少ない家庭だとたくさんすぎて余る、というときは
サンドイッチのビニール袋などに小分けして冷凍しておくといい、
というのも昔聞いたことがあります。



さて、レストランではまずトトポなんかが出てきますよね。
あ、しまった、あまりに日常なので写真忘れました。
トルティーヤを小さな三角に切ってカリッと揚げたチップスです。
日本でもありますよね、きっと?

向かいのおばさん、小皿にケチャップどばっ、ハバネロのソースちょろっ、
ライムを半分ほど絞って塩をぱっぱとかけて、
トトポでぐるぐるとよくかき混ぜたものを作ってくれました。
これをトトポにつけて食べると、ほどよく辛くておいしいです。
メインが来るまでにパクパク食べてしまいました。

飲み物も、今日はおばさんのお勧め、ココ・フィッシュ。
椰子の実のジュース(というか中身)にウォッカを垂らしたもの。
椰子の実の甘味とウォッカの苦味(?)がほどよく絡まっておいしい。



さて、メインメニューです。
私が注文したのは Robalo al ajillo
ロバロって、魚の種類です。
辞書を見ると、バス、スズキなどと書いてますが、
メキシコ語辞典によれば学名(科名)Centropomidae 、とあるので、
アカメ科か? 

よくわかりませんが、要するに魚です(いい加減)。
この辺では一番一般的で安いかな。



日本だと、こういう盛り付けってしないような気がしますが、
こっちでは逆立ちしてます。
というのは嘘で、適当です。
上向いてることもあれば、こんなふうにでんぐり返っていることもある。

al ajillo というのは、チレ・グアヒーヨとニンニク(ajo)のこと。
このとおり、どっぷりと、グアヒーヨとニンニクが。

写真、食べ物って難しいですね。
見えにくくて申し訳ないですが、アップです。



グアヒーヨは輪っか切り、そんで、たぶん魚とニンニクと一緒に焼いただけ。
魚はほとんど辛くないです。ひりっとするくらい。
でも、私もだんだん辛さ感覚麻痺してきてるような……。

これなら比較的簡単に、家でも作れそうですね。
うちはダンナが嫌がるので、魚焼けないんですが。メキシコ人め



帰りにはアイスクリーム屋さんに寄って、アイス食べてきました。
これもいろいろ種類があっておいしいんですよね~。
トロピカルフルーツのアイスが一通り(20種類くらい)、それに
タマリンド(これもフルーツか)、ナッツ、コーヒー、チャモイ(ん?)、
リキュールのカルア(前に紹介しました)や Rompopa、トウモロコシ、
それにお米やチーズなんてのも。

この辺は、日本とどれくらいかぶってるのかまったくわからないので、
浦島さんじゃない皆さんにお任せしますね。
ていうか、アイス特集はどこかにすでにあったような気も。

チチェン・イッツァその昔

2006-05-28 09:29:15 | 遺跡
古い写真を見てましたら、こんなのがありました。

亀のチチェン・イッツァ初訪問。

おおお、見てごらんよ、いくら私でも初めて行ったときはちゃんと
カスティーヨの全貌写真とか撮ってるじゃないですか。
それどころかいろいろ観光ポイントをきっちり押さえた写真撮ってるじゃないですか!
自分で自分に感動しました。

でもですね、すでに大勢の友人がチチェン・イッツァは詳しく紹介してるし。
と思ったんですが、よく見ると、
今は登れなくなっているらしい(ですよね?)ピラミッドのてっぺんからの写真とか、
もしかしてお見せする価値あるかも、と思ったので、載せます。
(追記:うーん、あちこち確認してると
登れなかったのはmayuさんだけのような気が。
でもまあいいや、もう載せちゃったし~



まずはこれ。
観光客の心得その一、ですね。



このカスティーヨの威容に感動せずして観光客の名は名乗れまい。
でも、ほら、人登ってるでしょ?
ちゃんと、鎖もあります。よく見えませんが、階段中央に、あるんです。



十年前は私も若かったので、ちゃんと登りましたよ。
そのてっぺんから、戦士の神殿を見下ろした景色です。
目眩がしたのか、地平線が歪んでますが、気にしないでください。



そして、カスティーヨの内部墓所に設置されている、
翡翠の目を埋め込んだジャガーの像も、ちゃんと見ましたとも。
これ、今はどこで見られるんでしょう?
カスティーヨの中で、誰の目にも触れないまま?ってこと、ないと思うんですが……。
人類学博物館にでも行ってるんでしょうか?

戦士の神殿の柱、好きです。



これとほぼ同じ構図の写真をmayuさんが撮っておられて、笑いました。
この写真はお気に入りで、ずっと机の前に貼っていたので、
日に焼けてちょっと色が変になってしまってます。



これも戦士の神殿ですが、てっぺんに人物像が立ってます。
その後何度か行ってますが、そんなの気がついてませんでした。
やはり観光客の新鮮な目で見ると、いろいろ発見できる!?
逆光な上に染みまでついた写真で申し訳ない。



ツォンパントリ、しゃれこうべの行列。
これはかわいかったですね~。
一個一個が個性的で。
今度ゆっくり行けたら、一個ずつアップで撮影したくらいです。



鷲とジャガーの台座。
当時、案内もなしに適当に歩いただけなのに、ちゃんとポイント掴んでるでしょ?
全部ガイドブックに載ってます。
写真なんか撮らなくてよかったのに、てな勢いで載ってます。
当時はガイドブックも持ってなかった気がしますが。

左のジャガーは心臓を食べているそうで、このモチーフをプリントしたシャツを
私、長いこと愛用してました。
右の鷲も、何やら食べてますね。やっぱ、心臓かな?

でも当時でもやっぱり、私は変なものが面白かった。
これとか。



今見たら、
何じゃね、これは??てな写真ですが、
遺跡と樹の根っこの絡まり具合が面白かったんです。
よくわかりませんね。気にしないでください。

そして、聖なるセノーテもちゃんと見ましたよ。



他にも大事なものがたくさん抜けてますが、
一緒だった友人が写っていたりするので、勘弁。
それに、もっと綺麗でいい写真がたくさんあちこち紹介されてます。
できたらあとでリンク貼りますね。

乾燥チレ 大特集 その一

2006-05-27 08:03:29 | チレとその料理
季節の変わり目だから、というわけでもないでしょうが、
ブルーなお友達が多い気がします。
ので、今日は奮発してご希望の多かったチレ特集。

今日は用事があって街中へ出かけたので、
ついでに普段行かないスーパーへ行きました。
金曜の午前中、混み具合はそこそこ。

果物コーナーの片隅に、チレがありました。
写真を撮るに風情(?)のある木桶に入れて積んであるし。
ふむふむ。
その辺をうろついているおばさんがいたので、
早くどっか行ってくんないかな~~
などと思いながら私もチレを見物してましたら、
そのおばさんが、ススス、と寄ってきました。

「ねえねえ、どのチレ買うの?」
え……。いや、まだ迷ってるんですが。
というか、知らないチレがいっぱいなんですよねえ。

おばさんおっしゃるには、外国人の私がどのチレを買うんだか
興味津々だったとか。
ええい、この際だ、と思って、おばさん直撃インタビュー。
このチレはどんなのに使うんですか、こっちのはどう料理するんですか、
と質問攻め。
ふふん、好奇心は命取りさ~。その代償は払ってもらうぜ。

でもまあ、口頭で言えることなんて限られてるし、
しかも私のザル頭ですからね。
聞いただけじゃすぐ忘れます。ごめんなさい。

とにかく、こないだ紹介したチレ・アルボルはそこにあった乾燥チレのなかでは一番辛い、ということ。
ニンニクと一緒に油で炒めて、ええと、それからどうするって言ったっけな。
たぶん肉とかをその油で焼くといいんじゃないですかね。

などという話をして別れたあと、写真をぱちぱち。
写真だけで何も買わないのは気が引けたので(一応)、
見慣れないチレ三種類ほどを購入。

でも使い方もわからないチレ、大量に買っても困るので、
レジで重さ量れないんでは?というくらい少量を、ビニール袋に。
袋のほうが重かったかもしらん

で、とにかくそのスーパーにあった乾燥チレ、全部写真撮ったんですが、
それでもまだ、よく使うものでここにないのがある……。

よそのスーパーとか回って種類をそろえるしかあるまい。
と思って今日はアップしないつもりだったんですが、
考えたら乾燥チレだけでも十種類を軽く越えるのに、
いっぺんに紹介するのも大変だ。

というわけで、今日は「その一」です。
乾燥チレ「その二」、それに生チレもいずれ紹介しますよ!




1.チレ・アルボル

 

先日名前不明料理に使用して、お見せしたヤツです。
スーパーのおばさんによれば、乾燥チレで一番辛いらしい。
確かに、ちっちゃいし、と思って二本使ったら、かなり辛かったです。
でも安いし、人気があるようで、これだけは木桶三つ分積み上げてありました。

お値段はどれも1kg当たりです。
今、1ペソ10円くらいでしょう。
ずいぶん高いように思いますが、何しろ乾燥チレなので、
ビニール袋にどっさり詰め込んでも1kgにはならないです。
メキシコ人が買う分量でも、大した値段にはなりません。

2.チレ・グアヒーヨ

 

こちらもお安くて一般的な乾燥チレ。
アルボルより大きくて、赤くて、つるっとしているのが特徴です。
そんなに辛くないです。
はさみでジョキジョキと切って、野菜炒めなんかに足すといいみたいです。

3.チレ・パシージャ

 

ええと、真ん中にグアヒーヨが一個混じってますが、気にしないでください。
黒っぽくてしわしわが特徴。でもそういうのが他にもあるので、見分けるのは難しいです。
これも割とよく使うチレだと思います。
でもどう使うのかは不明。
そのうち具体的な料理で紹介できればいいですね。


4.チレ・カスカベル

 

カスカベルはスペイン語で「鈴」のことです。
これも聞いたことはありますが、どう使うのやらサッパリ。

ちょっとだけ買ってみました。



このとおり、まん丸こくて、鈴みたいな形をしてます。
皮はかなり分厚くしっかりしている。
これだけ買って25グラム、2ペソ63センターボ(26円)でした。

5.チレ・チポトレ

 

なんじゃぁ、こりゃあ~
と驚いてしまったへんちくりんチレです。
まるで木屑。

これもちょっとだけ買ってみました。



これだけで30g、4ペソ50センターボ(45円)。
買ったはいいけど、どうしよう……。
チポトレという名前は聞いたことがあります。
レストランのメニューで見かけたような。
でもそれがソースの名前だったか何だったか……。
今度レストランで見かけたら注文して、どういう使われ方しているのか探ってみよう。

6.チレ・モリータ

 

これまた初耳のチレでした。
大きさはアルボルと同じくらいで、心持ち太いかな。

これも買ってみました。



これで10グラム、お値段は……。


レジでですね、お姉さんが量りにこれを置いて種類を打ち込むわけですが、
ちょっと珍しい果物など、「これ、何ですかね?」ってよく訊かれます。
でもさすがにチレは訊かないな~、
こんなちょぼっとでも、ちゃんと区別できるんだな、
さすがメキシコ人、と思ってたんですが、
今レシートを見たら、これ、チレ・アルボルになってました

というわけで、10グラムで84センターボ。8円ですな。
3円ほど得しちゃいました。



で、せっかくスーパーに行ったのに、チレに夢中になって、
今日のお昼に食べるものがろくにないことを忘れてました。
まあ、金曜だし手抜きで焼き飯にして、
そして買ったばかりのこのチレ・モリータを入れてみましたよ。
用心深く、一個だけ。種も抜いて。
はさみでちょんちょんと切って混ぜただけ。

辛さ感覚麻痺のダンナは「全然辛くない」と申しておりましたが、
ひりひりと上品に辛かったです。
私にちょうどいいくらい。
これなら何にでもちょっと味付けに使えそうですね。

あと、乾燥チレだからと言って油断は禁物。
扱ったあとの手で、目をこすったり鼻をほじくったりするのは厳禁
ひどいことになりますからね



でももっと種類あったよなあ、と思いながらフラフラ見て回っていると、
乾燥チレの袋詰めコーナーに
ありました、あそこにはなかったのが。



チレ・アンチョと、チレ・ムラート
これまたどちらも、割とよく見るチレです。
200グラムかぁ~。
うちだと3年は使えそうだなあ。
というわけで遠慮。
また別のスーパーで山積み売りを撮影してきますね。

北の風景

2006-05-26 07:15:03 | 風景
1991年、初めてメキシコに行ったとき、
ダンナの仕事(と言ってもまだ学生でしたが)の関係で
ヌエボ・ラレドという国境の町の近くへ行きました。
「仕事」というのは地質調査です。
私はおまけでくっついていったわけですが、
今思うと、貴重な体験でした。
観光客どころか、メキシコ人でもなかなか行かないようなところです。
(用事もないですもんね)



広大なランチョ(農園)に、ひたすら乾燥した植物が生え、
やせこけた牛や馬や犬や、
ニワトリもきっと羽をむしったらやせこけているに違いない、
そして上半身裸のランチョの兄ちゃんたちも、あばらが浮き出ています。



見慣れない外国人(?)を隠れて覗く牛。
腰骨の辺りに痩せ具合が見て取れるでしょうか。

いくつかのランチョを回って調査の許可を取り、
何もない広大な土地を歩き回ったわけですが、



見渡す限り、こんな感じ。



乾ききって棘だらけの植物。



緑色なのはサボテンと椰子の木と、
そしてこの写真、わかるでしょうか。
奥のほうに長く緑の筋になっているのは、そこだけかろうじて河が流れているところです。



乾ききった川床もありますが。



ダンナと、同行の石油会社の人が調査中。
そのあいだ私はひとりでこのすごい大地をうろうろと歩き回りました。
二回ほど、でかい亀の骸骨に出くわしました。
甲羅としゃれこうべになってました。カランカラン。

ウチワサボテンがあちこちに生えてます。
一度、大きなサボテンの横を気をつけて回ったつもりが、
いきなりサボテンが動いて、こちらに棘を打ち込んできたような気がしました。
ジーンズはいていた太腿に、棘が十数本、ぐっさり。

いってぇ~! とサボテンを見ましたけど、動いた様子はない(当たり前)。
棘を抜こうとしても、足をよけたときにズボン生地が引っ張られて
内側へ入り込んでしまってます。
キョロキョロと周囲を見回し、誰もいないのを確認。
たって、ダンナともうひとり以外に、人なんか間違ってもいませんが。
で、ズボンを半分下ろして、足に刺さった棘をブチブチと抜きました。

サボテンの棘って、大きいのになると先に折り返しがあるんですね。
引き抜くときに、それを身を持って感じました(笑。



あるランチョでは、途中で大きな白い馬に二人乗りの男性と息子に会いました。
すごい旧式のライフル。西部劇にも出てこんぞ、そんな古いの、というくらい。
で、小屋へ行きますと、軒先に犬くらいの大きさの動物が、
頭と皮を取られて赤むけでぶらさがってました。
太腿辺りに、銃痕。
小屋に入ると、イノシシの赤ん坊がキィキィと鳴きながら床の上。
人間の赤ん坊も並んで床の上。
軒下のイノシシは臨月だったとか。
二匹入っていたらしいですが、一匹は死んでしまったとのこと。
生き延びたこのウリ坊は、いずれ大きくなったらお鍋に入るんでしょう。

そこのおじさん、私を見て、上から下までじろじろと眺め、
「それは女か?」とのたもうたそうです(当時、私はスペイン語ゼロ)。
ズボンはいてる女性を見たことなかったんですね。スイマセン。
カルチャーショックはお互い様です(笑。





こんな石油会社のピックアップトラックで行ったんですが、
道によってはとんでもない揺れで、私たち三人ともがんがん天井に頭ぶつけてました(笑。

写真では、会社のおじさんがこっそりお休みです。

今地図で見ると、レイノーサからヌエボ・ラレドまでたかだか250kmほど。
それでも当時は果てしなく遠く感じました。
ドイツでメキシコ地図を買って持って行ってたんですが、
メキシコ全土を折り畳み式で載せてる地図の
町からキャンプ地へのほんの1cmくらいの道が、
どこまで行っても行っても行っても、ただひたすらな直線道路
もうアメリカじゃないの~?と言いたくなりましたが、
もちろん国境にはリオ・グランデって川がありますし、
そもそもそんな気付かないうちに国境を越えているなんてことはありえません。
特に、こっちからあっちへはね。

あんまり暑いので、男どもは町で冷えたビールを買って、
ビール片手に運転。
これがほんとの飲酒運転、と思い知ったときでありました。



どのランチョにも、犬が数頭は飼われているんですが、
私たちが入っていくと、猛然と吠えながらダッシュで駆け寄ってきます。
でも怖い犬知らずだった私は、どこでもすぐに仲良くなっちゃって、
そうすると、ものすごく甘えてくるんですね~。
押し合いへし合いで、撫でてくれと、互いに喧嘩までする始末。
ちょっと撫でてやると、掌がギンギラギンの垢だらけになるくらいで、
ここの人たちは犬をこういうかわいがり方しないんだろうなあ、
と思いつつ、それでも甘えたり撫でてもらいたがったりする犬たち、
なんだか不思議な気がしました。

ひとつのランチョに数日かかる調査でしたが、
寝泊りは最寄の石油会社キャンプ地に。
一度は小さな町の中でしたが、
明け方5時には、ものすごい大合唱で目が覚めました。
牛馬豚羊山羊ガチョウアヒルニワトリ七面鳥犬猫から蚊や蝿までが
いっせいにモーモーブーブーギャアギャアワァワァブンブンと……。
すさまじかったです。

もう一度は本当のキャンプ地。
トレイラーをいくつも並べただけのところでしたが、
ここにもまた犬の大群。20頭くらいいたかな。
そのボス犬がこれです。



威風堂々、立派な犬でした。
他には、はしゃぎたい年頃の仔犬、まだ若いメス犬、
ボスにたてつきたい若犬、
それからヒエラルキーを凌駕している女長老といった風情の老いたメス犬、
などなど、普段の私では見られない犬の群の構造や機能を観察できて、
もう楽しいことこの上なし。

お世話になったキャンプ地の皆さんに食べてもらおうと、
椰子の花採りをしています。





最近は、北のほうへ行くと言ってもモンテレイ(大都会)か
レイノーサ(国境の町)へ親戚を訪ねていくだけで、
こんな辺鄙で面白いところへは行けません。

そりゃあもうマジで日射病でぶっ倒れるかも、というくらい暑かったですが、
しかもメキシコへ来る前日のドイツは大雪で、こんなんでしたし。
でもやっぱり、こうして写真を眺めていると、楽しかったなあ、また行きたいなあ~、
とひたすら思います。

リナーレスの大学アシエンダ

2006-05-25 10:46:21 | 観光
古い写真を一部スキャンしました。
1991年、15年前に初めてメキシコを訪ねたときの写真です。
もうすべてがびっくり&感動の連続でしたが、
カメラは古いミノルタのアナログカメラ、
貧乏な学生にはフィルム代も現像代もバカにはならん!
ということで、写真は非常に限られてます。
その分(?)記憶にはけっこう焼きついてるんですけど。
そりゃブログではお見せできない……。

そのうち技術が進んで、脳内イメージを取り出してくれる、
なんてところまで行ってくれるといいなあ

というわけで、今日は、以前にもチラッと話の出た、
大学アシエンダ、サンタ・マリアです。

モンテレイのヌエボ・レオン国立自治大学の地学部は
リナーレスという少し南の小さな町にあります。
パンフレットによると、ドイツとの提携によって作られた学部だそうです。

で、その建物が、元アシエンダだったんですね。
ホテルになっているアシエンダも多いようですが、
広い敷地に大きな建物が建っているので、大学としてもなかなか便利。



これは、ここで何やら催しものがあったときのパンフレットです。
中身は地学の標本作りの紹介みたいなものですが、
表紙の写真がよく写っているので拝借。

これは正面で、右端に見えているところから中庭へと入って行きます。
バルコニーになっている右側は確か事務所、左は図書館になってました。

バルコニーに上がってみますと、

 (撮影:亀)

こんな風景です。
手前に停まっている車は大学のバンやトラック。
向こうのほうに湖が見えています。
確か、河を堰き止めたダム湖でした。



学部自体のパンフレットもありました。
写真はあまり印刷がよくないですが、
私が撮っていないところもちゃんと載ってましたので、
合わせて紹介していきます。



これは、上のふたつにも写っている正面ですが、ずっと左の手前から写したもの。
奥のほうに、バルコニーとそれを挟む二階部分が見えています。

中庭に入ると

 (撮影:亀)

こんなでっかい椰子の木が生えてて、プールがあって、
これをぐるっと囲む平屋部分は、それぞれの部屋が学生に割り当てられたり
小さな講義室になったりしてます。

椰子の木の向こうに見えているのは、事務所になっている二階部分と
バルコニーの裏側です。

パンフレットにも同じような、しかし反対側から写した写真がありました。



おんなじ椰子の木が生えてます(笑。
これは、事務所の方から写したもので、
学生たちの研究室になっている平屋部分が見えてます。
ダンナ(当時はまだ結婚してませんでしたが)が使っていた部屋は、
一番右端に見えている部屋でした。

中庭の反対側にも、とにかくスペースのあるところには植物が。

 (撮影:亀)

ドイツの大学も緑豊かで環境よかったですが、
これには負けるなあ、と思った覚えがあります。
そもそもドイツではキャンパスというものがないので、
こういった隔離されて静かな落ち着いた、
しかし日本の大学ともまた違って趣のあるところで研究できるって
いいなあ、と羨ましく思いました。



これは、もと馬小屋だったところ、とありますが、今は実験棟になっています。
これはどこにあったか、私はちょっと記憶に残ってませんでした。
ダンナによると、メインの建物と離れて、湖のほうにあったようです。
たぶん、上から二枚目の写真の左、写っていない辺りでしょう。

さて、アシエンダの全貌をお見せするには全然足りませんが、
私の手持ち写真はこれで全部です。
まだここで働いている当時の友人などもいますので、
今度モンテレイの方へ行くことがあれば、
できればまたここも訪ねてみたいと思います。

最後に、この大学の管理人のおじさんが、
当時私に写真を撮ってくれとせがむので撮った写真を(笑。

 (撮影:亀)

うははは~、もういかにもメキシコ人!ですね~。
うちのダンナもさすがに若いです(笑。
15年も前だもんな~。

え、どっちがどっちだ?って?
そんなん、わかるでしょ~~(笑。

メキシカン……っぽい料理?

2006-05-24 06:43:44 | チレとその料理
ときどき、というか、よく、というべきか。
「どんな料理作ってるの?」と訊かれます。
つまり和風かメキシカンか、はたまたドイツ風か?ってことですね。
私の答はたいてい、というかいつも、
「うーん……、いろいろ、グチャグチャ」です。

完全和風なんて食材がそもそも手に入らないから無理だし、
(食材が手に入っても無理、というのはこの際無視
メキシコ風もまあ見よう見まねで適当にやることはありますが、完璧とは言い難いし、
しかもすぐ勝手にアレンジするし。

それに、メキシコ料理って手がかかるというか時間がかかるものが多い気がします。
ぐつぐつと何時間も煮込むとか。
まあほっときゃいいんだったらいいんですけどね。

メキシコ風ライス arroz a la mexicanaも、かつてシティで下宿してたとき
そこのおばさんに教えてもらったんですが、わかったことは、
えっらい手がかかんなあ~ってことだけでした
確か、水を足し足し、かな~り長いこと煮込んだような気がします。



ところが、今日は魔が差したというか(?)
(いや、サッカーニュース今日は見てなかったからかも)
ちょっとメキシコっぽいものを作って、しかもその最中に写真を撮ることを思いつきました。

よしッ!
これです。



料理の名前は……不明。
確か(よく覚えてませんが)ダンナのお母さんがよく作ると言って、ダンナが教えてくれたような。
それをまた私が適当に作り変えちゃってるかも。

でも元は間違いなくメキシカンです。
だって、トリコロール(メキシコ三色)だもんね。

豚肉刻んで、
トマト \
玉ねぎ  >みじん切り これで赤白緑のトリコロール
ノパール/
をフライパンで炒める。あ、ノパールは前もって茹でてあります。

Caldo de pollo って何でしたっけ? チキンブイヨン?
胡椒、
オレガノ、
ナツメグ を適当に振って、
(あ! ローレル今日入れ忘れた!



最後の仕上げにチレも入れます。



チレは何でもいいんですが(たぶん、というか私には)、
今日のこの乾燥チレは、チレ・アルボル chile árbol です。

私が使うのはたいてい、もっと辛くない、大きくて赤黒くてつるっとした
チレ・グアヒージョ chile guajillo なんですが、
今日はこっちにしてみました。
アルボルのほうがピリッと辛いです。
グアヒージョはおっとり辛い(どんなんや)。

このチレを二本くらい、種は辛いので抜いて、
鋏でちょんちょんと切って入れます。
さらにちょっと火を通して混ぜて、
そんだけ。

うちではこれを、白いご飯に添えて食べるんで、
(一番上の写真、奥に見えてる鍋でご飯焚いてるとこ)
やっぱりそこでメキシカンじゃなくなっちゃうんですが、まあ気にしない気にしない。
普通はトルティーヤで食べると思います。

しかし今日のは、食べてみたら、種抜いたはずやのに、辛い~
辛いの自体はまぁ食べられるし、ダンナはむしろ嬉しがるんですが、
私の場合あんまり辛いと、胃に悪いのでちょっと……。



ちなみに、この豚肉をひき肉に替えると、たぶんピカディーヨ picadillo という料理になります。
いや、あれはなんか別のものももっと入れてましたっけ???

と、ひじょ~に頼りないメキシコ料理ガイドでスイマセン

この料理の正式な名前と作り方知ってる人、教えてください。

追記:ピカディーヨで検索してみたら、chamoyさんのドミニカレシピがありました!
うーん、私が思ってるのとかなり違いますが、でもまあひき肉使ってるところは一緒~
あと、スペインではピカディージョってサラダだぁ~?
いやもう、ところ変われば品変わるもんですね……。

メキシコの危険な遊び

2006-05-23 07:58:59 | 催し物
と言っても、「情事」のことではありませんよ?
これです。



できればプレイ中を撮影したかったんですが、やってる人いなくて。
なぜか知りませんが、この週末スーパーの入り口に設置されてました。
大きなパーティとか行くと、よく見かけますよね、これ。

ロデオです。
って、これだけで通じるんでしょうか???
検索してみたら、一応用語としては浸透しているようですね。
知らない方はこちら、ウィキペディアの項目なんか、どうぞ。

これはもちろんおもちゃで、電動で真ん中の馬の胴体が動きます。
周りに一応マットが敷いてあって、落っこちても大丈夫なようになってはいますが、
吹っ飛ばされたらマットから転げ落ちそうだし……。
まあ危険は自己責任でってことですか……。



真ん中の「馬」はこんなふうで、首がないのでしがみつけませんな~。
前にある取っ手だけを掴んで耐えるわけです。
ボタンが何段階かあって、どんどん揺れが激しく、前後左右に振り回されます。



メキシコで乗馬術というと、ロデオの他にチャロも有名ですかね。
こちらはもっと優雅に、ひらひらのスカートをはいたお姉さんとか、
カッコいいカウボーイのおじさんとかが、いろいろな技を披露します。
独立記念日なんかにはパレードでやるようです。

一度、カンクーン近くに住んでいたころ、研究所の人が誘ってくれたんですね。
娘さん(まだ子供)が出場する大会があるとかで。
ああ、いいねえ、見に行くよ、と答えたのに、
その時間は結局(週末だったけど)自分の研究に没頭していて、
気がついたら時間過ぎてました。
今考えると惜しいことをしました。



ところで、今日ようやく、ダンナのパソにスキャナを接続して、使えるようになりました。
やれ、嬉しや、これで古い写真もとにかく全部取り込んでしまおう。

そして、また少しこれまでと違うところの写真もお見せできるようになります。
ひとまずは1991年に旅行で来たときの写真を(数は少ないですが)
スキャンしました。

で、私の馬に乗った体験。
まあ何度かありますが、大したもんではないです。
たいていよく調教された馬でぽくぽく歩く、たまにはちょっと走る、くらい。

中で一番困惑したのが、1991年にはじめてメキシコに来たときでした。
ダンナの友人で私もよく知っている人が、当時リナーレス(北部、モンテレイの近く)に住んでました。
学生ですが、ドイツに一時帰国しているドイツ人の家を借りているということで、
すごい土地のついた家に住んでました。

家自体はちいさくて、水道も井戸から汲み上げで、
シャワーは、あれですね、頭より高く吊ったバケツの底に穴がいっぱい開いてるやつです。
土地も、いずれまたじっくりお見せしますが、あの辺は乾燥していて、
こんな感じ。



手前の左のが井戸です。
右のが家、ではなくて、物置です。

で、山脈(シエラマドレ)の手前にうっそりと木が生えてるのが見えるでしょ?
そこが土地の境界線。
このくらいの距離で、道路から少し奥まったところにある家の周り、
ぐるっと何キロか、乾いた土地があるわけです。
家賃は500ペソ。当時でいくらくらいだったかなあ?
今なら五千円ですね。当時はもっと安かったはず。

で、この友人、ここに住んで、馬二頭、羊一頭とシェパード一頭と猫を一匹飼ってました。



馬と羊。
羊は、私たちが旅行に出かけて帰ってくると、いなくなってました。
パーティがあったそうです

馬は、一頭はここにいましたが、もう一頭は大学にいました。
ある日、乗っていったはいいんだけど、お尻が痛くて乗って帰る気になれなかったそうです。
で、それ以来大学の庭暮らし。

大学の庭で、乗せてもらいました。
乗ったはいいけど、めっちゃ高いんですよ!
で、手綱をもらって、右に引っ張れば右に曲がる。左に引っ張れば左、
後ろへ引けば止まる、と教えてもらって、ふむふむ。
で、ぽくぽくと歩き出したんですが。

その馬、それまでにも何人もに遊ばれて、疲れて暑かったんですね。
私が制御できないとわかるとすぐに、勝手な方向へ、ぽくぽく。
年寄りでしたから、いきなり走ったり振り落としたりはしないんですが。
で、勝手に庭の隅の木陰に入って……
立ち止まっちゃった。

し、しまった! 止め方は聞いてたけど、
止まったときにまた動かすにはどうすればいいんだ!?

馬の持ち主の友人とダンナとその他の友人は、みんな声も届かない庭の隅っこでお喋りしてます。
降りようにも高すぎて、背中を滑り降りるのも怖い。
ちなみに、完全裸馬です。
ね~~、動いてよ~、戻ってよ~~、とお馬の首を撫でておだてても懇願しても、
馬は知らん顔。
どうすりゃいいんだよ~~ぅ

今なら、掛け声も知ってますし、脇腹蹴りゃあ動くだろう、くらい思いつくんですが、
当時は私もまだまだ文明国しか知らない人間でした……。

おしゃべりに興じていた友人たちが、ようやく気がついてくれるまで、
お馬と木陰で涼んでしまった体験でした。



しかし馬って、本当に乗り手の技量を見極めます。
シティの近くのマルケッサというところで乗ったときは、
私ではなく連れの日本人女性がとんでもない目に。
でもその話はまたいつか、当時の写真もありますので、それと合わせてということで。

いつ乗っても、馬はでかくて強くて賢くて、魅力的ですね~。
あ~、メヒコに住むくらいなら、馬の一頭も飼ってみたい~~~
と思ってはいるんですが……。
いやきっとそのうち!!!

指定型バトン

2006-05-22 12:36:22 | 雑談
すでに何日か前になりますが、mayuさんが指定型バトンなるものを展開しておられました。
指定は「カンクン」だそうで。

なんじゃそりゃ?と思ったら、

★★★指定型バトンのルール★★★

廻してくれた人から貰った『指定』を『』の中に入れて答えるコト。
また廻す時、その人に指定するコト。


だそうで、ほほう、なかなか面白いじゃないか~、
と鼻歌交じりに最後まで読みますと、
いきなりそこに私の名前がッ!

というわけで、mayuさんからメキシコ代表として招集、じゃなかった、任命されました。
指定用語は「メキシコ」。

mayuさん、私に回したこと、後悔しませんね? 本当ですね??
では、行きます!

●最近思う『メキシコ』

W杯、優勝してくんないかな~。
準優勝でもいいよ?


●この『メキシコ』には感動!!!

そりゃ~、これしかないでしょ?
ー。


●直感的『メキシコ』

だから、ー。


●好きな『メキシコ』

何度同じことを言わせれば気が済むのだ?
だから、ーだと言うておろうが。


●こんな『メキシコ』は嫌だ!!!

アホミスやらかすとき。負けなくてもつまらん試合するとき。
リーグが気合入ってなくてつまんないとき。


●この世に『メキシコ』が無かったら・・・

きっとにとってのーも存在しない……。


●次回に廻す人5人(指定付き)

これじゃあさすがにあんまりだと思うので、リセットしてやり直し。
亀さん、指定用語は「メキシコ(サッカー抜き)」で。

うひょ~~ッ!  甲羅はがされたら素っ裸になってしまうんですけど……(汗


 
  

●最近思う『メキシコ(サッカー抜き)

うーん……。大統領選挙でかしましいですねえ。
まあ誰が次の大統領になっても、そんなに変わるとは思えないけど。
ていうか、そもそも私、選挙権あるんでしたっけ?

あとは……十年前に比べればずいぶんいろいろ便利になってます。
一夜にしてスーパーが(閉店して)がらんどうになる、とかいうこともあんまりなくなったし。
物資不足もあんまりないし。
きっと、努力はしてるんだよね、と思いますです。ハイ。


●この『メキシコ(サッカー抜き)』には感動!!!

うーん、人がね、特に見知らぬ人がときどき、ドキッてするくらい優しい。
こう見えてもいろいろ過去にはあったんですが(お、
凹んだり泣きたくなったりしているときに、さりげなく話しかけてくれる言葉が、
とっても心に沁みることが何度もありました。
もちろん日本でもドイツでも、そういう人はいたけど、
通りすがりの親切って点ではメキシコは飛びぬけてるように思います。
ま、そんだけ辛いことも多い(私にって言うんじゃなくて一般的にね)ってことかもしれませんが。

うお、なんかマジになっちゃったよ~
他に感動すること(サッカー抜き)と言うと……。
バスの停留所がない。これはすごく便利。
ぴたっと降りたいところで止まってもらえた時なんか、感動。
十年以上住んでいても、まだ想像を上回るアバウトさに出会ったときも感動。
見たこともなかった動物に出会ったときも感動。
いや、基本的にこのブログにはそういう類の「感動」を書いてることが多いので、
そっち参照してください。


●直感的『メキシコ(サッカー抜き)

直感的……と言うにはどっぷり浸りすぎている。
何だろう? メキシコ……
メキシコ……(サッカー抜き)
メキシコ……(サッカー抜き)

サッカー抜きのメキシコはチレ抜きのメキシコ料理みたいなもんです。

って全然直感的じゃねぇし



●好きな『メキシコ(サッカー抜き)

うーーーーん……。
遺跡と、動物と、青空と、うちのワンコとニャンコと、
カラフルできっちゃない町とか、黒煙もうもう噴き上げて走るバスとか、
しょっちゅうおつりの計算間違えてる人とか、
空中分解すんじゃねえ?ってボロッちさでけなげに走ってる車とか、
あんまりバカバカしくて笑えるテレビのCMとか、
公園のベンチに座ってお喋りしてるおじいちゃんたちとか、
そんなん?


●こんな『メキシコ(サッカー抜き)』は嫌だ!!!

欧米化することがいいことだと思ってどんどん表面的な形だけ真似するメキシコ。
アメリカの言いなりになるメキシコ(まあメキシコだけじゃないけどね)。
目先の便利さに捉われてせっかくのいいとこをつぶすようなメキシコ。

つまりだ、闇雲なオカルティズム(メキシコ人けっこう好きだよね)に走ることなく、
明晰な精神を養いつつ、
地道に生きることの大切さを忘れないで維持していってほしい。

おおっ、私ってば大統領選に立候補できるかしらん 


●この世に『メキシコ(サッカー抜き)』が無かったら・・・

うーん……まず石油に困るでしょう。
他ではあんまり困らないかもだけど。

でもね、昔シティに行ったとき、テンプロマヨールの前の噴水に、
明らかな知的障害者の若者が座っていたんですよね。
周りは忙しげに行き来する人たちの真ん中で、
噴水の水と、そこで水浴びするハトたちをうっとり見つめて。
なんだかすごくステキな光景でした。
そこだけ天国、みたいな。

で、大江健三郎のどの小説だったかにあった話を思い出したんです。
訪ねてきた右翼の青年二人が、彼の障害のある長男を指して、
「ああいった人間をこの社会で養うことに、どんな利点がありますか?
 あなたとあなたの息子は社会に甘えて寄生して生きているだけだ」と弾劾した、
という話。

でもねえ、テンプロマヨールの平和な男性を見たとき、
こういった人たちはちゃんと人間社会に貢献してるぞ、と思ったんですね。
世の中で人間が、「普通の」人間が、あくせく競争したりいがみ合ったり喧嘩したり戦争したり、
しているときに、ハトと噴水を眺めている平穏な精神を見て、学ぶことがないとしたら、
それはどっちが知的障害者だろうか?

メキシコは知的障害者というよりは、傍迷惑なやんちゃ坊主みたいな存在だけど、
やんちゃ坊主にだって同じような存在意義はあるわけで。
つまりね、世の中多様性が大事ってことですよね。
画一化されちゃったらすぐ滅ぶから。
ってのはSFなんかでよくあるテーマですね。
世界にとってメキシコがそんな意味を持っているといいなと思います。

うおおお~、またまたマジに語っちゃったよ 
ちなみに、こんなに理想化(?)したメキシコに、
大統領に立候補の勢いで理想化した未来図を描いている私がそのために何をしているかと申しますと、
何もしてませんから。
ひがな一日、テケテケとキーボードを叩いているだけでございます。


●次回に廻す人5人(指定付き)

これまた難問ですな。
まあせっかくなので一応挙げてみますけど、
面倒だ! こんなん嫌いだ!ってかたは爽やかに無視してください。

NANAOさん、「メキシコの食べ物」で。
chamoyさん、「メキシコの音楽」で。
cimaさん、「メキシコの田舎村」で。
ユウスケさん、「メキシコの阿呆ども」で。
africaさん、「メキシコの道路」で。

あ、それから念のため言い添えておきますが、
私みたいにバカみたいな長文書かなくてもいいですよ!
一言二言が常識(?)ですから、お気軽に。

アメリカ大陸特有の鳥

2006-05-21 13:17:15 | 動物


この鳥、皆さまご存知だと思います。
一度見たら忘れられない姿ですしね~。
私も知ってはいましたが、和名は、今回調べるまで知りませんでした
オオハシ、というんだそうですね。
「ハシ」は「嘴」、くちばしのことで、まんまだ~

この鳥、ドイツで親しかった友人が大好きで、
壁には巨大ポスター、机にはペン立て、置物、灰皿、
タンスからは覗くでっかいくちばし……。
もう部屋中オオハシだらけ、という人で、
おかげで、独和大辞典にも載ってないこんな鳥の名前、
日本語では知らなくてもドイツ語では知ってました(参考までに:Tukan、英語ではtoucaneです)。

そんなにいいかねえ~
と、この友人のところではやや食傷気味、ってのが正直なところだったんですが、
こないだ泊まったシュプヒルのホテル、
朝になると、すご~く変な声で目が覚める。
何かと思ったら、中庭に飼われているこのオオハシの声でした。

で、見てみると、ポスターや置物とは違って、
生きたヤツはなかなかひょうきんでかわゆい~~

カラフルな彩りもいいですが、
でっかいくちばしを振り回してキョトキョト、
口とは対照的にちっこくて真っ黒なおめめ。
しかしそれがまた、なかなか表情豊かです。



よっ、と。
こ、こら、動くな!(私)



あ、そいつはしつれい~。



なんか、いいもんくれる~?

ぷぷぷ、この子ッたら、赤パンはいてますぅ~~



一応ワシントン条約で保護されているそうですが、
絶滅の危機ということもなく、
私たちも遺跡に行く途中で野生のを見かけました。
人にも懐くらしく、まあせっかく自然に生きていける地域にいるのに
籠の中というのはかわいそうな気もしますが、
本人(?)たちはさほど屈託する様子もなく、
呑気にメロンなんか食べてます。

このくちばしですが、中はスカスカなんだそうで。
そうでしょうねえ、でなかったら、前につんのめってしまいますって。

調べてみたら、ずいぶん種類があるようで、
これはよくわかんないけど、
サンショクキムネオオハシ(くちばし三色で胸黄色いし)かもしれないなあ?
ここの下のほうにオオハシ仲間の一覧があります。
英語名をクリックすると写真のあるページもあって、
種類によってカラフルな様子を楽しめます。



隣の籠には小さいオウムが入ってまして、
これがまたかわいいの~。
甲高い声で、Hola! って挨拶するんですよね~。
オオハシのほうはやはり、ホテルのお客様がいたずらしないようにってことか、
非常に目のつんだ網になっていて、見るだけでしたが、
オウムのほうは、この子の頭が出るくらい(でも肩は出ない)の網目で、
そこから頭を突き出して、なんだかんだなんだかんだとお喋り。
うんうん、そうかそうか、と訳もわからず頷いてやると、
やっこさん、求愛行動に出ました。

いや、ペリカンの求愛行動は私、見逃したかもしれませんが、
インコを飼っていたので、オウムのそれはわかります。
頭を器用に上下させて、グゲゲゲゲ、と綺麗でもない声ですが、懸命に。
指を食わせてやると、しゃぶるしゃぶる。
うひぃ~、くすぐったいよ~~
あのぶっとい舌がたまりません。

と遊んでますと、泊り客らしいおじさんがじぃ~~っとそれを見て、
「噛まれないかぁ?」とおそるおそるって感じで声をかけてきました。
噛まないよぅ~、そんなバカじゃないし、ねえ~

とオウムと蜜月ごっこをしてましたら、
朝食のあと部屋に戻ってトイレに行ってたダンナが、荷物抱えて出てきました。
「何やってんだよ~。手伝え~」

って、だってねえ、私はほら、窓に当たった鳥の様子を見に行って(いなくなってたけど)
そのあいだにダンナは部屋のトイレに入っちゃって、
私は鍵持ってないから入れなかったんじゃ~ん。

と文句を言いながら、バルコニーのジュリエット(?)とお別れ。
おかげで(?)写真撮り忘れました。
まあ、普通の小型オウムでしたけどね。

ちなみに、「噛まないかぁ?」のおじさんとは、オルミゲーロの遺跡で再会。
いやいや、世間は狭い。
てか観光客だな~私ら。と実感した瞬間でした

スーパーの隅っこ

2006-05-20 08:02:58 | 食べ物・飲み物
あんまり鳥の話ばっかり続いてもつまらないでしょうから、
今日は趣向を変えて。

いや、単に出かける用事があって、ついでにスーパーに行く用事もあって、
普段行かない平日の昼間にスーパーに行っちゃったので、
こそこそと写真を撮ってきたんです。
いやあ、もう決死の覚悟で。
ハンドバッグからカメラをこそっと取り出し、画面すら見ないでさりげな~く
パチッ!
まるで、よそのスーパーから派遣されたスパイ大作戦のごとく。

監視カメラがあったら、私、怪しすぎ

でも、途中でいい言い訳を思いついたんです。
日本の友人に送るのに、どれがいいか見てもらおうと思って写真撮りました。
これだ!

というわけで、後半はだいぶ落ち着いて撮りました。
それでもぶるぶる震えて(?)手ぶれしてるのとか、
ろくに見ないで撮ったので変になっちゃったのとかありますが。
勘弁してください。



とさんざん勿体をつけて。



ソースのコーナー。
チレ(唐辛子)の数の、そのまた三倍はあろうかというメキシカンなソースの数々。
私も、ほとんど知りませんて

メーカーがいろいろあって、それぞれがまあ似たようなラインでソース各種出してます。
たとえば、こんなの。

 

要するにチレ各種、それぞれ赤いソースとか緑のとか黒っぽいのとか、
いろいろあるわけです。
これを使いこなせば、あなたも立派なメキシカン主婦!
は、あと100年経っても無理っぽいです

それから今日は缶詰コーナーを仔細に眺めてみました。
あ、NANAOさんが昨日だったか記事で書いておられた
ウイトラコチェ Huitlacoche のがあります!



綴りが違いますが……。クイトラコチェ。
もしかしてこれは、また別種かしらん? よくわかりません。
ウイトラコチェは、黒穂病にかかったトウモロコシ。
これがおいしいんですってば!
さすがアステカ族、病気になったトウモロコシも無駄にはしない。
それに、ペニシリンとかだってアオカビから採れるんですしね。似たようなもんです。
で、これをすりつぶしてトルティーヤを作ったり、
この缶詰の状態だとたぶん(買ったことないからわからんけど)
開けて軽く温めてトルティーヤにはさんでタコス、とか。

ちょっとね、買ってみようかなと思ったんですが……。
高いのよ、奥さん!
このちっこい缶詰が一個25ペソとかするんですよ?
缶詰のくせに、生意気な。

隣に写っている Flor de calabaza カボチャの花の缶詰は7ペソかそこらです。
カボチャの花もね~、おいしいですよね~。
パリッと揚げて、タコスにして食べる。
野菜炒めに混ぜてもよし。
野菜コーナーで、生のが香草類と一緒に山積みで売ってます。
こんな缶詰を買うことはまずありません。

さらにつらつらと眺めていると、こんなものがありました。



真ん中の緑のは、ノパール(ウチワサボテン)をチレと一緒に煮込んだもんです。
が、その両脇にある、白いアスパラガスのようなもの。
見ると、椰子の木の芯と書いてあります。
両脇に、メーカーの違うものが二種類あります。

こいつは初耳。聞いたことも読んだこともありません。
どうやって食べるものなのか、どんな味がするのか、
そもそも椰子の木の芯って?
ご存知のかた、情報お願いします!

さて、缶詰コーナーを抜けて、乾物へ。
外せません(?)、かの有名なマルチャンラーメンです。



並び方がバラバラなところが、メヒコ。気にしちゃダメです。
いや、これ、割と整然と並んでいるように見えてしまうのは、メキシコ人の証拠?

しかし、日清ラーメンも負けてません。



いや、やっぱり負けてるかも……。
整然と並びすぎ。
これは、お客様があんまりいじってないことを意味します。
やっぱりマルチャンですね。

最後に、野菜果物コーナーで、今日は最後の勇気を振り絞って!!
ノパールの屋台を盗み撮り。
呆けました。スイマセン。



以前は市場へ行かないとこういう風景は見られませんでしたが、
このごろはスーパーの中でこんなことしてくれます。ありがたいですね~。

ノパールの葉っぱ、トゲトゲがついたまま売ってる場合もあります。
切った部分は空気に触れると黒くなっていくので、
切ってない状態で買うほうが長持ちするんですが、
自分で棘をそがなくてはならない。
周りをくる~~りと切って、表面についているのは包丁でしゅっしゅと。
さほど面倒な作業ではないですが、ヌバヌバして、そこに棘が混じって、
ときどき、チクッ、いたっ、ということになります。

そこで、この屋台でおばさんおねえさんたちがそれをやってくれるわけです。
ピンクの服のお姉さんの右側に、まだ棘付きのが山盛り。
そして屋台のこっち側に、そいだヤツが。
頼めば、みじん切りにもしてもらえます。
スーパーのコーナーで、こういう状態のを積んであることもありますが、
やはり黒くなってしまっていることもあるので、
こうして新鮮に棘をそいだばかりのが買えるコーナーはありがたいですね。

棘なしのを買ったら、帰ってすぐに茹でてしまうのが吉。
そしたらあとはしばらく冷蔵庫で保存しても平気です。



おお、今日は主婦らしい(???)記事になりました!……かね???
いや、どっちかって言うと、物置に潜り込んだ子供の探検かしらん?

シュプヒルの街中の鳥たち

2006-05-19 07:36:54 | 動物
またまた鳥の話ですみません。

一泊したホテルに付属のレストランで、朝食を注文してぼんやりと待っていたら、
窓に鳥がぶつかったのが見えました。
朝っぱらから、寝ぼけてたんでしょうか。
朝食はまだ来そうにないので、ちょいと出て行ってみました。



こんな、スズメの大きさの鳥が、まだ人通りもない歩道にポカンと落ちてました。
ゆっくり近付いてみたけど、動かない。
生きてはいます。
写真を撮りながら少しずつ近付いて、しばらく様子を見ました。

ぶち当たった窓を見上げましたが、明るい朝、窓はどっちかと言うと黒く見えます。
なんでぶつかったのか、よくわからない。



ドイツにいたころ、黄色いインコを飼っていた話をしましたが、
実はそのインコの前に、水色のインコを飼ったことがありました。
知り合いがわざわざ連れていってくれたブリーダーさんで、
何百羽もいる中から選んで買ってきて、
下宿の部屋で箱から取り出して籠に入れようとしたら、

鳥って、見かけよりずっとずっと小さいんですよね。
羽ですごく膨らんで見えますが。
実際の体は半分くらいしかないです。

だもんで、私がそっと握りすぎていたために、するっと抜けて、
明るい窓のほうへ飛んで、あっという間にガラスにぶち当たってしまいました。

で、放心状態。
止まり木に止まることはできるんですが、石のように身動きしません。
もちろん餌も食べないし。
触ってもつついてもびくともしない。
翼をつまんで広げても、放せば翼は元に戻りますが、身動きしない。

このままじゃヤバいと思ったので、何とか水だけは飲ませようと、
指先に水滴をつけてくちばしの根元に落としてやると、
かろうじて喉を動かし、水を飲んでいる様子。

それから三日か四日か忘れましたが、付きっきりで「看病」しました。
とにかく脱水症状で死んでしまわないよう、水滴をせっせせっせと飲ませ、
そうしているうちに、本当~に少しずつこちらに反応するようになり、
粟を口元へ持っていくとついばむようになりました。

それからどんどん元気になって、すっかり普通に動き回るようになり、
私を警戒して少し逃げるようにもなりましたが、
やがて懐いて、後遺症らしいものも出ないまま、元気になりました。

それでめでたしめでたしだったんですが、
実はそのとき住んでいた学生寮が、本来はペット禁止だったんですね。
小動物は大目に見られていた風潮があったんですが、
向かいの部屋にもインコがいて、
お互いに呼び合って鳴き交わすので苦情が出てしまいました。

それで、アパート住まいだった友人夫婦にもらってもらいました。
まあ幸せになってくれたことと思います。
私は泣きましたけどね~。ま、自業自得か。

あとで父親と会ったときにその話をすると、
「そんな状態になったら普通助からんけどなあ~」とあっさり言われて、
ぐえ~やめてよ縁起でもない、とあとからぞっとしたというおまけつき。
しかしよくぞ回復してくれたと思います。



さて、シュプヒルのメインストリート(と言っても大した道じゃないですが)の
歩道にしゃがみ込んで鳥に話しかけてるアブナイ外国人がひとり。

あのときのインコよりは、だいぶ状態はいいようですが、
動かないし。

しかしいつまでもこうはしていられないので、
手を出して掴んでみました。
掴めました。あっさり。

で、そのぶち当たったレストランの窓の下が、私の肩の高さくらいの花壇になってたので、
そこへ降ろしてやりますと、



威嚇しやがりました。
生意気な。

でもまあ鳥にしてみたら、助けてもらったんだか何なんだかわかりませんわな。
威嚇するくらいの元気があるなら大丈夫でしょ。
ここなら通りすがりの人にいたずらされる危険も少ないし。

と、レストランへ戻って、一応野鳥なので手を洗って。
朝ごはんを食べました。
その朝食のパンのかけらを持って、あとでもう一度行ってみますと、
もういませんでした。

しばらく放心状態やってから、元気になって飛んでいったんでしょう。
よかったよかった。

なんていう鳥だろうと思って、帰ってからこの証拠写真で調べてみたんですが、
ゴシキヒワの類に近い、とは思うものの、
青い頭で翼に黄色い痣、黒いくちばし、なんてのはないです。
たぶん、この辺のどれかの、幼鳥なのではないかと思います。
ようやく巣立って、普通に飛べるようになったばかりくらい。
それなら、ドジって窓にぶつかったのも納得ですし。

思ったより長くなっちゃいました。
ホテルに飼われている鳥もお見せしようと思ったんですが、
それは明日にします~。

エコトイレの続き

2006-05-18 07:32:52 | 遺跡
以前紹介した、遺跡に設置されてるエコロジートイレですが。
今回はばっちり中まで覗いてきました!

すいません、そんな写真出すなよ~ とおっしゃるかたは
また明日お越しください





まずはカラクムルでも見てみたんですが、
うっすら光は射しているものの、見えるほどではありませんでした。

それで、昨日ご紹介したオルミゲーロで、ちょうど朝食のあと忘れていたことでもあるし、
と入ってみたら、さすがに朝一番乗り(と言っても9時半くらいだったんですが)。
おまけにここはそもそも来る人が少なく、その中でお手洗いを使う人はもっと少ない?
綺麗でした。

覗いてみたら、ブツもなくしかもすっきりと朝日が当たってます。



水の節約になるのは、ブツを流す水がいらないだけでなく、
洗うべき面積も最小に押さえられているからだな、とようやく気が付きました。

さて、前回疑問のまま残ってしまったお小水ですが。



こんなチューブでどこぞへと流れていく仕様になっておりました。

外へ出て、まるで人もいないので、気になる裏へと回ってみますと、
なるほど、二ヶ所(男女それぞれ)に、潜り込まねばならないほどの大きさの扉が。



ここから朝日が射し込み、処理もしていたわけか~。と納得。
カラクムルではこの扉が閉まっていたので暗かったのでしょう。
掃除用具も置かれて。



コーラのボトルがありますが、掃除する人が飲むものじゃありません。
中身はちゃんと、洗剤です。


まあこれ、下から変態さんに覗かれる、という危険もあるわけですが、
四方50km、ひたすらジャングル、生きてる人の数は十指に収まるくらい、
というこんなところでは、そんなおかしな欲求を催す人などいそうにありません。
すべて周りの空気のように清浄。

お掃除する人も、うっかり入って上から何か落っこってきたらイヤでしょうから、
掃除に入る前に、お手洗いのほうをしっかりチェック&施錠するものと思われます。
人のブツを処理するのはイヤだろうとも思えますが、
おそらく本当に、匂いなどほとんどないのでしょう。
おがくずごとすくって、ジャングルの各所に適宜ばら撒けば、
あとは自然の浄化力ですっきり、ですね。

この中を覗けば、お小水のチューブの行き先もわかるかも、
とは思ったんですが、
このとき私はワンコを連れていたので、ちょっと遠慮。
それに、覗き込んでいるところを見つかっては、私が変態さんです
しかも写真撮ったりして ケーサツに突き出されます。



でもまぁこれ、人の多いところでは採用できない方法ですよね~。
メキシコのジャングルだからできるけど。
有名どころの遺跡(チチェンイッツァとか)でも無理だと思います。
実際、観光地として有名なところは、普通の水洗トイレです。
ご心配なく

蟻塚遺跡:オルミゲーロ

2006-05-17 07:52:33 | 遺跡
いや、昨日から完全に雨季に入りました。
一気に気温が10度も下がって、24度です。
晩はきっと20度切ってるに違いない!てな寒さです。
つい一昨日まで暑い!と喚いていたのに……。
涼しくなったはいいんですが、この時期は毎年のように雨漏りと停電に悩まされます。
ああ、お願いだから、W杯の試合の最中だけは停電しないでサッカーの神さま



今日はまた遺跡の話です。
カラクムルの遺跡からさらに東へ、シュプヒル Xpujil という町までは
50kmと標識にはあるんですが、
時速100~120kmで走ってどうして一時間もかかるんでしょうか?
地図が間違ってんじゃないの、と帰りに車のメーターで計ってみたら、
確かに50kmで、しかも約半時間で到着。
計ってるのがバレたか!?

という、ちょっとおかしな異次元空間にある町ですが。
そこから22kmほど山道をガタガタと行ったところに
Hormiguero、「蟻塚」という遺跡があります。

何となくメキシコらしくない、明るい林の中を通る道で、
途中で野生のオニオオハシなんかを見かけました。
やっと看板があって、駐車場に到着。
誰もいません。
おまけに……ええと、どこ行けばいいの?
というくらい、駐車場しかない。
でもまあ、杭が立って車は通れないようにした小道があるので、そちらへ。
朽ちた木が倒れかかって、風が吹くたび他の木とこすれて、ぐぎぃぃ~~、と唸ります。

そんな道を少し歩くと、受付小屋が見えました。
おじさん、というかお兄さんが出てきて、記名帖に記入。
日曜日なのでメキシコ人(私含む)はタダ。

そしてまた、明るい林の道をてくてく。



この爽やかは何ですか?
メタリックブルーの巨大な蝶がふわ~~~っと飛んで行きます。
セミが鳴いてるけど、鈴のような声です。
チリリン、チリリン、チリリン、とだんだんテンポが速くなって、ジィ~~~~~~~ッ!
セミの声まで涼しげだなんて。
でも実際はすごく暑かったですけどね。

そして、林をぽっかり抜けると、デーン!と遺跡。



ここらの遺跡は、高い塔が特徴のようです。
うむ、蟻塚に見えないこともない……?

正面の彫刻なんか、なかなか見事です。
下の階段を上がったところで、ダンナとワンコはお休み。
私はぐるっと回ってみました。



遠慮なく照りつける太陽、日射病でぶっ倒れそうです。



おまけに、塔の基部にはたぶんチャクモールか誰かが、
仁王さまのようにくわっと口を開けて、ジャングルを睥睨しております。

しばらく座って、誰もいない遺跡でセミの声も何だか遠く、
静かな朝のひと時。

さあ、そんじゃ行きますか~、と腰を上げて神殿から降り、
ちょっとだけ、裏がどうなってるのか見てくる~、と裏へ回りましたら、
道が続いていて、案内板の矢印が。

あれえ、まだ何かあるよ、と行ってみたら、
これまた小振りだけど立派な建物が。



すごぉぉぉい、とまたひと時堪能。
その先にも、草に埋もれた細道があることはあったんですが、
標識もないし、たぶんこれだけだよね、ということで戻りました。

このころに、シュプヒルのホテルで朝見かけた人たちが数人到着。
ベラクルスから来たんだとか言ってました。
三連休だったので、遠出で来たんでしょうね。

出るときに、受付の兄ちゃんに訊いたら、
本当はもっと奥にもいくつか発掘されたところがあるとか。
ええ~、じゃああの細道、行けばよかったの?
でもまあやはりメインは私たちが見たふたつのようです。

また来ればいいね、ととってもメキシカンなことを呟いて
そこをあとにした私たちでした。