メキシコの隅っこ

メキシコの遺跡や動物、植物、人や風景などを写真で紹介してます

スミデーロ峡谷下り

2006-01-24 08:29:37 | 観光
これは、ミソル・ハーの滝を訪ねたのとは違う回のチアパス訪問なんですが、
まあいいですよね。
ちょうどコメント欄で話題に出たので紹介しちゃいます。

前にも書きましたが、ユカタン半島は真水が少ないところです。
熱帯なのでどこも植物に覆われてますし、
ラグーナも海もありますが、それらはもちろん塩水か汽水で、淡水じゃないです。
まあ雨が降るので、水が少ないという印象はほとんどないんですが。

日本へ帰ったとき、実家の近所を散歩していて、
何だか山からダバダバダバダバと途切れることなく流れる川に感動しました。
いったいどこからこんなに水が湧いて流れるんだ?

で、チアパスに行くとやっぱり水の豊かな地方だなあ、と感じます。
その最たるものが、このカニョン・デ・スミデーロ。
チアパス州都トゥクストラ・グティエレスの郊外から、モーターボートで
一時間くらいで往復してくれるツアーがあるので、行ってきました。
ツアーって言っても、乗り場がいくつかあって、
人の多いところからだと乗り合いになってボート代も割り勘なんですが、
私たちが最初に行ったところはあんまり人がいなくて、
でも犬連れでもあるから他の人と一緒では迷惑かも、
ということで貸切ボートに。高かったですけどね~



こんな峡谷です。
これ、州都である都会(一応ね)からほんの10分くらいのところなんですよ?
いや、チアパスってすんばらしい。



水はひたすら緑。



ちょっと半分洞窟みたいになったところがあって、
その天井近くにグアダルーペの聖母が祀られてました。
ちょうど、河面に反射した光が天井にきらめいて、雰囲気出してます。



少し行くと、遥か上から流れ落ちる細い滝。
Velo de novia 、花嫁のベール、という名の滝だそうです。

このスミデロ河は雨季と乾季で水量は変わりますが、
崖の高さは一番高いところで900m、川の深さは100mだそうな。
私たちが行った9月は雨季で、水量増えてました。
水面から丸太が何本も覗いていて、あれは何、と訊ねると、
乾季に水のないところに生えた木なんだとか。
なんで丸太になってるかというと、それを薪に採る人たちがいるから。
なるほど、薪を山と積んだボートとすれ違い、
乗ってる人たちがうちのワンコを見て笑う。



ワンコも笑ってます。しゃ~わせ~。
ボートに乗ったのはこのときが二回目、かな。
乗り降りに多少あたふたしますが(乗り場によっては犬の足じゃいけないところもあるし)
まあだいたい問題なく、乗ってしまえば平気です。

陽射しはきつかったですが、モーターボートで走るので風が爽やか、
日陰に入ると寒いくらいでした。



ツアーで一番奥に当たる大滝。
ボートですぐ下まで行ってくれるので、水浴び状態です。

下の岩は、常に水にさらされて、苔の生えた岩がこんな形に。



クリスマスツリーみたいでしょ、ということでした。

帰り道では、こんな光景を。
うおおおおっ!



わかりにくいですが、ワニたちのお昼寝です。
これはワニ園に見学に行くよりずっと前のことで、
このときに興味を持って、もっとじっくり見たいと思ってワニ園に行ったのでした。

これはすごい。



ワニの王様。
でも、頭にオレンジ色のちょうちょが二匹止まってます。


ついでに、うちのワニ。



ワンコとツーショット。

ニャンコとも仲良し~。



目が一緒だしね?




◆ お知らせ
明日から一週間ほどシティへ出かけます
そのあいだ更新止まりますので、ご了承ください。
帰ってきたらまた、新しいネタ、古いネタ取り混ぜてご紹介していきます~ 

ナワトル語の発音

2006-01-23 11:11:22 | ナワトル語のお勉強
今日は日曜日なので(関係あるかな?)、ナワトル語にしましょう。
教科書では豚肉の話のあと、名詞の変化や動詞の活用例が出てくるんですが、
今日はそこをちょっと飛ばして、発音のところを読みます。
ちょうど、chamoyさんのブログで
ナワトル語の発音って難しいよねえ、という話が出ていたことでもありますし。

まずは

母音

a, e, i, o, u の五つ。
発音はスペイン語と同じ、ということは日本語とも同じです。
これは問題なし。

子音

こいつが問題。

まずは

破擦音:  ch, tl, tz  (発音はスペイン語と同じ、まあそのまんま)
摩擦音:  j, x, z    (jの発音はスペイン語と同じ、喉奥で発するハ行見たい、と言えばいいかな?
               xは「シュ」の発音、z は「s」の発音)
側音:   l        (発音はそのまま)
鼻音:   m, n      (発音はそのまま)
閉鎖音:  p, t, k     (発音はそのまま)

それから saltillo なるものが言及されてます。
これもあって、閉鎖音だと書いてありますが、何なんだろう?
日本語の小さい「っ」みたいなのかな?

それから、メモとして、
ナワトル語にはない発音

B, D, F, G(*), Ñ, R, RR, V

だそうです。
Gに関しては、[ga,go,gu]がないそうで、ってことは[げ,ぎ]はあるのかな。

にしても、BとDとG(半分)がないってことは、濁音がほとんどないわけですね~。
独特の響きはそこから来るのかしらん。

それから、国際的発音記号による表記、
理想的アルファベット表記、
実用的アルファベット表記、
の三つが並べて書いてあります。

発音記号は記号なので、普通のアルファベットにかなり変な「記号」が混じってしまいます。
理想的アルファベットは、日本人には却って読みやすいでしょうか?

例文はこんなの。

【理想的アルファベットによるナワトル語】

kuix kemmanian aka tizitl otiknotz,
inik mitztla'powiz, in anozo ik mitztlakuikuiliz,
in anozo mi'chichinaz in anozo mitzkuakuikuilo:
kuix noze ik tiknotz,
immitznextiliz in tlein otikpolo:
anozo mixpan kiman atl?

これでは、スペイン語使用者の目には「k」だの「z」だのがやたら多くて読み辛い、ということで、

【実用的アルファベットによるナワトル語】

cuix quemmanian aca ticitl oticnotz,
inic mitztlahpohuiz, in anozo ic mitztlacuicuiliz,
in anozo mihchichinaz in anozo mitzcuacuicuilo:
cuix noce ic ticnotz,
immitznextiliz in tlein oticpolo:
anozo mixpan quiman atl?

では、主に「k」を「c」もしくは発音によって「qui」「que」に
saltilloと表わす「'」を「h」に
「w」を「hu」に、置き換えてますね。

ん? 「w」なんて子音、リストに載ってなかったぞ~~!
こういうところがとってもいい加減です……

え~と、どっちにしたってひじょ~に読みにくいし、
さっぱり意味がわからんぞ~~~!!!
というのは同感なんですが、
ま、発音の話なのでご容赦を。

一応ね、訳文載ってるんですよ。
載ってるんですけど、そのスペイン語がこれまた……

こんな意味だそうです。

「治療師を呼んで、運勢を読んでもらうか呪いを解いてもらうかしたのかい?
 それでそのために髪の毛を切ったのか?
 それとも、なくした物を見つけてもらうために呼んで、君の前に置いた水で占ってもらったかい?」

この文章を理解するには……
ナワトル語の発音だの文法だの単語だのを遥かに超えた文化理解が必要なようです。

道は長いぞ~~~
千里の道も一歩から。

ずん。

これが一歩目。

あ、目眩が。

プレデターの滝

2006-01-22 09:16:37 | 観光
去年の5月にゴールデンウィーク、じゃなくてなにかの連休があって(なんだっけ?)
チアパスに三日ほど遊びに行きました。

まずは西回りでパレンケに行ったんですが、祝日ってこともあってすごい人出
それでもタヒン(ポサリカにある遺跡)では犬も問題なかったので、連れて入っていいか訊いてみたら、すげないお返事~
ダンナだけ入って、私と犬は外でお留守番しました。
まあパレンケは前に(って10年前ですけど)一度見てるし、いいか~。

で、私はそこをパスして、南へ向かいます。
途中に、ミソル・ハー Misol Ha という滝があったので見学しました。
それが、ここ。

有名な滝アグア・アスル(あら? これはもう紹介しましたっけ? もうろく……)と違って、
人が少なく、かねを叩くようなセミの声が周りに満ちてます。
車を停めて道を下っていくと、おお、白糸の滝が、じゃなくてミソル・ハーですね。

裏手から回っていくと、滝の下の道を歩いて裏から眺められます。



なかなか涼しくてよいです。
ワンコも気に入った様子であちこち匂いを嗅いでます。
案内の男の子が寄ってきて、
映画『プレデター』のロケに使われた滝なんだと教えてくれました。
うーん、そうだっけ? こんな風景あったかなあ。

話はずれますが、『プレデター』よりも『エイリアンvsプレデター』が
私にはめっちゃ面白かったです。
プレデターは知ってはいたんですが、ちゃんと見たことはなくて(あとで見ました)、
いろいろ先入観なしに楽しめたからかなあ。
カッコよかったです~。あのプレデター大好き~~
エイリアンもかわいいけどな~。

さて、
滝の裏を通って向こうのほうに、



見えますでしょうか? 
橋を渡って細い道を登ったところに洞窟があります。
どうやらプレデターに使われたのはあそこら辺なのかも。

行ってみたかったんですが、足場が悪くてワンコが行けそうにないし、
私もサンダルだし、ということで諦めました。
洞窟はけっこうあちこち見てて、ま~どれ見ても似たようなもんだしな~、と思っちゃったんですね。
ちょっと後悔してますが。
またチャンスあったら行ってみようっと。

もしくは誰か、行って写真レポ書いてください~(他力本願)。

ワニは口を開けて昼寝する

2006-01-21 10:00:04 | 動物
これも、以前別のところで一部公開した写真ですが~。

近所にワニ園があって、見学に行きました。
まぁあんまり立派なところじゃなくて、
湿地帯のあいだを抜ける散歩道とラグーナで泳げるところ(ワニはいないらしい)、
そしてコンクリートで仕切ったワニのプールが30ばかり並んでます。

お昼ごろだったので、ワニたちはみ~んな
どべ~~っとお昼寝中。



妙な侵入者にいかって吼えてるところ、じゃないです。
暑いので、口を開けて放熱しながら寝てるとこ……

しかし、みんながみんな、口開けて寝てると笑えます。



んがーーー。
いびきまで聞こえそうです。

子ワニももちろん口開けてうとうと。



口の中がチーズみたい。
触ってみたかったですが、うひゃっ!とびっくりして口を閉じられたら
指がぽろん、と取れるかもしれないので、やめておきました。

おじいちゃんの木陰のお昼寝。



はぁと型のお鼻の穴がかわいいです。



ワニの手。ちゃんと指が5本ある~。
というか、掌を上に向けて寝る態勢ってワニとしてはどうなんだ。
かわいすぎ。



ワニの足。
こちらは指が4本、しかもけっこう長いし、いかにも泳ぐのに力強そうです。
爪は三本にしかないですね。手も同じ。

ワニばかりじゃなく、クロコンドルもいます。いっぱい。


ワニの食事のおこぼれをもらってるんでしょうか。

イグアナもいます。


ワニに食われないのかなあ。
ワニはいつもたっぷりご飯もらってるし、
いざとなればイグアナは金網から外へ逃げられるのかな。
それとも爬虫類同士、お友達なんでしょうか。
でも前、どこかでワニとボアが食い合って、両方死んじゃったって写真見ましたっけ。



あ! これはすごくコンドルっぽくないですか?
カッコいいけど、あんまり近付くとポーズやめてしまいそうだったので、
金網越しで残念です。
羽乾かしてるんでしょうか? 雨も降らなかったのに~。

このワニ園にはクモザルの檻もあって、お猿さんとも遊んできましたが、
その写真はまたいつか~。

少年サッカー

2006-01-20 08:43:51 | サッカー
今日はちょっと古いネタですみません。
前にも一枚だけ出した、子供サッカーの見学に行ったときの写真です。

サッカーバカが高じて、テレビ観戦だけじゃ物足りなくなり、
まああげくにはるばるチアパスまで出かけた話は前に書きましたが。

これはその少し前、ダンナの同僚がやってる子供チームの対戦を見に行ったときのです。
サッカーしてる子供も元気いっぱいでかわいかったけど、
周りでお兄ちゃんやお姉ちゃんの応援に来て遊んでいる子供もかわいい。
双子がいて、これまたこっそり写真撮りました。
けど一人下向いてちゃ、双子かどうかわからんがな~。
しっぱい。 エヘ

ダンナの同僚ってのはアメリカ(メキシコのリーグチームの名前、USAではありません)のファンで、
自分がコーチしてるチームももちろんアメリカ、ユニもアメリカ(まっ黄っ黄~)、
10番選手は自分の娘。
おいおい(笑。

この人のアメリカファン振りについてはいろいろエピソードあるんですが、
まあ某所ですでに書いてるのでここでは割愛。

対するチームはアトラスです。
これも一部リーグにあるチーム(弱い)を模倣したチームなんですが、
これが強い。
いやすごい。
強いのは10番の男の子一人かもしれませんが、只者じゃないなコヤツ



この、真ん中の子です。



ここなんか、並みいる敵を振りかわしての活躍。

まあ、そんでも、うまい子もヘタッぴな子も、それなりにいっしょけんめー頑張ってます。



多少太ってたって気にしません。
体重を武器に体当たり!
シュートだってそれなりにパワーがこもるわけだし。



ぼっかぁぁぁん!と蹴ったところ。
エースゴールキーパーがまた、ちっこくてかわいいんですよ~。
いいのか、こんなおちびキーパーで。
でもキーパーがちっこいのはメヒコサッカーの伝統かもしれません(笑。
目指せ、ホルヘ・カンポス!

まあ、子供サッカーなりの揉め事や喧嘩やファウルもあって、
テレビで見慣れているプロの大人の試合とは一味違いました。
なんたって、親御さんたちの声援がすごい。
もうそのうち自分でピッチに乗り込んで行くんじゃないかってパワフルさですもの。いやはや。

そして、誰かがファウルを受けて倒れたりすると、
みんながわらわら~~と集まってくるんですね~。
お~い、ど~したぁ、大丈夫かぁ~~。



こんなのも微笑ましい光景です。
大人だったらわらわらと寄ってくることはあっても、
それは手当てに入ってきた医師団が持ってるペットボトル目当てがほとんどですもん

何にしても、さわやか、というにはやや暑かった秋空の下、
元気に走る子供たちを見て、こちらまでエネルギーもらって帰った週末のお昼でした。

ナワトル語をはじめましょう

2006-01-19 10:49:38 | ナワトル語のお勉強
え~と、クロコンドル Zopilote からいろいろ気になることが出てきました。

コメント欄で、「ろて」の -ote 部分は増大詞かも、なんて書きましたが、
微かな記憶を辿ってみると、
ナワトル語の -tle という語尾が言いにくいためにそれが訛って -lote になった
という話を聞いたような気がします。

それで、こんな本を持っていたことを思い出して引っ張り出してみました(写真参照)。

Tlahtolnahuatilli、古典ナワトル語の15巻にわたる教科書です。
15巻たって、一冊一冊が薄っぺらくて、中は漫画とか、まあ大した量は載ってません。
いつだったか文化会館で安売りしてて、興味本位に買って、
最初の数ページでくらくらして放り出した記憶があります。

なにしろ一ページ目から机に向かった恰幅のいいおじさんが本を広げて
XIQUITTACAN QUENIN TLACEMPANAHUIA INIC YECTLI IN NAHUATLAHTOLLI!
とか叫んでるんですよ。
さっぱりわかりませんて。

しかしそれは置いて、次のページにはほっとすることにスペイン語で説明が。
曰く、ナワトル語は地上でもっとも美しい言語のひとつであり、
その音声と柔軟さと豊かさにおいてギリシャ語やラテン語にも匹敵するとか。
ほー。
曰く、北メキシコから南は遥かエルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグアまで話されていたとか。
ほほー。
さまざまな民族が乱立するこの地域で、ナワトル語はかつてのラテン語のような共通語の役割を果たしていたんだそうです。

よってナワトル語を学ぶことはメキシコ人の義務である!
とおじさんは主張してます。
ま、メキシコ人じゃなくても学んでもいいでしょう、たぶん。

それから文法用語の説明が少々あって、
ナワトル語はuna lengua aglutinanteであると。
これ、私は早合点して「膠着語」だと理解したんですね。
ところが、次の項目には、ナワトル語は屈折語だと書いてある。
一回目はこの辺で挫折しました。

あんまり関係ないので飛ばしてもらっても結構ですが、
屈折語というのは代表的なのは印欧語です。動詞が人称や時制で変化(屈折)する。名詞が格によって変化(屈折)する。
膠着語というのは日本語や、モンゴル語もそうだったかな? 単語単位では変化しないで、助詞をくっつけることで格や時制を表わす。
また、孤立語というのもあって、代表的なのは中国語。これは単語がまったく変化せず、文中における単語の位置で格を表わしたりします。

なので、膠着語だと日本語と似ているということに。
しかし屈折語でもある?
と混乱しました。中間的な性格の言語なのかな、とか。

しかしよく読んでみると、文法的な分類が膠着語というわけではなく、
単に、単語をいくつもくっつけて(膠着)ひとつの単語にできる、という意味だそうです。
なんだー、そんなの日本語だってドイツ語だってできるわさ。

と思ったら……。
出てきた例がこんなのです。

TIPITZONACACUAZNEQUI = Tu quieres comer carne de puerco.
「君は豚肉を食べたい」

そ、そんなこといきなり言われても。いえ、今は別に食べたくないです。
てか、さすがにこれをひとつの単語にすることは日本語でもドイツ語でも難しげですな。
いや、日本語は読点をあいだに入れなければ、これもひとつの単語と言えるか……?
KIMIWABUTANIKUWOTABETAI
うん、充分ナワトル語に対抗できるわ。

これを分解すると
  TI = tu 君は
  PITZO = pitzotl 豚 の語幹
  NACA = nacatl 肉 の語幹
  CUAZ = 動詞 cua 食べる の直説法未来形
  NEQUI = 動詞 ~したい(querer)の直説法現在形
になるそうで、
ふ~~ん、少なくとも語順は日本語と一緒だなあ。

というあたりで今日は息切れ。

でもちょっと各巻の巻末にある単語リストなど眺めてみました。
すると、ありましたありました。
Huexolotl = Guajolote 七面鳥
もっと見てると
Huilotl = paloma 鳩
おおっ、鳥だよ。さらには
Papalotl = mariposa 蝶
というのもありました。
ん? papaloteってスペイン語(?)で「凧」だよな。元は蝶だったのか。
で、あ、もしかして飛ぶものが -lotl なのか?
と思ってたら
Tlatzacuillotl = la puerta ドア
なんてのも。うーむ、ドアは飛ばんぞな。
じゃ、動くもの、とか?
実は別に全然規則なんかないとか?
アホロートル Ajolotl ってメキシコ特産の動物もいましたね。
まあもうちょっと読み進めば説明が出てくるかも。

ちなみに、拾い読みしてると
calco ってのが出てました。
cal は「家」で、カルコは「家の中で」という意味だそうです。
そう言えば地名に多いですよね、なんとかカルコ。
コマルカルコとか、ショチカルコとか。
コマル Comal ってのはトルティーヤを焼く薄い鉄板のことですから、
コマルカルコってのは家の中の鉄板、ってこと。
ほえ~
って、ホントか嘘か知りませんが、納得したところで今日はおしまい。

これからときどき(あくまでときどき)勉強していくことにします。

マゲイから作るお酒の話

2006-01-18 09:15:36 | 食べ物・飲み物
ちょっと勉強してみました。
とはいうものの、付け焼刃でそこらに書かれたものを読んだだけなので、
どこまで信憑性があるとか、あんまり当てにしないでくださいにへら

メキシコシティからテオティワカンへのツアーってのには
事情があって二回ほど参加しましたが、
二回とも途中の村へ連れて行かれ、そこでマゲイの葉先を使った針と糸、
マゲイの葉の表面を薄くはがした半透明の「紙」、
そしてテキーラの原料となる樹液の発酵を見せてもらいます。

これは二回目のときに立ち寄った村ですが。



どこに行っても空だけは綺麗だ~。

で、マゲイの植物は昨日お見せしたとおりですが、
メキシコに伝わる神話ってのを読みました。
なかなかぶっ飛んでて面白いです。

その昔、マヤウエルという女神がいたそうです。
この女神には400の乳房があり(ちょい想像したくない姿ですかね)
同じ数だけの近隣の部族をその乳房で養っていたとか。
けれども彼女は、嫉妬深い怪物の女主人ツィツィーミトルによって天空に幽閉されていました。
この二人の関係とか、謎ですね。
で、ケツァルコアトル(これも神さま)がうら若きマヤウエルをその牢獄から救い出し、
取り残される部族の人間たちには嘆かないよう(お乳の代わりに)
オクトリ(プルケ)という飲み物で憂さを忘れ踊りと歌を楽しむように仕向けたとか。
で、マヤウエルを奪い取ってケツァルコアトルは地上へ逃げたんですが、
女怪物ツィツィーミトルと悪魔の軍団が追ってきます。
それでケツァルコアトルは自分自身とマヤウエルを木の姿に変えて追手の目をくらまそうとしたんですが、
見つかっちゃって彼女はバラバラに引き裂かれてしまった。うーん、もうちょっといい手を考えればよかったのに
ケツァルコアトルはバラバラになった木の枝を地面に植え、そこからマゲイが生まれたんだとか。

うーん、それ、マゲイからプルケが取れることの説明になってないんですが?
まあ細かいことは気にしない気にしない。
それより何となく、手塚治虫の『火の鳥』にこんな話があったっけなあ~。

ま、それはともかくとして、
アガベ属には400種以上もの種類があるのだそうです。
エネケンは、昨日書いたように、その中の一種、Agave fourcroydes というものから取れる繊維だそうです。
サイザル麻、シーザル麻、ともいうらしい。あ、その名前はなんか聞いたことある!
エネケンと同じものだとは知りませんでしたが~。
NANAOさんブログのエネケンコーナーをまだ見てない人は必見~。

で、お酒の話です。端折って言うと、
プルケはスペイン人が来る前にインディヘナたちが作っていたアルコール度の比較的低いお酒、
メスカルはそれを蒸留して純度を高くしたもの、
テキーラはメスカルの中でも決まった種類のアガベから決まった工程で作られた特別なもの、
ということらしいです。
また、テキーラはハリスコ州が中心で(テキーラ村で作られたのが最初とか)
メスカルはオアハカ州が中心だとか。

ええと、上の村で見せてもらったのは、こんなんです。



なかなか年配っぽいマゲイの真ん中だけがくり抜かれてます。
その脇に、こんな道具が。



鉄のスコップみたいなのは、中の樹液をすくい出すスプーンで、
木のひょうたんみたいなのは……なんだっけ? 忘れました。
右側に白っぽく光ってるのは、マゲイのまだ丸まってる葉先を切り落としたものです。

んで、中央のくり抜かれたところに樹液が溜まって自然発酵してる。



おいしいもんだから、蜜蜂がいっぱい集まってます。
溺れてる奴もおります。

話変わりますが、日本の大学にいたころ(何十年前、とか言わないように)、
社会学系の講義で「国民性 メンタリティ」というものを定義した学者の話を聞きました。
曰く、国民性とは、注文したビールに蝿が入っていたらどう行動するか?なのである。
アメリカ人は、蝿が入っていた旨を告げてもう一本出してもらい、一本だけ飲んで一本分の料金を払う。
イギリス人は黙って二本目のビールを注文し、二本目だけを飲み、二本分払う(紳士だから)。
フランス人は責任者を呼べと大騒ぎし、謝罪させて一本ただでせしめる(もちろん蝿無しのを)。
ドイツ人はアルコールで蝿の黴菌は消毒されていると論理的に考察し、蝿を取り出して残りのビールを飲む。
ロシア人は蝿が入っていることに気付かずに飲み干す。

欧米の学者だったらしくて(名前は忘れました)、日本人がどう行動するかは考察してくれなかったようです。
で、チューリヒだかどこだったかで旅行中に頼んだ飲み物にショウジョウバエが入ってたことがありました。
川を見下ろすテラスでロマンチックに、でもなかったですが、まあショウジョウバエだしね~(実験で見慣れてる?)と
ドイツ人並みにつまんで川へポイ。
さらに飲んでいると、もう一匹浮き上がってきました。
おいおい、と言いつつつまんでポイ。
しかしさすがに三匹目が浮かんでくると、いちいち気にして飲むのも面倒だし~、
とウェイトレスさんに見せますと、無言で引っつかんで下げていきました。
新しく出してくれたのには蝿は入ってなくて、ちゃんと飲めました。

で、そういう私なので、ハチが何十匹溺れていようと、
そこから鉄のスコップで汲み出された樹液も平気です。
まあ、お味はどうってこともなく、うっすら甘くアルコールもほのかでした。

テキーラにはさらに大きく分けて三種類ありますよね。
安いのと中くらいのと高いの。
Tequila blanco は一番安くて簡単にできる奴。
Tequila reposado は中くらいの値段で、最低二ヶ月寝かした奴。
Tequila añejo はいっちゃん高くて、最低一年寝かした奴。
らしいです。

あ~、今日はいっぱい勉強しました。
関係ないけど、さすがにノルテ(北風)の季節に入ったようで、外ではすごい風がビョウビョウヒュウ~~~~と唸ってます。

オアハカ特産リキュール

2006-01-17 10:10:37 | 食べ物・飲み物
ってのを、ダンナが同僚からもらってきました。
その同僚ってのは、私たちと一緒にヨーロッパ旅行をしたこともある人で、
オアハカ出身なので、実家に帰るごとに何かとこうしてお土産を持ってきてくれます

ちょっと珍しかったので、写真撮ってみました。



Crema ってのが商品名でしょうか?
「クリーム」???

で、「100% Agave」と書いてあります。
アガベってのは、これです。



道端に生えてる草。
ってまあメヒコにはどこにでも生えてるってことなんですが、
別名マゲイ Maguey ともいいます。
エネケン Henequen という種類もあるようです。

アガベはこの植物の学名で、
マゲイはマヤ語か何かで、
エネケンというのは数あるアガベ属のマゲイの中の一種、
ということのようです。
写真に写っているのはエネケンです。

で、マゲイから作られるお酒というと、
テキーラ tequila
メスカル mezcal
プルケ pulque が有名ですね。

どう違うのかと訊いてみたことあるんですが、
同じ植物から作っても、蒸留の度合いや発酵のさせ方が違うのだ、とのこと。
うろ覚えなんで間違ってるかもですが、
確かプルケが一番アルコール度が弱いんだっけな?
んで、テキーラとメスカルは……忘れました

このオアハカ特産リキュールは、アルコール度18%となってます。
テキーラとか、どれくらいでしたっけね?

たぶん、セットで届いた、竹筒で味わうものなんでしょう。
なかなか風情があってよろしい(?)。

んで、味見してレポを、と行きたいんですが、実はまだ封を切ってません。
いや、一応薬飲んでる療養中(?)の身なんで、
それがすんだらぜひとも味わってみたいと思います。
どうも、このラベルに果物の絵がワンサカ描いてあるところを見ると、
とんでもなく甘いのかも……

明日は、メキシコシティで見せてもらったテキーラ作りの現場を紹介します~。

ん?
今日のこれはカテゴリ、「食べ物(飲み物)」か「植物」か、どっちや?

ゴミ掃除屋さんのクロコンドル

2006-01-16 06:43:48 | 動物
こないだコメント欄で話題にも挙がったことなので、
今日はクロコンドル zopilote を紹介~。
と言っても以前よそで写真をお見せした人も多いと思いますが、
重複はご容赦ください。

まずは、もう一度ちゃんと調べてみました、コンドルとハゲワシの関係。
ま、一応生物学を修めた私としてはきちんと知っておきたいところですが、
どっちでもいい人は飛ばしてください。

コンドル condor
タカ目コンドル科Cathartidaeの鳥の総称,またはそのうちの 1 種を指す。
この科の鳥は,南北アメリカの特産で,大型の腐肉食性の猛禽である。
形態と生態は,旧世界に分布するハゲワシ類に似ているが,
ハゲワシはタカ科に属し,コンドルとは科が異なる。
ただし,英語ではカリフォルニアコンドルとコンドルの 2 種のみをcondorと呼び,
他の 5 種とハゲワシ類をともにvultureと呼ぶ。
日本では condor,vulture をともにハゲタカと訳すことがあるが,
ハゲタカは鳥学上の用語ではない。

コンドル科には 5 属 7 種があり,いずれも体は大きく,
いちばん小さなクロコンドルでも全長 55cm,翼の開張が 140cmある。
最大のコンドルとカリフォルニアコンドルは全長 130cm,開張 300cmに達し,
タカ目の中では最大。(以下略)

竹下 信雄



キャッシュしか残ってないサイトからの引用なので、URLは省略します。
また、別サイトでは、DNA検査からコンドルはタカよりもコウノトリに近いという学説も出ているようで、
コウノトリ科に分類しているところもありました。

さて、うちの近くには場があって、その隣の木はいつもこやつらでいっぱいです。



ああ、
食事中のかた、ゴミとかあまり見栄えのよくない動物が苦手のかたはご注意ください!
今日は遠慮なく見苦しい写真を載せていきます!


都会でも割と見る風景じゃないかと思いますが、
空を旋回していることが多いです。
下から見るとこんなふうに。



翼の先端が白いのが特徴です。
一番手前の大きいのは、カーブを切っているところでしょう、尾羽が広がってますが、
普通まっすぐに飛んでいると、尾羽はもっと細く見えます。

で、場からそう遠くないところに空き地があって、
そこにときおりゴミの山ができます。
そうすると、もうあっという間にそれがクロコンドルの山と化します。



一度じっくり観察したいと思って、カメラを持って近付いてみました。
近くから見ると、こんな顔してます。



空を飛ぶ雄姿の割には、素顔はしょぼいですかね。

はじめ、車を止めて歩いて近付いたら、どわ~~~っと飛び散って逃げられてしまいました。
どうやら車のまま近付くほうが怖がられない様子です。
ゴミ捨てトラック&回収トラックが出入りするので慣れているのでしょう。

車の窓からだとけっこう至近距離で写真が撮れました。



どう? オレ、ちょっとカッコいい?



コイツにはわっさわっさと逃げられてしまいました。
翼の先端、上から見ても白いんだねえ。



ゴミの山に整列して、やや緊張した皆さん。



さりげなく犬が混じってたり。



さりげなくシラサギが混じってたり。

シラサギって、詐欺じゃないですか!? いや、シャレじゃなく。
なんかね、メキシコにくるまでは私のシラサギのイメージって、
ひっそりと水辺にたたずむ貴婦人だったわけですよ。
ほのかにピンクの睡蓮が咲いてたりするとなおよろしい。
ところがメヒコじゃシラサギは
ぶんぶん車が通る道端で、黒いゴミ袋を破ってゴミを漁るという、
もうまるきりカラスと変わらん所業に及んでいる!
いやはや、もう勘弁してくださいな光景です。

野良犬たちが元気に混じってゴミ漁りしてるのは、
じゃあいいのか? と言われると……
まあシラサギよりは許せる気がする。



ま、シラサギにしてみればそんなのは勝手な人間のエゴで、
こっちだって食ってかなきゃなんないのよ!てなもんでしょうが。

というより、これ、ホントにシラサギでしょうか?
実はちゃんと調べてないので、別種の可能性はあります、スイマセン。

で、一緒にゴミ漁りしている犬たちも、車に撥ねられて死んでしまうと、
コンドルたちが掃除してくれるわけで。

写真、本文では小さめに掲載しておきます。
犬の死骸がイヤな人はクリックしないでください。



なぜかこんな風景にも特に嫌悪感を感じなくなってしまった私は、
すっかりメヒコ人化してますか?
でも、誰だっていつかは死ぬもんなあ。
私も死んだらコンドルに食われて綺麗に骨にしてほしいかも。
鳥葬って、無理でしょうかね~~?

内緒話

2006-01-15 07:20:41 | 親バカ
二日続けて親バカもどうかとは思うのですが、
今日は扁桃腺炎が本格的になっちゃって医者行ってきました。
例によってすぐに抗生物質ですね。
よく効くからいいんだけど、眠くてかないません。
ま、今日はサッカーないし、ごろごろ寝てることにします。
というか、寝てます。

寝ててもサッカーは見られるんですけどね、
目さえ開けていられれば。

うちのテレビは(まだ今のところ)寝室にあります。
ときどき犬と猫が邪魔しに来ます。



こらこら、見えんじゃないか。
写っているのはネカクサのGKヴァスケスです。
よく頑張ってるよねえ。チバス、ゴール割れないねえ。
いや、実はね……。と犬が猫になにやら耳打ち。
こらこら、君たち、何を話してるの。



だからね、もにょもにょむしょむしょ……。
ほほ~、ふむふむ、なるほどねえ。



というわけでね、ひそひそ、ぜったい内緒の話。
こらこら、画面が全然見えんがな!



そんじゃま、ちょっと位置を変えますかね。よっ、と。



いやでもテレビ見ながら内緒話にはやっぱりこうしかないよ。
ねえ、今日の審判はどうだろうね? まあまあかね?
うーん? それよりこっちが気になる……。



ほら、試合見てごらんよ~。
あっ、ホントだ!
こら、こっちにまるで見えんと言うとろうが!!



あ~んなこと言っちゃってさ、ホントはサッカー見ないで写真ばっか撮ってるんだよね。
足でつついてもダメ~。



んね~!
ね~!
すっかり意気投合しとるな……。



と見えますが、実はワンコのほうはそろそろ集中力が途切れてます。
そして、いつニャンコが「こらっ、もっとまじめに舐めなさい!」とお仕置きに出るか、
ちょっと警戒中。
本音は、そろそろやめたいなあ~。
しつこすぎても怒られるし、やめるのが早すぎても怒られるし……。
いろいろ世の中難しいぜ……。

魔の一日の終わりのバカ面

2006-01-14 08:34:15 | 親バカ
今日は~~、怖~い話です~。
ということもないですが。

ま~メヒコは楽しいこともいっぱいあるけど、
溜め息つきたくなることも、事実、多いわけですな~。

今日は、明日高額のお買い物をしよう!と張り切って、
そのためのお金を引き出しに銀行へ行きました。
最初の銀行ではさんざん並んだあげく、今お金がないので本店のほうへ行ってください、と言われ、
まあそのくらいは普通のことだし、4時までにってあと10分だけど、それも何とかクリア。

しかし、その途中で黒猫が車の前を横切りました。
左から右へ。
不吉なのは右から左だっけねえ、などと思いながら、
でもこんな街中の大通りを、と不思議に思って猫が消えたほうを見てみましたが、
猫はいませんでした。

ダンナが車を駐車するあいだに私は先に入って並び、
銀行の大きなデジタル時計を見上げて、
あ~、今日って13日だっけ、金曜だったりして。
と思ったら、金曜でしたね。

窓口で順番が来たら、カードがブロックされているのでサービスカウンターのほうへ行ってくれと言われました。
そこでまた順番を待ってたんですが、ソファに女の子が座ってました。
年のころは、12,3歳でしょうか。
どこかの学校の制服らしいエンブレムのついたブラウスと細縞のスカートに白いソックス、
メキシコでも人気の日本アニメの女の子みたいにストレートの長い髪を腰まで伸ばし、
左右にちょっとだけつまんでくくった印象的な子なんですが、
ええと、何だか無表情に、身動きもしないで座ってるんです。
他にも子供がいて、わーーーい!と数人で走り回って遊んでいる、
そのうちの二人ほどがその女の子のすぐ隣に飛び乗るように座っても、
いや、よく似てるし姉妹じゃないの? と思うんですが、
変わらず無表情。メキシコ人の子にしちゃ変わってるなあ~。

私たちの順番が来たので入っていって、そのあとちらちらと見てたんですが、
大人たちがどんどん出て行ってもその子は微動だにせず座ってます。
で、私たちのほうも例に漏れず揉めまして、
結局「またのお越しをお待ち申し上げております」で出直す羽目になるのは
まあいつものことなんですがね、え~え
で、ふと思い出して振り返ると、さっきの女の子は消えておりました……。

目的は果たせず、明日に予定したお買い物は月曜日以降に持ち越しとなり、
あげくにダンナが駐車しようとしたときうっかりぶつけて
テールランプのカバーを割った、
というのが今日の収穫。
うーん、やっぱり13日の金曜日、黒猫と幽霊を見てしまったか

まあ別にこれくらいで凹むわけでもないんですが(日常茶飯事だもんな~)、
ダンナは不機嫌だし~。
私はちょっと扁桃腺腫らしちゃってしんどいのに出かけて、ちょいぐったり。

ま~、そういうときはうちのアホ犬の顔でも見て笑うしかないですね。
というわけで



うひょ~~~っ!

笑う犬。

この前ちょっと寒かったときに思いついて、
私のお古のシャツを着せてやったら、この顔。
何か、新種の遊びだと思ったらしく、うきうきしちゃって。



似合う? かわいい? えへ、ホント?

あ~、厄も逃げていきそうなおバカ面 
これだから、親バカにも磨きがかかりますって。

マヤ儀式ツアー最後の日

2006-01-13 08:13:25 | マヤ儀式ツアー体験記
というわけで、最後の日です。
メリダのホテルに戻って、翌朝みんなで朝食。
そのあと、最初の日に集まった集会用の広間で最後の儀式をします。

まずは今までさんざんやった、石とか花とか水とか
曼荼羅に広げての儀式。

それを済ませたら、曼荼羅の上を片付けて、
みんなで買い集めてきた豆・穀物類を山と積み上げます。



ちょっと水晶のかけらとかお金とか花も混ぜますが、
大豆、あずき、米、レンズ豆、黒豆、ひまわりの種、などなど、
なかなか壮観。

私はこのツアーの最中でも何が一番面白かったかというと、
遺跡やセノーテやも楽しかったですが、
いろんな形の変わった木の実を集めたのが一番の収穫でした。

よって、この穀物の山もなかなか魅力的。
これを数人でざっくざっくと掻き混ぜ、
さらにお祈りとかなんとかして清め(?)、
そのあと人数分に小分けして袋に詰めてお持ち帰りです。

そのあとは、参加者が自由に発言してよろしいってことで、
不思議体験語っちゃう人とかもおりました。
私たちは帰りのバスの時間が迫ったので、途中でさようなら。
てか、12時に終わると聞いていたので1時のバス取ったんですけどね。

というわけで、無事終了。
バスに揺られて6時間かけておうちまで。



朝から晩まで大勢の人と一緒にいるので、
そういうことに慣れていない私は疲れはしましたが、
面白い体験だったと思います。
集まっていた人たちも、まあ多少話の噛みあわないところはあったとしても、
それを押しつけるような感じはまったくなくて、
儀式も無理強いされることはなく、できること、やりたいことだけやっていればいいし。
私個人には、オーストリア人夫婦とドイツ語で話ができたのが嬉しかったかな。
ダンナ以外のちゃんとしたドイツ語に接するのは久し振りだったので。
マヤ儀式にキリスト教がかなり混じっちゃっているのが残念でしたが、
参加者の大多数がクリスチャンであることを考えれば、
そのほうがみんなには馴染みやすいんでしょう。
スペイン語のわからない人のためには別料金になりますが、
通訳もつけてくれるそうです。

セノーテ サク・ムル・ハー

2006-01-12 09:14:31 | マヤ儀式ツアー体験記
天使の遺跡のあとは、食事を済ませてセノーテに行きました。

セノーテというのはチチェン・イッツァにもありますが、
そもそもユカタン半島というのはほとんど真水がないところなのです。
地質の関係で、川というものがなく、
あるのは海と、地下水だけ。
そのために野菜がけっこう高いんですよね、ユカタンとかキンタナ・ロー州って。
プエルト・モレーロスに住んでいたころ、水道局の人たちがストライキしたことがあって、
そうなると、この辺みたいに井戸から汲み上げるたってその井戸すらほとんどないので、
完全に水無し。ひどいもんです。庶民を殺す気かっての。
と所帯じみた話はこのくらいにして。

その地下水が聖なる泉として崇められたのは当然のことでしょう。
しかも、めっちゃ綺麗なんですよ、水が。
冷たいし。
流水と違って溜まり水というのは汚れるものなんですが、不思議。
必ずしも地下とは限らず、
こないだのジビルチャルトゥンのように普通の池のようなところもあれば、
チチェン・イッツァのように高い崖に囲まれたところも多いようです。
ダイビングスポットになっているところは、洞窟のようにくねくねと地下を通って、
別のセノーテに続いています。

で、このツアーで連れて行ってもらった二つ目のセノーテ、
サク・ムル・ハー Sak Mul Ha は、私が知っている10ばかりのセノーテの中でも
もっとも神秘的で綺麗なところでした。
ま~、50人ばかりのギャアスカうるさいアメリカ人高校生の団体が来てて、うるさかったですけどね
でもなおかつ神秘さを感じさせるくらいの迫力あるところでした。

入り口はこんなの。



写ってる女の子は私たちのツアーのメキシコ人です。
入り口までは土産物店がずらっと並んでいて、着換えのための小屋もあります。
この狭い入り口の階段を降りていくと、
途中のテラスに出て、目の前に広いがらんどうが広がります。



下には青い水。
天井には穴が開いていて、



穴の上には(写真では光ってしまって見えませんが)大きな木が生えています。
その根っこが、遥か下のセノーテまで伸びて、水を吸い上げています。



テラスから見上げる天井は鍾乳洞のようで、
木の根が下りる穴から入った光が金色に反射して天井を照らし出します。

テラスからさらに壁伝いに階段を降り、岩壁の一部に荷物を置いてひとりが見張り番に。
そこからさらに階段を降りていくと、水に入ることができます。
深さはさほどではなく、背が立たないところもありますが、
端のほうは浅くて子供でも立てるくらい。
木の根が降りている中島まで泳いでも楽々です。
途中には縄が張ってあるので、それを掴んで泳げない人でも多少は移動できるようになってます。

聖なる水を浴びて適当に遊んだあと、上に上がりました。
いやあ、ドミニカ人のおばさんで、小錦くらい太った人がいて、
降りるのは降りられたんだけど、登れなくなっちゃって、なぜか私が荷物持ちしつつ
後ろからエンヤコッラ!と大きなお尻を押してあがる羽目に。
狭い階段部分にはまり込んで動けなくなったらどうしよう!?
ってのが冗談じゃない恐怖でしたよ。

無事地上に戻って、土産物店のおばさんにマヤ語を教わったりしました。
いや、すぐ忘れちゃったけど。
一年くらいうちに住み込みに来なさい、そしたら完璧にしゃべれるようになるから、
と誘っていただきました。
行きたいなあ。一年かぁ。
とちょっとまじめに考えてしまう。

ヴァヤドリッドへ戻って、晩は再び街中を散歩して過ごす。

ヴァヤドリッド Valladolid のカテドラルはわりかしオシャレ。



鐘楼の端を飾る丸い柱なんか、他ではあまり見ないような気がします。



お~なんかすごく南国風~~。
って南国なんですけどね。

ちょっと、カテゴリがバラバラになってしまいました。
また特別カテ作って、このマヤツアーだけまとめてもいいですね。

あと半日でツアーは終わりです。

天使のいる遺跡 エク・バラム

2006-01-11 07:24:26 | マヤ儀式ツアー体験記
マヤ儀式ツアーの続きです。
春分の3月20日を過ぎた翌日は、
珍しいけど無名の遺跡に行きました。

エク・バラム Ek Balam です。
Ek はマヤ語で「黒い」、Balam は「ジャガー」という意味だそうで、
そう言えばマヤの歴史書というか預言書に『チラム・バラムの書』とかいうのもありましたっけ。

ここは何が珍しいかと言うと、出所不明の、背中に羽を生やした人物像があるってことで、
天使のように見えるので便宜上天使と呼ばれてますが、
マヤ民族に天使のような存在に関する文献は見つかってないらしく
(まあマヤ文明のほとんどが破壊されちゃってるので、だからないと決まったわけでもないですが)
正体は不明。

まずは遺跡に入って、ピラミッドが見える手前で、
また曼荼羅を広げての儀式。
それから、例のマヤアーチがしっかりと残っているところを
みんなで並んで順番に抜けます。
そのアーチの影から光へ出て行くことで浄化がどうとかこうとか……むにゃむにゃ。

中は割と木が生え放題の明るい林のような感じになっていて、
その向こうに巨大な建物が。



この中央の階段をひいこらひいこら登っていくと、
ちょうど真ん中辺りの左側、木に隠れてしまってますが、
左上を覆っている巨大な藁葺き屋根の下に、「天使」たちのいるテラスがあります。

このときはかなり修復中で、つっかえ棒とか緑のシートとか
人夫のおっちゃんたちとか、その履き捨てた草履とか、
いろいろありましたけど、とにかく天使もいました。

7人いるってことで、ここへ来るまでのバスの中で、
それぞれが天使ガブリエルだのミカエルだのラファエルだのと解説されたんですが、
な~んかな、それって違うだろ? マヤの遺跡になんでキリスト教の天使がいるんだよ?
と思ってしまった私はまじめに聞きませんで、すみません。
7人と言っても、はっきり翼が残っているのはふたり、
トップ写真に写っているのだけで、
あとの5人は翼部分が壊れてしまったということか、普通の人でした。

それから、あと半分、登るか降りるか?
迷いましたが、もう一度来られる遺跡でもないので、頑張って登りました。
いやあ、さすがに高いので気持ちよかったです。
なんと言っても風が強くて、しがみついてないと飛ばされそうだったんですが、
地平線まで広がるジャングルを見下ろしながら、
その向こうから吹いてくる風を全身に受けると、ホントに浄化されそう。
なんだかんだの儀式よりよっぽどさー、とか言っちゃったりして

だから、ずっとてっぺんに座っていたかったんですが、
儀式やるからみんな降りて~、と言われてしぶしぶ地上へ。
それでもみんなが降りてくるまで時間がかかるので、
そのあいだ土産物売りの兄ちゃんの連れている犬と遊び、
遺跡を見ながら日向ぼっこしてるイグアナとか、



悠々と滑空しているコンドルとか、



眺めてゆったりと過ごしました。
なんか、この遺跡にはイグアナがウジャウジャいて、嬉しかったです。
イグアナってぜったい、宇宙電波受信してると思う。
そうでなきゃ、日がな一日何してるんだ。それしかない。

そのあと、でかいセイバの木(カポックノキ)を囲んで、また儀式です。



いや、もういいよ……、
と言いたくなりました、正直。
まあ毎回、言ってることはなんか微妙に違うんですけどね。
ここでは、その7人の天使がそれぞれ舞い降りてきて、いろいろありがたいことをしてくれるらしいんですが、
そういうの感じるのがとっても鈍い私は、天使より
そこらで鳴きかわす鳥の合唱聞いてました。

そうそう、このとき撮ったセイバの枝の写真、見つけたので載っけておきます。



棘が、なかなかド迫力でしょ?

春分のチチェンイッツァ

2006-01-10 08:25:51 | マヤ儀式ツアー体験記
さて~、皆さんもご存知のチチェンイッツァです!
ご存知ない方は、ええと、NANAOさんのブログの記事とか参考にしてください。
私のトップ写真は、西南の角ですね、有名なカスティージョの。

でもまあ、まずはジビルチャルトゥンの日の出を拝んで、ホテルへ戻って、
遅い朝食をすませ、荷物をホテルに置いていくものと持っていくものに仕分け。
この晩は別のところに泊まるのです。

チチェンイッツァまでのバスの中二時間ほどはさすがにぐっすりと眠って、
朝の寝不足分を取り返します。

チチェンイッツァもすごい人出でした。
前にも来たことあるんですが、比べ物にならない。
この日は日曜日だったのかな? メキシコ人は入場無料、
外国人は10ドル!!! 100ペソですよ。ぼってるなあ。
ツアーの費用に入場料は含まれているので、どっちでもいいんですが、
私はこのときもらったばっかりの永住権が嬉しくてメキシコ人として無料で入りました。
メキシコ人用入り口で「こらこら、外人はこっち!」とか言われたら、
水戸黄門みたいに永住権の書類を広げてやろうと思って手に握ってたのに、
なぁぁんにも言われずにメキシコ人に紛れて入ってしまって、ちょっとつまらん……

ツアーの皆さんがそろうと、整列して、法螺貝吹いて、お香を焚きます。
もう興味津々の外人さんが私たちをいっしょけんめー撮影したりして、恥ずかしい
それから遺跡に向かって歩きます。
さりげなく混じって一緒に歩くメキシコ人とかもいたりして、
林の中に場所を陣取るころには人数は倍くらいに膨れ上がってました。

そして、このときは無料参加もオッケーってことで、
みんなでまた曼荼羅広げて輪を作ります。



同じような儀式の繰り返しなので、私はちょいとサボって、樹の影に座って見てました。
なんか、木の棒持った四、五歳の男の子がやってきて、小さな弟と二人で私を不思議そうに見るので、
怪獣ごっこして遊びました。
儀式が終わって、その子がお父さんのところへ駆け寄っていって、
日本から来たゴジラ(私のこと)をやっつけた~!とか報告してます。
お父さんて、儀式を司っていたチチェンイッツァの神官さん(上の写真で赤いシャツ着た人)だったようです
いやすいませんね、儀式サボってお坊ちゃんと取っ組み合いなんかしてまして

それからしばらく自由行動で、遺跡の中を好きに歩き回ります。
私たちは前に一通り見ているので、まあのんびりとその辺を歩いて、
木の実を拾ったり、写真を撮ったりして。



戦士の神殿は側面や裏にもレリーフがいっぱいで、楽しいです。
柱の並んだ前庭(?)は有名ですかね。
ここでは、あんまり有名じゃないところの写真ばっかり載せることにします。

と言っても、これは有名か?
カスティージョの正面階段の一番下にある、ククルカン(羽毛のある蛇の神さま)の頭。



普段は、この階段を上まで上がって、ピラミッド内部にある墓室に降りていけるんですが、
この日だけはピラミッドは立ち入り禁止です。
ふたつある蛇の頭のあいだにチェーンが張られています。

2時半ごろ一旦遺跡を出て、近くの村のレストランへ食事に。
それからまた遺跡に戻ると、そろそろ時間なので、
人がカスティージョの周りに集まって座り込んでいます。
どんどん、どんどんどんどん、混んでくる。
ピラミッドの周りの広々とした芝生が、人の海に変貌していく。

そしていよいよの時間が近付くにつれて、日が翳りはじめました。
春分の日に顕現するククルカンは、ピラミッドの階段に映る影なので、
太陽が出てないとお目にかかれません。おいおい、見られるのかい?
マヤ人が風を呼ぶのに使ったという口笛で、みんなが風を呼ぶと、
すうっと雲が流れて太陽が現われるんですが、
また次の雲がかかって、日は翳り、ひんやりと寒くさえなってくる。

ちょっとでも陽が出ているあいだに、前のほうで立つ人がいると、後ろからブーイング。
太陽が出て、どうやらくねり始めた影が映ると歓声と拍手。



まあ、こんなもんでしょうかね?
人の海で半分隠れちゃってますが、ピラミッドの下のククルカンの頭まで続く影と光のご神体です。

ざわざわとたゆたう賑やかでカラフルな人の海と、その真ん中に浮島のように立つピラミッドの対照性が面白かったです。

さて、太陽の位置が下がっていって、影が移動してしまうと、
人の海はダムが決壊したように流れて分散していきました。
広場の隅のほうで、舞台が立てられて、そこでマヤのダンスが始まります。
これは普段やってない、春分・秋分の日だけの催しでしょうか?



綺麗なお姉さんたち。



勇猛な戦士たち。



ドンドコドンドンドン、ブォォォ~~~、と太鼓と法螺貝の音楽で、
足につけた木の実のマラカスをジャラジャラと鳴らしながら
華麗に回ったり飛んだり跳ねたり、けっこう激しいダンスです。

こういうの、シティのソカロとかでもよくやってますが、
ここのはさすがに衣装も凝っていて、楽しかったです。
まあ、人が多すぎてあんまりちゃんと見えないのが欠点ですが……。

ツアーの皆さんと合流しつつ、バスへ戻ったんですが、
中にはちょっとヤバいトランス状態に陥っちゃった人もいるようで、
いやはや大変ですな。
神の啓示がどうたらとか使命を果たしたとか、言っちゃって、ちょい怖い。
何やらかしたんだ。

ま、いいや、ひと様のことは気にしないでおこう。
というわけで、この日はヴァヤドリッドという町へ行って、そこのホテルに宿泊。
夜は少し町の中を歩いて土産物などを冷やかし、早めに寝ました。

明日は天使のいる遺跡です。