メキシコの隅っこ

メキシコの遺跡や動物、植物、人や風景などを写真で紹介してます

交通標識特集

2007-11-29 10:18:22 | 交通
だいぶ前に、メキシコ道路に立つ交通標識の話を書いたことがあります。
こちらですが。

あのころはカメラの性能、というより私のデジカメの扱いがまだまだで、
時速120kmで走る車の中から標識を写すのは至難の業でした。

が、今はカメラも私も(?)性能が上がったおかげか、
まああんまり綺麗な写真ではありませんが、
いくつか撮れましたので、現物をお目にかけましょうってことで。

これはこの前カンペチェに行ったときのものですが、
カルメンからカンペチェまで約3時間、
まあだいたいこんな感じの道ってことで、標識だけじゃなく
道も一緒に写った写真をお見せします。

まずは、以前にもお見せしたのと同じ内容ですが。



「交通標識に従いましょう」という、交通標識。
虚しいよなあ、って前も書きましたっけ。
まあいいけど、今回の写真では、道端をてくてくと歩いている人がいますね。





「制限速度を守りましょう」という標識。





「路面に石置くな」
なぜにこんな注意が必要なのか、は前の記事で考察したので割愛します。





「交通標識壊すな」
この標識がぐんにゃりと曲がっているのを見たこともありますが、
これはちゃんとしてました。
そう言えば最近、倒れてるのとか曲がってるのとか、あまり見ない気がします。
整備が行き届くようになってるんでしょうかね。





前回もっとも人気(?)だった、「飲むな、生きろ」
微妙に、以前書いたのと文面が違うところは見逃してください……。





「あなたを守るため協力してください、標識を壊さないで!」
読むのにちょい、時間がかかりそうな……。
しかも文章が変なところで区切られているので、理解によけい時間が。
それで脇見運転して事故、とか、ないんでしょうか、本末転倒。





「安全運転してくれてありがとう」
前向きな注意を促す方式ですね。





これは、ここ数年で見かけるようになった、新式標識です。
「レーダー作動中」
レーダーって、ええ、あれですよ、
速度違反の車をキャッチして写真撮る、のちに請求書を送ってくる、
あのレーダーのことだと思うんですけどね。

この標識を見るたびに、
その周囲の風景を見るたびに、呟いてしまう言葉。


「嘘つけ……」


こんなところにレーダーだのカメラだの設置してたら、
しかもこの辺にありますよ~なんてわざわざお知らせしてたら、
絶対盗んで売り飛ばされますよね、メキシコでは(断言)。



まあともかくこんな感じで、いろいろ楽しい(?)交通標識が、
3時間の道のりに変化をつけてくれるわけです。

もっとも、標識が立っているのはもっぱら
有料道路に集中しているようです。

はい、今日の写真に写っているこの道、
すべて、「有料」の州道です。

島が削れていく

2007-11-22 04:08:45 | ホテル・レストラン
こないだカンペチェに行ったときですが。

ここでも何度かお見せしました、
島のちょうど真ん中辺りにあるレストラン、
割とちょいちょい行ってたし、お友達が来てくれてそこで食べたこともある、
道路と海に挟まれた、パラパの下で海風に吹かれて魚料理を食べるところです。

ワンコを連れて行くこともしばしば、
そんな様子をこちらとかで紹介しましたし、
6月にはこちらで、浜が削られて、パラパが倒れるかも……とか書いてます。

それで、ですね。
こないだカンペチェに行く途中で通りがかったら……
倒れてませんでした。

こんなでした。



これ、道路側から撮ったもんです。
行きは、どひゃ~~~、どうなってんの!?と言いつつ通り過ぎましたが、
帰りに車を停めてもらって写真撮りました。

えーと、客はこの砂山をよじ登ってパラパに……?
行くわけねぇッ!

で、私は行ってみました。
ズルズルと崩れる砂を踏みしめ、サンダルの中砂だらけになりつつ。

そしたら、パラパが……



埋まってる……。
これじゃあ、テーブルや椅子を入れたら屋根にくっついてしまいます。



このところ、ハリケーンだのノルテだの、
激しい風が続いてましたから、いつもに増して海岸線の変動が大きかったようです。
しかしこれでは、レストラン、おまんまの食いあげ。
で、手前に積まれた砂は、たぶんトラックで持ってきて積み上げたものでしょう。
これを適当にまた海のほうへならして、砂浜を広げるのだと思います。

放棄されたレストランの写真もアップしたことありますが(こちら
ここはまだ、戦い続けるようです。
コンクリートの建物より、こういう椰子の葉葺きのもののほうが
復旧は簡単かもしれませんね。
いつ再開するのかな~、また食べに行きたいんだけど。

赤い海

2007-11-15 13:09:24 | 風景
カンペチェに向かう道は、海沿いではありますが、
ずっと海が見えているわけではなく、
ついたり離れたりしながら続いています。

そんな道の途中、右側は何もないジャングル、
とはいえ、ほとんどの道のりのように平坦なところではなく、
やや傾斜がついて山のようになっているところがあり、
道路がその山から流れ落ちる小さな川を渡る橋となっているところがあるのですが。

以前からカンペチェに行くとき、気になってました。
その川から流れる水が……恐ろしい暗褐色で、
海がその辺一帯、染まっているんです。

見えないけど、山の中に工場でもあるんでしょうか?
車を止めて調べるわけにもいかないので、わかりませんが、
でも少なくとも道沿いには入り口や小道など何もないところです。

単なる山の赤土、なんでしょうか?
にしても、この色は……。



白いのは、橋の欄干です。
川が流れ出すところが一番色が濃く、周囲に向かって広がりつつ薄まっています。
川は並んで二本あり、どちらも同じ状態になってます。
でも、以前は一本だったような気も……。



人がいます。
人をこのあたりで見たのは、初めてかも。



でもまあ、こんな水でも、鳥もいるんですよね。
油で沈みかけてるわけではないです、
前にも紹介したと思いますが、ウはこういうふうに沈んじゃう水鳥です。

大丈夫なのかなあ、
ということはこの色は別に毒ではないのかなあ?

で、ここにいる人たち、行きも帰りもいました。
写真は帰りに撮ったんですが、
何をしているのかと言うと……、

 

銛で、魚を突いているようなんですね。
三叉の銛、わかるでしょうか?
こちら ↓ のほうがよくわかる。



海神ネプチューンが持っているような、と言いたいところですが、
まあ穂先はだいぶ小さいですけど。

こんな銛で、こんな水の海で、何が獲れるのでしょうか、
それ、食べられるんでしょうか。
でもこうして何時間も漁をしているということは、
この水に独特な魚でもいるんでしょう、
そしてそれが、食用とは限らなくとも何らかの役に立つんでしょうねえ……。

チーズの広告ではありません

2007-11-12 03:15:56 | CM・看板
ちょっと、年内を目標に(えっ!?とか言わないでください)
このブログへの目次を何とかしようと思ってるんですが。
そゆときに限って、HP作成ソフトの具合がおかしくなったりするし……。

でもまあ、ひとまず、大量のこれまでの記事のカテゴリを
いくつか新設し、整理しました。
さて、これをどう処理するかが問題なんだよなあ……。
まあおいおい考えていきます。

昨日カンペチェまで出かけたら、またごそっとネタが溜まってしまいました。
いい加減ちゃっちゃっと片付けていかないとなあ……。
その他の溜め込んでるネタも、早く書かないと細部を忘れてしまいそうだし……。
てことで、またぼちぼちよろしくお願いします。



と言いつつ、今日はまだ週末なのでお手軽話題。

カルメンでの風景ですが。



見事な逆光になりましたが、
それもまた風情(?)があってよろしいかと。

よくある街中の巨大看板、薄い鉄板のものもありますが、
布だかビニールシートだかでできたものも多いです。
風への対策にかぎ裂きの切れ目が入れてあったりするのもあるんですが、
これは、ねえ……?

ネズミの好きなチーズのようだ……。

てか、お値段のところがちょうどくりぬいてあるのはわざと?
て、それ、広告の意味あるのか??
商品名すら誤読されそうな状態だし。
たぶんこれ、Snine じゃなくて、Shine だと思うんですよね。
ブツはいったい何なんだろう?と思って検索してみたら、
携帯電話のようです。
スキャナかと思ってた……。

まあ、こないだからハリケーンディーンに、恐ろしいノルテと
風の被害が相次いでいるので、
たまりかねての対策なのかもしれませんが……。

何しろ、未だにこんなのもあります。



そろそろ片付けましょうよ……?

こんな死者の日の祭壇あり~?

2007-11-03 13:15:41 | 催し物
今日はカルメンの日本人全員集合!(って3人ですけど)
で、死者の日の祭壇 ofrenda を見に行こう、って話で、出かけたんですが。

まずは文化会館。閉まってる~~!
じゃあ博物館。閉まってる~~!!
じゃあねえ、石油会社のクラブだ、もうあそこしかない!

と行ったわけですよ。
ここにも写真を載せた、と探したら、一昨年でしたか。
このてっぺんの写真、こういうのを期待して行ったんですけどね……。

今年のこれは……これは、なんだ!?



マジかよ~~~! と叫んでしまいましたよ。
中央奥にかかっている肖像画は、メキシコのお札にもなっている、
ソル・フアナ・イネス・デ・ラ・クルス、
植民地時代の女流詩人で有名な、尼さんです。

が、巨大なアンモナイト、それを囲む骸骨の尼さんたち。
床に敷き詰められているのは、一応センパスチルの花びらで、
その合間にろうそくと死者の日のパンやタマーレスや、
なんやかや、置いてはありますが……。

んで、尼さんたちは何をしているかと言うと、

 

バイオリンにフルート、ピアノ、それに……
一番右のは何でしょう? チェロかギターか? 弓らしきものを持ってるからチェロかなあ?
と思ったけど、ビオラらしいです、うーむ……。

いやあ、しかし何だよこれは~~、と三人で叫びまくり、
まあブログネタに、それと記念写真?も撮って、
しかしつくづく見ても、これはもう笑うしかないよねえ、



この手とか、この構え方とか(中世だということを考慮してもまだ不自然でしょ)、
などなど酷評して帰ってきました。

まあ一応横に説明書きらしい看板があったんで、
それも撮影。



スペイン語読めて、興味のある方はクリックして読んでください。
実は私も、帰ってからじっくり読んだんですが。

これによると、このトンデモ祭壇、本当に、
ソル・フアナの時代の死者の日の飾り付けだと書いてあります。

ホ、ホントか~~~~ぁ?

当時、17世紀のスペインやヨーロッパの死者の日は
メキシコの陽気なドンチャン騒ぎとは全然違って、
厳粛で真剣なものだったと。

こ、これのどこが「厳粛で真剣」なのッ!?

ともかく、植民地時代のメキシコには女子修道会がいくつもあり、
アウグスティーナ、クラリサ、ヘロニマ(ヒエロニスム会)などが代表的なもの。
ソル・フアナはこのヒエロニスム会に所属していて、
この祭壇は、10人のミューズを表わしているんだそうです。

ソル・フアナと、9人の骸骨。数は合っとるな……。

ソル・フアナはいくつもの詩を書いて、当時それが作曲・演奏された、
その他に、音楽に関する論文も書いていて、そのタイトルが
「カラコル(巻貝)」だった、その原稿は今では失われているが。

だからってアンモナイトはなかろうに……。

しかしこのアンモナイト、「音楽の調和と楕円形」を象徴しているとか。

さっぱり意味わかんね~んですけど。

尼さんたちはクインテット(五重奏)のピアノとバイオリン、
ビオラとフルートを演奏しており(四人しかいないカルテットなんですけど?)、
残りの四人は(五人いるけど)、この女流詩人の死の旅に同行する半円形を象徴。

ともかく、この看板の主張によれば、
メキシコシティのサン・ヘロニモ旧修道院では、
毎年このような祭壇が飾られているんだそうです。

そうかいそうかい、うん、バカにして悪うございました。
メキシコって、本当に何でもありの国なんだと、再認識した12年目の死者の日でした。