メキシコの隅っこ

メキシコの遺跡や動物、植物、人や風景などを写真で紹介してます

近所で事件が

2008-07-23 10:00:05 | ニュース
このところ、メキシコは麻薬組織の取り締まりを強化しているとかで、
追い詰められた組織と警察の銃撃戦とか、
主に北の国境地帯の町で起こっているという話は聞いていました。
それを理由にティファナやフアレスへの移籍を拒否したサッカー選手もいるとか、
前にもどこかで書いた記憶があります。

でもそんなのはうんと北のほうだし、同じ国とは言ってもよそごとだと思ってました。

今さっき、今日はお昼に帰ってこなかったダンナから電話で、
「何ともないか」というんで、ないけど、なんで? と訊いたら、
この近所で殺人事件があったというじゃないですか。
近所ねえ、どこ? と言えば
そこのガソリンスタンド、とのこと。

ひぇぇぇぇ、ホントにすぐそこだよ!!
うちは平行な二本の道路を挟んで家が並ぶ小さなコロニーにあるんですが、
うちの玄関から100mほど行ったコロニーの入り口の隣に
そのガソリンスタンドはあります。
私が街中に行くときにタクシーかバスを拾うところです。

警官が三人射殺されたそうです。

へーーー、なーんも聞かんかったわー、ちょっと残念。
そう言えば今日の午前、ヤケに鋭い音程のサイレンが走ってるなあ、とは思ったんですが。

ネット検索したらすぐにニュースが見つかりました。
スペイン語のままでコピペしておきます、自分用のメモでごめんなさい。

Ejecutan a tres policías en Ciudad del Carmen
2:04 p.m.
Los acribillaron a la entrada de la urbe

Martín Acosta Pacheco / Darwin Bolón Montejo
CIUDAD DEL CARMEN, Campeche.- Tres agentes de la Policía Ministerial fueron ejecutados en un paraje de la carretera federal Ciudad del Carmen-Puerto Real por presuntos sicarios, a las puertas de lo que será la plaza comercial "Las Palmas".

Dos de los tres cadáveres fueron hallados dentro de una patrulla marcada con el número PGJE-072 y el otro fuera del vehículo, todos ellos con disparos en el cráneo, aunque no hay evidencia que se trate de un tiro de gracia, sino de ráfagas de bala que recibieron, al parecer de parte de sicarios que viajaban a bordo de otro vehículo.

Una de las versiones indica que los agentes judiciales estatales eran perseguidos por un grupo de sujetos a bordo de una camioneta y que cerca de la entrada a la zona urbana de la isla, fueron acribillados y no tuvieron tiempo de repelar la agresión.

Otra versión apunta que los policías desayunaban en un puesto situado cerca de los fraccionamientos Arcila y San Francisco, cuando recibieron la mortal ráfaga de disparos desde una camioneta negra que no se detuvo y se dio a la fuga con dirección a la ciudad.

De acuerdo con los primeros datos, uno de los ejecutados presentaba impacto de bala en el pecho y los antebrazos, mientras que los otros dos en la espalda y en el cráneo, lo que hace suponer que no tuvieron tiempo de repeler la agresión.

Esta ejecución que motivó intensa movilización de las corporaciones policíacas municipales, estatales y federales, se registró a las 12:45 horas y a unas dos cuadras del sitio donde en junio del 2007 fue acribillado el director de la Policía Municipal de Carmen, Germán Soto López, a manos de un grupo de “Zetas".

なんかこの記事によると、去年もこの近くで警察署長が殺されたようなことが……。

カルメンって平和なようで、そうでもないんかしらん。
記事には、私が住んでるコロニーの名前も出てます。
向かいにできたばかりのプラザの名前も出てます。

死体が発見されたとのことで、事件の瞬間を見た人はいないんでしょうか。
車の中にふたり、外にひとり死んでいて、機関銃の斉射を浴びていたそうです。
そこの近くで朝食をとっていた(あああの店ね、と見当がつくよ……)ところを狙われたとか、
町の外から車で追われてそこで追いつかれて撃たれたとか、
いろいろバージョンがあるようです。
いずれにしても犯人(たち)は黒い(ってことは目撃者いたのか?)車で通りすがりに浴びせていったらしい。

にしても物騒だなあ。
一般市民を巻き込まないでくださいよ、お願いだから。
とは言ってもやっぱり麻薬組織よりは警察のほうがマシだよなあと思うから、
殺された警官のかたがた、お気の毒です。ご冥福をお祈りします。



なんてことを書いていたら、ちょうどメキシコ大使館からメールが。
その内容がこんなんでした……。

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シナロア州クリアカン市における麻薬組織間抗争の激化について

シナロア州クリアカン市においては、麻薬組織間の抗争が激化しており、
一般人も含め多くの犠牲者が出ているうえ、
これらの抗争にバスーカ砲が使われる等武器の重装備化が確認されています

報道によると、
1.10日、クリアカン市の中心部で、約30~60名の武装集団が
自動車修理工場を襲撃し、市民9名を殺害、
その後追跡してきたパトカーと銃撃戦になり、
州庁舎近くで警察官3名が殺害されました。

2.12日未明には、約40人からなる武装集団が住宅を襲撃しました。
この襲撃には、殺傷能力の高いAK-47, AR-15(ともにライフル銃)の他、バズーカ砲も使用されました。
襲撃さ れた住宅は、別の麻薬組織のアジトとみられ、
州警察が、同所からロケット弾発射装置、手榴弾、AK-47等を押収しています。

3.14日未明、武装集団は別の麻薬組織がアジトとして使用していた家屋を襲撃。
この襲撃にあたっては、AK-47, FAL(同じくライフル銃)による銃撃の他、
LPガスのタンク3本を積 んだ車に火を着け、
さらにはモトロフ弾(火炎瓶)を家屋に投げ込むなどもしています。

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う~む……やっぱ、迫力違うかも。
カルメン、平和だわ。うん。



ちなみに、話変わりますが、向かいのおばさんのところ、
週末から息子さん一家と娘さんがメキシコシティからやってきてにぎわっています。
お昼ごろ、何やら家の前で騒いでると思ったら、
娘さんがシティから乗ってきた黒いバンをレッカー車で持って行きました。

事故でもあったんかしらん、と思ってさっき電話で話したら、
いや~、まだ買って三ヶ月の新車だったのに、
日の当たるところに置いておいたら暑すぎて壊れちゃったのよ。
で、ヴィリャ(三時間の隣町)まで修理に持っていかなきゃならなくて~。

うーむ、シティの車だからあんまり太陽光対策してなかったんだろうか?
そう言えばそもそも黒い車ってカルメンにはあんまりないよなあ。
暑いもんなあ。

そりゃあ大変だったね、と言って電話切ったんですが、
いやあ、偶然とはいえ、上の警官銃殺事件で使われた車も、黒いバン……。
あははははは、偶然ですよ、もちろん偶然。



あんまり殺伐とした話題でなんなので、ついでに。
この記事書いていた夕方、私の部屋の窓にハチドリがやってきました。
それも、二羽。
窓の格子に止まって、細くて長いくちばしをあちこちに向けて、かわい~。
飛んでるところやホバリングしているのはよく見ますが、
止まってるのはなかなか見ないので、珍しい。
すぐ手元にカメラがなかったのが残念ですが、まあ撮影には難しい角度とバックでした。

でも二羽やってきて、何やら偵察している様子。
もしかしてこの外の木に巣をかけてくれるかも、と期待しておきます。

『サムライたちのメキシコ』

2008-07-19 03:16:18 | 日系移民関連
アマゾンで注文して、手に入れました。
帯の一行目、「メキシコなんて、関係ない?」に、うぎゃ~ん、そんなもんなの? と嘆きつつ、
養老孟司って京都国際マンガミュージアム館長なんだねえ、などというところに感心しつつ、
まずは読んでみました。

思ったよりも原作(写真左の新書)に忠実なものになってますね。
勝手な想像では、もっと物語として当時の様子を描いたものかと思ってました。
が、一冊で移民の話をさらっと網羅しようかと思ったら、
やはりこのくらい説明が入る啓蒙的な感じになるのは当然かも。

ちょっと残念だなと思ったのは、
せっかく最近取材にまでいらしたのだから、原作にはない部分も
少しは盛り込んでもらえたらよかったのに、ということ。
竹村立統氏はもう亡くなっているはずですが、そのことには触れていないところとか。

もちろん、原作一冊をそのままコミックにしたのではなく、
その他の資料からもエピソードを取り込んであるようなので、
移民史のポイントは一通り以上に押さえてあるように思いましたし、
本当にこれで、もっといろんな人が読んで興味を持ってくれれば嬉しいですね。
今の時代、活字を読むのは苦手という人が多くても、
こうしてコミックになれば、さらに幅広い層に知ってもらえることでしょう。
私自身、活字でこれまでそれなりに読んできていたはずのエピソードを
改めてこういう形で絵にして見せられると、ああそうだったのかと
納得した部分などもありました。

あとがきで原著者の上野久氏が
「さらに目指すは映画化である」と書かれています。
楽しみにしてます。
映画となればメキシコでも上映される可能性がありますし、
そうなればメキシコ人も日系移民に興味を持ってくれるでしょう。

最後のページに、取材に協力したかたがたの写真が何枚か載っています。
その中に、知った顔を何人か見つけました。
そうか京都国際マンガミュージアムの企画だから
私の知ってる人が多く関わっていたのか、と今さらながら納得。

興味を持ったかたは、ぜひ読んでみてください。

アマゾンのページはこちら。

サムライたちのメキシコ―漫画メキシコ榎本殖民史 (単行本)
上野 久, 木ノ花 さくや, メキシコ榎本殖民史漫画化プロジェクトチーム, 京都精華大学事業推進室
価格: ¥ 1,000 (税込)

親子の季節

2008-07-08 03:20:20 | 食べ物・飲み物
ふふふふ、私の好きな果物が出回りはじめました。
前にも紹介してますけど、ウチワサボテンの実、トゥナです。

ウチワサボテン、ノパールの葉っぱのほうはもうだいぶ前から出回ってて、
トゥナのほうは遅れて今ごろなんですね。

嬉しがって写真撮ってみました。



葉っぱのほうは、周りと表面のトゲをお店で切り落としてあるものです。
トゲトゲのままで買うほうが長持ちはするんですが、
どうせすぐに茹でてしまえば同じこと。
みじん切りにしたのをスコップでざっくざっくとビニール袋に入れて買うこともあるんですが、
この日はそれが置いてなかったので、丸ごと買ってきました。

トゥナ、前にも紹介してますが、中まではお見せしてなかったような?
というわけで、両端を切り落とし、
厚さ3mmくらいの皮に切れ目を入れてくるりとはがして、
中の実を適当に切ったところ。

 

私はこのままかぶりつきます。
黒いのは種で、一緒に食べちゃうんですが、
間違っても噛んではいけません、歯が欠けます。
うっすら甘くておいしいです。

スーパーで選んでたら、横に来たおじさんが専用ピンセットを使うことを教えてくれたこともありました。
いや、私はいつも手でガバッとつかんでますけどね。
たま~に、見えない透明なトゲが刺さって、しくしくと痛くなることもありますが。
そのおじさんが教えてくれたのは、出来るだけ黄色くなって汚ないのがおいしいと。
皮が腐ったように見えても、分厚いので、中は程よく熟してるんですね。
もっとも、一度だけすごく頑張って傷んだようなのを買ったら、やっぱり傷んでました……。
何事もほどほどに。

葉っぱのほうはみじん切りにして、茹でます。

 

茹でる前と、茹でたあと。

これだけあったら、一週間、三回か四回食べられるんですが、
この週末は、ダンナに半分以上使われちゃった……。おいおいおい。

ダンナ、普段は朝ごはん食べない人なんです。
半時間早く起きてちゃんと食べようよ、と提案してみたこともあるんですが、
五分でも長く寝ていたいらしい(睡眠時間異様に長い人です)。
その分、というか、週末は割と自分で作ります。こってりと。
私もお相伴に預かります。
後片付けはどうせ私の仕事ですしね。

で、最近ダンナのマイブームがこれ。



掻き卵にノパールとトマト。
最初に作ったとき、あら、おいしいね、と言ったらすっかり気をよくして(?)
それ以来、毎週末これだよ。いいけど。
一度たまねぎのみじん切りを入れたこともあるんですが、
入れないほうがおいしいなあ。



どーん!と盛り付けて(ちなみに写真はダンナの皿です)
これをトルティーヤですくって食べます。
左半分は煮込み豆、フリホーレスです。

しかしまあこれも、考えてみたら以前紹介したノパール料理
これの肉が卵に変わっているだけなのですね。
まあチレは卵には入れてません、私が最近また胃を悪くしてるってのもあるけど。
ダンナだけ、ポリポリとチレを漬物のようにかじって一緒に食べてます。

ノパールの季節が続く限り、週末の朝ごはんはこれかな……。
私は、トゥナの短い季節をこれから楽しもうと思います。