決められない政治だと決め付けられた民主党でしたが、決めすぎに突っ走る自民党になってしまったかのようにも感じられます。そんなに急いで、この日本国をどこへ導こうというのでしょうか?
先日、石破幹事長がデモはテロに等しいといったブログが批判を浴びました。その後の記者会見で撤回・訂正されました。その時にテロの定義についての発言が再び記者会見を開き政府見解通りに訂正されました。
法案でのテロの定義は次の通りとなっております。以下法案から抜粋
【テロリズム(政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動をいう。同表第四号において同じ。)】 以上
当初の石破幹事長の発言では、法案通り強要しただけでテロに当たるとの見解でしたが、その後政府見解と異なるとの指摘を受け、強要しただけでは足らず、人を殺傷し云々も要件として必要だとの見解に改められました。
法律を少しでもかじったことがある方でしたら、石破見解の方が正しいことがお分かりになると思います。森雅子担当相は弁護士出身とのことですので、当然のこととしてこのことは知った上での国会答弁でしょう。法案を通すために、適当に誤魔化してしまえみたいな感覚で審議されているようにも見えてしまいます。
テロの定義は、現在のところ他に無く、唯一の定義となりますので、今後様々な場面で一定の基準として利用されることが予想されます。一旦法律が制定されるとこの定義が一人歩きし始めます。政府見解は、あくまで政府見解に過ぎません。政府見解が変更されるとはよくあることです。このことは歴史が証明しております。
法文の解釈としては、石破見解の通りですから、強要しただけでテロと看做されてしまうことになります。
一事が万事と申します。世の大多数の思いは、慎重審議だと思います。このまま突っ走られると、自民党への信頼が大きく揺らいでしまうのではないでしょうか。今は景気が上向きつつあるのでしばらくは様子を見ていようといった方々も、少しでも景気が悪くなるような兆しでも見えようものなら、一気に自民党へのバッシングが始まります。その結果は、日本にとって最も望ましくない方向となってしまいます。何とか自民党の良識を発揮していただきたいものだと切に願うものです。