眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

バグ・ポテト

2022-05-06 03:06:00 | 夢追い
 向こうに行けば会えるのかもしれない。次の瞬間には訪れるのかもしれない。動くことも動かないことも危険だ。多くの者はどうするのだろう。捨てた石が大化けすると思うと捨てられない。最初から宝石は見つからないから拾ってみるしかない。自惚れた待ち合わせは待ちぼうけに変わるだろう。僕は石を積み上げて石垣を作る。
 少し気が緩んだのか。石の隙間にファスト・フードができていた。

「ご一緒のポテトはどのようにおつけしましょう?」

「いいえ、結構」

「それでは私が悪者になってしまいまいます。ピアスのように? 最後の晩餐のように?」

「じゃあ普通で」

「本日はお持ち帰りいただけません」

 店員は申込用紙をカウンターに置くとすべての個人情報を書くように迫った。

「全部ですか」

「行政からの指導で」

 どうも話がおかしいのは、石の組み方が甘かったからだ。ほんの少しでも隙をみせれば、あらゆる方向からツッコミが入る。備えないものは滅びる。四六時中気を抜くことはできず、休日と言えどもオフラインにすることは不可能。生きている限りはオンなのだ。恐ろしき野生の時代。
 他国からのサイバー攻撃によって、注文は大混乱に陥った。
 飛び交うナゲットの中で助かる道を探す。
 午後3時の期待は大型アップデート。

「今回のアップデートによって無数のバグが修正されました!」


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