眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

みそ汁を買いたい

2023-07-13 23:04:00 | いずれ日記
 みそ汁を買うつもりだった。しじみのみそ汁だ。ずっと買うつもりで頭の片隅にみそ汁を置いているはずだった。特にメモにして持ち歩くほどではない。そこまでしなくても自然に街に出て戻ってくれば大丈夫なのだった。商店街の外れで助六を買って、その近くで小松菜とミニトマトを買った。小松菜は手で千切って使えるし、ミニトマトは暑い季節には爽やかでよい。キリン堂に寄った時に、チャンスはあったが、蒟蒻畑に目が行った。それからポカリが安くてすぐに手に取った。ミツカンのフルーティスをカートに入れたが、結局みそ汁のことを思い出さなかった。今日もみそ汁を買えないままに帰宅することになった。だが、今日は駄目でも明日はちゃんと覚えているかもしれない。明日になればわかることだ。
 いずれにしろ、近い内にみそ汁を買うことになるだろう。しじみのみそ汁、あるいは、あさりになることもあるのかもしれない。

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雨がいい訳/暗黒のナス 

2023-07-13 01:24:00 | コーヒー・タイム
 コーヒーを注文する。
「ポイントカードはお持ちですか」
 忙しくても欠かせない一行がある。gooブログと連携されますか。今はやめておくと丁寧に伝える。コーヒーだけなので注文は繰り返さない。

 時に部分は全体を語ることがあるか? ポスターの下15センチの隙間から道行く人を推測してみる。彼の身長、職業、趣味、目的地、好きな食べ物。彼女の理想、目的地、座右の銘。
 雨に濡れたアスファルトに反射するヘッドライトが光と影を生み出している。18時30分。雨の日ならではの風景がある。毎日同じようで全く同じにはならない。それが日常だ。

 寝不足に伴う疲労は解消されないままだ。いつからか。とめどない鼻水。なかなかとまらない咳。「どうせ遠出はできない」
 そんな時の雨は、むしろ恵みの雨だ。ほんの15分の道も歩くことは偉い。近場であっても何か「やって来た」感を感じることができる。


 ナスは魅力的だ。何が旨いのか説明がつかない。しかし、旨いのだ。積み上げられたナスの前で、迷いに迷う。松ナス、竹ナス、梅ナス。選んでいるつもりでも、選ばされているのかもしれない。
 迷った末に買って帰ったドレッシングが、結局いつも同じだったという経験はないか? 「DNA手帳に最初から書き込まれていたのだ」
 気になったナスを手に取ってみる。一度戻してまた選び直す。前よりいいともわからないが……。一回切り返してパスを出すと少し上手くみえる。そのような感じでナスを決定する。

「こんなまずい野菜が……」
 それがナスとの出会いだった。多分あれは腐ったナスだったのだと思う。暗黒の記憶を払拭するまでには随分と長い時間がかかった。暗黒に足を踏み入れるのも、暗黒から抜け出すのも、ほんの些細なきっかけなのかもしれない。

 ナスを選び終えて安心していると、すぐ横に5本入りのナスを発見した。セール! 198円。なんと3本でも5本でも同じ値段だ。しかし、5本入りの方は、幾分ナスのサイズが小さいようだ。とは言え5本である。その時、更にその向こうに長ナスという、また新たなナスが出現した。名前の通り長い。ナイフに対して長槍のようだ。こちらの方がより強いモンスターを倒せるかもしれない。しかし、僕に扱えるだろうか……。(タジン鍋からはみ出してしまうかもしれない)今日のところは長ナスのことは忘れることにした。セールのナスをカートに入れるともやしコーナーに向けて歩き出した。

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