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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

渋沢栄一

2013-06-21 09:40:25 | 日記
幕末で三千と言われる志士が活躍し、その方々の活躍が多くのメディアで取り上げられていますが、明治に入ってからも多くの人たちが命をかけて新しい文明の建設に携わってきました。その建設があって、現代の日本の繁栄があるように思います。今回はその中の一人である、渋沢栄一について紹介させて頂きたいと思います。

渋沢栄一は、1840年に現在の埼玉県深谷市の農家に生まれた。幕臣として重要な役割を担った後に政府官僚となり、明治初の行政改革及び財政再建にあたったが、予算編成を巡って大久保利通らと対立し、辞任する。
それ以降は民間に籍を置き、近代企業の推進者として活躍し、第一国立銀行(現在のみずほ銀行)、東京商法会議所(現在の東京商工会議所)、手形交換所などを創設。そして王子製紙のほか、保険、運輸、鉄道などの分野で数多くの先進的企業の設立に関与、さらに商法講習所(現在の一橋大学)や東京女学館など教育機関の創立・発展にも寄与し、1931年に惜しまれつつ亡くなった。

渋沢栄一は以下について、語っている。

1.人の道とお金儲けはあわせてひとつのこと

孔子や孟子の教えを誤って伝えた結果、利用厚生を目指す実業家たちのほとんどが利己主義者になってしまった。胸のうちには仁義もなければ道徳もなく、ひどい者に至っては、法律を破ってでも金儲けをしたいと思っている。
そのため、今日のいわゆる実業家の多くは、自分さえ儲かれば他人や世間がどうなってもかまわないと考えており、もし社会的・法律的制裁がなかったとしたら、彼らは暴力を使って奪い取ることすらやりかねないという情けない状態に陥っている。この状態が続くと貧富の差はますます広がり、社会は情けない状況になるだろう。
時代が進むにつれ、実業界においても生存競争が激しくなるのは自然の結果である。だが、実業家がこのときもし私利私欲の考えに走ったら、社会はますます不健全になり、危険思想が徐々に蔓延していくに違いない。
社会のためこの状況を矯正しようとするなら、仁義道徳を大切にしながら金儲けを進めていくという方針を採り、人の道とお金儲けはあわせてひとつのことであるという考えを打ち立てなければならない。豊かになりながら人の道を行くという例はいくらでもある。

2.学問をした人の長所

実業界で成功した人のなかにも学問をしていない方はいる。そのような人を見ると、世間の人たちはすぐに「学問は無用の長物」と考え、学問を侮辱する。たしかに学問がなくても才能と知恵があり、努力さえすれば、ある程度まで事を成し遂げられるだろう。しかし、この世には学問をした人でなければできないこともある。
物事の根本を知り、人の心の動きを察知し、さらに今、最も急いでやらなければならない仕事を見抜いて決然たる覚悟でそれを行なうのは、やはり学問をした人でなければ難しい。
また、学問をした人というのは、秩序正しく仕事や事業を進められるものである。逆に言えば、学問をしていない人の仕事はどうしても乱雑になりがちで、事業も秩序正しく進まない傾向がある。また、同じ「一」の力でも、学問をした人は学問をしなかった人よりも効率的に使うことができる。
ただし、いくら学問をしたからといって、学問がない経験豊かな人を軽蔑してはならない。それと同様に、経験豊かな人も学問がある未経験者を軽蔑してはならない。広い意味で言えば、学問は一種の経験であり、経験も一種の学問なのである。

3.毎日新しい気持ちで挑むこと

社会の模様は、毎年進歩しているように見える。また、学問も国内外から新しいものが出てきている。このように社会は日進月歩しているが、人の世はそうはいかない。月日が経つ間に「たるみ」が生じ、長所が短所に、よいことが悪いことになるのが避けられない。
とくに、時代に不適当な習慣が長く続くと元気がなくなってしまう。そのため、中国にはこんな言葉が伝わっている。
「句日新、日日新、又日新(今日の行いは昨日より新しくなり、明日の行いは今日よりも新しくなるよう、日々心がけねばならない。)」
なんでもない言葉だが、たしかに毎日きまりきった事だけをしていると気持ちが沈んでしまう。どのようなことでも「毎日新しい気持ちで挑む」という心がけは大切である。
今日、政治の世界が滞っているのは、官僚たちは自分にあてがわれた仕事を機械的に処理するだけで満足しているからだ。実は、民間企業や銀行にも同じような風潮がある。
これは、時代に不適当な習慣が長く続く古い国によく見られる状況で、徳川幕府が倒れた理由もここにある。幕府を滅ぼしたのは幕府そのものだった。大風が吹いても大木は倒れないものだ。

4.逆境に立たされたらどうするか

何事もなく平穏無事で行くということは滅多にない。たとえば簡単だと思われた仕事でも、海に波が立ったり空に風が起こるように突然のトラブルに見舞われる場合がある。これと同じように、人は逆境に立たされることがある。
逆境に立たされたときにまずやらなければならないのは、それが人の手によるものなのか、人の手ではなんともしがたいものなのかを判断することだ。その後で、どう対処するのかを考える。
人の手ではなんともしがたい逆境に立たされた場合、「これが自分に与えられた役割なのだ」と覚悟を決めるのが唯一の策だと思っている。そう覚悟を決めてしまえば、どんなに対処しがた逆境にいても平常心を保てるはずだ。
では、人の手による逆境に陥った場合にはどうすればいいのか。その逆境は自分が招いたものが多いため、反省して悪い点を改めるしかない。人生は自分次第で変化する。自分で「こうしたい、ああしたい」と考えて努力すれば、大概は思い通りになる。ところが、ほとんどの人は自分で幸福を招こうとせず、ひねくれてしまう。これでは幸福など訪れるわけなどなく、逆境が待っているだけである。

渋沢栄一の著書を読ませて頂いていますが、明治の偉人が多く出られていて、著書の内容が大変ダイナミックでした。可能性を信じることの大切さを学ばせて頂きました。また、渋沢栄一はビジネスの成功のみならず、教養を身に付けることの大切さについて語られ、立派だと思いました。これが、長生きし、多くの方から後世にわたって慕われる秘訣のように思いました。これからも引き続き、渋沢栄一から学ばせて頂きたいと思います。(横)


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料理は楽しい

2013-06-20 09:15:47 | 日記
私は料理を作るのが好きである、ある材料であいそうな味加減で出来上がりを予想して作ることが多い、もちろんいまいちの味になってしまう事も多いのであるが、次回はこうしてみようと工夫もしてみる。
そんな中でも月に一度くらいは作るものに「麻婆豆腐(マーボー豆腐)」がある、今回は私の作り方を紹介させていただこうと思う。

材料
1. 豆腐1丁(豆腐を感じたい時は木綿豆腐を1.5センチ角に切る、
さっぱりとしたい時は絹ごし豆腐を大きめに切って使う)
2. 豚挽き肉 200グラム弱(他のレシピより多いと思う)
3. 豆板醤(トウバンジャン) 大さじ1強
4. 甜面醤(テンメンジャン) 大さじ1強+(豆板醤より多め)
5. 鶏ガラスープ(市販の顆粒にお湯で作る) 150CC
6. 料理酒(紹興酒が良いのだろうが) 大さじ2弱
7. 醤油 大さじ1強
8. 黒胡椒(本来はホアジャオという花山椒だが代用している)
9. 水溶き片栗粉(片栗粉大さじ2を同量の水で溶く、これは基本)
10.長ネギのみじん切り 1本分
11.ごま油 大さじ1強
12.炒め用サラダ油 大さじ3ぐらい

では作り方を
中華鍋(私は25年ぐらい前に「無印良品」で購入した中華鍋に木の握り手が付いた片手鍋を使用している)を強火で熱しサラダ油を入れ回してなじませて炒める肉がくっつかないようにする、いったん火を止めて豚挽き肉を入れてほぐす、再び点火し中火で良く炒める、大抵はどうせ後で火が通るからとさっと炒めてしまうが、ここでしっかりと火通す事、何故かというと肉の水分を飛ばし味がしみ込むようにするためである、目安は油が透き通る感じになるまで約1分強。

また火を止めて豆板醤と甜面醤をいれ中火で香りが出るまで炒め、スープをいれ豆腐も入れてしまう、料理酒と醤油を入れ、豆腐の水分が飛ぶようにお玉の背側を使ってさっと混ぜながら火を通す(湯通した豆腐を使うが私は面倒なのとたいして味が変わらないので行わない)

水溶き片栗粉を様子を見ながら2~3回に分けて入れて、良い感じのとろみになったら、ネギと多めの胡椒を入れ、ここからがミソだが鍋肌よりゴマ油を回し入れ強火で煮るというより焼く感じで1分ぐらい熱すると、出来上がり。

にんにくと生姜のみじん切りを肉を炒める前に加えても良いですし、豆板醤と甜面醤を入れた後肉を炒める時に、ナスやピーマン、冬なら牡蠣などを炒めるとまた1粒で2度おいしい感じの料理が出来ます。(鉄)


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2013-06-19 09:36:51 | 日記
3.11以降、絆という言葉が頻繁に使われるようになりました。
私自身、東日本大震災が起こった時は都内にいたため、そこまで大きな被害にはあいませんでしたが阪神大震災では震度7の地域に住んでいたこともあり震災後の日本人の助け合いの精神について実際に様々な体験をしてきました。
ただ3.11以降は何か事あるごとに絆というフレーズを取り入れてビジネスをしようという人たちが多く出てきたため私は絆というフレーズをやたらめったらと使われることにとても違和感を感じていました。

そんな私が今回絆という題名のブログを書いたのは少し前になりますが2013年5月26日の第80回日本ダービーでこのキズナ(絆)という名前の馬が勝ったからです。
別に馬券を買って大儲けしたとかではなく、この馬がダービーで勝つと本当に映画や漫画のような秘話がたくさんあったからです。

私自身は競馬はかなり昔から好きで、馬券を買うとかではなく当時競馬のゲームが流行っていたこともあり血統や師弟関係など夢がある話が多かったので好きな馬や騎手を応援する感じで見ていました。
で私が当時から好きだったのが武豊ジョッキー。
競馬をほとんど知らない人でも武豊という名前は知っているというぐらい知名度があり当時の競馬ブームを作った競馬会の第一人者です。
あらゆる記録を塗り替えていっていた武豊騎手なのですがここ数年は落馬でのけがの影響もありスランプに陥っていました。

ただ騎手の場合馬の能力が大きいため有力馬に乗れないと勝てないというのもありました。
細かい話をしだすとどんどんマニアックになってしまうので簡単にいうと良い馬が全く回ってこなくなっていました。
オーナーも大きいレースだと勝てば億単位の賞金があるのでより確実にというので最近はそういう有力馬は海外から出稼ぎの様にやってくる外国人ジョッキーや地方で力をつけて中央競馬に来たジョッキーばかりに回ってしまっていました。
昔もミスが続けば乗り替わりというのもあったのですが今ほどではなく若手ジョッキーにも師匠である調教師やオーナーがそのジョッキを一人前に育てるという考えで強い馬にのせ続けるということがありました。
日本人だからなのかそういう師弟関係のストーリーがある馬やジョッキーなどは応援したくなるのですが最近は目先の結果のみを貪欲に取りに行く大手の馬主が増えたことも競馬人気が最近どんどん落ちていっている原因だと思います。

そんな中でも昔ながらの師弟関係や応援しているジョッキーに自分の馬をのせ続けるオーナーも少しですがいました。
キズナの前田オーナーや佐々木調教師は人のつながりを大切にしている方たちでした。
もともとこのキズナという馬には佐藤騎手が騎乗していたのですが落馬で大けがをし、結果としてその夢を武豊騎手が引き継ぐ形で途中からは手綱を取り続けていました。

武騎手もあるインタビューでよい馬にのせてもらえないのは勝負の世界だから勝てていない自分が悪いとは言っていながらも、このように調子があまりよくない時期でも騎乗を依頼してくれる方たちの馬では何とか勝って恩返しをしたいと話をされていました。
そのインタビューではやはりチームとしてオーナー、調教師、厩務員、ジョッキーとチームとして一致団結している雰囲気の時は大きいレースも勝てるという話もされていました。

そんな色々な話があったので今回のダービーでキズナにはに勝ってほしいと思ってみていたので勝って武騎手のガッツポーズやオーナーや調教師の方と抱きある姿には思わずうるっと来てしまいました。
ファンも単なる馬券で勝った負けたではなくこういうドラマを求めていたようで、普通は大レースでも終わるとすぐに帰る人も多くいるのですがこの日は久々に14万人弱の来場者が拍手や武豊コールをするなどレース後もすごい盛り上がりのようでした。

私自身は営業なのでもちろん結果を出していかなければいけないのですがただやみくもに短期的な数字や利益を追うばかりで、周りの人に感謝されないやり方だけはやらないようにしようと思っています。
やはり自分が結果を出すだけでなくそうすることで会社の評判も上げ、数字も残し、顧客からも社員からも感謝されてまた次の仕事につながるという良い循環ができて初めてやっててよかったと思いたいものです。(の)

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タイムスリップまで25年

2013-06-18 11:34:32 | 日記
雨不足で利根川水系のダム貯水率が52%になっているそうだ。確かに紫陽花が咲いているが雨に濡れた紫陽花はまだ見ていない気がする。農作物にも影響が出ているそうなので本格的な夏に向けて一雨欲しいところなので、明日から南下する梅雨前線には通勤通学に大迷惑が掛からない程度に頑張って欲しいものだ。

6月も中旬になり我が社では新入社員が1人、お客様先のプロジェクトへ参加するため本社から巣立っていった。研修を受け、社会人としてのマナーや基本的な仕事の進め方などを身に付けたとは言え、本人は非常に不安なんではなかろうか、周囲の先輩達のフォローに期待している。

新入社員が巣立っていって、何か教えていないことって無いんだろうか、とふと考えた。つい13年前の大騒ぎを思い出したので忘れない内に書いておきたい。

13年前、2000年問題と呼ばれるコンピュータ業界での大騒ぎが起こった。原因は何のことはない1985年を85、1996年を96と、当時の非力なコンピュータリソースを少しでもケチるために19を省略してコンピュータに入力していたため、2000年が00となり、コンピュータが1900年だか2000年だか判断できなくなる、という問題だ。

13年前というと小学生でした!という新入社員の世代にはなんのこっちゃ、という話しだが、当時はコンピュータが暴走して社会機能が麻痺してしまう、なんて噂がまことしやかにささやかれていたのである。この2000年問題は当時のコンピュータ技術者の皆さんのおかげで大きな問題も無く2000年を迎えられた。

ある程度の年齢の技術者の方は、「あー、何かが起こった時のためにスタンバっていたなー。」と細い目で懐かしんでもらえると思う。

さてここからが本題なのだが、新入社員の世代がこれから技術者として歩んでいくとすると25年後に2000年問題と同様にコンピュータ内でのタイムスリップが起こる。2038年問題というやつだ。最近のオペレーティングシステムでは既に対策が取られているが、25年後に全てのコンピュータとプログラムに対策がされているとは考えにくい。

またこれから25年の間に知らずにタイムスリップしてしまうプログラムを作り込んでしまうこともあるかもしれない。事が日付に関わる問題だけにすそ野が広く、根が深い。

システムのライフサイクルにもよるが、今後ずーっと25年を超えてそのシステムが生きている可能性があるのであればちらっと思い出してもらえればありがたい。

がんばれ、新米技術者諸君。(野)


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プライバシー

2013-06-17 11:14:29 | 日記
 視線の動きを感知するセンサーを使って画面の切り替えを行うスマートフォンが販売されると言う時に流れたニュースの一コマに、視線は人の心の動きそのものなのであるからそれを記録し分析するシステムが世の中に出回る前に、これまで以上にプライバシーが侵害される危険があることを十分に認識した議論が行われなければならない、という大学の先生のコメントがあったのを覚えている。
 
 買い物客の視線の動きを分析することによって、陳列棚のどのあたりに視線が集中するのか、どのあたりに長時間視線が停滞するのか、正確にわかるようになるという。ライトや店内の配色等によって視線がどのように変化するかなどもリアルタイムにわかるようになるのだろう。周囲の環境をコントロールすることによって、ある程度は買い物客を買って欲しい物に誘導する方法も確立されてくるかもしれない。企業は視線が釘付けになるようなデザインの製品を開発し、より見やすい位置に置こうとするだろう。
 
 もちろんシステム開発にも応用されるだろう。個人の趣味嗜好に合わせて画面を構成する機構をパーソナライズと呼んでいるが、これまでは購入した製品やサービス、クリックしたページなどを基にこのパーソナライズが行われていた。しかし、視線の動きが分析されるようになると、視線が集中したもの長時間眺めたものに、興味があると捉えられてWebページがパーソナライズされてくるかもしれない。
 
 軽量パソコンをメガネ型に加工しメガネレンズの部分に情報を投影しようという昔のアニメやSF映画で見たような製品が実験されている。音声でパソコンに指示を出し、必要な情報をメガネレンズに投影させる。携帯電話をいじりながら歩いていたために段差を踏み外したり、前から歩いて来た同じような人とぶつかって転んで怪我をしたりといったことが日常的に起きている状況を考えると、前は向いている状態は確保できるだろう。もし多くの人が利用するようになり、改良が進めば、業務システムとして利用する企業や組織も現れてくる可能性がある。現時点でイヤホンを付けて業務を行なっているホールスタッフやガードマン、警官などは任務エリアの状況情報を的確に把握するために早い時期に利用を開始するに違いない。

 ニーズはエスカレートする。視線や音声などではなく、もっとスピーディにもっとストレートに思った通りの情報を取得することはできないのか。このニーズに技術者たちがどのような答えを出すことになるのかわからないが、いずれは脳とシステムが直結する方式が編み出されるのではないだろうか。眼球を動かしてその先のセンサーでシステムを操作するのではなく、今隠れている画面の下の方の情報が見たいと思うだけで画面が上に向かってスクロールする方式。思うだけでシステムを動かせる方式へと進んで行くように思う。
 
 「思い」で、システムと繋がるようになったとしたら、その先に繋がっている未来のプライバシーとは一体どのようなものになって行くのだろう。目新しさ便利さ、そして効率。それらを貪欲に追求して現代の科学技術は発展してきた。まだまだ前進は止まらない。
 システムと人が限りなく近づいて行ったとしても、自分の利だけを求めて周囲を押しのけて進む生き方を前提にしたプライバシーではなく、ひとりひとりの前向きな気持が尊敬され家族や仲間と共に在ることの幸福を実感できるプライバシーを守って行ける世界であろうとすることがひどく大切なことであると思えてならない。(三)
 

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