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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

思い出ダイバー 十(後編)(終)

2014-12-02 08:29:48 | 日記
前回の続き

ある日妻が娘にこんなことを聞いたらしい。
「○○ちゃん、ママから産まれてきたときのことを覚えているの?」

すると娘は普通に答えたようだ。
「うん。○○ちゃんはね、そろそろ出ようかな~と思ってたら、急に苦しくなってきたから"エイっ!"って蹴って出てきたんだよ。頭をグリグリ~ってやって。狭かったんだよね~。そしたら知らない人が目の前にいたんだ。」

子供が母親のおなかの中にいたときの記憶を覚えていることがある、ということは聞いたことがある。しかし、自分の娘がこんなに具体的に自分の事を話せるなんて思ってもいなかった。

妻は当時の瞬間のことは既に覚えていないらしい。だが、娘が産まれてくる時にお腹を蹴られた記憶はあったようだ。また、普通は母親から産まれてくる子供は、顔が下向き(地面側と言えばいいのか・・)であることが普通なようで、助産師が子供の顔を見ることは少ないらしい(でも、目って見えているのか・・?)

それらの状況を鑑みると娘の言っていることは、あながち外部情報から形成された偽りの記憶でもないようだ(娘にこのことを聞くまでは、赤ちゃんがどこからどうやって産まれてくるのかを教えたことは無い)。

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陣痛が始まった妻に対して、私ができることは子供が出てこないように下から押さえる事だ。いきんだ時に痛みを逃がすことができるようである。助産師から「手をチョップの形にして押さえてください。」と言われ、ずっと妻を下からチョップで押さえていた。本当に楽になるようで、「プロだね。」と妻に言われた記憶がある。チョップで痛みを逃がすプロが誕生した瞬間だ。

出産前にトイレに行くように言われた妻は、車椅子に乗せられてトイレに行った。後から聞いた話では、「痛いんだからそんなことできるわけが無いんだけど、行っておかないと後(分娩台)で大変になるらしいから、我慢してトイレに行ったんだよ。」とのことだった。我慢できずに行くのがトイレなのに、まったく逆の気持ちなんだなと思った。

看護師長の判断で、分娩室に移動することになった。
いよいよ出産である。
私も立ち会うことにしていたので、一緒に部屋に入った。
初産だし、どれくらい時間がかかるか分からない。しかも妻はあまり体力に自信がある方では無い。いろいろ心配しながら「はい、いきんで~」というリズミカルな看護師たちの指示で、妻と一緒にいきんでいたら、30分ほどで娘が産まれてきた。

この病院では、赤ちゃんが産まれたらすぐに母親が抱き、初めて母乳を与え、母子の触れ合いを大事にする方針であった。妻も私も感動し、小さい娘が妻に抱かれる姿に私は涙がこぼれた。だが、娘は体力を使い果たしたのか、ずいぶんと眠たそうな顔をしており、全く母乳を飲もうとしなかった。が、それを補うかのように、娘は卒乳の時期が遅かったということを付け加えておく。


妻と娘は同じ布団で一緒に寝ている。病院を退院してから今日までずっと同じスタイルだ。そして、娘の寝顔も産まれて初めて妻に抱かれて眠っていた時からずっと同じである。「変わらないね。」と妻と話すたびに温かい気持ちになる。

娘よ、ありがとう。
妻よ、ありがとう。

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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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