自由の森日記

埼玉県飯能市にある自由の森学園の日常を校長をはじめ教員たちが紹介

今年の修学旅行には名前がある

2006年06月30日 | 自由の森のこんなこと
 昨日から高校3年生の修学旅行が始まりました。
 職員室の黒板には各コースからの報告欄があり、無事にやっていることが書き込まれています。
 今年の修学旅行は行き先で語られるのではなく、それぞれに名前がついています。ちょっと紹介しましょう。

「みんなの家」コース
 廃校を利用して、山に入って森を見たり、農業をやったり、地元の人々と交流したり。行き先は北海道黒松内町のぶなの森自然学校。日本で最北のブナ林らしいです。


「まっ白な足あと」コース
 山形県を北から南まで歩いて縦断する企画です。一日目は30キロ歩いたようです。練習していたとは言え、翌日も歩くとなると大変でしょう。


「メンタンピン奄美大島」コース
 自分たちは最初から最後までみんなで話し合って決めてきた。行く所も最後まで決めなかったと代表者は話していました。行き先よりもやりたいこと優先。


「アナログで生きる」コース
 自由の森学園の修学旅行の伝統的コース、西表島。キャンプ、シーカヤックと亜熱帯林縦断。


「小宝島」コース
 鹿児島県にある本当に小さな島で、人口は40数人とか。その島で地元の方々とともに生活します。



学校に帰ってきて19日に報告会が行われます。何かをやり遂げた新しい顔が見られると思います。
月曜日には中3も沖縄に出発です。



おにざわ

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3週間の教育実習終わる

2006年06月16日 | 自由の森のこんなこと
 今日で3週間の教育実習が終わります。


 何人かの研究授業をのぞきましたが、苦労しながらも何とかがんばっているようでした。
 今朝の打ち合わせで、実習生一人ひとりが簡単にあいさつをしました。

「嫌いな英語がちょっと楽しくなったと生徒から言われた。教員になる選択肢が大きくなった。」

「子どもたち一人ひとりに対するつき合い方が違うことの難しさを感じた。毎日課題が増えていく実感。」

「生徒として6年間、湯水のように消費していた授業一回一回にこんなに準備が必要だったのか・・・そんな贅沢  をしていたんだと気づいた。授業を作る楽しさ、教師のやりがいを感じた。」

「授業を成り立たせることと、楽しく描かせることのバランスが難しかった。」

「生徒があいさつしてくれる事で元気をもらった。人間としての視野が広がったと思う。」

「あっという間だった。高校時代には考えなかったこと、わからなかったことが見えた。」

 それぞれ大事なものをつかんで大学に戻っていきます。教員になろうという気持ちが大きくなったというのはうれしいことです。そうでなくても、教育という仕事、子どもとかかわるという仕事について理解がひろがっていくといいなと思います。また、実習生の姿を見て、自分もいつかはと思い始めた生徒もいるかもしれませんね。



おにざわ

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朝日新聞夕刊の笑顔の女性

2006年06月13日 | 自由の森のこんなこと
 今日(13日)の朝日の夕刊に見たことのある顔が載っていました。

「標本作り生き様記録」という記事。骨格標本の数々と笑顔で写っているのは8期生の西沢真樹子さんです。


現在は大阪市立自然史博物館内のNPO大阪自然史センターのスタッフです。動物標本づくりと地域の子どもたちの教育活動をつなぐ活動が紹介されています。


 彼女が関わる「小さな骨の動物園展」には、自由の森の通称「骨部屋」からも出品されています。今日、学校で案内のポストカードを理科研助手のKさんからもらいました。


興味のある方はぜひご覧ください。


銀座のINAXギャラリーで8月19日まで。

おにざわ

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最近の中学生の様子

2006年06月09日 | 自由の森のこんなこと
はやいもので中学入学式に実行委員長が「シャボン玉」をテーマにして、学んだ事や体験したことをつめこんで、きれいに遠く、高く、飛び立って欲しいということを訴えて二ヶ月半がすぎました。


中学一年生ははじめての戸惑いから慣れてきて、自分の主張のしかた、表現のしかたを色々な方法で試している時期を迎えています。


中学二年生はぐっとおちついてきて、自分と他者との関係を上手に探りながら、お互いに成長しようとしているようにみえます。鬼沢さんも前回のブログで紹介しましたが、ある生徒のつくった自由の森の中学生活を紹介するホームページは生徒自らの感想や視点が述べられた内容になっています。そこにあった丁寧な各教科の紹介の内容はそれだけで中学二年生の学校生活のパンフレットになるすぐれたものでした。

自由の森のいい点として彼があげていたのは

「勉強全般が詰め込みじゃない」

「数値やグラフで評価しない」

「ゆっくりじっくりやっていける」「好きな事は徹底的にできる」

でした。また、ノートについては

「ノートは後で自分を振り返ってみて、ああ、こういうことをやっていたのだ、と理解でき、そして活用できるものです。自森ではノートと自己評価表が授業における学びのまとめとして、後あの自分にとっての教科書なのです。」

と紹介しています。


中学三年生はさらに落ち着いた学びをしています。


先日も沖縄修学旅行の事前野外学習に全クラスで行ってきましたが、非常に真剣に講師の人の話しを聞いていました。私も一クラス授業を担当していますが、


「何のために理科を学ぶの?」


「頭がいいというのはどういう事?」


「知識をたくさん知っている方がいいの?」


「学力って何?」


という質問をうけます。明らかに自分と他者、そして社会へと彼ら彼女達の意識が向いているという事がよくわかりますし、全体として、しっかり地に足をつけた自らのアィデンテイテイを探ろうとする若者らしい真摯でさわやかな姿がみてとれます。これから修学旅行や中学最後の各行事を通して、どのように成長するかが、本当に楽しみな中学三年生です。



モルゲン

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音楽科の教員によるステージ

2006年06月01日 | 自由の森のこんなこと


音楽科の教員8名による森の音楽会に行ってきました。


学校から生徒のために手配したバスが乗り切れず、急きょ追加を手配するハプニングもありましたが・・・


聞きほれてしまう曲、胸に迫ってくる曲、一人ひとり個性的な声なのにそのハーモニーの美しいこと。
  

それぞれ授業を担当している教員ですが、このステージでは8人が表現者です。
その1人の池田敦郎さんに話を聞きました。


「たくさんの音楽の教員はいると思うけど、ステージで歌う人はそんなにいないと思う。」


「何より自分たちの表現を通して生徒たちに歌うことのよさを伝えたい。」


確かに、たくさんの言葉よりも歌を通して思いを伝えるということを実感できたのではないかと思いました。また、こんなことも話してくれました。


「レッスンでは互いにイメージを出し合ったり、突っ込んだり、これが授業を作っていくうえでのエネルギーであり、ビタミンなんです。」


教材研究であり、授業研究なんですね。


音楽科のみなさん、お疲れさまでした。
来場していただいた方々、ありがとうございました。



おにざわ

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