自由の森日記

埼玉県飯能市にある自由の森学園の日常を校長をはじめ教員たちが紹介

十数年前のレポートが出てきた

2006年02月27日 | 自由の森のこんなこと
学習卒業発表会の一日目。
今回の発表会は3日間を学年ごとに分けて発表をします。また、午前中にステージ発表をまとめて見やすくプログラムするなど、工夫がされています。午後の合唱も含めて高1は元気です。
展示も一階を中心につぶさに見て周りました。僕は社会科だから、どうしても社会のレポート展示を見るのに時間がかかりました。今年も面白いレポート、力作があります。

レポートといえば、最近十数年前のある卒業生のレポートが資料の入ったダンボールから出てきました。カラヤンが死んだ直後だったか、彼はナチス政権下での音楽家たちの行動を詳しく調べました。ナチスに加わったもの、ドイツを去ったもの、ドイツ国内でナチスには距離をとったもの、それぞれの生き様が紹介されていました。彼は卒業後、音楽の道に進み、修論を送ってくれたこともありました。そういう意味では、出発点になったレポートなのかも知れません。たまたまネットで彼と連絡がとれ、レポートは十数年ぶりに本人に返すことになりました。ちょっとうれしい話です。

明日は高2の発表がメインです。

おにざわ

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卒業証書を書く

2006年02月25日 | 自由の森のこんなこと
 通勤途中の店のウインドーに、美しい筆書きで卒業証書、式次第承りますと書かれたポスターが張ってあります。校長になって困ることの一つは、卒業証書を自分で書かなくてはならないという仕事があることです。校長先生ってみんな字がきれいというイメージがあリますが、他の学校の校長先生たちはどうしているのでしょう。でも、ポスターがあるのだから、外注もありなのかもしれません。自由の森では代々校長の仕事になっています。校長だって字がきれいだとは限らないんだぞ。



 とは言え、やはり下手でも自分で書いていきたいと思います。今年の卒業生の中には中学1年の時に授業を担当した生徒たちがいます。小さくて文字どおり子どもだった彼らが卒業していきます。いろんなことを考えながら書いています。頑張って書いているので、ちょっと下手でも勘弁してください。

 月曜から、3日間の高校の学習卒業発表会が行われます。教室やあちこちの廊下に、一年間の学びと活動の足跡が展示されています。これを済ませていよいよ卒業です。

おにざわ

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中学総合の発表

2006年02月14日 | 自由の森のこんなこと
先日、後期から始まっていた中学三年生の総合の授業の発表会を見学しました。
取り上げられていたテーマは少年犯罪、夜間中学、食と命を考える、車いす体験、老人体験を通してのハンディキャップ問題でした。そのほかに学校近辺を歩く、飯能ウォークも行われました。

少年犯罪を調べたものは、現在の厳罰化の方向性に反して、少年犯罪そのものの、件数は減っているという報告と犯罪をおこしてしまう子の家族や大人に理解される大切さを弁護士さんにあって報告しました。

夜間中学は全国で35箇所しかないことと、そのうちの一つを訪問した体験について報告されていました。実態は75%が外国人であり、お年寄りで上海からひきあげてきた人、強制連行された方もいるという問題もみえてきたという鋭い内容の発表でした。



食と命についてはふだんたべている牛肉・豚肉、鶏に焦点をあて、実際に鶏を自分で殺して食べてみるという体験を発表しました。泣きながら鶏をさかさにしばって頸動脈を切り、お湯につけてはねをむしるという作業をするのですが、そこで命を奪ってしまった自分と実際に食べてみるとおいしいと感じる自分の感情の矛盾に驚くという発表がされていました。また、実際に豚、牛がと殺されている現場をみることで、機械的に作業がすすんでいくことで命とは何か、このような仕事をしている人への差別の問題にもふれていました。自分かがどうやって生きているかみんな知らない。豚も牛も、魚屋さんがマグロを解体するようでこういう実態を知らないという事は問題ではないか。死体を食べているという意識をもっとする必要があるのでは。

車いす体験の発表は所沢の繁華街を実際に二人一組で車いすであるいてみてくることで、階段があって、いかにはいることすらできない店が多い事や、駅内の危険性、自動販売機では上が届かないなどの実際の経験から学んだ発表でした。老人体験では老人になると予
想される身体的なハンデを体につけて階段をのぼりおりするというものでした。最後は車いすバスケの体験についても指導者から教えてもらいながらみんなでやってみるという楽しみながらの現場体験学習が発表されました。それぞれが自分と社会の繋がり、生きる事の意味を鋭く問うといういい発表だったと思います。


モルゲン

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Nテンドーのゲーム機は世代を超える?

2006年02月14日 | 自由の森のこんなこと
校長室に寮担当の加藤さんがやってきて、これ、面白いと携帯ゲーム機を持ってきました。最近コマーシャルしているものです。恥ずかしながら、僕は実物を初めて見ました。

 何が面白いのかと聞けば、単純な計算やクイズに夢中になってしまうとか。加藤さんは目にもとまらぬ速さで計算をやっています。彼女は○十代(個人情報なので言えません)なのに、判定された年齢は41才なのだとか。それはよかったねです。

 しかし、これじゃ仕事中に遊んでいるようなもので、実はこの「遊び」が意外と寮生とのコミュニケーショングッズになっているという報告なのでした。加藤さんに負けたことがよほど悔しかった寮生は、電池切れになるまでやっていたとか。生意気ざかりな男子寮生と、ゲーム機をはさんでマジになっている様子が目に浮かびます。くれぐれも夜更かししませんように。

おにざわ

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間伐と枝打ちの作業最終回

2006年02月02日 | 自由の森のこんなこと
今年度の林業講座、人工林での間伐と枝打ち作業の最終回でした。

 今年度から、近所のyさんのヒノキ林をお借りして作業をしてきました。昨年度と違って斜面が急で、所々、手をついて登らなくてはならない箇所もあります。今日は枝打ちは行わずに、これまで間伐した丸太を切りそろえて集めました。S君は一年間でチェーンソーの使い方がだいぶうまくなってきました。彼は自分でチェーンソーの刃の研ぎ方までならってきました。3年生は最後の間伐だといって、終了時間間際に2本ほど伐採をしていました。この森で今年度何十本間伐したでしょうか。

 作業が終わる頃、社会科の講師Mさんのワゴン車がやってきます。丸太はみんなMさん宅の薪ストーブの燃料になります。おそらく今シーズンの分としては十分でしょう。

 さて、講座で菌を打ち込んだシイタケのホダ木も見てきました。残念ながら、まだ出ていませんでした。来週はご近所のyさんを囲んでのキノコ鍋の予定です。ほんとうは来週は収穫の予定だったのですが、用務のIさんのホダ木のシイタケを分けてもらおうと思います。

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