自由の森日記

埼玉県飯能市にある自由の森学園の日常を校長をはじめ教員たちが紹介

2日間の「学びの森」が終わりました。

2009年08月25日 | 自由の森のこんなこと
「学びの森」は、まだ自由の森をご存知ない方に自由の森の授業を体験していただく機会ですが、初めて出会う方、久しぶりにやってきてくださる方、遠方から来てくださった方々の多くのご参加があり、大変盛況な会になりました。ご参加いただいたこと、本当にありがとうございました。
 例年のこの時期はすさまじい暑さですが、今年はそこまでの猛暑でもなかったことも好都合でした。様々な教科の授業、特別講演、食事をはさんだ懇親会など、楽しんでいただけたのなら幸いです。

 1日目の特別講演は、卒業生保護者であるコメディアンの松元ヒロさんのステージ。一昨年も爆笑させてもらいましたが、今年も音楽ホールが爆発しそうなくらいの笑いを誘っていました。でも、今年は、ちょっと違ったステージでした。鹿児島の出身高校のネタもジンときましたが、最後の「命の授業」の話は、自然と涙が流れます。これはヒロさんの人柄があっての話なんだなあと思いました。権力者を笑い飛ばすだけじゃない、人の生きざまや温かさを伝えてくれた時間でした。
 私は、ものごとを学ぶということ、自分が変わるということの厳しさと喜びとはこういうものなんだということを教えられました。
鬼沢


 2日目は、小・中学生の授業と並行して、「学校をつくりつづける」の出版記念の、教育シンポジウムが行われました。5期卒業生でカメラマンの竹内弘真さんが現役のクラスに2年間にわたり取材をし、それを文章にしたものが本書の2章に収められています。
 会場には竹内さんの撮影した写真と、写っている当時の生徒たちのインタビューの言葉を記したものが、展示されました。
 竹内さんとそのクラス(20期4組)の卒業生数名と、本書序章のシンポジストとして参加されている岩波書店の岡本厚さん、書籍にちらっと参加させてもらっている私、編集代表の大島さんが、本をはさんで自由の森学園という場がいったいどんな場であるのかなどの話など、いろいろなやりとりもありました。
 学校の内実をめぐってのこうしたやりとり、会場に参加された方々の質疑に対して卒業生たちが自分の問題として答えていく姿を見るのはじつはちょっとなつかしい感じもありました。
「わかりにくさ」の中にある魅力を伝えるための、ひとりひとりの言葉を大切に受け取りたいと思います。
なかの

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

韓国のオルタナティブスクール サンマウル高校

2009年08月13日 | 自由の森のこんなこと
 韓国講座の研修旅行に途中から合流して、韓国の江華島にあるサンマウル高校に行ってきました。サンマウルとは「山の村」という意味で、農業や環境、共同体や平和の価値を重視しているオルタナティブスクールです。全寮制で現在の生徒数は約60名。3年前から交流が始まり、今年の冬にはサンマウルの生徒たちが自由の森に来て授業体験を行っていました。
 両国の生徒たちは、それぞれの文化についての発表と交流を行ったり、10代の自殺の問題などをめぐって話し合いを行いました。僕は校長先生をはじめ、教員の方々や生徒の保護者から、学校の考え方や韓国の教育事情について詳しくお話しを聞くことができました。
 韓国で学歴競争が過熱していることはよく知られていることですが、そのような中で学校に行けなくなる(行かなくなる)生徒も少なくなく、保護者の方々も、自分の価値観を見直すきっかけになったと話されていました。自由の森ととても共通点があるように感じます。生徒の表情や雰囲気も自由の森の生徒と近いものを感じました。
 興味深いことは、米と麦、イモ類は生徒たちが育てて完全に自給していること。いただいたトマトは、声を上げるくらいおいしかった。
 校舎は木と土で作られた平屋建て。校庭には大きなソーラーパネルが2基設置されており、電力もほぼ自給できているそうです。おまけに、地熱を利用した空調システムがあり、各教室のエアコンも地下300mから取り出された温風(冷気)が引き込まれていました。
 一方、考えさせられたのは、サンマウル高校は私立の高校でありながら、授業料は公立高校と同じだということです。寄宿舎での生活費は別ですが、教員の人件費は国家が負担するという制度なのだそうです。様々な共通点もありながら、この部分では大きな違いを感じざるをえませんでした。
 冬には、またサンマウルの生徒たちが来校する予定です。

鬼沢真之

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ちょっと私的なことになりますが、嬉しいことがありました。

2009年08月08日 | 自由の森のこんなこと
小田原で教育の研究集会があり、行ってきました。
市民会館をめざして歩いていると、道案内に学生が立っています。自由の森の卒業生に似ているなあと思いながら近づいてみると、案の定、18期卒業生のS君です。と言っても、彼の進学先は森林関係で、教育とはあまり関係がありません。「なんでこんなところに来てるの?」彼の答えはこうでした。「友達のYがゼミの教授に頼まれて、僕も誘われたんだ」。
卒業生と研究会で会うことほどうれしいことはありません。

卒業生と言えば、現在自由の森で合宿を行っているエルム・アカデミーという塾には17期卒業生のA君やMさんが勤務しており、合宿にも来ています。子どもたちに頼りにされているようです。

鬼沢真之

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

こんなに汗かいたのはじめて!!

2009年08月04日 | 自由の森のこんなこと
午後の授業は近くの山での間伐体験でした。

山に登るのもひと苦労ですが、ヒノキを切り倒すのも大変。交代交代でのこぎりを使いますが、なかなか切れません。うまく狙い通りに切れなくてくたくたになります。

みんなで息を合わせてロープを引っ張って、最後にズシン!と倒れた時は思わず拍手でした。

最後に、切った切り株を観察して、そのまま上を見上げると、そこにはポッカリ穴が開いていました。

鬼沢真之

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「花まる学習会」の合宿スタート

2009年08月02日 | 自由の森のこんなこと
花まる学習会の小学生中学生の勉強合宿が今日から始まりました。
開会式は美術等の展示室で行われ、中野中学校長が挨拶しました。例のなぞの穴あき四角形の話をすると、子どもたちからどよめきが・・。

午後からは理科室で解剖の実験教室。その後は各教室に分かれて授業です。

合宿を準備するにあたって、多くの保護者のみなさんに寮の改修や教室の清掃にご協力いただきました。
ほんとうにありがとうございました。

4日は、近くの山で間伐体験授業を行う予定です。生まれてはじめて木を切り倒す経験は何を教えてくれるでしょうか。

合宿は5日まで。花まる学習会の小中学生が、快適な合宿生活が送れるとうれしいです。

鬼沢真之

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする