自由の森日記

埼玉県飯能市にある自由の森学園の日常を校長をはじめ教員たちが紹介

学習発表会でドラゴンボール?

2005年02月28日 | 自由の森のこんなこと
今年度の学習発表会が始まりました。
 午前中は林業講座の展示の仕事を手伝い、その後、教室の展示を見て回りました。
 パンフレットに載っていたなぞの企画、ドラゴンボール。いったい何だろうと思っていたらば、アニメのドラゴンボールを自分たちで英訳して画面に英語の音声を入れた作品の発表でした。なかなかリズミカルにしゃべっていましたよ。
一年生の社会科のレポート展示では特に聞き取りを行った作品を読みました。こういう戦争体験を聞けるのはあとわずかだと思います。


 さらに、選択生物の発表の後半に顔を出しました。クローン技術について議論されていました。ペットに用いられているクローン技術は早晩人間にも活用されるだろうという予測をめぐって真剣な討論が交わされています。何かテーマは社会科と交差していると思います。合同で議論できたらおもしろいのに。
 午後は中国講座の発表。どうして日本人は中国に対して関心が薄いのか?を発表し、議論しました。アジアカップでの中国人サポーターの行動の評価、小泉首相の靖国神社参拝問題が発表されました。会場には中国人の留学生が来ていて、独自の観点から突っ込んだ意見を聞くことができました。最後の講座のメンバーが一人ひとり一年間の感想を自分の夢と絡めて語ったのが良かったです。
 最後は体育館での槍投げの発表と高2の鬼剣舞。メイン会場にしては観客がちょっと少ないのが残念でした。

おにざわ

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学びのない人生とは

2005年02月25日 | 自由の森のこんなこと
本校の研究協力者の国学院大学の教授の里見 実先生の著書「学ぶ事を学ぶ」という本にはこんな文章があります。「年をとってみて分かるのは学びのない人生は悲惨である」という事です。
 体力も落ち、社会的に生きる元気も衰えていく人の多くは、若いころに「本当に知的におもしろいこと」「おもしろくて興奮するような感動に出会っていない」という人たちが多いという事が述べられています。
卒業生達と必ず話題にてでるのは゛「もっと授業まじめにでていればよかった~・」という話しです。というのは.・・・

・・・自分達が今、関係ないと思っていた学びが年をとったり、実際に社会で働いてみるとあちこちでつながってみたり、同じ視点をもっていたりすることがたくさんあって、そのことに卒業してから気づかされたというのです。微分積分が建築学に関係がある事や、生物学が美術や音楽と関係があったなんていう話はたくさんあります。
簡単に里美先生は「学んだ結果としてどれだけの知識が拾得されたちいう事よりも、自分の世界が広がっていく、その経験の豊かさの方を重要視したい。」教師が何を教えたかという事によりも、それを学んだ子供達の中にどんな事件がおこったかが問題に去れているということです。つまり、これから学習発表会が、 得に高校3年生は「自由の森学園であなたはなにを学び、どんな内的な変化、物の見方の変化、世界の見方に変化がおきたのかについて、卒業後はあらゆる場所で問われると思って下さい。
 そういう意識をもちながら中味のある学習発表会をつくっていきましょうね。余談ですが、本日行われた中国舞踊部の発表はすばらしかったですよ。

モルゲン

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人と人がつながるためには

2005年02月22日 | 自由の森のこんなこと
 今年から中学生の帰りのホームルームの掃除のお手伝いをしながら、各クラスの様子をほんの少し知る事ができています。
当番制のクラス、コの字型の教室の机配置のクラス、帰りのホームルームにある人の発言をめぐってのクラスでの真剣な討議や人と人とが分かりあいための話し合いってなんだろうという話し合いもされていました。
 

元中学校長で昨年、なくなった依田さんは「お互いの心の端をほんのすこしまげれば、うまく人と人とはつながるんだよ」という話しをしたこともあります。
上級生の中学3年生にもなると、このような話し合いの内容と質は驚く程高くて、私だったらどう答えるだろうかという事がたくさんあります。
 ただ、一ついえるのは、昨年のある卒業生の1人が卒業式で「人と人との話し合いはとてもめんどうくさいしつらいです。
 でもそのあとにお互いが分かりあったり、クラス全体が雰囲気が変わったりする事も多くて、そのことに「自由」の大切さがあるのではないかと思います。」という卒業生の言葉
がありました。私もまったくその通りだと思います。話し合いや思い込みで争いをくり返している今の大人社会だからこそ、自由の森学園で「人と人とがつながること」の
意味を考える重要性ははてしなく大きいと思っています。

モルゲン

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戦争と女性フォーラム

2005年02月18日 | 自由の森のこんなこと
全校保護者会の最後に生徒から催し物の訴えをさせて欲しいと申し入れがありました。
 韓国講座の冬の講演会の企画です。韓国のナヌムの家で暮らす元日本軍慰安婦のカンイルチュル・ハルモニを
お呼びしての講演会です。
 保護者に向かって話し始めた高2のK君、なぜか突然に声をつまらせてしまいました。一昨年に行ったハルモニの講演の際、ハルモニを家に泊めたのだそうです。そのとき、彼はハルモニにこういうことを自分もみんなに知ってもらうよう努力すると約束をしたのだそうです。ところが彼女は昨年亡くなってしまい、約束を果たせなかったという強い後悔を感じているというのです。偶然とはいえ、彼の今回の講演会に対する熱い思いに触れられたことで、足を運んでみたいと僕も思いました。どうやら、近隣の高校にも申し入れをしているみたいです。
 このブログを見て来てみたいという方はこちらへどうぞ。
 2月20日(日) 12:30開場 13:00開会 自由の森学園 音楽ホール

おにざわ

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全校生徒集会の呼びかけがされています

2005年02月09日 | 自由の森のこんなこと
明日は授業参観日。
 各クラスの授業のあとに全校保護者会が行われます。
 その時間帯に生徒の有志が全校生徒集会を企画しました。
 その呼びかけのポスターにはこう書かれています。
 
 「今の自由の森は問題(バス停のらくがきや単位制とか)を教員が静かに解決している。
  でもそれって解決っていうのかな?
  学校でおこるたくさんの問題の解決のやり方を、教員だけで考えるとか、これは生徒と一緒に
  とか、分けてしまうのはおかしい。
  同じ自由の森という場にいる者同士がいっしょに考え、つくっていくと言うことが大切なのでは、
  と思うのです。」

 音楽祭の一日目に「自由連合」というチームをつくって今の自由の森に一石を投じたメンバーが中心です。
 話し合いの場が不足しているというのが根本的な問題意識のようです。自分たちに関わる問題を自分たちを含めて議論してもらいたいという意見はそのとおりです。残念ながら僕はそちらには参加できませんが、どういう議論が繰り広げられるのか注目です。 

おにざわ

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鬼は外?

2005年02月02日 | 自由の森のこんなこと
明日は節分。
 個人的には一年で一番苦手な一日です。
 小学校、中学校ではなぜか鬼の役でした。家に帰っても、雨戸を開けて大声で
「鬼は外!」って叫ぶのがどうしても嫌でした。近所中が聞き耳を立てているように感じられて。
今でも我が家の子どもたちは無言で窓の外に豆を投げています。それはそれで変ですが。


 自由の森の年明けは日本語の授業での書き初めで始まります。1月からいろいろなクラスの壁にそれは様々な書初めが飾られます。意外とうまいものもあればオチャラケまで、中にはイラスト入りのものもあります。高校1年生のあるクラスの廊下に「受験生頑張れ」と書いた作品が張られていました。新しい後輩たちへの静かなメッセージです。
 前期一般入試が終わりました。手続きの締切日にはまだ間がありますが大体の人数の見通しがたち、いよいよ来年度に向けて準備開始です。

おにざわ

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