自由の森日記

埼玉県飯能市にある自由の森学園の日常を校長をはじめ教員たちが紹介

自由の森へようこそ!

2012年04月25日 | 自由の森のこんなこと
「自由の森へようこそ」という、在校生たちが新入生たちに「自由の森とは?」を伝える会がありました。

中2だった人たちはすっかり中3になり、去年この場に迎えられた中1だった人たちは、やっぱりすっかり中2の顔。新しく仲間となった中1の人たちに向かって、いろいろと自分たちの思いを伝えていました。

自由の森の授業や「自己評価する」ということ、体育祭や学園祭、音楽祭などの行事や、年度末の「学習発表会」のこと、部活のことなどを「上級生」の生徒たちが語ります。

学校のあちこちに消しゴムでつくったスタンプを置き、ヒントをもとにして校舎内のいろいろな場所を探しあてるスタンプラリーなどの遊びもあったり、後半は自分たちの収穫した米で「餅つき」をしてみんなで食べたり。
いい時間でした。

1年生のみんな、ようこそ自由の森へ。


なかの

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キッズウィークエンド 福島の小中学生が自由の森へ

2012年04月23日 | 自由の森のこんなこと

アースデイ東京の企画として、今年、福島の子どもたちを関東に呼んで週末を過ごしてもらうプロジェクトがはじまり、自由の森学園もその一会場として参加しました。

 

20日金曜日の夜、福島の小中学生39名とスタッフ3名が来校し、翌21日土曜日一日、高校生たちと思いっきり遊んだり食べたりして過ごしました。午前中は、2グループに分かれて、太鼓をたたいたり、山仕事をしたりして過ごします。昼は高校生たちと屋外でバーベキュー。その後はグランドでドッチボールをしたり鬼ごっこをしたり。みんなくたくたになるまで遊びました。

 

今回の企画には、高校生30名が協力してくれました。くちぐちに「また来てね」とメッセージを送っていました。

 

鬼沢 真之

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2012年度入学式あいさつ

2012年04月12日 | 自由の森のこんなこと
新入生のみなさん、はじめまして。そして、入学おめでとう。
みなさんを新しい自由の森の仲間として心から歓迎します。


みなさんは、今日から、この「自由の森学園」と言う名の一度聞いたらなかなか忘れない高校に入学しました。私は、みなさんの学校生活のスタートにあたり、この名前と自由の森学園のルーツについてお話しします。

自由の森学園は1985年に創立されました。今年で28年目を迎えます。
その理念の柱となったのが、当時「競争原理を超える」教育を提唱した数学者遠山啓の主張です。自由の森学園は、競争のためではない、深い学びと人間の自立と成長をめざした学校です。

日本における人間を育てる人間のための学校教育、その水脈をたどって行くと、今から約100年前の教育運動にたどりつきます。大正自由教育運動、それまでの近代化と富国強兵のための教育から、子ども一人ひとりの豊かな成長を目的とした新しい教育と学校づくりが広がった時代です。たくさんの私立学校が創立されたのもこの時代です。

その私立学校の創立者たちは、学校名にも新しい試みを行いました。「学校」ではなく「学園」もしくは「学院」という言葉を多く使用したのです。「学校」の「校」という字には罪人の手足や首にはめる刑具という意味や、つかまえて取り調べるという意味があります。当時の新しい教育をめざす人々は、意識的に「校」の文字を嫌い、「学園」と称したのです。

さて、新しい教育をつくりだそうとした教育者のなかに手塚岸衛という人物がいました。彼は日本で初めて「自由教育」という主張を掲げました。興味深いことに、彼は「自由」を「消極自由」と「積極自由」に分けて考えました。

「消極自由」をこう説明します。籠のなかに閉じ込められた鳥は空を自由自在に飛び回ろうとします。籠は鳥にとっては拘束であり、そこから解放されることを「消極自由」と言うのです。
もう一つの「自由」、「積極自由」とはどういうことでしょうか。彼はこう言います。人間は自然のなかの一員で、犬や猫とあまり変わらない。しかし、人間は動物とは区別されるものを持っている。それが理性だ。その理性による活動がすなわち自由なのだ。

みなさんはこの彼の考え方をどう考えますか?
縛られているものから解放される、例えば、それはテスト勉強かもしれないし、制服や細かな校則かもしれません。自由の森学園ではそれらから確かに解放されます。しかし、それだけで「自由になれる」「自由を獲得する」わけではありません。この環境のなかで一人ひとりが何を考え、どう行動していくのか、どういう生き方を選びとっていくのか、これこそが「積極自由」なのではないでしょうか。

また、一見自由にふるまっているように見えても、実のところ、様々なものに囚われているということも珍しいことではありません。偏見や囚われから自由になるということも「自由を獲得する」大切な中身だと思います。

自由の森学園の一員となるその出発にあらためてそのことを考えてみてほしいと思います。


私ははじめに、学校の校の文字には刑罰をイメージする意味があると言いました。一方、校の字は木へんに交わると書きます。そこから、互いに学び合うという意味もあるようです。学び合うということは、学校にとってとても本質的なことだと思います。

これから3年間の学びの旅が始まります。ここに集まった174人がともに支え合いながら成長していってほしいと思います。

あらためて、入学おめでとう。

鬼沢 真之

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中学入学式

2012年04月10日 | 自由の森のこんなこと

新入生のみなさん、入学おめでとう。

みんなが自由の森学園にやってくるこの日を、本当に待ちわびていました。
学校はこれまで春休みで、生徒たちのいない時間が多かったんだけど、今日みんなを迎えることができて、中学校の3学年が全員揃いました。
これから始まるみんなの時間をたっぷり楽しめるように、そのお手伝いをしたいと思っています。

みんな、失敗することや間違ったりしたときに、怒られた経験があるんじゃないかな。
だから何かをしようと思っていても、気持ちが前に出なかったり、ちょっとめんどくさいからやめちゃおうっていうふうに思うときがあるかもしれない。失敗を恐れる気持ちがあんまり強くなっちゃうと体が動きにくくなったり、あれをやろうこれをしたいという素直な気持ちにブレーキがかかったり。でも、今日からはじまる新しい学校生活は、そういうことをあんまり気にせず、いろんな冒険をしていってほしいなと思います。
今日はっきり言いますが、失敗とかしちゃったら入学式の日に校長の中野が「失敗してもいいって言ってたから」と、私のせいにすればいい。それに、人は失敗や間違いからいろんなことを学ぶ。だから、いろんな経験を学校という場でしていってほしい。

みんなは学ぶということをこれから始めていくわけだけど、「学ぶ」という行為が自分にとってどんな意味であったのかがわかるのは、実はもっと後のこと。何年か経ったあとに、「学ぶ」ってこういうことなんだなってわかるときが必ずやって来ます。
そして「学ぶ」ことを通して、「知る前」と「それを知った後」、あるいは「学ぶ前」と「それ学んだ後」とでは、自分の中の感じや価値観に変化が起こります。「あぁ、そういうことだったのか」とか「いままでこういうふうに考えていたけど全然違ってた」とか。いろんなことに気付いて変化をしていくこと、つまりみんなのひとりひとりの中に「事件」が起こるわけです。
授業でもそう、これから経験する行事も、遊びの中でさえも、「事件」を起こすようないろんな材料が、この学校にはどっさり転がっています。それを自分でひとつひとつ探していって、いろんな事件を自分の中につくっていってほしいと思っています。

学校生活が始まると、楽しいこともあるけれど、楽しいということはあんまり長続きしない。飽きちゃうから。「楽しい」という感覚を超えて、そのことを自分で「楽しめる」ような、そんな人になっていってもらえたらいいなと思います。みんなを迎えるためにこの入学式をつくってきた人たちは、ものを楽しむことがすごく上手なんです。

もうひとつ。失敗の話もそうだけれど、みんなには自分自身を自分で縛っていることがある。それをひとつひとつはがしたりほどいたりしていってほしいなと思います。そのお手伝いができるといいなぁと思っています。
そんな中で、だんだんと「楽しいもの」から「楽しめるもの」にとらえ方が変化していく。そんな時間を一緒につくろう。そして、一緒に笑いながら、学校そのものを楽しんでいこうね。

終わります。
なかの

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公式ホームページがダウンしています。

2012年04月02日 | お知らせ
先週土曜日に、卒業生の出演した番組が放送された以降、学校のホームページにアクセスが集中してしまい、昨日および本日も、サーバーがダウンしてしまっている状況となっています。
現在、復旧のための対応をサーバーの管理会社に依頼しています。
ご不便をおかけしてしまい申し訳ございません。
自由の森学園

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