自由の森日記

埼玉県飯能市にある自由の森学園の日常を校長をはじめ教員たちが紹介

音楽祭が終わりました。

2011年12月18日 | 自由の森のこんなこと
12月16・17日(金・土)の2日間にわたり、年末の大きな学校行事である「音楽祭」が行われました。今年のテーマは「Cooking of Music」。実行委員長の扮する料理下手で荒っぽい「シェフ」が、「素材の声を聴いてみて」と妖精たちの囁きを聞き、「よい」と思える味を出すにはそれぞれの「食材の発する声」を知ることが大切だと気づいていくという物語を、1日目の有志企画や2日目のクラス合唱の舞台発表のひとつひとつが音楽祭全体の雰囲気をつくり出すのだという実行委員会のメッセージとして聞いていました。

1日目は「有志」の日で、「これをしよう」「あれをしたい」と、過酷なオーディションをくぐり抜けた23団体の表現がありました。私も1つの有志に混ぜてもらいましたが、舞台に上がるというのはとても緊張するし、歌い終えたとき(私は伴奏し終わったとき)のほっとした感じは、何かを背負いながらあの場に上ったひとりひとりにあるんじゃないかなぁ。
有志の発表を、ひとつひとつ見、聴きました。授業や日常のあちこちで出会う人たちが舞台に上がっていて、その人たちが音楽祭という行事を通して「表現したいのだ」という動機をつくる過程を見聞きした時間を思い返しながら。

2日目は「クラス合唱」の日。音楽の授業やホームルームの時間、放課後の練習を通して、クラスの「うた」がつくられていきます。ふだん見知っている生徒たちの、その表現に向けてつくられていく別の表情に出会うのが楽しい。中高24クラスのそれぞれの合唱と、中高各学年、中学全体、高校全体、全校合唱と、だんだんと人数がふくれあがりつれて盛りあがっていきます。この学校の生徒たちのつくる「うた」の力はすごいと思う。
最後は恒例となっているフィナーレ。メドレーバンドやボーカルの人たちのリードで、みんなで歌いました。

実行委員会の人たち、係の人たち、つくることに関わったみんな、本当におつかれさま。
いい音楽祭でした。
なかの

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第54回奥武蔵中学校駅伝競走大会に出場しました

2011年12月07日 | 自由の森のこんなこと
 12月3日(土)、朝から土砂降りの雨の中奥武蔵中学校駅伝競走大会に男子中1・1名、中2・8名の10名で参加してきました。自由の森学園としては、中学校駅伝は実に20年ぶりの出場となりました。参加校は127チーム(男子69・女子58)。

 部員数の減少で大会に参加できないサッカー部と、試合の機会のないアメフト部の活躍の場として考えたチームづくりでしたが、その他に運動の好きな2年生に声をかけ、10人のメンバーで練習が始まりました。放課後のグラウンドやロードワーク十分とは言えない練習量でしたが日に日に「走る」を意識したメンバーの姿が頼もしく感じていました。

 本番当日は信じられないぐらいの土砂降り。誰もが中止と思う中、宮沢湖に到着すると、先のレースの女子たちがレインコートを着て練習? その様子を見ながら、彼らの中でも気持ちが決まった様子。今までの彼らなら弱音を言っているところでしょう。でも、何かが違うのです。待機場所まで1kmほどある道のりを、40kgはある重たいテントを補欠の2人が懸命に運び、スタンバイ。レースの時刻が近づき、雨の中練習に出かける選手たち。いよいよスタート。これまた、コール場まで少しでも濡れないように傘をさして見送る補欠メンバー。自分がレースに出なくてもチームとしての働きをしてくれるのが、とても嬉しい!

 チームを引っ張る先頭一区のスタート。500m経過地点で応援していると多くの選手の中を走る姿にまだまだ疲れは感じない。しかし、2区にタスキが渡る時点ですでに最後尾。力の差を感じるが、選手の顔にあきらめはない。2区は唯一の1年生だが、坂道もしっかりした足取りでなんとも力強い走り。3区の選手は1000m地点でかなり疲れていたが「すごく疲れていたが次に待っている仲間がいるから頑張らなくちゃ、と思った」と、その時の様子を語ってくれました。4区の選手はへとへとになりながらも沿道の応援に励まされながら走り抜く。5区の選手の時にはすでに周回遅れとなり、他校のアンカーたちに囲まれながら。6区アンカーのときにはすでに一人だけのレースとなっていたのです。どんなにつらい状況だったのかと察している私たちに「いつもより早く走れた気がした」と満足感のある表情を見せてくれました。そして、そんな自由の森チームを雨の中最後のゴールまで応援をしてくれていた他校の選手達にも感謝です。

 単に「走る」だけれど、一人ひとりの「走り」と「願い」を繋げていくことに大きな何かを感じました。駅伝にチャレンジした10人が、この短期間に驚くほど頼もしく、格好良く変わる瞬間だったこと。来年にタスキが繋いでくれることを願いつつ、これから刻々と変化する彼らの姿を楽しみにしています。

中2-2担任/体育科 菅 香保

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