自由の森日記

埼玉県飯能市にある自由の森学園の日常を校長をはじめ教員たちが紹介

教育実習おつかれさん

2005年06月15日 | 自由の森のこんなこと
 3週間の教育実習が終わりました。職員室の黒板には今回の教育実習生の名前や教科、担当クラスがびっしりと掲示されています。
 今朝の教職員の打ち合わせで、一人ひとりが実習の感想を一言ずつ語りました。

生徒の立場では見えなかった教員の仕事の大変さに驚いた、在学中に授業がつまらないと非難していた自分が恥ずかしい、授業をつくることがこんなに大変な作業であるとは思わなかった、実習を通して自分の進路が明確に見えてきた、などなど、3週間を過ごしてきた実感が語られます。今日が第二の卒業と言う実習生もいました。なかには、生徒の使う「自由の森らしくない」とか「自由の森らしい」という言葉に疑問を持ったというコメントも。

 いつもはいろいろな連絡ごとでいっぱいの打ち合わせ時間が、今日は実習生の言葉で埋めつくされました。まずはおつかれさまでした。徹夜続きの人もいたようです。やっと寝られますね。

おにざわ

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20周年記念行事を終えて

2005年06月15日 | 自由の森のこんなこと


6月11日、保護者達のよびかけから始まった、準備期間約1年をかけての20周年記念行事が終わりました。在校生も含めて、約2千人の参加者がこの日のために集い、バザーやコンサート、写真展、「なつかしの授業を受けよう」、保護者の霊長類学者の山極さんの「自由の森のゴリラ達」の講演会等の企画に参加しました。

圧巻だったのは1期生から18期生までの大合唱でした。最年長は38歳の卒業生から3月に卒業したばかりの18,19歳までの卒業生が、同じ場で同じ歌を何曲も合唱している姿に高校校長のO氏は涙ぐんでいました。

一回も練習もしていないのに、これだけの卒業生が自由の森で学んだ合唱曲を心をこめて歌う姿に「これはこの学校の文化ですね。」と自治会長もつぶやいていました。卒業生の子供達も数多く、卒業生の親と共にきていました。父や母が合唱している間にちょろちょろ動き回る姿はなんとも微笑ましいものでした。聞く所によると、子供の最年長は中学二年生だということで、高校は自由の森を受験させたいという話しも感無量でした。確かに、ここに卒業生達は集い、在校生とも共に歌い、このすばらしい1日を共有しました。

 この企画実現のためにどれほど多くの保護者の方々や在校生の協力、そして卒業生達の熱い思いがあったでしょう。「みんなこの学校が好きだから」とある人はつぶやきました。「人間らしい教育をはじめてこの世に実現しよう」と遠藤さん達が語り、多くの研究協力者や設立にあたっての関係者たちの力添えもここに結集された瞬間だったと思います。

「これからの20年後のこの学校の姿や皆の姿を想像し、お互いに成長していこう」

という鬼沢さんのメッセージは、時間を超えてたくさんの卒業生達が集うこの日からみえてくる、未来への希望を予感させるものでした。関係者の皆さん、本当にお疲れ様でした。

モルゲン

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研修医になったS君

2005年06月02日 | 自由の森のこんなこと
校長室に昨日、
「10期生のSさんがお待ちしています」
と事務局から連絡を突然、うけました。S君という名前もたくさんあるのでどのS君なのかわからず、玄関までおりていくと、懐かしい顔が、そこにありました。
「お久しぶりです。授業でお世話になり、生物の授業がとても役立ったので、一言、御礼を言いたく、お呼びしました」
という彼は、2年間の浪人生活の後、某医大に入学し、今年国家試験に合格し、今は研修医として都内の大学で勉強中だそうです。 

精神科・外科・内科・泌尿器科などすべての医療行為をする専門科領域で、ひととおり研修をする事が、医者になるために必要で、彼はそのための研修医という身分です。研修医を終えての彼の希望は小児科医だそうです。理由は、現場の医学部では一番敬遠されていて、日本は先進諸国の中でも小児科医の数が少ない事と、自分にとってやりがいのある分野だと思ったそうです。

 医学部入試のための勉強から国家試験などではむちゃくちゃ勉強したけれど、自由の森に在学し、学んだ事が色々な面で自分の中で役に立っていたと胸をはる彼の姿に、心から励まされる思いがしました。

「ひさしぶりに帰って母校はどう見えた?」という質問に、「変わらずにここにあるということが、とてもホッとする気持ちですね」と言っていました。 4600人を超える卒業生のうちの彼は1人ですが、元気に夢を語り、社会で活躍し、自由の森での学びを大切にしてくれていることを伝えに来てくれた、この日の彼の突然の訪問は、素敵にさわやかでした。

モルゲン

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