自由の森日記

埼玉県飯能市にある自由の森学園の日常を校長をはじめ教員たちが紹介

誰もいったことがなかった沖縄修学旅行地で

2005年07月22日 | 自由の森のこんなこと
未踏の沖縄修学旅行地で注目された自由の森学園の中学生の報告です。
今年も中学三年生達は7/3から7/7まで沖縄修学旅行へ行って来ました。生徒達自身が事前に訪問したい沖縄の地域や内容を調べてコースに別れ、事前学習をして作り上げて来たものでした。7/3から7/5までは沖縄でも「神の島」と呼ばれている久高島コース、塩づくりで有名な「粟国島コース」、世界でも有数の海の美しさを誇る「座間味島コース」と別れて行動しました。

久高島も修学旅行としてはじめてホームスティを受け入れていただいた方たちから「こんなにいい子たちならまたぜひおいで」と言われ、全国から山村留学で学んでいる小学生・中学生たちに、学校で学んだ御神楽を披露し、バーベキュー、焼そば作り、ゲーム大会等を楽しく交流しました。

粟国島では琉球新聞に「初の修学旅行生」と報じられ、「人や自然との出会いを大切に」した自由の森学園の主体的な修学旅行作りが紹介されました。

「座間味コース」は徹底的に現地の美しい海や自然を体験する事がコンセプトで、シーカヤックに乗る体験をしたり慶留間島で重要文化財の高良家を見学しました。

7/5には全コースが那覇で合流し、平和学習日程に移り、チビチリガマ、ひめゆり資料館、平和記念公園を訪れました。いつも修学旅行で同行して思うのは生徒達の「感覚の鋭さ」と「ここはいい加減に見過ごしては行けない大切なもの」だというセンスを持っている事です。
この修学旅行そのものを自分達でつくりあげていくことと、事前に学んだ丁寧な平和学習もあったでしょうが、ひめゆり資料館でひめゆり部隊の生き残りの方の話しを聞いた生徒達の真摯さと、その体験談から見えてくる戦争の残酷さと悲惨さに嗚咽してしまう生徒達の姿に、人間として大切な成長をしているという思いがしました。

多くの中学校・高校生達はひめゆり資料館をあまり丁寧に見学しなかったり、新聞でも報道された某高校の失礼な事件があったりした中で、人として他者と結びつく事、自然にふれて内面を豊かにする事、歴史を学び、共感し、そこから自分が、平和についての学びを深めていく事が、今年の修学旅行にも確かにありました。各コース長や実行委員のみなさん、お疲れさまでした。

モルゲン

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

円周率は3ではなく3.14

2005年07月08日 | 自由の森のこんなこと


 毎朝、教頭の名雪さんは授業で使うプリントをつくっています。今日は高1の授業プリントを見せてくれました。昨日の三角比の授業の中で、今の小学生は円周率を3,14ではなく3で習っていると言うと、生徒から一斉にブーイングが起きたとか。でも、文系出身の僕からすると、小数点2位なんてほとんど誤差の範囲で日常問題になることはないし、そんなに問題とは感じられませんでした。なんか頭っから子どもに楽をさせてはいけないと思い込んでいる大人の議論のように感じていました。

 ところが、です。このプリントを見て、何で円周率は3.14でなくてはならないのかが、この歳になってはっきり理解できました。


 円周=2×半径×円周率 です。
  半径 1 の円とすると円周は、
  円周率3の場合 2×1×3=6となります。

 それは図の正六角形の外周と同じということになってしまい、明らかな矛盾です。つまり、この問題は小学生に小数点2位の計算を習熟させるのかどうかという問題とは違って、正六角形と円の外周に違いがあるのかどうかという問題だったのです。こりゃ3ではなく3.14でないとまずいですよね。

おにざわ

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

自由の森のウォーターボーイズ

2005年07月07日 | 自由の森のこんなこと
 昼休みの社会科研究室、昼食をとっていると、二人の男子生徒が訪ねてきて菅間さんとなにやら話しています。クラブの立ち上げが何とかかんとか。はじめは全く聞いていなかったのですが、ちょっと話が耳に入ってきました。どうやらかれらは菅間さんを顧問に新しい部を立ち上げようとしているようです。



さて、その真面目そうな高1の男子たちが作ろうとしている部とは、驚くなかれ、男子シンクロです。思わず、声をあげてしまいました。だってそれってウォーターボーイズのドラマを、ここで、マジにやろうってことなのです。部長(まだですけれど)の彼は先日初めて菅間さんをたずねて顧問を依頼したそうです。たまたま引き受けていた部活が休止していたので、軽く引き受けたのだとか。高1の彼はシンクロをやるために自由の森に入学したとのこと。その熱意を簡単には断れなかったようです。とは言え自由の森にはプールもありません。第一の難関は練習できるプールの確保です。たぶんそこでつまずくのではないかとたかをくくっていたのですが、なんと彼らは市民プールに出向いて練習を認めてもらったとか。二人はその報告に研究室にやってきたのです。ありえないことが、現実になり始めている。  僕は個人的にはテレビも映画もウォーターボーイズは大好きでした。スポコンものややたらと教師が目立つドラマは好きではないのですが、ウォーターボーイズは高校生が夢を実現するために生徒、教師、そして地域まで動かしてしまう痛快なドラマでとにかく楽しめます。彼らがそれに影響されているのかどうかは知りませんが、今、そこに立って真顔で話している彼らはまさに「そのもの」です。今部員は5人。それにマネージャー1人。

 あんまり面白かったので僕は聞きながら笑い続けてしまいました。本当に申し訳ない。君たちは本気なんだよね。このドラマのような進行に僕はどうからんだらいいのでしょう。本来なら、克服されるべき壁として立ちはだからなくてはならないのかもしれませんが、それはちょっと無理。気持ちとしては思いっきり応援してしまいたい。でもそれじゃドラマにならないから、影でしっかり応援します。頑張れ、自森のウォーターボーイズ!

おにざわ

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3階に扇風機がついた

2005年07月05日 | 自由の森のこんなこと


昨日とはうって変わって時々夏の陽射しが照りつける一日でした。
 高3、中3は修学旅行で留守。午前授業なので、午後は補習とか面談とかで学校はちょっと落ち着いた雰囲気です。
 昨日から、その3年生がいない教室で扇風機の取り付け工事が行われました。ちょっと前の暑さに耐えかねて工事することにしました。あの暑さは半端なものではありませんでした。特に3階はさながらサウナ。




 工事をしてくださったのはだいぶ前の卒業生K君のお父さん。なるべく安くという元担任塩瀬さんの無理な頼みを快く引き受けてくださいました。なんと扇風機代は寄付ということにしてくださいました。今日は一日配線の工事。修学旅行に行かなかった3年生のA君が一日助手として手伝ってくれました。
 左右の壁に取り付けられた扇風機から教室内にちょっといい風が送られてきます。これで少しは過ごしやすくなるといいですね。

おにざわ

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする