自由の森日記

埼玉県飯能市にある自由の森学園の日常を校長をはじめ教員たちが紹介

前代未聞の森あがり

2006年05月20日 | 自由の森のこんなこと
 朝、6時に「体育祭はやります」との連絡を受けました。よかった。やっとできる。

 午前中から、湿度は高いものの、強い日差しが照りつける中、待ちに待った体育祭がはじまります。

 今年の体育祭のテーマは「前代未聞の森あがり」です。確かに、午前中の学年種目もこれまでと一味違った競技でした。高2のリレーは「全員アンカー」と言って、最後に全員が一つのロープに入って進むチームワーク勝負。

中2は棒引きですが、驚くことに自分の陣に引き込んだ棒がうっかりしていると、相手方が奪いに来る設定でした。仁義なき戦いなんて声が聞こえました。

 午後、教員リレーのあたりから風が強くなり、山の方には真っ黒な雲が。中3の競技中、あっという間に雨脚が強くなり、赤道直下のスコールのような雷雨が・・・。



近くの生徒たちは本部テントに避難しましたが、強風で雨を避けることができません。グランドはまたたく間に湖に。一部は20センチぐらいの深さになっていました。
 強風と雷の危険があり、今日の体育祭は中断して校舎に非難しました。みんなずぶ濡れです。

 体育館に集合した生徒に対して、実行委員長が声をつまらせながら、今日の体育祭は中止にしますと伝えます。びしょびしょの生徒からは悲鳴やため息が聞こえました。実行委員長は続けます。「明日は日曜日、月曜日は代休、そして火曜日に今日できなかった種目を行うことにしました。」ウォー!というすごい歓声が上がりました。自由の森でこんな歓声を聞いたことがない。体育祭のテーマはこの瞬間を読んでいたのではないかと思うくらいドンピシャでした。



 グランドのかたづけをするころには雨もやみ、教員が帰るころには青空が広がっていました。やっぱり最強の雨男、雨女がいるみたいです。とんだ幕切れでしたが、今回の体育祭、長く語り継がれていると思います。


おにざわ

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