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第1,128話 自分自身のことを、どれくらいしっかりと理解できているのか

2022年08月10日 | コミュニケーション

「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

「私は元来、いい加減な性格だから・・・」、「私は神経質だから・・・」など、私たちは自分自身の性格や性質について口にすることがあります。しかし、実際のところ私たちは自分自身のことを、どれくらいしっかりと理解できているのでしょうか?

「易者身の上知らず」という諺があります。他人の身の上について占う易者も、自分の運命を占うことはできない。他人のことについてはあれこれ言えるが、自分のこととなると正しい判断が下せないのが人間の人間たるところという意味です。

以前、「穏やかな性格」であると自称し、他者からもそのように認識されていたと思われていたのに、自身の都合の悪い状況になった途端、一転して怒鳴ったり周囲へ嫌がらせをしたりして、一瞬にして周囲からの信頼を失った人を見たことがあります。その場に居合わせた人は皆、呆気に取られてしまいましたが、窮地に陥ったときにどう対応するのか、そのときにこそ人間の大きさがわかるような気がしました。自分が窮地に陥った場合どうなる(する)のか想像できないという人は意外に多いのではないかと思います。このように考えると、自分自身のことをわかっているつもりであっても案外わかっていない。それが人間というものなのかもしれません。

しかし、私たちが社会生活の中で自分のことを少しでも知ろうと努めたり、他者に理解してもらえるように努めることは、とても大切なことだと思います。それは、私たちは仕事のみならず生活のすべてにおいて、他者とのかかわりの中で生きているからであり、そうすることにより周囲とのコミュニケーションもより一層とりやすくできると考えているからです。

「ジョハリの窓」と呼ばれる心理学モデルがあります。自己分析に使用するものですが、自身が見た自己と、他者から見た自己の情報を分析し4つに区分することで、自己理解を深め対人関係におけるコミュニケーションを改善する際に役に立つモデルです。

その4つとは、 ① 自分も他者も知っている自分(開かれた窓)、② 自分はわかないが、他者は知っている自分(気づかない窓)、③ 自分は知っているが、他者は知らない自分(秘密の窓)、④ 自分も他者も知らない自分(閉ざされた窓)です。

他者とコミュニケーションをよりよくとるためには、①の開かれた窓を大きくすることができればよいわけですが、ではどうすればこの窓を大きくすることができるのでしょうか?

そのためには、②の気づかない窓に基づき、他者から「あなたは、こういう良いところがあるね」や、「このようなところを改善すれば、もっと仕事が進めやすくなるよ」などのフィードバックを得られると、自身の気づきにつなげることができるのではないかと考えます。

しかし、このフィードバックを得るということも、そうそう簡単なことではありません。他者に対しては、だれしもプラスの面は比較的伝えやすいのですが、改善点を伝えるとなると敷居が高いと感じる人が多いのではないでしょうか?

マイナス面も伝え合えることができる関係になるためには、日ごろからの良好なコミュニケーションが必要と、そうなると話が堂々巡りになってしまうようにも思えます。

かように、自分を知り、他者に理解してもらい、コミュニケーションに役立てるということは思うほど簡単にはいかないかもしれません。その第一歩としてあなたから他者に対し、本人が気が付いていないプラスの面を積極的にフィードバックする、そこから始めてみてはいかがでしょうか?

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