中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

社員99人以下の会社の人材育成に役立つ情報を発信しています。

企業の未来は終身雇用にある

2013年12月31日 | コンサルティング

2014年、あけましておめでとうございます。

このブログは昨年4月19日からスタートし、こつこつと毎日書き続けて249回になりました。

書き手は私、平野と芳垣とで交代しながら毎日書いてきました。

2014年は「人材育成に関するさまざまな出来事やアイデアなどを書き綴って行く」という当初の目的はそのままに、週2回の更新としたいと思っています。

さて、弊社の2013年の活動を振り返って確認したのは終身雇用の強さです。

経済のグルーバル化、IT化の進展にともなって、日本企業はもはや終身雇用を維持できなくなるという論調は以前から耳にすることでした。

確かに、大手メーカが海外に生産拠点を移し、国内の雇用が減る空洞化現象が進みました。

また、インターネットをフルに活用した新たな企業が登場し、徹底した成果主義と非正規雇用により効率的な経営を行っています。

しかし、中国の生産拠点では人件費が高騰し、より賃金の安い国へと工場が移動し始めています。

また、成果主義と非正規雇用の行き過ぎた企業は「ブラック」と呼ばれています。

いずれにしても「大企業」が海外で右往左往したり、労働者から非難を浴びたりしているようです。

それに対して中小企業はどうだったでしょうか。海外進出の資金もなく、成果主義では人が採用できない小さな会社は滅びてしまったでしょうか。

私たちが見てきたいくつかの中小企業は違いました。

大企業のような資金や設備はなくても、人がしっかりと根を張っている会社はむしろ伸びていました。

今さらですが、中小企業にとっては人が全てです。

何かと批判がある終身雇用ですが、人を長期にわたって安定して雇用し続けるこの仕組みの強さをあらためて確認しました。

終身雇用は「労働のモチベーションを維持することが難しい」という欠点があります。特に大企業ではそれが顕著です。

しかし中小企業では「人が余る」ということはほとんどありません。常に誰かは、誰かから必要とされています。

「必要とされること」こそ働く人のモチベーションの源泉であり、終身雇用の精神です。

2014年もよろしくお願いいたします。

(人材育成社)


あきらめずに言い続ける!

2013年12月30日 | コンサルティング

「メールではだめですか?」

先日、監督者研修の終了後にある受講者から受けた質問です。「何度言っても部下が指示したことができないんです。いい加減叱るのも疲れてしまいました。面と向かって言うのは、もう嫌です。だからメールで言いたいのです」とのことでした。

また、先日ある忘年会でご一緒した男性は、妻から「面と向かって話したくないので、言いたいことがあるならメールにして」と言われたそうです。

いずれの例も、相手との意思疎通がうまくいかないことにより発せられた言葉だと思います。

何度も相手に伝えたつもりなのに、相手の行動の変化が確認できないと、つい「言っても無駄」とあきらめの境地に陥ってしまいます。

しかし、相手が部下や家族であると「聞き入れられないから」と言ってあきらめるわけにもいきません。何とかしなければと思うあまり、直接言わずにすむ方法はないものかと考え着いた結果がメールなのでしょう。

先の監督者研修の時の質問には、「言い続けることはストレスになるのかもしれませんが、メールで伝えることはお勧めできません。それでは一方的なコミュニケーションになってしまいます。大変なことはわかりますが、相手の言い分を聞くためにもやはり、面と向かって伝えてください」と答えました。

私は、コミュニケーション研修の時には、いつも最初にコミュニケーションとインフォメーションの違いを説明しています。

インフォメーションとはある情報を伝えることであり、内容そのもの(情報)を指す言葉でもあります。一方、コミュニケーションは知らせて(分け与えて)情報を共有することです。インフォメーションが一方通行であるのに対して、コミュニケーションは双方向の意思疎通を前提としている点が異なります。

このように考えると、相手に思うように伝わらないからと言って、メールに頼ってしまうことは伝えることを放棄したことになってしまうと言えます。

相手が部下であるにしろ、家族であるにしろ、あきらめずに言い続けることが大切ということですね。

さて、今年も間もなく終わり、明後日はいよいよ年始です。

お正月休みは家族と共有する時間が増えるという方も多いと思います。

新しい年の初めの双方がフレッシュな気持ちの時だからこそ、面倒がらずに相手に一所懸命伝えようとすることで、思いが叶う可能性も高そうです。是非、お試しください。

(人材育成社)


ライト兄弟:データと練習は裏切らない

2013年12月29日 | コンサルティング

ライト兄弟といえば有人動力飛行に世界で初めて成功した「飛行機の発明者」です。

兄弟は自転車屋を営みながら研究を続け、飛行機による世界初の有人飛行に成功しました。

町の自転車屋さんが作った飛行機というと簡単そうに聞こえますが、大変な努力と研究の成果でした。

模型で何度も風洞実験を行い、収集したデータを分析してグライダーを試作し飛ばす、そして改良を加えてまた飛ばす・・・といったことをしつこく繰り返しました。さらにグライダーによる実験データ収集と同時に、徹底的に操縦技術も身につけました。

1903年12月17日、アメリカ・ノースカロライナ州キティホーク郊外でのライトフライヤー号が記録した飛行時間12秒、飛行距離約36.5mはそうしたデータと練習による成果だったのです。

さて、ライト兄弟の話の後で非常におこがましいのですが、弊社もデータ収集と分析にはかなり力を入れています。

弊社は創業以来様々な「人材育成に関するデータ」を集めてきました。特に監督職から管理職に到達するあたりの階層を中心に、アンケートやインタビューを通じてたくさんの1次データを得ています。

おかげさまで弊社のデータは質・量ともにかなり充実してきました。

研修講師の中には「人材育成に数値データなんて要らない」と固く信じている人がたくさんいます。

一方、社員のパフォーマンスを様々な数値で計測し、会社の業績と直結させて報酬(ボーナスや昇給)を与えればそれで事足りると考える人もいます。

弊社はどちらの立場も取りません。

では、どのような立場をとるか・・・来年はその結論を成果物としてアウトプットしていきたいと考えています。

そしてその成果がライトフライヤー号のように飛行してくれたら・・・などと大それたことを考えています。

(人材育成社)


「ワイフと一緒に出掛けました」

2013年12月28日 | コンサルティング

「ワイフが・・・」

仕事でお世話になっている60代の男性がいらっしゃるのですが、この方は自身の配偶者のことを「ワイフ」とおっしゃいます。

それがあまりにも自然で、お聞きするたびに聞き惚れてしまいます。いつ頃からそのようにおっしゃっているのかはわかりませんが、堂に入っているように感じます。

では、日本人の場合、自分の配偶者をどのように表現することが多いのでしょうか?

男性の場合は「女房」や「家内」、「妻」、女性では「主人」、「だんな」、「夫」などがポピュラーではないかと思います。

どう表現するかはあくまで個人の選択の問題ですが、今から10年以上前にある自治体の研修担当者から、男女共同参画の視点からは「夫」や「妻」、もしくは男女に関係なく使用できる「パートナー」が良いと教えていただきました。

それでは、他人の配偶者のことはどのように表現すれば良いのでしょう?と聞いたところ、「お連れ合い様」とのことでした。

それからは、私は努めて「お連れ合い様」と表現するようにしているのですが、「お連れ合い様はお元気ですか?」と伺うと、大抵の場合は「えっ?」とか「はい?」と聞き返されます。「お連れ合い様」はなかなか一般的になっていないように感じます。

それはなぜか?

そもそも「お連れ合い様」を教えていただいたきっかけは、研修中に講師が使う表現として、「ご主人様」や「奥様」というのは其々主従を感じさせる表現である、また一方を奥と表現することで、もう一方は表を連想する表現である。そういう言葉は男女共同参画の視点では誤解を招く可能性もあるので、使用を避けて欲しいということだったのです。

ならばどう言えばよいのでしょうかとお尋ねして、教えていただいたのが「お連れ合い様」だったのですが、この話の背景を知らないと、敢えて「お連れ合い様」という言葉を使うきっかけに至らないのだと思います。

この話を知り合いの男性に話をしたところ、「人の配偶者をお連れ合い様?そして自分の女房のことはパートナー?そんな表現は恥ずかしい」とのことでした。やっぱり日本においては配偶者のことを他人に言うのに「私のパートナーは・・・」というのは、少々気がひけてしまうのでしょう。「お連れ合い様」も多分同じような感じなのでしょうね。結局この男性は、先ず自分の配偶者を妻と表現することから始められたようです。

こんな話をすると、言葉の選択の話?要は気持ちじゃないの?という声が聞こえてきそうです。確かにその通り。どんなに適切な言葉を使ったとしても、それに気持ちや考えがついていかなければ、あまり意味のないことになってしまいますから。

でも、その気持ちを表に出して伝えるのは、やっぱり言葉なのです。

ですから、慣れない表現でもまずは使ってみること。使い慣れないうちは恥ずかしいなと感じる言い方でも、使い続けることでだんだん気持ちも乗って自然になってくるということもあると思います。

年末年始は人に会う機会が増えます。どうでしょう、ご自身の配偶者のこと、また人様の配偶者について、今までとは違う言い方にトライしてみませんか?

 (人材育成社)


研修講師は指南役

2013年12月27日 | コンサルティング

「昔ってえますと江戸の頃になりますが、今と同じようにお稽古ごとが盛んでして、町ん中にはいろいろと教える連中がおりまして・・小唄を教える、踊りを教える、三味線を教える。ま、いろいろとありますが、中には、人のやらないもんを教えてみようてェなことを考えるお師匠さんがおりまして。それがまた、こう云うところには、のんきな連中がやって来まして・・・」

ご存知、落語「あくび指南」の一節です。この落語を聴くと、現代の研修講師というのはまさに好き勝手にいろいろなことを教えるお師匠さんと大して変わらないなと思ってしまいます。

ところで、あくび指南の「指南」ですが「指し示す」という意味から「教える」という意味に使われ、同様に教師や先生のことを指南役と言うこともあります。

この画像は指南車と言って、車がどちらの方向に向きを変えても車の上に立つ人形(仙人像)の手は常に一方向を指しています。実物は数メートルの大きさで、上に乗せてある人形も人間と同じ大きさだったと言います。

数千、数万人の軍隊が大平原を移動するときに、この指南車が指す方向を見て進軍したそうです。

車が蛇行しても常に同じ方向を向いている仕組みは、ギア(歯車)の組み合わせで出来ています。現代の自動車に使われているディファレンシャル・ギアと同じ仕組みです。(詳しくは以下を参照してください)

さて、研修講師は好き勝手なことを自由に教えても良いと思いますが、せめて指し示す方向はぶれないでいてほしいものです。

http://www.tcp-ip.or.jp/~ishida96/karakuri/shinansha_jp.html

https://www.youtube.com/watch?v=nQHOwaruE08

(人材育成社)


猿のリーダーは逃げない

2013年12月26日 | コンサルティング

猿知恵、猿まね、猿も木から落ちる。

「猿」を使った言葉ですが、いずれもどちらかというとマイナスの意味です。

最近、私が時々伺っている神奈川県湯河原町。東京の奥座敷と言われ、海あり、山あり、温泉ありと良いこと尽くしの湯河原ですが、実は以前から住民は「招かれざる客」との攻防に苦労しているのだそうです。

さて、この「招かれざる客」の正体とは一体何でしょうか?

答えはニホンザルです。湯河原町周辺には2つの群が生息し、その数は40頭にもなるそうで、度々民家の周辺に出没してはいろいろな「いたずら」をして、住民を困らせているのです。

湯河原町在住の知り合いの話によると、家の2階で物音がしたので見に行ったところ、何と猿が碁盤をひっくり返して碁をうっていたとかいないとか。(笑)

また、ある時はお店の自動ドアから侵入し、ドアが閉まらないように片手?片足?で押さえた状態で、食べ物を物色することもあるのだそうです。まさに敵も「サルもの」です。

日頃サルは群れで行動していて、移動する時は先頭をメスザル、しんがりはオスザルが務め、子ザルを真中にサンドイッチにします。途中、子ザルがはしゃいで列を乱したり列から離れて寄り道をすると、しんがりのオスザルが叱って渇を入れ、そうすると子ザルは慌てて元の列に戻るのだそうです。

いろいろ悪さをしでかすサル達に対し、人間もただ手をこまねいているわけではありません。サルが山から下りてきて民家に近づくと、花火を打ち上げて近隣住民に「サルが出たぞ」と知らせたり、空砲を打ってサルを追い払ったりしています。

そうした攻防を繰り返してきた住民とサルですが、時々ばったり鉢合わせしてしまうこともあるようです。そういう時はなるべく視線を合わせない、またその場から立ち去る時は猿に背中を見せないなどの対応しているとのこと。クマに出くわした時と同様ですね。

もし目が合ってしまった時は双方睨み合いとなり、根競べ状態?になってしまうのだそうです。しかし、そうした時のサルのボス(リーダー)の対応には見習うべきものがあります。

ボスは決して逃げ出したりせず、ウーとかキーとか奇声を発して人を威嚇し、群れを守るために闘う姿勢を全身にみなぎらせるのだそうです。もし、そこで仲間を置いて逃げ出そうものならボス失格でしょうから、必死なのでしょう。

先日、このブログで新入社員が願うたった一つの上司の条件は「逃げない」ということを書きましたが、まさにサルのボスは「逃げない」を地でいっているのです。

敵もさすがに「サルもの」、サルに学ぶ「逃げないリーダー」にはいろいろ学ぶところが多いです。

冒頭で紹介した猿を用いた言葉に、今後はぜひプラスの引用も付け加えたいと思います。

(人材育成社)


あなたは姉妹の名前を言えますか?

2013年12月25日 | コンサルティング

アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴ市は人口130万人の大都市でありながら、自然環境に恵まれた大変美しい街です。

この町のすぐ南にはメキシコとの国境がありますが、太平洋に面しているせいか夏はそれほど暑くなく、1年を通して温暖で暮らしやすい気候です。また、メジャーリーグのパドレスの本拠地もあり、美術館などの文化的な施設もかなり充実しています。

さて、そのサンディエゴ市ですが横浜市と「姉妹友好都市提携」を結んでいます。横浜市には他にリヨン(フランス)、バンクーバー(カナダ)など8つの姉妹都市を持っています。

横浜市のように、海外に姉妹都市を持つ自治体は大変多くあります。

私は自治体の職員研修のときに、「あなたの街の姉妹都市を挙げてください」と質問をすることがあります。時々答えられない職員がいたりすると「姉妹の名前もわからないのですか?」と言ってからかったりします。

おそらくこのブログを読んでいらっしゃる方が住む街にも、海外に姉妹都市があると思います。

来年、海外旅行を計画されている方は、ご自身の街の姉妹都市を調べて訪れてみてはいかがでしょうか。

もっとも、東京都の姉妹都市はニューヨーク、パリ、ローマ、モスクワ、北京など全く新鮮味がないところばかりです。

そんな時は、故郷の街の姉妹都市をあたってみると面白いと思います。

ひと味違った海外旅行が楽しめるかもしれません。

(人材育成社)

 


一企業の宣伝効果

2013年12月24日 | コンサルティング

メリークリスマス!

今夜はクリスマスイブ。いかがお過ごしですか?

先ほどテレビでは渋谷のまちの賑わいが映っていました。すっかり大人?になってしまった私にはこの時期の世間の華やぎが少々眩しく感じます。最近は寒さもあってついつい家路を急いでしまうことが多くなっています。

 

クリスマスと言えばやっぱりサンタクロースですが、今宵は世界中を飛び回り、さぞかし忙しいことでしょう。

赤い服に白いあごひげをたくわえた陽気な姿のサンタロース。4世紀ごろトルコに実在した、守護聖人聖ニコラスの伝説にもとづいた伝説上の人物であることは皆さんもご存じだと思います。その人間味あふれる表情やしぐさは、子どものみならず大人の心をも捉えています。

そんなサンタクロースのイメージですが、実はあのコカ・コーラ社の広告宣伝により出来上がったことを皆さんはご存知ですか?

その昔、サンタクロースの姿は国や地域により大きく異なっていました。1931年、コカ・コーラ社のクリスマスキャンペーンのために画家ハッドン・サンドブロムが描いたサンタクロースが、まさに白髭を生やした陽気な雰囲気の赤い服を着た姿だったのです。

そしてコカ・コーラの世界進出に伴い、このイメージが世界中に定着していったと言われています。

コカ・コーラが国を超えて人びとに愛される飲みものになるのにあわせ、サンタクロースも親しみのあるクリスマスのシンボルとして世界中で認知される存在になったのですね。

今では世界共通のサンタクロースのイメージがもともとは一企業の広告がスタートだったということを考えると、宣伝の力の凄さを感じます。これほどの影響力をもたらしたのは、やはりコカ・コーラならではのことでしょう。かくありなむ。

もう一つ、コカ・コーラと言えば、あの独特の「くびれ」のある瓶が女性のボディーラインを参考にデザインされたものと言われます。ガラス製の瓶には側面下部に四角型または丸型のへこみがあり、刻印が四角型の瓶は炭酸の強い「辛口」で、刻印が丸形の瓶は炭酸の弱い「甘口」という話がまことしやかに伝わっていました。(でも、どうやらこれは都市伝説の類の話だったようですが)

そんなことを思い出していたら、久しぶりにコカ・コーラを飲んでみたくなりました。

明日のクリスマスの日に、サンタクロースを思い出しながら飲んでみたいと思います。

よいクリスマスを!

(人材育成社)


EDINETをもっと使いましょう!

2013年12月23日 | コンサルティング

今日は非常勤で教えている大学院の今年最後の授業でした。

科目は会計学なのですが、相手は理系の大学院生ですから簿記はおろか会計の知識はほぼゼロです。

今日の教室の中はスーツにネクタイ姿が約8割でした。就活が始まり、連日のように企業の説明会や面接に飛びまわっていることがわかります。授業はその合間に・・・といったところでしょうか。

さて、今日の授業ではEDINETの説明をしました。

EDINET(エディネット、Electronic Disclosure for Investors' NETwork)とは、金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関するシステムの名称です。企業から提出された有価証券報告書などの書類をWeb上で閲覧できます。

大手町にある政府刊行物サービス・センターや大手の書店で有価証券報告書を購入しなくても、同等の情報が無料で入手できるという大変ありがたいサービスです。

学生には、EDINETから就活に必要な情報を入手するように勧めています。

EDINETで入手できる有価証券報告書には財務諸表だけではなく、その会社の従業員の状況(人数、年齢、平均給与)、設備(工場設備の規模など)、研究開発投資、今後の展開、直面するリスク等々が大変詳しく書かれています。

有価証券報告書は株主向けに書かれていますから、学生向けの会社案内にあるようなPR調の内容ではありません。

就活に限らず、企業研究にこれほど役立つ資料はないでしょう。

しかも運用しているのは金融庁です。つまり我々の払った税金で作られ、運用されているわけです。

絶対に使わなければ損ですよね!

http://disclosure.edinet-fsa.go.jp/

(人材育成社)


大きく育てるための肥料と長期視点

2013年12月22日 | コンサルティング

 こたつを囲み、皆でみかんを食べる。日本の冬の風物詩の一つだと思います。そして、今年もそんな季節になりました。

ところで、私たちが「みかん」と言う場合、普通は温州(ウンシュウ)みかんのことを指しています。

温州みかんには、今の時期に店頭に並んでいる早生(ワセ)みかんと、今がまさに収穫期の青島みかんがあります。今日はその青島みかんの収穫のお手伝いをしてきました。

場所は、目前に海を臨む湯河原町のみかん園。知り合いがオーナーになっている木から、80キロもの収穫をしたのです。

青島みかんは、早生みかんに比べ糖度が高く、適度な酸味があり味が濃いところが特徴です。

実際、一口食べてみると、口の中にコクのあるジューシーな甘さが広がります。もちろん、青島みかんが全てジューシーというわけではないのでしょうが、ここ湯河原の旬の青島みかんに関しては「みかんの王様」と言えるのではないかと思うくらい、実に濃厚なおいしさです。そして、大きいサイズのものを食べると、たとえ1個であってもかなりお腹にたまります。

その訳は、実に栄養がたっぷり詰まっているからではないかと思います。

まず、太陽からたっぷり注がれる日差し、湯河原の温暖な気候、そして適度な肥料を存分に与えることにより、おいしさが蓄えられていくのだと思います。

そしてもう1つ。今日、その木から実を全て収穫したのには、実は理由があるのです。つまり今年全ての実を収穫し終わると、すぐに摘果し、実を生らせずに木を休ませるのだそうです。そうすると、次の年には再びたくさんのおいしい実を生らせることができるとのことでした。

つまり、単年でなく先を見越し長期的な視点で収穫することを考えているわけですね。

この点、人の育成も同じではないでしょうか。まず、人が育つにはやはり時間がかかるものであることを理解し、長期的視点で取り組むこと。

次に、人に自らやる気を起こさせる。そのためには自分の行動を自ら決めたと感じられる「自己決定感」や、“やればできる”という、「有能感」、他者から大切にされていると感じられる「他者受容感」などを得ることによって、人は自らやる気を出すことができます。

それらは人を育てる上でなくてはならないものであり、それを得るためには適切なタイミングで研修を行うなどの「成長のための肥料」が欠かせないなのです。

人を大きく育てるには上手に「肥料」を与えることが大切なのだと、ジューシーな青島みかんを食べながら思ったのでした。

(人材育成社)